本作「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった」の主人公として登場するカタリナ・クラエスは全編を通して中心になっている人物なのですが、本作にはもう一人の主人公と呼ばれている人物が存在します。それが作中に登場する乙女ゲーム「FORTUNE LOVER」の主人公マリア・キャンベル!ゲームの世界ではマリアを中心に物語が進んでいくため、破滅フラグを恐れるカタリナは当然このマリアの登場を幼少期から警戒していました。果たしてこのマリアはカタリナの脅威となる存在なのか……今回はそんなもう一人の主人公について紹介していきます。
目次
マリア・キャンベルの生い立ちは?
マリアは農家の畑が沢山あるどちらかと言うと田舎に住む少女。ごく一般的な家庭に生まれ町の人たちや友人との関係も良好で幸せな生活を送っていました。そんな幸せな時間が壊れてしまったのはマリアが魔力に目覚めてしまってから。本来平民には稀にしか生まれない魔力、さらにその強力さから母親に「貴族との不貞」を疑われ町中にあらぬ噂を流されてしまいます。この事がきっかけで父親は家を出ていき町の住人との関係も悪化。友人だった子供たちともマリアから離れていき、母親からも笑顔が消えてしまいます。その後独りぼっちになったマリアがいくら頑張っても失ったものが戻る事はありませんでした。
マリアが魔法学園に入学できた理由
ゲームの世界と同じ様に進むとカタリナのライバル?となりぶつかる事になるマリアですが、その生い立ちはと言うとカタリナとは真逆のものです。そもそもこの世界において魔力を持つ者の殆どが高位の貴族であり、当然カタリナが通うう事になる魔法学園は「貴族の通う場所」でした。そこへ平民の生まれでありながら10年ぶりに入学してきたのがマリア・キャンベルです。マリアの持つ魔力は「光属性」であり、数ある魔力の中でも最も希少で強力な魔力でした。故に「この国で一番特別な女の子」と呼ばれ、特例として魔法学園に入学したのはそのような経緯があるからでした。
性格は意外にもおてんば?
見た目は大人しそうで綺麗なマリア。その姿はまさに「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」という言葉がぴったり当てはまります。しかし実際は好奇心が旺盛で学園に入ってすぐに学園内を散策し迷子に……その際にマリアが出した解決方法はカタリナと似た?考えで、木に登って周りを見渡すというものでした。結局その場でジオルドに出会い事なきを得るのですが、その時のリアクションはスカートで木登りしていても堂々としているカタリナとは違いかなり大慌てしている様子を見せています。
生徒会でのマリア
生徒会メンバーとして活動するマリアは仕事と同時にお菓子を用意したり身の回りの世話をする事も多く見られます。カタリナが生徒会室に入り浸っている時も笑顔でお菓子を用意したりしてカタリナのマリアに対する高感度はうなぎのぼり。それまでマリアの事を「ゲームの主人公」としか認識していなかったカタリナですが、そこそこ親しくなると「優しくて凄く良い子」という印象を抱きマリアの背中に天使の羽根が見えるほどお気に入りの存在となっていました。
生徒会から離れると周りは敵ばかり?
生徒会室では優秀なメンバーとして仲間たちと和気あいあいと過ごしているマリアですが、外に出てしまえば周りは敵だらけ。生徒たちにとって生徒会は憧れの存在であり、そこへ平民のマリアが入っている事を貴族の令嬢たちは快く思っていませんでした。事あるごとに嫌がらせを受けるマリア。本来ゲームではそこへ攻略対象となる王子たちが助けに来て関係が進展するのですが……この世界ではそのフラグをバキバキと粉砕しながらカタリナが助けに入ります。
お菓子作りの腕前はプロ級!?
