今回は、人気アニメ「キングダム」の秦国の武将について、特徴や性格などを解説していきたいと思います。
目次
信(しん)
戦争孤児だった信と漂(ひょう)は、2人の夢、天下の大将軍になるため、千を超える仕合い(しあい)をして修行していました。漂の死と政との出会いにより、信の大将軍への道は始まります。基本的にはバカで礼儀正しさの欠片もない信ですが、こと戦闘となるとその度胸強さと窮地に立たされた時の爆発力は目を見張るものがあり、難敵を次々と打ち破ってきましたね。王騎(おうき)に名付けてもらった飛信隊(ひしんたい)の将となり、着々と力をつけています。
羌廆(きょうかい)
刺客一族、蚩尤(しゆう)出身の女性です。姉の復讐のため、各国を転々としていましたが、信と出会い、飛信隊の副長として活躍しています。巫舞(みぶ)と呼ばれる独特な踊りから繰り出される攻撃は、早さも威力も人間離れしたもので、武においては信よりも強いです。
河了貂(かりょうてん)
大王暗殺事件の時、黒卑村(こくひむら)で信が出会ったのは、謎の衣装をまとった河了貂でした。もともと山民族の出身の河了貂は、信と政に出会い、非力な自分が戦場へ出るために軍師になることを決意します。羌廆の手引きで、昌平君(しょうへいくん)の下で軍略を学んだ河了貂は、今では正式に飛信隊の軍師になり、活躍しています。
尾平・尾到(びへい・びとう)
あご髭が特徴的な兄・尾平と長身の弟・尾到は、信や漂と同じ城戸村(じょうとむら)出身で、信の初陣となった蛇甘平原(だかんへいげん)で信と再会しました。伍長(ごちょう)の澤圭(たくけい)さんと羌廆、信とこの兄弟を入れて、伍をつくり奮闘しました。この戦いで戦果を挙げた信のつくった飛信隊へ入ることになります。強さは大したことありませんが、信や隊にとって重要なキャラクターの2人ですね。
昌文君(しょうぶんくん)
秦王・嬴政(えいせい)を支える人物です。過去には将軍とも肩を並べるほど武力の持ち主だった彼ですが、政を補佐するため文官に就きました。漂を政の影武者としたのもこの人で、劣勢を強いられていた大王勢力で、何とか政権奪取のため尽力しています。頑固な人物ですが、政の王としての素質を誰よりも高く評価しており、その忠は厚いものがあります。副官には壁(へき)がおり、武の面では彼が引っ張っていく立場にあります。
王騎(おうき)
秦の六大将軍の最後の一人。「ココココ」という印象的な笑いに、凰(おう)という黒馬、その大柄な体格に負けない大矛を持っているのが王騎の特徴です。「天下の大将軍」と、他国からも恐れられる王騎は、信にも大きな影響をもたらしましたね。部下には、副官の謄(とう)、各軍長の隆国(りゅうこく)、録鳴未(ろくおみ)、干央(かんおう)などがいます。それぞれが将軍級の力も持っており、従える兵たちの実力も折り紙つきです。
麃公(ひょうこう)
あごから3本の長い髭を生やし、金色の甲冑を着ているのが特徴です。信の初陣、蛇甘平原で初登場し、魏の将軍、呉慶(ごけい)をその圧倒的な武力で討ち取りました。戦場の要所を「大炎(たいえん)」と捉えており、戦略よりも本能的な攻めを得意とする武将です。酒豪でもあり、王騎よりも酒が強いそうです。戦争に明け暮れており、六大将軍も興味がなかったので、昭王(しょうおう)の誘いを断ったというお話もありましたね。
呂不韋
こちら武将ではありませんが、嬴政の反対勢力の筆頭がこの呂不韋です。元商人で、商売の才で得た資金を元に政の父へ多額の賄賂を贈り、高い地位を得た人物です。大柄な見た目と笑顔が印象的ですが、国を我が物としようとする腹の底を一切見せない人物ですね。無類の女好きとしても知られ、宮廷でも官女たちと遊んでいる描写がありましたね。
呂氏四柱(りょししちゅう)
呂不韋は商人出身なので、戦や政治については彼を補佐する者たちがいました。その主要な4人は、「呂氏四柱」と呼ばれ、それぞれ異なる分野で才能を持った人たちです。最初の頃は、この4人だけでも政たち大王陣営に匹敵するほどの戦力差がありました。
昌平君(しょうへいくん)
