キルア=ゾルディックは冷酷で残忍で合理的な思考を持つ伝説の暗殺一家であるゾルディック家の期待の星でしたが、ゴンと出会ってからは性格が優しくなり人を簡単に殺さなくなります。開始当初は死刑囚やハンター試験の受験者をなんの後悔もなく殺していますので、ゴンの影響はとても大きいのだと思います。キルアの成長の近くにはいつもゴンがいます。
どんな成長がキルアに起こったのか、どんなことを乗り越えていったのか、紹介していきます。
目次
キルア=ゾルディックのプロフィール
年齢12歳、誕生日は7月7日、血液型A型、身長は158cm、体重45kg、出身地はパドキア共和国ですが、そこに住んでいるゾルディック家という暗殺者一家の期待のホープです。ゾルディック家は観光名所になるほどその国では有名です。
そんな暗殺一家でキルアは育ったため、暗殺者として幼い頃から英才教育を受けます。
人を簡単に殺し、電撃も効かず、毒も効きません。どんな厳しい訓練をさせられればこのような態勢を得ることができるのか、考えるだけで恐ろしいですよね。
念の系統は変化系、得意武器はヨーヨ、ハンター試験では一度相手を殺してしまい不合格となってしまいましたが、二度目の試験で受験者を全員倒してしまい、余裕の合格を果たしました。
キルアはなりたくてハンターを目指していたわけではなかった?
ものすごい難関だって言われてるから面白そうだと思っただけさ
別にハンターという職業に興味があったわけではなくて、遊びであることがよく分かるセリフですね。まだこの時は試験の序盤なのでキルアは本当に遊びに来ただけだったのでしょう。
この先でキルアは遊びだと思っていたハンター試験でかけがえのない親友であるゴンと出会いました。ゴンと友達になりたいという明確な目的ができました。
暗殺者としての生き方しか見えていなかったキルアにはゴンと過ごしていく日々にどんどん引き込まれていきます。ゴンと友達に、普通の友達になりたいというのがキルアの切なる願いでした。
でもそんなことをキルアの兄であるミルキは許すはずはありません。ゴンを殺すという脅しもかけられた上に、後々出てくることですが、キルアの頭にはミルキが埋め込んだ洗脳するための針が埋め込んであります。それの影響もあるのでしょう。
まんまとイルミの洗脳に従ってしまったキルアは受験者を殺して会場をあとにしてしまいました。
ハンター試験を再度受験した際には圧倒的な強さで受験者全員を倒してしまい、楽々とハンターになってしまいました。もともと実力は十分だったので、そこから更に修行を重ねたキルアには軽い運動でしかなかったのでしょうね。
わくわくして見ていたハンター試験編でヒソカやイルミがキルアと同じことをしてこなくてほんとによかったなーと思いました。
実家であるゾルディック家に戻ったら拷問をうけるキルア
母親と次男であるミルキを刺して家を出ていたキルアは自宅の拷問部屋でミルキに手枷と足枷をはめられ鎖で吊られた状態で鞭による拷問をされていました。
鞭で殴られて、タバコを肌に押し付けられているのに顔色一つ変えません。それどころかゴン達にミルキが手を出すと言ったら腕力で鎖を千切ってミルキに警告をしました。
それにしてもキルアの肌をみると結構な傷がついていたので、効果がないわけではなく忍耐による我慢と考えるとこんな拷問は日常茶飯事のことなのでしょうか。弾丸も受け付けないような皮膚をしていると思っていたのでそこは驚きました。もっともダメージは無いように思えたので薄皮しか剥けていなかったのかもしれませんね。
それにしても刺したことを喜んでいた母親に比べれば、拷問をくわえていたミルキは母親より断然人間らしい気がします。刺されてキルアの成長を喜ぶって、もう怖すぎますからね。
天空闘技場では8歳の時点で200階までいったキルア
6才の頃かな無一文で親父に放りこまれた
