『BEASTARS』(ビースターズ)は週刊少年チャンピオンで連載されている、擬人化された肉食獣と草食獣の生活を描いた物語です。そこには種族を超えた友情や恋が描かれ、相容れない対立が発生するなど、どこか人間味を感じるばかり。今回は『BEASTARS』に登場するキャラクターたちの中から、英雄的存在とされる「ビースター」に近い最強キャラクターを紹介していきます。ランキング形式でTop7をまとめましたので、『BEASTARS』で最も力のあるキャラクターをチェックしてみてください。
目次
『BEASTARS』ってどんな作品?
『BEASTARS』は擬人化された動物たちが、全寮制の学校「チェリートン学園」で過ごす日々を描いた群青劇です。キャラクターたちは草食獣・肉食獣に分けられ、穏やかな日々を過ごしていました。しかしある日、草食獣が肉食獣に食べられる「食殺事件」が起きてしまいます。主人公のレゴシは大型の肉食獣であり、寡黙な性格や言動が相まって犯人として疑わるようになりますが、同時に草食獣と肉食獣との間に確執が生まれるのでした。
「ビースター」とは何なのか?
作中に登場し、タイトルにも含まれている「ビースター」とは、動物たちを統率する英雄的な存在のこと。ビースターもさらに2つの存在があり、物語内に登場する各学園から選抜された「青獣ビースター」と、青獣ビースターから選ばれた「壮獣ビースター」に分けられています。
物語序盤でビースターに近いのは?
物語序盤において、チェリートン学園でビースターに近いのはアカシカのルイとされています。演劇部の役者チームでリーダーを務めるなどカリスマ性に富んでおり、レゴシとは対立関係になるもう一人の主人公。しかし自身が草食獣であることにコンプレックスを抱き、ライバル視するレゴシが肉食獣であるにも関わらず、それらしく振る舞おうとしない姿勢に苛立ちを隠せないなど、様々な胸中を抱えているキャラクターです。
『BEASTARS』最強ランキング第7位:ビル
ベンガルトラのビルは、明るい性格で目上を立てることができる高等部2年生。役者チームの1人ですが、リーダーであるルイの出自を知ると、彼を脅迫してトップに立とうと目論む野心家の一面を持っています。また自身が肉食獣であるにも関わらず、草食獣も仲間には変わりないという優しい心がある部分も。しかし肉食獣である自分に誇りを持っているのは事実で、本能的に草食獣を喰らう食肉の衝動に従うことを否定していません。
レゴシとは正反対の考えで衝突
『BEASTARS』の世界では、肉食獣がむやみに草食獣を喰らうことは制限されています。しかし食肉の衝動に従うのは肉食獣の本能であると肯定的な考えを示しているため、肉食獣として無害でありたいと望むレゴシとは正反対の考えを持っていることに。作中では肉食獣の本能に従って行動するため、レゴシとの衝突がしばし描かれています。
『BEASTARS』最強ランキング第6位:イブキ
マサイライオンのイブキは、裏市を取り仕切っている犯罪集団「シシ組」のナンバー2に立つキャラクター。表社会だけでなく市でも恐れられている組織のイメージを向上させるため、チェリートン学園のルイを組織のボスとして迎え入れようと画策します。ルイを加えた後も彼のサポートに徹する様子が描かれており、どこか父親のような印象を受けるキャラクターでもあります。
最後までルイを想って行動したイブキ
イブキはルイを組織に引き込みますが、自身と境遇が似通っていることもあり、なにかと面倒を見ている様子が描かれています。部下たちには「ガキ」ではなく「ボス」と呼ぶよう強要するなど、ルイにとことん世話焼いていました。しかしルイが組織から抜けようとすると、イブキは覚悟を確かめるために追いかけます。最終的にフリーによって射殺されますが、あらかじめ「ルイを襲いそうになったら撃て」と指示していたためでした。
『BEASTARS』最強ランキング第5位:リズ
ヒグマのビルは、チェリートン学園演劇部の音響チームに属している高校部2年生。目立った様子がなく、種族がら恵まれた体格を活かして力仕事を担当し、ハチミツ好きのクマとして振る舞っている姿が描かれています。食肉獣のなかでもヒグマは薬を飲んで力を制御していましたが、役者チームのテムの言葉をきっかけにして服薬をやめてしまうように。そしてテムを食殺してしまい、学園内での肉食獣と草食獣の確執を生んでしまいます。
美化された記憶と歪んだ考えを持つ
