サトウカズマは彼女も友人もいない引きこもりのオタクでしたが、アクアやダクネス、めぐみんと出会うことで異世界にどんどん順応していきました。
異世界に転生当初はクエストの受注もままならず、土木のバイトに明け暮れる日々でしたが仲間を得てからは順調にクエストをこなすことができています。
端から見れば種類の違う美女と冒険を楽しんでいるサトウカズマとはいったいどういうことをしてきたのか、紹介していきたいと思います。
目次
カズマのプロフィール
カズマは彼女も友人もいない引きこもりでした。上下緑色のセットアップのジャージを身に着け趣味はおそらくゲームとアニメだったのでしょう。
初回限定盤のゲームを手に入れるべく久しぶりの外出をした出先で、視界にトラックに轢かれそうになっている少女が入りました。これは助けなくてはいけない!カズマはそう思ったのでしょう。
しかしそれは勝手にカズマがトラックに轢かれそうだと勘違いしていただけで、実際に近づいていたのはトラクターであり、カズマが突き飛ばさなければ少女には怪我も全くなく、手前で止まるはずだったというものでした。ただの余計なお世話だったわけです。その結果カズマは死んでしまいました。
カズマの死因はトラックに轢かれたという勘違いによるショック死で、轢かれそうになったというショックから失禁と心臓麻痺をしてしまい家族にもオペに立ち会った人間からも笑いものにされて死んでいったというなんとも情けない主人公です。
カズマは女神の元で転生を果たす
カズマは死後で女神アクアに選択を迫られます。
0から人生をやり直すか、天国に行くか、異世界に行くか、
0からやり直すことも天国もお勧めしないと言われたカズマは半ば強引に異世界への転生を選択させられました。
異世界に持っていくものを何でも好きなものを選びなさいと言われたカズマはスナック菓子を食べながらめんどくさそうにカズマの対応をしているアクアを指名して、一緒に冒険に出ることを決意しました。これでお前も道ずれだ!とカズマは思っていたことでしょう。
武器や能力を選ばずに女神を連れて行くという前代未聞の暴挙に出たカズマはこの先アクアが自分を楽させてくれることだろうと思っていますが、実はこの女神は頭が悪く、典型的なダメな人間のような性格をしたダメ神だったのです。
そんなカズマとアクアに課せられた使命は魔王の討伐、先行きが不安になる異世界転生物語はこうして幕を開けました。
カズマの辛すぎる異世界での生活
ようやく降り立った異世界の世界でカズマは意気揚々と歩みを勧めます。向かうべきはギルド、そこでクエストを斡旋してもらって
ギルドに登録するためにはお金が必要で、それすら持っていないカズマとアクアは近くにいたアクアの後輩女神を信仰しているという老人から登録料を恵んでもらい、こうしてひもじい生活の第一歩を踏み出したのでした。受付のお姉さんには冷たい目なのか哀れみの目なのか、何かしらの目を向けられていたことは間違いないでしょう。
カズマのすさまじい潜在能力が明らかになる
知力がそこそこ高い以外にはどれも普通のステータスで、幸運は非常に高いものの冒険者には必要のない数値だと一蹴されました。
異世界転生モノとしては驚くべき数値であることには間違いありません、恵まれた才能、恵まれた装備がなければ元引きこもりのカズマには異世界なんてただの生きにくい世界なわけですからね。他の異世界転生モノではこうはいきませんので、カズマのたたき出した数値はすさまじい結果と言えるでしょう。逆の意味でですが。
カズマの土木作業に明け暮れる日々
まずは周辺の魔物や簡単なクエストをこなしていき、どんどん強大な魔物へと立ち向かっていくというのが普通の異世界ものですが、この町では周辺の魔物は狩りつくされていて、クエストが存在しませんでした。
クエストがない、お金もない、そんなカズマには選択肢は一つしかありませんでした。
そうです、バイトをです。
汗水を垂れ流し、バイトに明け暮れて日銭を稼ぎ、夕方には居酒屋でかんぱーい!という生活が続きます。およそ他の異世界転生ものでは考えられないほど質素な生活をします。
