2019年春に待望のアニメ化が待っている、少女漫画発の「7SEEDS」をご存知でしょうか?大人気漫画のひとつで、バイブルにされている方も多いのではないでしょうか。1話読めば次々と読めてしまう、まさに名作なんです。そんな「7SEEDS」プロジェクトを大公開しちゃいます!
【7SEEDS】とは?
少女漫画
少女漫画といえば、恋愛物語が多く心情を上手く表現する漫画ではないでしょうか。学園ものが多い中この「7SEEDS」は異世界のファンタジーです。異世界といっても妖精や魔物がいるわけではなく、また人が飛んだり魔法が使えるようなファンタジーではありません。現実のようなファンタジーなのです。
超大作
全35巻(+外伝1巻)の超大作が「7SEEDS」です。きっと外伝まで読んだとしてももっと見たいと思う方が多いと思います。それくらい最初から最後までずっと面白いのです。2001年11月号より別冊少女コミック(小学館)で連載がスタートし、2017年7月号(2002年6月号より月刊フラワーズへ移籍)まで約16年連載をされていました。
意欲的な漫画家
若い頃のお写真だと思いますが、こちらが「7SEEDS」の作者の田村由美(たむら ゆみ)先生です。「7SEEDS」の他に、「BASARA」や「巴がゆく!」が代表作です。「BASARA」は約8年、「巴がゆく!」は約3年、その他の作品も長く連載されているものもあります。まさに大人気漫画家さんなんです。何年もずっと漫画を書き続けているというのは尊敬しますね。
このマンガがすごい!
今では次に売れる漫画が分かる参考書のような存在の「このマンガがすごい!」。毎年注目されるランキングですが、2018年版になんと「7SEEDS」は10位にランクインしています。もう売れまくっている作品ですが、再加熱といったところでしょうか。それほど人気があり、万人受けする作品なんです。
【7SEEDS】あらすじ
始まりから過酷
目覚めたら大惨事です。頭など動かないうちにこの状態からスタートしたのが「7SEEDS」です。舞台は架空の地球の未来からスタートします。といってもそれが理解できるまでかなりかかるのですが、少女漫画らしくない世界観でストーリーかと思います。が、これがいいのです。万人受け間違いなしです!
「7SEEDS」プロジェクトとは?
元の地球の科学者たちが「近い将来巨大天体が降り、地球は様々な災害に見舞われ、恐竜が滅亡したときのようになるだろう」と予測したことが始まりでした。災害が収まり人間が住めるとコンピュータが判断したら、最良と選び冷凍した人間たちを解凍させ、未来に種を残そう。というのが無謀と言われた「7SEEDS」プロジェクトです。かなり壮大な計画ですよね。
【7SEEDS】夏のAチーム
作り出された子供
「7SEEDS」プロジェクト内には、未来へ行かせるために指導された子供達がいます。その為に生まれ、過酷な試験や未来で生きる為だけの勉強を虐げられていたのです。しかし子供たちはそれが苦痛ではなく、目標として奮闘していたのです。純粋で親の顔も知らないけれど、仲間と未来にいくために前向きに頑張っていました。先生を慕い、常に笑顔で楽しく生活していたのです。
未来へ行くために
最後の試練で残ったのが彼らです。最後の試練は急に始まり、あまりにも過酷で非人道的、今まで一緒に暮らしてきた仲間たちが亡くなっていきます。試験だと分かっているので「先生!もう脱落します!助けてください!」と言う者が多いなか、先生たちは誰も助けてくれません。瓦礫に埋もれていても、足が折れていても、動物に襲われそうでも先生達は来ないのです。失格=死、なのです。そんな試験耐えられますか?
試練後
未来へいくために、夏のAチーム7名に選ばれるために奮闘し、競い合ってきた彼らが試験後の表情です。みな絶望し、泣き崩れあんなに明るかったみんなはもういません。この最後の試練で全員に深い傷ができ未来へいってもトラウマとなるのです。計画者たちが一番成功のチームと期待している彼らは、普通の人間ではいられなくなってしまったのです。それが「7SEEDS」プロジェクトの一部の計画として行われたことなんです。今持っている最高に大切なものを失わないと未来にはいけなかったのです。むごすぎますよね。
未来では?