楚出身ですが、秦に来て呂不韋の右腕として活躍しています。自身で軍師学校を持っているほど、軍略の才に長けた人物です。今は文官として戦術を練っていますが、武の面でも才能があり、文武両道の名将だそうです。昌文君が左丞相になった時、右丞相になり益々、その力はさらに大きくなりました。戦場だけではなく、国単位でどこを獲るのかなど先の未来を見据えており、昌平君の才能により秦へ多くの武功がもたらされていますね。
蒙武(もうぶ)
昌平君が軍略の面で活躍している一方、蒙武は戦地で武将として活躍しています。大きな体に剣ではなく、大錘(だいすい)を持っているのが特徴です。軍略を用いず、猪突猛進し、力で押しつぶす戦い方を得意としています。昌平君とは幼馴染だそうで、性格は正反対ですが、お互いを尊敬している様子がうかがえます。
李斯(りし)
「法の番人」と呼ばれるほど法律や政治に詳しい人物です。呂不韋の下、政側の兵を引き入れたり、政治の面で活躍していました。幼い頃から法律に関する勉強をし続け、漫画では昌文君がこの李斯に教えを乞う場面もありましたね。史実でも天才と呼ばれているようで、その斬新な採用制度など多くの逸話が残っているようです。
蔡沢(さいたく)
政の3代前、戦神(いくさがみ)・昭王(しょうおう)の頃の丞相でもあった人物です。長きに渡る政治の中心人物であったことから顔が広く、現在は秦国筆頭外交官として、他国の王とも謁見できる外交の力を持つ人物です。
王賁(おうほん)
王騎もその血筋である王家、その本流の嫡男です。父に王翦(おうせん)がおり、何かと問題を抱えているような親子関係があるようです。王賁は玉鳳隊(ぎょくほうたい)を従える将であり、隊は基本的には騎馬隊で構成され、全員が高そうな甲冑をしているのが特徴です。また、王賁は槍使いとしての能力が高く、ほかにも戦術家顔負けの軍略の才も持ち合わせています。信や蒙恬(もうてん)という同世代の将と競い合って力をつけてきました。
蒙恬(もうてん)
赤いひらひらした衣装を身にまとい、飄々とした性格が特徴です。祖父に蒙驁(もうごう)将軍、父に蒙武(もうぶ)将軍を持つエリートの家系ですが、本人は出世などはあまり気にしていないようです。蒙恬も王賁同様、楽華隊(がくかたい)という隊を率いており、力でなく戦略で戦いを仕掛けるのが特徴的な隊ですね。蒙恬は相手の攻撃を剣先で勢いを殺し、受け流すという技も持っていますね。
蒙驁(もうごう)
初登場は、馬陽(ばよう)の序盤の城攻めですが、やはり印象的なのは山陽(さんよう)での魏の大将軍、廉頗(れんぱ)との戦いでしょう。蒙驁は秦軍総大将として、一度も勝ったことのない廉頗との戦いに挑みました。「白老(はくろう)」という愛称で呼ばれ、白髪と巨大な身長が特徴ですね。戦い方は無難であまり特徴はありませんが、奇策を絶対にしないため、戦力差で劣る相手には必ず勝つという特徴があります。
桓騎(かんき)
蒙驁将軍の副将の一人として、山陽攻略戦で初めて登場しました。もともと野党団の首領ということもあり、桓騎軍もそれぞれ別の野党団から構成されています。正攻法の軍略を用いない、独自の奇策を得意としており、相手の虚を突き、いくつもの武功を重ねています。また、軍は桓騎自身のカリスマ性による求心力によるところが大きく、彼自身が最前線で戦うことが多い印象ですね。
王翦(おうせん)
王賁の父であり、王一族の現頭首です。特徴的な黒い仮面で目元を隠しているのが特徴です。六大将軍に匹敵するほどの軍略の才と同じく六大将軍・白起(はくき)を彷彿とさせる築城の技術の高さが特徴の武将です。そんな才能を持ちながら、今まで頭角を現していなかったのは、自分が王様になりたいというゆがんだ思想を持っているからだそうで、味方なのか敵なのか分からない存在ですね。「絶対に勝つ戦い以外興味はない」という言葉も口にしており、圧倒的な戦略で敵を屠る時といち早く撤退する緩急が印象的でしたね。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回は秦国の主要な武将たちについてご紹介しました。一癖も二癖もある彼らに加えて、他の6国分の武将たちが戦い合う戦国が、どれほど濃厚で熱い男たちがいたか想像することができますね。