6歳の男の子を戦いで生計を立てていく集団の中に放り込む父親は強烈だなーと思いましたが、キルアはなんと150階までは2か月、200階までは2年でクリアしたという事実も凄すぎますね。それにしても150階から先に進もうとしたキルアが苦戦した相手とはどのような相手だったのでしょうか。そちらにも興味が湧きますね、残念ながら相手についてはどこにも情報がありませんが。
200階到達時点で2億稼いでいたお金は速攻で浪費したという話を聞いてゴン達は引いていましたが、そういえばゾルディック家は相当な大富豪でしたから、キルアもその中で育って金銭感覚が狂ったのかもしれませんね。
8歳の時には行かなかった200階、ウイングに念を教わるキルア
父親であるシルバから200階までと言われていたとはいえ、それをキルアが素直に聞くとは限りません。
200階は全員が念の使い手であるという事実を知らないで8歳のキルアが挑んでいたらぼろぼろにー、なんてことになる前にイルミの針による洗脳で逃げ出したでしょうね。そう考えるとイルミはしっかりと弟を大切に育てているような気がしますね。
念はウイングのおかげで精孔を開くことができ、覚えたのですが、キルアは良い師に巡り合えたと思います。聞いているだけで念に対するイメージが私達にも容易にイメージできる説明でした。キルア達のように難なく使えるような気さえしました。何度念の練習をしたことか、みなさんも一度くらい念の練習をしたことありますよね?
ウイングの修行は四大行の修行でしたが、この4つの纏、絶、錬、発の使えるかもしれない感は異常でしたよね。気配を消した友達に向かって絶使った?なんて洒落た言い回しも使いやすかったので、絶はとくに身近な存在でしたね。
キルアの念は水見式によると水の味が甘くなり、変化系ということも分かりました。
性格診断で変化系は気まぐれで嘘つき、まさにキルアの性格そのものですね。
キルアはグリードアイランドでは師匠のビスケと出会い修行に明け暮れる
グリードアイランドで出会ったビスケット=クルーガーはウイングの師匠でした。
ウイングは教えてくれなかった更に上の次元の念の操作と、基礎トレーニングの日々は今まで見た修行風景のなかで一番楽しいものでした。
殺人鬼であるビノールトを使った緊張感のある戦闘訓練、シャベルと台車を使った念の操作と総量、筋力、持久力、精神力訓練、休息中に縄に石を繋いで、緊張を解いたら石が落ちる訓練、敵を倒すことで戦闘考察力を養う訓練、流々舞という高度な組み手をもとにした肉体のオーラの量を操作する修行、キルアはゴンよりも吸収が早くゴンよりも修行を早く終わらせて、天才の片鱗を見せつけました。
見違えるように強くなったキルアはこうして強くなりましたが、凡人が行ったらこの修行で一生が終わってもいいレベルなのかもしれません。現にそのあたりにいるプレイヤーはキルアよりも格下が多く、ビスケの修行を終えた後はゲーム内ではトップクラスの念能力者となりました。両手が使えない状態で他のプレイヤーが手におえないボマーと言われるゲーム内の大量殺戮者の一人を倒すという文句なしの活躍をしたので、トップクラスであるという事実はゆるぎないでしょう。
キルアの見せ場、レイザーとのバレーボール戦
キルアが強敵から逃げずに戦った最初の戦いかも知れません。団体戦でしたがキルアはレイザーの攻撃によっては死んでいたのかもしれません。そんなキルアの仕返しのためにゴンとキルアは正々堂々とレイザーを倒すために真正面からぶつかりました。キルアの洗脳と元の性格と教育を考えるとここで逃げの一手以外あり得ません。ここから目に見えてキルアがゴンに影響されていることが分かります。
そんなキルアはゴンが放つ強烈な球の威力を殺さないために手をオーラで纏うという選択をとりませんでした。もうぼろぼろです。手の大きさが2,3倍になっていたかもしれません。ゴンだからこそキルアはここまでできたのでしょうね。キルアのゴンに対する気持ちが美しすぎて泣けますね。自己犠牲するほど好きってもう泣くしかありませんよね。
キルアはキメラアントと戦える力を得るため修行する
