虚構推理は絶園のテンペストやスパイラル~推理の絆~などの代表作を持つ城平京のミステリー作品です。ミステリーとしては非常に型破りな作品で、あのてこの手で真実を追求するのではなく、真実うんぬんよりもどう言えば人を納得させることが出来るのかを重きに置いたミステリーです。設定自体も型破りで主人公含めて普通の人間が少ないのですが、その中で不死身の男性、桜川九郎の元恋人で一般人代表の宮原紗季について紹介していきたいと思います。
目次
桜川九郎の元恋人『弓原紗季』、でも何で破局しちゃったの?
作品が本格的に始める数年前まで、主人公の岩永琴子が一目惚れした男性桜川九郎の恋人でした。とても仲の良い恋人同士で、その交際はとんとん拍子に発展していき結婚の話や両親への挨拶、そして結納と琴子のハートを砕きまくりまっていましたが、直前になって破局してしまいます。
どうして別れたのか?
婚前旅行で紗季はとあるオカルト的な存在、河童に遭遇してしまいます。一般人の紗季は恐慌状態になってしまいますが、逃げだしたのは化物であるはずの河童の方でした。河童が逃げた理由は自分より遥かに化物の存在を目の前にしたから。温厚で心優しい恋人の正体は、妖怪も逃げ出す規格外の化物だったのです。ただし、九郎は本性を隠しているとか、そういう要素は一切ない善人であり実家の妄執で化物にされてしまった存在でした。それでも紗季は九郎を恐れ破局となってしまいます。
『弓原紗季』の職業は?本編とどうつながっていくのか?
弓原紗季の現在の職業は警察官。現在は真倉坂市交通課の巡査を務めており、署内でも有名な美人警官です。ただし、九郎の事は吹っ切れておらず、九郎を振ったことを後悔しています。ただし、九郎が人外の存在であることを知った紗季はそのトラウマで肉類、魚類を食べることが出来なくなってしまいます。最近はそのトラウマを克服しつつあるものの、いまだに発作的な症状が起こっています。
鋼人七瀬の件で岩永琴子と遭遇し、九郎とも再会
真倉坂市での奇妙な事件『事故死したアイドル七瀬かりんがフリフリのドレスを着て、顔が塗りつぶされた状態で現れ、鉄骨な鉄骨を振り回し夜な夜な人を襲撃しに来る』都市伝説、通称鋼人七瀬の件で岩永琴子と関わることになります。鋼人七瀬の目撃証言は警察にも寄せられていましたが、一般的にそこから導き出される結論は『誰かがとある目的を持って鋼人七瀬を演じている』というものでした。しかし、怪異の存在を知る紗季だけはそれが誰が演じているわけでもない本物の怪物であることに気付いていました。
鋼人七瀬と遭遇する紗季
その後、岩永琴子と鋼人七瀬と遭遇してしまった紗季は危機一髪のところを琴子に助けられ、そのよしみで琴子と九郎、そして鋼人七瀬の件に深く関わっていくことになります。鋼人七瀬編では主要人物のうち唯一の一般人であり、一般人でしかも警察の立場からすれば反則以外の何物でもないオカルト全開の解決方法で事件を解決に導いていくため、基本的に振り回される立場です。
例えばこんな解決方法
鋼人七瀬のバックボーンを知るためには、七瀬かりんの死の真相を知る必要がありました。警察の捜査では、『七瀬かりんが事故現場に立ち寄ったのは偶然だが、回避した痕跡が無かったことから、自暴自棄となっていた彼女は自ら死を受け入れた』と結論されました。そして、その真相を知った方法はなんと『実際に見ていた地縛霊に事件の真相を聞く』という手段でした。反則技だろうが、真実を知ることが出来れば何を使おうが構わないのが本作品のコンセプトと言えるでしょう。
岩永琴子に敵視される『弓原紗季』
ひょんなことから琴子と関わることになってしまった紗季ですが、琴子にとって紗季は『九郎の好みの女性』であることに関わりなく、一番の脅威でした。そのため、紗季には最大限に警戒しており、九郎との恋人アピールをうざ可愛く繰り返しますが、九郎と付き合いの長い紗季は、琴子は九郎のタイプではないことや、琴子の好意が一方的であることを速攻で看過して琴子をやり込めます。
琴子に反撃する紗季
琴子は紗季に対して何とか九郎と近づけさせないようにしますが、こういうことに関しては琴子は基本的にザコであり、琴子の嫌がらせや計略は基本上手くいきません。それどころかうざ可愛く絡んでくる琴子を殴ったり、逆にやりこめて顔を真っ赤にさせたりしています。しかし、付き合いが長い紗季は『うざいとは思っていても、心底嫌っている訳ではない』ことも分かりました。
犯人扱いされる紗季
鋼人七瀬の正体は、ネットの住人のイメージが具現化したものでした。そのため、琴子たちは虚構で『鋼人七瀬は存在しない』という結論に持っていく必要がありました。そこで琴子がやったことは『殺害された警察官は、彼が想いを寄せていた同僚の女性警察官だ』という推理をすることによって、ネットの住人の一部の心象を操作しますが、そのモデルは紛れもなく紗季でした。当然、紗季が犯人ではないことは調べればすぐに分かることですが、その書き込みによって紗季は署内で若干の風評被害を受けることになります。
九郎を吹っ切る『弓原紗季』今後の出番はあるのか?
鋼人七瀬編が終了した後、紗季は九郎のことを吹っ切ります。それは、やはり九郎が怪物であるというトラウマを払拭しきることができなかったからでした。ただし、今回の事件の黒幕がこのくらいで諦めるような人物ではないことも知ったため、今後の登場や活躍もあるかもしれません。警察という立場を琴子に利用され協力させられる日がくるかもしれません。
【虚構推理】弓原紗季まとめ
ミステリー作品だけど、妖怪や亡霊がごく普通に登場し、犯人はホンモノの怪物だったりと斬新な作品です。アニメ化した絶園のテンペストも普通に魔法が登場したりと型破りな作品でしたが、とても面白かったです。なので絶園のテンペストが面白いと思った人にはおススメできる作品なので是非見てみてください!虚構推理は2020年冬から放送開始です。