本作「神達に拾われた男」の著者はRoyであり、2014年に小説投稿サイト『小説家になろう』にて連載が開始された異世界転生もののライトノベルで、所謂なろう系作品です。漫画が『スクウェア・エニックス』から刊行されており、2020年10月からアニメが放送予定となっています。中年男性である竹林竜馬はブラック企業に勤めており、仕事に追われる日々を過ごしていました。休みもろくになく、まともな食事も取らずに過ごす毎日。自分は何の為にいきているのだろう・・・?そんな疑問を持っていた竜馬が眠りから覚めると、目の前には3人の神様がいました。いきなり死んでしまった竜馬ですが、意外にもその現実をすんなりと受け入れ、異世界へと転生することに・・・。異世界で生きることを使命とされた竜馬は、魔法の力を授けられ、異世界へと旅立っていくのでした。竜馬が転生した異世界では魔法が発達しており、竜馬も神様から魔法の力を授けられます。今回はアニメ化に先立って、物語のあらすじをご紹介していきたいと思います。ネタバレを含む内容となっていますので、まだ見ていない方は注意してくださいね!
目次
第1話 異世界転生
主人公の竹林竜馬はブラック企業でSEを勤める39歳のサラリーマン。毎日遅くまで仕事をし、食事はカップラーメンなどで済ませるなど、不摂生な日々を送っていました。何の為に生きているのか・・・?そんな疑問を持ちながら生活をしていた竜馬ですが、ある日目が覚めると、目の前に3人の神様が立っていました。元々オタクだった竜馬は現状をすぐに把握し、自分が死んだことを受け入れます。神様から異世界行きの話を聞き、すでにノリノリの竜馬。異世界では魔法が発達していることから、全属性の魔法の力を授けられ、異世界へと旅立っていくのでした。
竜馬の死因
ブラック企業での過酷な労働環境、1人暮らしによる不摂生・・・竜馬が死んでしまったのも何となくわかる気がします。しかし、実際の死因はなんとクシャミ4回でした。クシャミをするごとに枕がズレ、最期は頭を床に打ち付けて脳内の血管が切れ、出血で脳が圧迫されて死に至りました。死んだことや、目の前に神様がいることにも全く取り乱さなかった竜馬ですが、このマヌケな死因には自分の中のプライドがボロボロになっていましたね(笑)
第2話 異文化交流
転生先の森に生活基盤を作った竜馬は、ここで自給自足しながら3年を過ごします。従魔術によりスライムを従え、スライムの研究に明け暮れる日々。このまま森でゆっくりと過ごすのも悪くないと思っていた竜馬ですが、転生して初めて異世界の人たちに出会います。お互いに警戒していましたが、怪我人がいたので竜馬が薬を渡すと、相手も気を許してくれました。悪い人たちではないと思った竜馬は家に案内し、5人をもてなします。彼らはジャミール公爵家の当主とその付き添いで、とても優しくフレンドリーな人たちでした。彼らとの出会いが竜馬の異世界生活を大きく変えることになるのです。
異世界人を驚かす竜馬
竜馬にポーションを分けてもらったカミルは、必ずお礼をすると言いますが、竜馬はいくらでもあるのでお礼などいらないと言うのでした。自分でポーションを作っており、しかもその質が街で売られている物と変わらないことにカミルたちは驚きを隠せませんでした。他にも、家に案内する際に、高度な結界魔法を使うなど、当たり前のようにしている竜馬の行動は、異世界人であるジャミール公爵家の面々を何度も驚かせるのでした。
第3話 スライムの秘密
ラインハルトたちと別れて2週間。人との出会いを懐かしく感じていた竜馬の元に再びラインハルトたちがやってきます。しかも今度は家族と使用人も連れて。竜馬に助けてもらったお礼をしにきたのでした。竜馬はみんなを家に招待し、話しをしながらお茶をすることに。食器をいつものようにクリーナースライムを使って片付けていると、それを見たラインハルトの娘エリアリアは、クリーナースライムに興味を持ちます。従魔術師の家系であるエリアリアは従魔術師を目指しており、初契約の為にスライムを捕獲しようとしていたのです。初契約の相手をクリーナースライムに決めたエリアリアは、竜馬にクリーナースライムの捕まえ方を教えてもらうのでした。
