超人気アニメ作品として2010年代に最も10代の少年少女たちから支持を集めている話題作『ソードアート・オンライン』。通称SAOと呼ばれる本作ですが、VRマシンという特殊な機械を使って五感とゲームシステムをリンクさせ、仮想空間で様々な対戦形式のゲームバトルを繰り広げていくのが本作の魅力ですね。SAOの世界の中では様々なVRゲームが存在しますが、中でも最も過酷でエグいゲームが銃を使って戦う『ガンゲイル・オンライン』通称GGOです。GGOではゲーム内での死が直接リアルでの死につながることはないはずでしたが、死銃(デスガン)というプレイヤーの登場によって、リアルで死亡事故が発生しました。ここでは、その死銃のネタバレをします。
目次
【ガンゲイル・オンライン】GGOで突如発生した死亡事故と死銃
出典: ガンゲイル・オンライン ©時雨沢恵一/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/GGO Project
死銃(デスガン)の存在が明らかになるのは物語の冒頭。GGOのトッププレイヤーであるゼクシードが、大勢が閲覧している生中継の最中に謎の死を遂げたのが最初でしたね。漆黒のマントと頑強そうなアーマーで身を包み、不気味な仮面の下から覗かせる二つの真紅の瞳がデスガンの外見的特徴で、いかにも悪役って感じのアバターでした。スターウォーズのダース・ベイダーのようです。
【ガンゲイル・オンライン】デスガンの武装を公開!
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デスガンの最も基本的な武器は、狙撃銃のL115A3(えるわんはんどれっといれぶんええすりぃ)。これは2007年にイギリス軍が正式採用したスナイパーライフルです。L96A1という寒冷地での使用に強かった狙撃銃を発展させた銃なので、ミトンをはめた状態でも射撃精度を下げないようトリガーガードが拡大されています。しかも、デスガンのL115はサイレンサー付きで、発射音がしないため非常に厄介です。
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そして、デスガンが実際にプレイヤーキルを行う時に使用しているのが、ハンドガンの五十四式銃。この五十四式銃は、東側諸国でコピー生産が行れ日本にも大量に密輸された銃です。そのため、何らかの方法で手に入れた人間が銀行強盗で使用することは全然あり得る話ですね。もともとの正式名称は「トカレフT33」。黒星とも呼ばれるこの拳銃は、登場人物であるシノンの過去のトラウマを引き起こしましたね。
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デスガンの装備の中でも最も厄介かもしれないのは、武器よりもアバターを透明化できるメタマテリアル光歪曲迷彩のマントでしょう。これは完全にステルス状態になることができ、15分に一度アバターの位置を確認できるサテライトスキャンでも確認できなくなります。このチートアイテムにさらにサイレンサー付きのスナイパーライフルでの射撃があるので、純粋な強さは相当なものですね。
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最後に紹介するデスガンの武装は、宇宙戦艦の装甲に使われているという金属を銃剣スキルで加工して作成したエストック。エストックはヨーロッパで使用されていた刺突剣で、チェインメイル(鎖帷子)を貫くための武器です。GGOでは銃が主流武器であるのに対し、わざわざ銃剣スキルなるものでエストックを作成する所にデスガンのこだわりを感じます。剣技もGGOにダイブした時のキリトと同等以上で、キリトを窮地にやりました。
【ガンゲイル・オンライン】デスガンの強さはどれくらい?
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デスガンは相当強く、ALOからパラメーターをコンバートしたキリトが剣技で圧倒された程の強さがありました。純粋な強さと技術だけでは当時のキリト以上で、想いの力がなければキリトは負けていたかもしれません。また、スナイパーライフルによる長距離射撃もシノンと同等で、互いにスコープを打ち抜いて引き分けになりました。長距離でも近距離でもトッププレイヤーで、第3回BoBプレイヤーの中では最強だったかもしれません。
【ガンゲイル・オンライン】デスガンの正体【ここから完全ネタバレ】
出典: ガンゲイル・オンライン ©時雨沢恵一/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/GGO Project
デスガンの正体はSAOサバイバー(生還者)で、SAO内でむやみにプレイヤーを殺していくレッドプレイヤー(SAO内ではプレイヤーキルを行う者をレッドと呼んでいた)でした。殺人ギルド「ラフィン・コフィン」通称ラフコフの幹部の一人で、SAO内ではキリトと交戦するも敗北しています。SAO内での通り名は「赤眼のザザ」。キリトはザザの名前をすっかり忘れていましたが、GGOでデスガンと交戦中に彼のSAO時代の名前を思い出しました。
【ガンゲイル・オンライン】デスガンのプレイヤーキル方法は?
