『神達に拾われた男』は小説投稿サイト「小説家になろう」から誕生した作品で、なろう系と呼ばれるジャンルです。略称は「神拾(かみひろ)」で、2020年にアニメの第1期が放送され、第2期が2023年1月に放送されることで話題になっています。前作から2年ほど経過しているので、主人公がどういう人物だったか忘れてしまった人もいるのではないでしょうか。今回は、主人公のリョウマ・タケバヤシについて解説していきたいと思います!
はじめに:どんな物語?
中年サラリーマンの竹林竜馬は、ブラック企業に勤めており更に天涯孤独という、なんとも悲しい人生を送っていました。ある日、就寝中のくしゃみが原因であっけなく死亡してしまいます。死後、神たちの施しによって異世界へと転移することとなり、彼らの手厚い加護を貰って森で一人暮らしを始めることになりました。そんな生活を気にかけた公爵家との出会いをきっかけに、街で生活することになります。街では、一人暮らしの間に行っていたスライム研究の経験を活かして商売を行なったり、冒険者として問題を解決したりと様々な活躍をすることになります。
主人公はどんなキャラクター?
この作品の主人公は、リョウマ・タケバヤシという人物です。転生前は39歳の独身で、システムエンジニアとしてブラック企業に勤務していました。幼少期の頃から、父親に虐待さながらに様々な武術を叩き込まれ、生真面目な性格で筋肉質な体を保っていました。その後父と死別し母親と二人暮らしをしていましたが、その母も亡くなり、アパートで一人暮らしをしていまいた。自分に落ち度がないにもかかわらず、事件に巻き込まれたり、何度も職を追われたりといった不幸体質のような経験をしています。外見に似合わずオタクであり、様々な雑学も知っており物知りです。趣味でフィギュアを作ることもありました。
何故不幸な目にばかり遭っているのか??
転生後に分析された結果、リョウマの精神には地球の神による歪んだ介入の痕跡が見つかりました。それによれば、地球神は娯楽としてリョウマが凶悪な犯罪者となるよう、彼の境遇を操作していたと考えられる証拠がいくつも見つかったのです。これは神にとっても禁忌に触れる行為であり、リョウマ以外にも複数人の人生が歪められた痕跡もあったのですが、地球の神の方が上位であるため追及が難しいと判断されます。リョウマはそうした介入のたびに犯罪への衝動に対する自制を繰り返したことで、高い耐性を獲得することができたのです。
転生後の生活
死後、地球の魔力を魔力不足の異世界であるセイルフォールのために使うという名目で、ガイン達によって魂を転移させられます。転移後は8歳の少年の身体になり、外見は子供であるものの、精神と知識はアラフォー男性というとても奇妙な存在になります。ただし肉体年齢に精神面がかなり影響されている部分があるので、某有名な探偵キャラクターのような「外見は子供で中身は大人」というわけでも無いようです。当面は転移先の森で一人暮らしをすることが不自然でないように、架空の生い立ちを神達から与えられることになりました。一人暮らしをするうちに、数多くのスライムを使役してそのスライム研究に没頭するようになり、研究をしていく中で、世界的な謎とされていたビッグスライムの使役方法を偶然にも発見します。実はビッグスライムとは単一個体ではなく群れで行動するため、合体する群れのスライム全てと契約する必要がありました。その応用でより多くの群れが合体した更に大型のスライムとの契約も行うことに成功します。偶然から大きな発見が出来るなんて凄いですよね。
公爵家との出会い
森で暮らし始めてから3年後、11歳のときに森の中でジャミール公爵と偶然出会います。それ以降公爵家と縁を持ち、彼らの勧めでギムルの街に定住することとなりました。ギムルの街ではテイマー(動物などを飼いならす人のこと)ギルド、冒険者ギルド、並びに商業ギルドに登録し、生前の知識とスライムの能力を活かして、超ホワイト企業のクリーニング店を開業します。生前がブラック企業でこき使われていただけに、ホワイト企業を自らの手で造り出すというのはなんとも言えない喜びがあったに違いありません。さらに冒険者として、魔物を討伐したり冒険者ギルドの難題を解決したりと、とてもマルチな活躍をすることになります。中身がサラリーマンということもあり、外見の年齢とは裏腹に多くの知識を持っています。また身体能力やそれに伴う実績も高いため、公爵家をはじめとする関係者からの評判は非常に高いです。魔法だけでなく武術も達人レベルで精通しており、地球神の影響により各種耐性も高レベルで備えています。
壮絶な生前について
転生後の世界では才能を発揮して充実した生活を送っているリョウマですが、生前は不幸の連続でした。小学校時代には傷害の濡れ衣を着せられるという過酷な経験をします。さらに、父に教師の前で殴られてしまいます。父にとってはリョウマが本当にやったかどうか等どうでもよく、殴った理由が「武術の訓練の時間が無くなるから」という親が言う事とは思えないような理由でした。父が自分に怒るどころか無関心なことを直感し、疎遠になったまま数年後に父親が急死します。父は財産を残さなかったので母と細々と生活し、学費に苦労しつつも大学を卒業します。しかし就職した会社では悪質なデマを流され、1年も経たず自主退職を強要されます。その後まともな職にありつけず、受かった会社はブラック企業でした。それでも母を楽にさせられるならと就職しますが、その後間もなくに母が過労死してしまいます。以降は酔った上司にビールの瓶で頭を殴られる、親父狩りに遭って頭を殴られる等など、常人では精神がおかしくなったり死んでもおかしくないような目に幾度となく遭っています。そのような壮絶な経験を経たことにより「肉体的苦痛耐性レベル」及び「精神的苦痛耐性レベル」が非常に高くなっています。
主人公についての紹介まとめ
リョウマは生前不幸の連続で壮絶な人生を歩んでいましたが、実は仕組まれたものであったこと、生前の経験が転生後に活かされています。転生をテーマにした作品は多いですが、転生前の主人公のことについて深く知れる作品は珍しいです。第2期ではリョウマの更なる活躍が見られること間違いないですね!それでは今回はここまでです。読んで頂きありがとうございました。