壮大な効果音とマッチした土木作業の日々、馬小屋の乾草の上で寝る日々、銭湯に入り牛乳を飲む日々、疲れた体を癒すアルコールで乾杯する日々、そのアルコールで嘔吐を繰り返す日々、日銭を貯めて乾草の上に敷くシーツを買ったりそんな小さな幸福を楽しむというまさかの生活です。普通の転生モノではあり得ません。
とっくに魔王討伐などという果てしない目的は忘れてしまっているかと思いましたが、カズマは思い出しました。自分たちの目的は魔王討伐であると。
そうしてようやく討伐クエストに向かうことになりました。
カズマの初めての討伐はジャイアントトード
巨大なカエルです。冒険者駆け出しのカズマ達に手に負える相手ではありませんでしたが、アクアが捕食されている間にとどめを刺すという地道な攻撃によって二匹倒すことができました。
爆裂魔法の使い手、アークウィザードで中二病のめぐみんを仲間に引き入れたカズマは再度ジャイアントトードに挑みました。爆裂魔法でまずは一匹倒し、もう一度めぐみんに爆裂魔法をお願いしようとしたところ、MP切れ。カズマはたぶん思いました、こいつも使えねえと。MP切れを起こしためぐみんとアクアが捕食されている間にとどめを刺して三匹の討伐に成功したのでした。
めぐみんを正式にパーティに加入させるカズマ
カエルの粘液まみれになっためぐみんになんでもするから捨てないでくれと懇願されている間に周りに人が集まってきて、めぐみんがそれを利用してカズマを変態扱いにしようと脅したところカズマはすぐにめぐみんを仲間にしました。
カズマとダクネスとの出会いに引き気味
金髪で色白の美女クルセイダー、ダクネスからのパーティー申請にたじたじするカズマだったが、話をしていくうちにどんどんダクネスの危険さを感じ始めました。
捕食されるという注意喚起をしたにも関わらずそれに対して興奮しているダクネスを見て、カズマはダクネスがめぐみんやアクアとは違う意味でやばい奴だということを悟りました。
出会い当初にあったダクネスに対する瞳の輝きは失せて、めぐみんやアクアに対する冷たい目へと変わりました。もっともダクネスにとってはご褒美だったことでしょう。
その場を去ったカズマは次の日にまたダクネスに見つかってしまいますが即断します。そんな即断をダクネスは心底喜んでいるようで、カズマは危機を感じます。これ以上変な奴を仲間に引き入れたくなかったのでしょうね。
カズマはクリスにスキルを教わる
相手の持ち物を奪うことができるスティールを教えてもらえます。
その後クリスに勝負を挑まれ、それは40万エリスはするというダガーと、外れのたくさんの石ころのどちらをとれるかな?というものでした。しかし幸運値が高いカズマは斜め上をいきクリスパンティーをゲットしたのでした。
奪い取ったパンティーを振り回す姿は主人公の姿には到底思えませんでした。
その後使ったスティールではめぐみんのパンツを奪ったので幸運が高すぎるあまりにスティールが空回っているのかもしれません。もちろん周囲の人間はドン引きしていますが、ダクネスだけは大興奮してぜひともパーティーに入れてくれという始末です。それにしても妙にゴロがよすぎるので、パーティーとパンティーをかけているおやじギャグの話だったのでしょうか。
ダクネスはこの後に起こるキャベツ討伐クエストの成功後、クルセイダーとしての実力を認められて無事パーティーに加入しました。
カズマがめぐみんに付き添って魔王の幹部ベルディアの城に爆裂魔法を撃ち続けたら報復に来た
魔王の幹部の城に来る日も来る日も爆裂魔法を撃ちに行っていたら報復に来ました。当たり前ですよね。住処を破壊されたら誰だって怒ります。
しかしここでは戦闘をすることはなく文句を言うだけ言って呪いをかけて帰っていきました。その呪いもアクアに簡単に解除されてしまい、ただただかわいそうな魔王軍の幹部でした。
転生モノの代表のような男が現れてカズマと戦う
