大人気のゴールデンカムイ。本作の魅力の一つといえば登場キャラクターの個性が強すぎること。物語としては、アイヌの金塊をめぐる戦いなのですが、緊迫した戦いの中にも個性的すぎる登場人物の登場、描写により思わず笑ってしまう場面が多々あります。そんな奇人の代表(というわけではないですが)かつ、物語のキーパーソンである鶴見中尉。今回は、鶴見中尉の魅力に迫って行きたいと思います。
目次
【ゴールデンカムイ】鶴見中尉って何者?
出典: ゴールデンカムイ ©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会
物語の上では、日露戦争中に第七師団に所属し、旅順攻囲戦にも参加しました。元情報将校であり情報収集や分析能力に長けています。日露戦争に参加し、日本のためにこの戦いで多くの命が失われてしまい、生き残った鶴見中尉も彼らの命を尊んでいます。つまり、国家として金塊を狙っている!?って思うかもしれませんが、実はそうではありません。ここは史実に忠実なのですが、日露戦争での賠償金がほぼ取れなかった日本に対して、第七師団の鶴居中尉隊は国を裏切っているのです。単独で金塊を探し、散っていった仲間のためにも軍事政権を作る、そんな計画を立てているのです。
【ゴールデンカムイ】 鶴見中尉は目的のためなら悪魔にもなる
出典: ゴールデンカムイ ©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会
鶴見中尉は奉天会戦での砲弾の破片が前頭部の頭蓋骨を吹き飛ばしています。変な額当てはそのためなのですね。だからたまに変な汁が漏れ出すそうです。頭蓋骨と一緒に前頭葉も損傷しているので、カッとなりやすくなってしまっているそうです。そのためでしょうか。自分に仇をなすものには徹底的に噛みつきます。指をさして文句を言ってきた上官には噛んで指を食いちぎり、裏切り者をあぶり出す拷問の際には、耳を切り取り、切り取った耳に叫ばずにはいられなくなります。まさに悪魔ですね。
【ゴールデンカムイ】部下には慕われる鶴見中尉
出典: ゴールデンカムイ ©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会
こんなめちゃくちゃな上官でも、部下からは信頼を受けているようです。(合わずに裏切るものもいましたが)その代表例が鯉登少尉です。鯉登少尉は年齢が若かったために日露戦争には参加していませんが、鶴見中尉のことを尊敬してやみません。鶴見中尉と話す時は緊張で早口の薩摩弁になってしまうほど。鶴見中尉の一言一言で焦ったり、しょぼくれたり、喜んだり。鯉登少尉と月島は鶴見中尉を補佐する大事な役目。わかる人にはわかる魅力が鶴見中尉にはあるのでしょう。
【ゴールデンカムイ】鶴見中尉と他の勢力の関係性
アイヌの金塊をめぐる戦いの中で鶴見の勢力は一大勢力です。おそらく人数も使用できるお金も杉元たち、土方たちとは比べ物にならないでしょう。そんな鶴見中尉は杉元たちをどのように思っているのでしょうか。
鶴見中尉と杉元佐一
出典: ゴールデンカムイ ©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会
日露戦争時代に不死身の杉元と呼ばれた、本作の主人公でもある杉元のことを、鶴見中尉は一目置いています。どうにかスカウトして行動を共にしたいと考えているのです。元々は杉元は第一師団所属の兵士であったということもあるかもしれませんね。素晴らしい戦闘力を持つ杉元を捕まえた時も、金塊探しに協力するように説得(拷問)していました。その後、2人は脳みそ欠け友達になります。
鶴見中尉と土方歳三
出典: ゴールデンカムイ ©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会
この2人には、火花が散っています。土方が銀行強盗を行い自身の愛刀である和泉守兼定を奪った際に初めて顔を合わせた2人ですが、どうも2人とも各々のことを知っているようです。土方は鶴見のことを、腹の据わったいい面構えをしていると評価しており、一方鶴見は土方のことを幕末の亡霊、いや、この世に恨みを残した悪霊と評しています。
【ゴールデンカムイ】鶴見中尉は軍人としては優秀
出典: ゴールデンカムイ ©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会
鶴見中尉は腐っても中尉。のっぺらぼうのいる監獄を攻め入る際には、手際のいい統率を見せます。さすが、軍事政権を作りその筆頭になろうとしているだけのことはあります。囚人が一斉に襲ってくるという不足の事態に対しても、しっかりとした指示を出し、たまに脳汁が頭から出てはいますが、至極真っ当な軍人と思える統率力を誇っています。乱戦になってもしっかりと敵を排除することに成功していました。集をうまく操り個でも優秀な鶴見中尉なのです。さすがは中尉。
【ゴールデンカムイ】ついに杉元と行動を共にする鶴見中尉
出典: ゴールデンカムイ ©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会
のっぺらぼうのいる監獄で、のっぺらぼうと話をしていた杉元は、尾形に狙撃されてしまいます。それを助けたのは家長カノ。目を冷ますと鶴見中尉たちが周りにいます。尾形に裏切られた杉元。アシリパさんたちが尾形、キロランケと行動を共にしていることを心配しあとを追うことを決意します。そんな杉元とついに鶴見中尉の勢力が協力体制になります!鯉登少尉と月島軍曹が杉元たちに同行するのです。舞台は樺太へ。ますます、だれかがだれかを裏切るような伏線が生まれたような気もしますが、一層目が話せませんね。
【ゴールデンカムイ】鶴見中尉まとめ
出典: ゴールデンカムイ ©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会
杉元と鶴見中尉が協力関係になったことから、各勢力の持っている囚人の皮の情報が一挙に動きました。まだ鶴見中尉たちの持つ、贋作の登場はありませんね。今後どのような展開になっていくのでしょう。まだまだ予想がつきませんね。今回も読んでいただきありがとうございました!