アニメでもストーリーとギャグセンスがひかっていたゴールデンカムイ。アイヌの金塊を巡って、対立と協力を繰り返すキャラクターたち。アイヌの民族紹介も魅力の一つの作品です。囚人の皮がアイヌの金塊絵の暗号となっており、その囚人を探すのがメインストーリー。今後の展開も気になりますね。今回は、そんなゴールデンカムイの中でも珍しく、史実と全く同じ名前で登場する土方歳三について紹介させていただきます。
目次
【ゴールデンカムイ】土方歳三の史実
出典: ゴールデンカムイ ©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会
ゴールデンカムイでの時代設定は日露戦争後となっています。では、モデルとなった土方歳三の史実はどうなっているのでしょうか。史実では、元々行商であったとされています。時代はペリーの黒船来航の時代です。彼は薬売りをしながら俳諧を読むことが好きなどこにでもいる青年でした。しかし、彼が25歳の折、天然理心流に入門し、この修行中に近藤勇や沖田総司と出会ったとされています。その後、新選組を結成。ルールを重んじる土方は鬼の副長と呼ばれるようになります。そして、池田屋事件、禁門の変にて名前の売れていった新選組は鳥羽伏見の戦いで幕府側について惨敗。北に転戦を求め、五稜郭を占領。そして松前城も占拠します。しかし、五稜郭外で彼が35歳の時に流れ弾にあたりあえなく命を落としてしまいます。時代は1869年のことでした。
【ゴールデンカムイ】土方歳三は囚人の脱走を指揮
出典: ゴールデンカムイ ©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会
ゴールデンカムイの世界では、土方歳三は白石や牛山と同じ網走の監獄に投獄されていました。そしてその時、のっぺらぼうから唯一アイヌの金塊の話を聞いており、囚人の脱獄の時にはリーダー的な役割を持っていました。白石も土方のことを恐れている様子です。それは土方が屯田兵から目の前で銃を奪い、あっという間に3人切って捨てたのをみていたからでした。
【ゴールデンカムイ】国でも作る気か!?土方歳三
出典: ゴールデンカムイ ©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会
土方歳三が金塊を探している理由はまだ不明確です。しかし、アイヌの金塊を国でも作れそうだろうと永倉に行っていることから、旧幕府軍(新選組)の思いをついで新しい国を作ろうと考えているのでしょうか。しかし、まだ含みがある場面がいくつかあります。囚人の皮を奪うために、ヤクザを殺した後、死んだヤクザに対して近藤さんの器じゃなかったと呟いたり、戦いの前には死人になれと行ったり、どうも死に場所を探している可能性もあります。確かに、新選組隊長の近藤勇は箱館戦争の前に処刑されており、自身が生き残ったことを後悔しているのでしょうか。まだまだ謎がありそうですね。
【ゴールデンカムイ】史実に沿った設定の土方歳三は?
史実では箱館戦争で死んだとされる土方ですが、設定は史実に乗っているものも多く、随所で彼の史実に基づいたシーンが出てきます。
愛刀の和泉守兼定
出典: ゴールデンカムイ ©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会
土方の愛刀は和泉守兼定です。銀行に保管してあったこの名刀を強盗して手に入れました。では和泉守兼定とはどういうものなのでしょうか。これは、史実に沿った元々土方歳三が使用していた12代目和泉守兼定の刀のことです。会津藩のお抱えの鍜治屋であった和泉守兼定の作品で土方は会津若松城を訪れた際に譲り受け使用していたと言われています。
好み
出典: ゴールデンカムイ ©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会
お茶漬けに細かく刻んだ沢庵を乗せてくれと店主に頼むシーンがあります。こちらも沢庵が大好きだったとされる土方歳三から作られたシーンですね。史実の土方歳三は、あまりにも沢庵が好きなので、丸々沢庵の入った大きな樽を担いで帰ったというエピソードが残っているほどの沢庵好きなのでした。
【ゴールデンカムイ】土方歳三は人を新選組に例える男
出典: ゴールデンカムイ ©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会
土方歳三はよほど新選組が名残惜しいのでしょう。まぁそれはそうですよね。新選組に人生を大きく捧げていた鬼の副長ですしね。そんな土方歳三は出会った人たちによく新撰組のメンバーを例えに出しながら話します。呑気な爺さんに扮してアシリパさんの和名を聞こうとやってきた土方は、杉元と話している時に、梅戸にも似たような傷があったと言います。(梅戸勝之進ー天満屋事件の際、斎藤一の最大の窮地を身を呈して救った功労者でその時に顔面に大きな傷を追っている。)また白石にスパイをさせている時には、斎藤になるか佐伯で終わるかと呟いています。(佐伯又三郎ー新撰組の副長助勤であったが若くして暗殺された。長州藩のスパイであったとされている。)新選組について詳しくないとすぐに置いていかれてしまいますね。
【ゴールデンカムイ】さすが鬼の副長 土方歳三
出典: ゴールデンカムイ ©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会
数々の名言を出している土方歳三。若い頃に人を切りすぎたのでしょうか。自分尺度で物言うことも多々ある老人ですが、私の大好きなセリフがこちら。「泣きわめくのは覚悟がなかった証拠だ」「次の喧嘩は野良猫相手でも命をかけて挑むことだな」恐ろしすぎます土方歳三。さすがは鬼の副長ですね。
【ゴールデンカムイ】鬼の副長 土方歳三 まとめ
出典: ゴールデンカムイ ©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会
死んだとされる土方歳三が一派を作り、白石とも通じていることによりゴールデンカムイのストーリーが複雑になり、一層魅力的になっていますね。今後各一派から、裏切り、共闘が出てくることでしょう。新たな敵キャラも出てくるかも。今後ますます目が話せませんね。