カタリナに頼まれて手作りのお菓子を作ってきたマリア。しかしそのお菓子を生徒会室へ持って行く途中、令嬢たちに絡まれお菓子は芝生の上へと叩き落とされてしまいます。そこへカタリナが颯爽と現れマリアを助けるのですが、落ちていたお菓子を拾うとそのまま口の中へ……その美味しさは令嬢であり様々な高級なお菓子を食べてきたカタリナの中でも歴代お菓子上位ランクインする程でした。結局全て拾い食いしてしまったカタリナは最後に「プロにも劣らない素晴らしさ」と感想を伝えました。
カタリナにピンチを救われ恋に落ちるマリア
これまでも良好な関係を築いていたマリアとカタリナですが、ある事件をきっかけに2人の関係はグッと縮まります。ある日の昼休み、昼食をとるマリアを探すカタリナ。マリアは高位貴族たちが集まる食堂には気後れして近づくことが出来ず、寮で一人手作りのお弁当を食べている事をカタリナはゲームの知識で知っていました。寮の中でお弁当を食べるマリアをようやく見つけたカタリナでしたが、そこには火の魔法でマリアを傷つけようとする令嬢たちの姿が。カタリナは急いでマリアを助けに駆けつけ、その場はなんとか事なきを得ます。
カタリナのうっかりから2人は「マリア」「カタリナ様」呼びに
これまで仲は良くても「キャンベルさん」「クラエス様」と呼び合っていた2人。しかしカタリナが助けに入る際や震えて涙を流すマリアにうっかり「マリアちゃん」と呼び掛けてしまい、それがきっかけでカタリナは「キャンベルさん」から「マリア」に。マリアは「クラエス様」から「カタリナ様」と呼ぶようになります。この瞬間をきっかけとしてカタリナに対するマリアの想いは大きく変化。直接カタリナから「好きな人はいるの?」と聞かれるとほほを赤らめながら「カタリナ様をお慕いしております」と答えていました。
カタリナの存在はマリア親子の問題も解決?
「農家で大きな畑を見たい!」そんな思いからわざわざ身分を隠し商家のお嬢さんとして田舎へとやってきたカタリナは、その帰りに小さな町を発見します。キースがその町はマリアの故郷だと伝えるとカタリナは興味津々。学園が休みの間は実家に帰っているという話を聞いていたカタリナはアポ無しでさっそくマリアの実家を訪ねる事にしました。
実家で初めて出会うマリアの母とカタリナ
マリアの家を訪ねると出迎えてくれたのは儚げで綺麗な女性、マリアの母でした。カタリナがマリアの友人だと伝えると少し驚いた表情を見せ家の中に迎え入れられます。しばらくしてマリアが帰ってくると、一緒にお菓子作りを始めるマリアたち。その姿をマリアの母は少し離れた場所から見つめていました。そしてカタリナ達の帰り際「どうかこれからも娘をよろしくお願いいたします」というマリアの母に対し、「もちろん」とカタリナが即答すると、ここで初めてマリアの母も満面の笑顔を見せました。この瞬間から長年続いていたマリアと母のギクシャクした関係も終わり、2人の間に暖かい空気が戻る事になります。
捕らわれたマリアを助けたのはやっぱりカタリナ!
生徒会長の闇の魔力にいち早く気づき真意を問いただそうとしたマリアは生徒会長に捕らわれ隠し部屋へと監禁されてしまいます。一方カタリナはと言うと、同じく生徒会長の手によって眠り続けている状態に。しかしソフィアの助けもありカタリナは目を覚ますと一目散にマリアの元へ。マリアを見つけ出すとカタリナは強く抱きしめます。その様子は完全に主人公とヒロインでした。
最終的にマリアが選んだ相手は?
いろいろとゲームとは違う筋書きを描きながらもなんとかカタリナがたどり着いた最終イベント「卒業式」。ゲームではここでマリアと意中の攻略対象はこっそりパーティーを抜け出し告白タイムへ……という筋書きになっていました。そのため片時も離れずぴったりとマリアに引っ付いているカタリナは相手が誰なのかを見極めようと必死です。しかしいくら待っても相手は来ず……しびれを切らしたカタリナがマリアに好きな男性はいないのかと問いかけると笑顔で「いません」と答えられてしまいます。そしてそのあとマリアの口からゲーム内で「結ばれた攻略対象に言う最後の言葉」を伝えられたカタリナ。カタリナ本人はその想いに気づいていないものの、マリアが最後に選んだのはやはりカタリナだったのでした。
もう一人の主人公マリア・キャンベルまとめ
ここまでマリア・キャンベルについて紹介してきましたがいかがだったでしょうか?さすがゲームで主人公をしているだけあって、カタリナと同じく主人公要素が満載の魅力的なキャラクターになっています。アニメを見るときはカタリナだけでなく、もう一人の主人公マリアにも注目して見てください。