絶望と恐怖、理不尽な事実を突きつけられそのまま未来へ来た彼らは、未来でどう活躍するのか。それは是非本編で確認していただきたいのですが、「7SEEDS」プロジェクトが成功なのかどうなのかを判断していただきたいです。大人の都合に子供たちが迷惑を被ったようにしか見えませんが、大人も必死だったのかもしれません。
【7SEEDS】末黒野貴史
重要人物1
ここからは「7SEEDS」プロジェクトにおいての重要人物をご紹介します。この表情しか見たことないんじゃないかというくらい変わりません(笑)彼は末黒野貴史(すぐろの たかし)、「7SEEDS」プロジェクトの進行、管理などをする責任者をしていました。彼が全てを指揮していたと言っても過言ではありません。夏のAチームの先生(指導者)としても携わっていました。
父であり夫の顔
実は春チームの末黒野花(すぐろの はな)の父親でもあります。夏のAチームへの非人道的で残虐な行為のせいで花と距離を置いていたので、花の中での父親は曖昧になっています。夏のAチーム指導後に妻の美穂(みほ)と一緒に龍宮(地下避難シュルター)での運営をしていました。花が生まれることで人が変わり、龍宮に住む住民の苦情をペンギンのピー助(着ぐるみ)として率先して聞いていました。そして夏のAチームの安吾(あんご)や涼(りょう)のことを最後まで心配していたのです。気づかぬうちに息子のように思っていたことも、最後に気づくのです。「7SEEDS」プロジェクトで人間味を忘れていた貴史が、花のお陰で最後は感情のある温かい人間に戻ったんですよ!
妻との別れ
実は龍宮は気づかぬうちに浸水しかかっていたのです。美穂が気づいた時にはかなりの量の水が入ってきていました。重い扉を開けて逃げることも出来ました。しかし、扉を開けると確実に龍宮にいる全ての者が溺死します。それに気づいた美穂は扉を固く内側から締め、自らの命と引き換えに皆を救ったのです。その異変に気付いた貴史は現場へ向かいますが、時すでに遅し。美穂は水の中でふわふわ浮いていたのです。小窓から見える最愛の妻がやり切ったような少し力ない笑顔で目が合うのです。悲しすぎで泣きましたよ(笑)その後も懸命に働く貴史は、立派でした。
最後
龍宮には不穏分子や謎の病原体ダニXが充満することになり、結局全滅します。貴史は自らも病原体に侵され、自害します。最後は未来に生きる花のため、安吾や涼、他の生徒を想って死ぬのですが最後まで懸命に地球のために働いたといえます。やり方は間違っていたこともありますが、決して憎むには人間味があり過ぎる立派な人だったのです。
【7SEEDS】百舌戸要
過去
「7SEEDS」プロジェクト内にある夏のAチーム育成に大きく関わっているのが、百舌戸要(もずのと かなめ)です。百舌戸家は「7SEEDS」プロジェクトに多額の支援金をした財閥で、要はその跡取りです。そのため、幼い頃に誘拐にあい解放されたものの、山中に置き去りとなり約2週間サバイバルのような生活をして生き抜いた過去があります。その過去をトラウマにせず生かそうとこのプロジェクトに参加しました。強い方と思うかもしれませんが、実は本人も気づかぬうちにかなりのトラウマになっており、心に傷が残っているんです。イケメンですがね(笑)
死神
夏のAチームを指導し、未来では死神として活動します。死神とは「未来で不必要と判断した者を殺す」役です。その役を全うすべく、花にも手をかけようとする場面もあります。しかし百舌戸は幼い花にサバイバル能力を鍛え、共に過ごしてきた身なのです。それくらい百舌戸は、「7SEEDS」プロジェクトにのめり込んでいると言えるでしょう。心では花が未来で生きていることに喜びを感じ、安吾たちが可愛くてしかたないんです。本人は気づいていませんが。「7SEEDS」プロジェクトが無ければ優しいお兄さんだったと思います。
最後
最後は死神や「7SEEDS」プロジェクトではなく百舌戸要として、秋チームで妊娠しているくるみを守るべく、巨大で凶暴なアリを自らを囮にし左手だけを残して姿を消しました。はっきりとは描かれていませんが、自ら左手を切断しアリから逃げ切ったと思われます。ゾッとしますが、くるみたちを守る為にここまでしてくれる要は、人間味を少し取り戻せたのでしょう。
【7SEEDS】プロジェクトは成功なのか
沢山の人間が絡んだ「7SEEDS」プロジェクト。沢山の人間の人権が失われ、多くの犠牲を伴いました。人類が滅びるとなった時、政府としてこれが正しいやり方だったのでしょうか。確かに、その他の計画は全て失敗に終わりました。「7SEEDS」プロジェクトだけが計画通りに進行し、未来で人間が生きることになったのです。生きるというのはとても難しく、苦しく楽しいものなんだなと思わせる漫画でした。是非読んで共感していただけたらと思います。アニメもきっと名作になるでしょう!