以前アクアから魔剣を授かり転生をしたというミツルギキョウヤと名乗る勇者が現れました。アクアやめぐみん、ダクネスはジョブだけ見れば非常に優秀なのでそんな優秀なメンバーがいるのに馬小屋で寝泊まりさせていて恥ずかしくないのかと言います。恥ずかしいどころかカズマはアクア達と冒険している中で一度も優秀な姿を見たことがないと突っ込みます。
とくに不快な言い回しをしているようには思えなかったのですが、ミツルギキョウヤがカズマをバカにした話し方に嫌悪感を感じたのか、アクア達は全力でミツルギキョウヤを非難します。しかしミツルギキョウヤは話を聞きません。カズマに決闘を申し込みます。
カズマは開始早々にスティールを使って魔剣を奪って頭を叩き戦闘に勝利しました。もしかするとカズマは相当強いのではないかと思われた瞬間でもあります。女神からもらった魔剣で活躍してきた勇者を倒したのですからね。
その後戦いの一部始終を見ていたミツルギキョウヤのパーティメンバーである女の子二人に魔剣を奪うなんて反則だといちゃもんをつけられた時には、およそ主人公とは思えない手の動きと公衆の面前でスティールを使っちゃうぞという脅しで退けました。カズマのスティールの噂はどこまで届いているのでしょうか、カズマが生き辛くないか心配でなりません。自業自得ですが。そして奪った魔剣はすぐさま売るという鬼畜の所業、流石ですカズマ。
カズマ、無一文から晴れて多額の借金持ちとなる
以前攻めてきた魔王軍の幹部であるベルディアをアクアの魔法とカズマのスティールでなんとか撃破することができたので、報酬の額に期待を寄せていました。なんたって魔王軍の幹部なので報酬はとても凄いはず、ええ凄いはずでした。報酬は三億でした。しかしアクアの魔法による損害の方が大きく三憶四千万の請求が来てしまい、四千万の借金を背負ってしまいました。馬小屋で生活しているにも関わらずにこの追い打ちは極貧生活をしているカズマにとってかなり痛いですよね。
カズマ死す!
借金を返すために雪精の討伐というクエストを受けることにしました。一匹で10万エリスという高額かつ、雪精はとても弱いらしいので即決でクエストに向かいました。
討伐の最中に冬将軍という雪精の主が出てきました、これが高額案件の正体でした。戦闘の最中カズマは冬将軍に真っ二つにされてしまいました。
そうして再び戻ったあの世ではアクア達と過ごした日々に涙しました。あの世界がほんとは気に入っていたんだというカズマの本心でした。そうして本心をさらけ出したカズマは日本の裕福な家庭に転生させてもらえることになり、光の中に消えて行こうとするカズマにアクアの声が響きました。本来であればカズマは生き返ることができないのですが、アクアの理不尽な主張によって特例でエリスに生き返らせてもらうことに成功しました。こうしてまたカズマのドタバタな日々が始まったのでした。
除霊の報酬で貴族の別荘を手に入れたカズマ
馬小屋からの大出世で除霊を請け負ったら別荘ごとあげるという依頼を請け負いました。パーティーには女神であるアクアがいるので除霊など簡単にできます。しかしその貴族の別荘に悪霊が憑りついた原因はアクアが悪霊のくる共同墓地に結界を張ったせいで行き場を無くした霊が集まったせいだということが分かり、臨時に発生した追加の報酬は受け取らないことにしました。
兎にも角にもこうして馬小屋を無事に脱出して、屋敷を手に入れたのでした。
カズマのまとめ
アクアやダクネス、めぐみんと出会うことで異世界の生活を楽しく送れているようです。一度死んだときにはアクア達との冒険を思い出して涙する場面もありました。実はアクア達と過ごす日々が大好きなのでしょうね。
土木でバイトする日々からずっと馬小屋で過ごしてきたカズマもクエスト達成の報酬で住まいを得た時にはやっともな生活が始まるなという安堵があったことでしょう。
端から見れば美女に包まれた羨ましいパーティーですが、全員に欠点があります。しかしその欠点をみんなで補っていく姿に、面白さだけでなく友情という美しさを感じずにはいられません。