クリーナースライムの条件
クリーナースライムの選び方を竜馬に尋ねるエリアリア。竜馬はスライムの進化条件を知っており、そのことにエリーゼは驚きました。スライムの進化条件は「食事」です。スライムには一匹一匹に嗜好があり、その嗜好にあった餌を与えることで進化するのです。そこまで教えたにも関わらず、クリーナースライムの嗜好はなかなか教えない竜馬・・・。それはクリーナースライムの嗜好が人間の汗や皮脂であり、体を洗った水を餌にするため、女性には言いにくいからでした。それを聞いたヒューズは超ストレートに言ってエリーゼにぶっ飛ばされてますね(笑)別に本人の汚れでなくてもいいのですが、エリアリアは最初の一歩は人に頼らず自分で踏み出したいと言い、自分の汚れを餌にクリーナースライムに進化させ、初めての従魔契約を結ぶのでした。
第4話 旅立ち
竜馬の能力や人柄を気に入ったジャミール公爵家の人たちは、竜馬がこのまま1人で森に住むことを気に掛け、一緒に暮らすことを提案します。「君1人養う事は容易い」と言うあたり、さすが公爵家ですね!いきなりの提案に戸惑う竜馬ですが、ラインハルトは二カ月ほどギムルという街に行くので、その間だけでも同行してみないか?と持ち掛けます。ずっと1人で生活してきた竜馬は、暖かいジャミール公爵家の提案を受け入れ、森を出ることになるのでした。
いきなり目立ってしまうことに・・・
ジャミール公爵家と一緒に旅に出ることになった竜馬。中継地点であるケレバンの街では、身分証をもっていないため、簡単な審査を受けることに。そこではなんと「赤槍のメルゼン」という賞金のかかった盗賊の討伐記録が明らかになりました。竜馬は森に住んでいる際に、気付かず盗賊を討伐していたのです。これにより小金貨700枚を貰い、周囲からもメルゼンを倒した少年という目で見られてしまいます。なるべく目立たないようにと気を付けていた竜馬でしたが、初っ端から盛大に目立ってしまうのでした(笑)
第5話 初めての街
ジャミール領最大の商業都市ケレバンに着いた竜馬たち。竜馬にとっては異世界に来て初めての街ですが、そこはファンタジーの世界とはかけ離れた普通の街でした。大都会東京で生活していた竜馬からすれば、その街並みは感動するほどのものではありません。しかし、初めて大きな街を訪れたエリアリアはケレバンの街並みに大興奮していました。ケレバンで一泊した後、一向はギムルの街へ。その道中、大雨による崖崩れで進路を塞がれます。雨が止むのを待って土砂を撤去することになるのですが、使いの者や作業員たちが雨に濡れているのを竜馬は見過ごせませんでした。結界魔法で雨避けをし、濡れていた使いの者には雨具として加工した布を渡すのでした。
第6話 土木工事
雨が止み、土砂崩れの除去作業を行うことになった竜馬たち。作業は大岩を「ブレイクロック」で崩し、土砂は「ロック」で固めて運びやすくしていました。竜馬は「ブレイクロック」と「ロック」を合わせたオリジナルの合成魔法「クリエイト・ブロック」を使い効率よく作業を進めます。初めて見る魔法に驚く一同でしたが、竜馬が「クリエイト・ブロック」の使い方を教えたことで、土砂の除去作業を予定よりも大幅に早く終わらせることが出来たのです。
第7話 ギムルの街で