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GGOでは、ゲーム内で撃たれたプレイヤーが現実世界で死亡するということは、ゲームシステム上まずあり得ないことです。にも関わらず、実際にデスガンによるプレイヤーキルは行われました。この事件のネタ明かしは単純で、実はデスガンのプレイヤーキルはゲーム内のシステムによるものではなく、現実世界で直に行われていたということです。
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つまり、デスガンの協力者数名が、現実世界でGGOにダイブしているプレイヤーの自宅に忍び込み、そこで薬品を投与して心臓麻痺させていたのです。現実世界で殺されたプレイヤーは、当然GGO内でもアバターを維持することができず消滅します。これが、デスガンのプレイヤー殺害方法です(詳しくは後述します)。
【ガンゲイル・オンライン】デスガンの正体と協力者について
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デスガンの正体は、シノン……つまり朝田詩乃(あさだしの)の友人、新川恭二(しんかわきょうじ)と、その兄の新川昌一(しんかわしょういち)の二名が主犯格であり、そこに金本敦(かなもとあつし)という人物も関わっていたことが事件後発覚します。この昌一こそがラフコフの幹部の一人「赤眼のザザ」本人であり、金本敦もSAOの生還者だと発覚しました。
【ガンゲイル・オンライン】プレイヤーキルの動機と計画
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全ての始まりは、シノンの友人として序盤から不自然に登場していた、新川恭二……GGO内でのアバター名はシュピーゲルによる私恨によるものです。シュピーゲルは第2回BoBを制したゼクシードのアジリティー最強論の嘘に騙されプレイヤー育成に行き詰まり、ゼクシードを酷く恨んでいました。そこで、SAOで恐怖の殺人鬼であった兄、昌一に相談し、GGOでのプレイヤーキルを思いつきます。
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新川兄弟の父親は大病院の院長であるため、いざという時に施錠解除可能な電子用解除マスターキーと、筋弛緩剤としても使われる毒薬サクシニルコリンを入手することが可能でした。新川兄弟はまずマスターキーとサクシニルコリンを手に入れ、次に一人暮らしのプレイヤーをターゲットに殺人を計画します。プレイヤーの住所は例の透明化の光学マントを使い、総督府のプレイヤー情報入力のタッチパネルを覗き見して得ました。
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複数人の一人暮らしプレイヤーの住所を得た新川兄弟は、金本敦に協力してもらい、デスガン(昌一)がプレイヤーを五十四式銃で攻撃すると同時に、現実世界では恭二と金本をプレイヤーの自宅に忍び込ませ、薬品を注射し殺させていたのです。
【ガンゲイル・オンライン】デスガンの最期
出典: ガンゲイル・オンライン ©時雨沢恵一/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/GGO Project
結局、キリトに倒され、現実世界で逮捕された新川兄弟でしたが、SAO時代ではキリトに遠く及ばなかったであろう赤眼のザザこと昌一(兄の方)は、GGOで圧倒的な戦闘能力を発揮しキリトを追い詰めた強さは凄かったですね。恐らく、まともに戦っても全大会を制したゼクシードや闇風なら軽く倒すことができたのではなでしょうか。
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しかし、金本敦は逮捕されず逃亡。結局、ゼクシードの他にも3名の犠牲者を出してしまったこの事件ですが、昌一の強さがあれば、わざわざ現実のプレイヤーキルなんてリスクを冒さなくても、GGO内であの光学マントとサイレンサー付きスナイパーというチート機能でボコボコにしてやれば良かったと思いますけどね(笑)まぁ、デスガンはプレイヤーキルに取りつかれたプレイヤーの末路なのかもしれませんが。
出典: ガンゲイル・オンライン ©時雨沢恵一/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/GGO Project
デスガンとの戦いはキリトのギリギリの勝利。それも、一応シノンのアシストがあってのものでしたから、完全な一対一ではキリトは負けていた可能性がありますね。キリトは色々と運が良かった……としか言えません。