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ゴールデンカムイ

【ゴールデンカムイ 】アシㇼパさんに教わるアイヌの文化

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可愛いアシリパ

2014年より週刊ヤングジャンプにて連載の始まった「ゴールデンカムイ 」。舞台は日露戦争終結後、樺太が始まりの舞台。時代でいうと明治時代の末期ですね。この漫画の魅力は何と言ってもアイヌの文化、伝統を作中の至る所に散りばめているところですね。そんなゴールデンカムイ に登場するアイヌの文化や言い伝えを今回は紹介させていただきます。

ゴールデンカムイの物語の始まり

不死身の杉元
出典: ゴールデンカムイ ©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会
そもそも、このゴールデンカムイ 。どのように話が始まるかというと、日露戦争終了後、金の採掘で一山当てようと北海道へやってきた元兵士、不死身の杉元。ひょんな事から、アイヌの隠された金塊の話を、とあるおじさんから耳にします。話しすぎたと命を狙ってきたそのおじさん。見事返り討ちにした杉元は、この話が真実味を帯びてきたと、金塊探しを始めます。そんな折、アイヌの少女であるアシㇼパさんに出会い、ともに金塊を探しに行くのです。道中に、このアシㇼパさんが様々なアイヌの文化、言い伝えを教えてくれるのです。

エゾウサギの耳の先はなぜ黒いのか


出典: ゴールデンカムイ ©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会
エゾウサギを捉えた杉元。そんな時にアシㇼパがエゾウサギの耳がなぜ黒いのかを教えてくれます。それがこんなお話。昔は、シカがウサギのような足を持っており、雪の上を素早く走れていました。人間はそんなシカを捕まえる事が出来ませんでした。それを見たウサギは、シカを騙して自分の足と取り返させます。騙されたと気づいたシカは怒って、焚き火をウサギにぶつけました。それが耳に当たって、先端だけ黒くなってしまいました。足を取り替え素早く雪を動けるようになったウサギですが、雪の中で黒い耳は目立ってしまい、人間に見つかりやすくなってしまいました。これはアイヌの教訓で、欲張ってしまってもろくな事になりませんよ、というお話です。

目玉を差し出すアシリパちゃん
出典: ゴールデンカムイ ©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会
ちなみに、獲物を捕らえた男だけが目玉を食べる事が出来ます。大変栄誉な事らしいですよ。

黒いキツネと赤いキツネ

赤いきつねを捕獲
出典: ゴールデンカムイ ©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会
キタキツネを罠で捕まえた一行。そんな折、アシㇼパちゃんが教えてくれます。河童が貂と力比べをするために、世界の果てからやってきました。河童は不意打ちをして貂を火の中に投げ込んで焼いてしまいます。しかし、貂は偉い神様だったので、ひょっこり外から再び現れ、河童は火の中に投げ込まれてしまいます。焼かれた河童の灰が黒くなったり赤くなったりして出来たのが、黒いキツネと赤いキツネ。勝負事にズルはいけませんよという教訓ですね。ちなみに黒いキツネは「山にいる狐神」として崇められ、赤いきつねは「誑かす狐」として、忌み嫌われていました。この時代に、黒いキツネの毛皮は高級品とされており、北海道で倭人がキツネの養殖を行なっていた事実もあります。しかし、輸入や化学繊維に負け、キツネの養殖業もその姿を消して行きました。

本当の食べ物 シペ

神の魚
出典: ゴールデンカムイ ©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会
アイヌの主食であった鮭の事を指す言葉。「神の魚」カムイチェブ、またはチュクチェプ「秋の魚」とも呼ばれていた。鮭が極端に少ない年は餓死するものもいたほど、重要なものだそうです。皮は靴を作るのに使い、余すところなく食事や生活に使用していました。自然と共存し、動植物、至る所にカムイ(神)が宿るというアイヌの基本的な考えが色濃く出た場面でした。

チタタプ
出典: ゴールデンカムイ ©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会
ちなみに鮭を用いたものが、本当のチタタプ(肉や魚のタタキ)と呼ぶらしいです。

強いカムイ エタシペ

神であるトド
出典: ゴールデンカムイ ©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会
アイヌの信仰は全てのものに魂が宿り、その中でも多くの恵みをもたらすもの、強大な力を持ち、人間では勝てないものをカムイとして崇めていました。エタシペ(トド)もそのうちの一つでした。大きなトドは鉄砲撃っても死なないほど、頭の骨が分厚いらしいです。油は珍味とされ、皮はひも状にしてロープとして使用するなど、やはり無駄なく使用されていました。また、ヒグマもカムイとされており、トドとヒグマ、どちらも強いカムイなので、喧嘩するといった伝承がいくつも残されています。また、トドやヒグマはそれ自体をカムイとして敬っていますが、鮭やシカは、それ自体がカムイではなく、カムイが川やその土地に広げているものとアイヌでは考えられています。

耳飾りとヤマブドウ(ハッ)

アイヌの耳飾り
出典: ゴールデンカムイ ©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会
カムイはヤマブドウの蔓を耳飾りとして下げてるとされています。だからアシㇼパさんも見習って同じような耳飾りをしています。小さい頃に耳に穴を開けると、ヤマブドウの蔓を入れて、穴が塞がらないようにしました。カムイの姿を模倣するのも、カムイを敬うアイヌの心の現れですね。ちなみに、ヤマブドウの実は食べ過ぎると舌が痛くなるみたいです。また、アシㇼパさんの靴もヤマブドウの蔓でできています。

 

まとめ

アイヌのアシリパ
出典: ゴールデンカムイ ©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会
歴史上の観念から見ると、大変悲しい末路へとつながってしまったアイヌ民族。これほど清らかな彼らの生活や文化、伝統はまだ北海道の一部で着実に受け継がれています。そんな文化や、北海道の歴史を知って行く上で、今後もアシㇼパさんがしっかりアイヌの事を教えてくれる、ゴールデンカムイ は目が離せません。

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