鉱山の街ギムルに着いた竜馬たちはギルドの登録を円滑に進めるために、教会でステータスボードを発行してもらうことになります。竜馬のステータスボードを見て一同は驚きます。本当に全属性の魔法が使え、しかも、レベルの上がりにくい土魔法と空間魔法のレベルが高かったからです。無事にステータスボードを発行した竜馬とエリアリアは、ラインバッハに連れられテイマーギルドに向かいます。無事にギルド登録を済ませた2人ですが、テイマーギルドでは竜馬のランクをすぐに上げることは難しかったので、ラインバッハは竜馬を冒険者ギルドにも登録しようとするのでした。
テイマーギルドの実情
ラインバッハのコネでも竜馬のランクをすぐに上げることは出来ませんでした。その理由は、竜馬が従魔契約している相手が最下層ランクのスライムだったからです。現在のテイマーギルドは、強い魔獣を従える従魔術師が優遇される風潮にあり、従魔術師の優劣を魔獣の強さやランクのみで決めつけるようになっていたのです。コネでランクを無理に上げても、本部の審査で結局降格されてしまう可能性があるのでした。
第8話 冒険者ギルド
冒険者ギルドでは、ギルド加入の為に戦闘能力試験を受けることになります。試験内容は止まっている的と動いている的を弓で正確に射貫くこと。竜馬は前世で弓にも精通しており、そのレベルは達人級でした。あまりの弓捌きに一同は、竜馬を過小評価していたことに気付くのでした。見事試験に合格した竜馬は、冒険者ギルドに加入することになります。ここでは実力次第でランクを上げていくことが可能です。Gランクからのスタートですが、竜馬の実力であれば、すぐにランクは上がっていくことでしょう。
ギルドマスターも驚かせた竜馬に実力
試験の最中に突然竜馬にナイフを投げるウォーガン。弓使いは的にばかり集中しがちなので、ちょっとした警告の意味を込めての行動であり、ナイフの先端は丸く、刃もついてはいませんでした。しかし、竜馬はナイフを掴んで投げ返し、おまけにアイスニードルで反撃までします。これにはウォーガンも驚いていましたね。ギリギリ避ける者はいても、反撃までしてくる者は初めてだったのです。
第9話 初めての仕事
竜馬の初めての仕事は家のゴミ処理でした。依頼主は猫耳を持つ猫人族のミーヤ。竜馬は初めて異世界らしい人物に出会うのでした。依頼内容は地下室の清掃。ゴミ捨て場と家を隔てる地下室の壁が崩れ、ゴミが地下室に流れ込んでしまったのです。とんでもない量のゴミと悪臭漂う地下室でしたが、スカベンジャースライムとクリーナースライムを上手く使い、あっという間に地下室は綺麗になりました。ミーヤの地下室の掃除は何人もの人が挑みましたが、誰も依頼を達成することが出来ず、もはや不可能だと思われていました。それを竜馬が完遂したことを知ったギルドマスターのウォーガンは、竜馬の腕を見込んである依頼を任せるのでした。
病気耐性レベル7
ウォーガンから依頼されたのは、街の共同トイレの汲み取り槽の清掃でした。これは、元々役所がスラムの人たちに依頼していたものですが、役所とスラムの間で交渉が決裂し、ギルドに依頼が回ってきたのです。竜馬はこの依頼を快く引き受け、共同トイレに向かいます。ミーヤの家の地下室を掃除した時のように、スカベンジャースライムやクリーナ―スライムなどを使い、効率よく作業を進めていきますが、スカベンジャースライムが2回も分裂したことで、レベルの変化があるのか気になって鑑定をします。その結果、病気耐性が2つも上がっていました。つまり、前のレベルでは耐えられない病気がここにあるということです。病気耐性のレベルは5でも命の危険がある病気に耐えられます。そのレベルが7まで上がっているということは、疫病が汲み取り槽内で蔓延していることを意味していたのでした。
これを見ればストーリーが丸わかり!前編(ネタバレ注意!!)まとめ
いかがだったでしょうか?今回ご紹介した内容は、単行本の1~2巻に該当する内容となっています。汲み取り槽内で疫病を発見した竜馬はどう対処するのか?!気になる続きは後編をご覧ください!