リズは力を制御する薬を飲んでいれば、レゴシのように大人しい肉食獣だったかもしれません。犠牲になったテムは肉食獣であるリズを一番理解していた存在でしたが、リズは思い余って肉食してしまいます。そして一番の理解者の食肉した事実は美化され、「種を超えた真の友情は捕食によって築ける」という考えに至ることに。レゴシとの戦いでは圧倒的な力の差を見せつけたものの、レゴシ&ルイとレゴシの姿勢を見て負けを認めてしまいます。
『BEASTARS』最強ランキング第4位:ゴウヒン
ジャイアントパンダのゴウヒンは、裏市で心療内科として活動しているキャラクター。カウンセリングや治療行為以外にも、食殺を犯した肉食獣の捕獲のために行動している様子が描かれています。強面であり野蛮な振る舞いが目立っているため、顔には患者から暴行を受けたときの傷が残っていますが、実際にはとても面倒見の良い性格をしています。
レゴシを鍛え上げたゴウヒン
ゴウヒンは患者から暴行を受けた結果、誰にも負けないように笹を食べて鍛錬に励んだ経緯を持っています。そして慕われているレゴシからは修行をお願いされ、持ち前の面倒見の良さから、彼を徹底的に鍛え上げるのでした。やがてレゴシは肉食獣の捕獲サポートができるようにまでになり、最強ランキングでも上位に入る強くなります。
『BEASTARS』最強ランキング第3位:レゴシ
『BEASTARS』の主人公で、ハイイロオオカミのレゴシは。演劇部の美術チームに所属する高等部2年生。繊細で心優しい性格をしており、もの静かで目立とうとしないどころか、他との関わりも積極的ではありません。当然、周りからは近寄りがたい存在として扱われていますが、唯一の理解者には幼なじみのジャックがいます。ハルとの出会いにより、レゴシは自身の感情と肉食獣の本能に対する苦悩が強くなり、苦しみながら成長していきます。
肉食獣であること自体がコンプレックス
レゴシはハイイロオオカミであるため肉食獣に亞なりますが、この事実にコンプレックスを抱いています。どちらかといえば無害な存在であることを望んでいる節も。しかしハルとの出会いを皮切りに、抑え込んでいた感情を出していくようになります。また、リズとの戦いではルイを足を食べたため、食肉の前科がついて謹慎することに。それだけでなく、食肉の禁断症状に苦しみますが、最終的に「草食獣が好きな変態」と自覚すると、症状を収まっていくのでした。
『BEASTARS』最強ランキング第2位:ヤフヤ
ウマのヤフヤは、各学園から選ばれた「青獣ビースター」のトップであり、さらにそのなかから選ばれた「壮獣ビースター」でもあります。草食獣でありながら類まれな身体能力を持っており、強力な蹴りは金属タンクを凹ませるほど。チェリートン学園におけるレゴシとリズの事件を知ると、そこからレゴシが抱く独特の歓迎に興味を持つようになり、執着心を見せるようになるのでした。
ゴーシャとは旧知の仲
壮獣ビースターであるヤフヤは、その昔、レゴシの祖父であるゴーシャと関係を築いていました。2人でビースターになろうと約束していましたが、ゴーシャがオオカミとの恋に落ちたため、1人でビースターになります。レゴシに興味を持っているのは、ゴーシャの孫であることも理由の1つに。「2人でビースターになる」という約束から降りたゴーシャとは関係を断っているため、どのように接触していくのかが気になるところです。
『BEASTARS』最強ランキング第1位:ゴーシャ
コモドオオトカゲのゴーシャは、かつてヤフヤとともにビースターを目指していたキャラクター。大柄で圧倒的な強さを持っていましたが、戦場でオオカミに恋をしたことで、失踪するのでした。しかし毒を持つ種族とハイイロオオカミは結婚ができなかったため、レゴシとは血のつながりがあるものの、戸籍上では他人同士の扱いになっています。
強い者が唱える「平和主義」の意味
レゴシはゴーシャが母親の死に関係していると考えており、それゆえに祖父を恨んでいました。しかしゴーシャが孫であるレゴシに色々と教えていることもあり、そのなかに平和主義があります。ただ平和主義を唱えることができるのは強者のみで、強者が唱えるからこそ平和主義に意味があるということを説くのでした。かつてはビースターに近い存在でもあったため、とても重みのある言葉となっています。
まとめ
主人公のレゴシは目の前に立ちふさがるライバルたちと戦っていき、やがて壮獣ビースターのヤフヤと相まみえるかもしれません。そのときはどのような展開が起こるのか、また、新たなキャラクターも加わってくるでしょうし、力関係にも大きな変化が起きるはずです。これから『BEASTARS』はどのように展開していくのか…2019年10月からアニメ放送もスタートするため、原作ともども要チェックとなります。