通常は錬を10分延ばすだけでも一か月かかるといわれている修行を直ぐに終わらせたのはやはり天才だからでしょうか。ビスケの念能力が30分で8時間の睡眠という恐ろしい性能でしたが、それをふまえても早すぎました。
キルアはオーラの修行以外の実践経験を積むことができなかったので、ビスケと戦い、顔がボコボコになっていました。一方的にやられたのが目に見えていますね。そこで見切りの早さをビスケから指摘されます。逃げることを前提に戦っているキルアの戦い方ではいつかゴンを見捨てるから、シュートに負けたらそうなる前にゴンの前から消えろと言う内容でした。
シュートには負けましたが、ゴンが想定外にも念が使えない状態になってしまい、その間だけ見守ることにしました。
イルミの洗脳に気付いたキルアは吹っ切れる
イルミに頭の中に埋め込まれていた針を頭から取り出したキルアはリミッターが外れたように強くなりました。
抜くまでは明らかに各上に見えた敵を瞬殺する圧倒ぶりには、イルミの過保護さが垣間見えましたね。圧倒できる可能性がある相手でも逃げるように信号を送っていたわけですから。ここからのキルアの強くなり方は凄いです。イルミによる呪縛がとれたことで戦闘による成長の恩恵を得ることができたからですかね。
キルアとパームとの戦闘
キメラアントと化したパームにキルアは長期戦をするつもりはなかったので適当に巻こうとしていたら、どんどん気持ちが溢れてきて涙があふれてくるキルアにはみんなもぐっと来たことでしょう。親友で一番大切なゴンを止められなかったゴンにパームが必要なのはキルアだというところもいいシーンでしたよね。犬猿の仲だった二人がつながった瞬間でもありました。
普段本音を口にしないキルアはここで急に吐き出してしまい、それが止まらなくなってしまいましたが、それをパームが受け止めて、キルアが励まされたことでゴンを見捨てずにどこまでも見守ってあげられる強さを身に着けたのかもしれません。
ユピーとの戦闘でキルアは覚醒しすぎている
一撃で致命傷となってしまうユピーの攻撃に対してキルアは最速で動き、ユピーの動きを止めて、圧倒しました。倒すには至りませんでしたが人間相手なら敵なしなのではないかと思わせるほど強いでしょう。
人の反応速度を超えて技も種類が豊富なキルアは暗殺で覚えた技も併用していけば誰になら負けるのかを想像した方が早いですね。
冷静に戦略を立てながら戦うキルアにとっては適した能力すぎますからね。元からのスペックも高いのにこの念能力は反則かも知れません。
キルアの戦闘シーンの中ではこのシーンが一番胸が熱くなります。
キルアはゴンを助けるために妹に憑いているナニカを使う
キルアが命令をするとナニカは無条件でキルアを治してくれるため、ナニカにゴンを治療するために命令を出しました。ノーリスクでナニカを使うことができるけれど、キルアはナニカの能力の危険性に気付いていました。
ゴンの治療を済ませた後に、ナニカは出てきてはいけないと言いましたが、優しくなってしまったキルアにはもうそんなことはできませんでした。妹のアルカもナニカもキルアは好きなのだという気持ちがストレートに伝わってきました。
キルアはこの時点で、もう最初に見せた残忍さはもうないように思えました。
ゴンはキルアにとって本当にいい存在なのでしょうね。ゾルディック家からするともっとも邪魔な存在かもしれませんが。
キルアまとめ
キルア=ゾルディックは冷酷で残忍で合理的な思考を持つ暗殺者ではなくなり、ゴンと友達になって、ゴンと生活を共にしていくうちに普通の人間に近づいていきました。
上に書いたようにキルアの心の成長のファクターは全部ゴンがきっかけです。共にたくさんのことを乗り越えていつの間にかほら、ふたりは友達以上の親友になっていました。美しい友情ですよね。
ゴンの前では面倒見のいいお兄ちゃんのように接していますが、ほんとうに面倒を見てもらっているのはキルアなのだと思いました。