ジョジョの奇妙な冒険シリーズの第5部作にあたる黄金の風。ギャングスターに憧れる主人公、ジョルノ・ジョバーナがギャング「パッショーネ」に入ることにより、物語は展開していきます。そんな「パッショーネ」のメンバーであり、なおかつ主人公と同じチームにて行動する、パンナコッタ・フーゴ。彼は一体どんな人物なのでしょうか。そんな彼を今回は紹介させていただきます。
目次
【ジョジョの奇妙な冒険】黄金の風 5部 パンナコッタ・フーゴの概略
出典: ジョジョの奇妙な冒険 ©荒木飛呂彦/集英社・ジョジョの奇妙な冒険 製作委員会
パンナコッタ・フーゴは16歳の元天才少年。キレやすい性格とされており、事実、登場シーンでは勉強を教えていた年上のナランチャがあまりに頭が悪すぎてキレてボコボコにしています。しかし、作中でキレたのは実はこの一回のみ。そして、黄金の風シリーズでは、各主要キャラの回想シーンが含まれており、それでギャングになった理由や生い立ちが述べられるのですが、フーゴの場合はありませんでした。たった二コマ、唯一スタンドを発動させる場面になる、敵キャラに紹介されただけでした。概要は、IQ152で、13歳の時、大学入学を認められるが、キレやすい性格のため教師をボコボコに。そして落ちに落ちて組織に入ったというものでした。
悲しい扱いを受けるフーゴ
出典: ジョジョの奇妙な冒険 ©荒木飛呂彦/集英社・ジョジョの奇妙な冒険 製作委員会
先ほど記載した通り、回想シーンがないだけでなく、実は活躍の場もほぼありませんでした。印象に残っているのは、やはり登場シーンのナランチャをボコボコにしているシーン。スタンドを発動させたのも一回きり。彼のIQは152とされているのですが、策士ジョルノと戦術を練ったかというとそんなこともなく、そういう役は基本的にはジョルノとブチャラティ。第4部に登場する片桐安十郎のIQは160ですので、彼と比較しても少し見劣りのあるキャラとなっています。
【ジョジョの奇妙な冒険】黄金の風 5部 パンナコッタ・フーゴのスタンド
出典: ジョジョの奇妙な冒険 ©荒木飛呂彦/集英社・ジョジョの奇妙な冒険 製作委員会
彼のスタンドはパープル・ヘイズ。マン・イン・ザ・ミラーとの戦いが最初で最後のスタンドを発動させた場面でした。拳に6つのカプセルを持ち、その中にはウイルスが入っています。カプセルを破壊することでウイルスを散布。ウイルスは空中に巻き散らかされ、呼吸で吸い込むか皮膚から取り込まれることにより感染します。体内に侵入したウイルスは獰猛に増殖していき、30秒以内で相手を発病、即死させます。しかし、このウイルスは光に弱く、数十秒当たると死滅します。スタンド自体は、キレたフーゴの性格が反映されているために、決して知能の高いものではありません。おそらく、破壊力でいえば、今作随一のスタンドではないでしょうか。
【ジョジョの奇妙な冒険】黄金の風 5部 パンナコッタ・フーゴと組織
出典: ジョジョの奇妙な冒険 ©荒木飛呂彦/集英社・ジョジョの奇妙な冒険 製作委員会
物語中盤、リーダーであり、組織の幹部になったブチャラティは組織を裏切ることを決めます。仲間が必要と理由を話すのです。元からブチャラティにつくことを決めていたジョルノ、すぐさま決断したかっこいい男アパッキオ、楽天的についていったミスタ、感動的に船を追いかけていったナランチャ、そして、、、断るフーゴ。そう、彼はここで離脱したのです。そして、そのまま一切本編では登場しなかったのです。なぜだ??
フーゴが組織に残った理由
出典: ジョジョの奇妙な冒険 ©荒木飛呂彦/集英社・ジョジョの奇妙な冒険 製作委員会
フーゴが組織に残ったのは、別段ボスに敬意を払った訳でもありません。本作では組織を敵に回すのを恐れただけでした。では、なぜそんなキャラをチームに入れていたのでしょうか。これは作り手側の問題であったという説があります。まず一つ目。作者は最終的に組織についたフーゴを敵としてブチャラティたちと戦わせる構想を考えていましたが、悲しい物語になるのを避け(ただでさえ仲間が死んで行くのに)、そのままお蔵入り。彼の代わりが、チョコラータとセッコだと言われています。二つ目は、フーゴのスタンドが強すぎた、というものです。確かに、時間を飛ばしてもウイルスは避けれませんし、仲間と共闘なんてできませんね。最終決戦に絡めるには少し難しいかもしれません。また、ブチャラティたちは正義の心を持っており、一般人を巻き込むことをあまり良しとしていません。(無差別的な)フーゴの攻撃は中々、出番を設けづらいですね。なんでこんなスタンド能力にしたんだ!とは思ってしまうときもあります。
【ジョジョの奇妙な冒険】黄金の風 5部 踊りには参加するパンナコッタ・フーゴ
出典: ジョジョの奇妙な冒険 ©荒木飛呂彦/集英社・ジョジョの奇妙な冒険 製作委員会
数少ない彼のシーンで印象的なのは、普段は冷静で天才といわれるフーゴですが、踊りには参加するのです。これを見てしまうと、むしろ冷静なのは参加しなかった3人で、フーゴはどちらかというとミスタ、ナランチャよりの立ち位置じゃないかなとも思ってしまいます。
【ジョジョの奇妙な冒険】黄金の風 5部 ジョルノを信頼するパンナコッタ・フーゴ
出典: ジョジョの奇妙な冒険 ©荒木飛呂彦/集英社・ジョジョの奇妙な冒険 製作委員会
彼の立ち位置が全くもって不明になったシーンでもあります。天才、キレやすい、最凶のスタンド、そんな彼がジョルノを認めた瞬間です。唯一のスタンド能力披露の戦闘ののち、ジョルノの行動を認め、「お前の命がけの行為、敬意を表する」といった後ジョルノに「命がけというのはアパッキオの事です」と言われてしまうのです。そしてアパッキオの治療を依頼されます。これにより、今後フーゴがどのようにチーム内にてポジションを固めて行くのだろうかとその時は思っていました。はじめに捕まっていたフーゴが一番軽傷であった、不思議な戦闘でもありました。
【ジョジョの奇妙な冒険】黄金の風 5部 パンナコッタ・フーゴのまとめ
出典: ジョジョの奇妙な冒険 ©荒木飛呂彦/集英社・ジョジョの奇妙な冒険 製作委員会
かわいそうなフーゴ、いじめられっ子的ポジションで最後の場面にはいないという寂しい役どころでもありました。そんなフーゴがどのような人生を送ったのかは、「ジョジョの奇妙な冒険 2 ゴールデンハート/ゴールデンリング」にて描かれておりますので、ご興味ある方はぜひご覧ください!読んでいただいた皆さん、本当にありがとうございました!