真島ヒロ作の『FAIRY TAIL』では、主人公のナツたちが様々な戦いを繰り広げており、仲間たちとの固い絆が描かれています。そんな彼らは何かしらのギルドに所属していますが、物語の中でどんなギルドが存在しているのでしょうか?各ギルドの詳細から所属人物など、主要魔導士ギルドをまとめて考察していきます。
目次
『FAIRY TAIL』に登場する魔導士ギルドとは?
出典: フェアリーテイル ©真島ヒロ・講談社/フェアリーテイル製作委員会・テレビ東京
『FAIRY TAIL』で頻出する「ギルド」という言葉は、簡単に言い換えると組合のようなもの。各ギルドには紋章が定められており、メンバーは身体や衣服に入れて一員であることを示しています。それぞれ争っているわけではなく、建物内にはメンバー以外でも自由に出入りすることも可能。また、ギルドには傭兵ギルドなど種類が様々に存在していますが、物語においてギルドとは、おおむね魔導士ギルドのことを指しています。
主要魔導士ギルド1:妖精の尻尾(フェアリーテイル)
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まず紹介する魔導士ギルドは、『FAIRY TAIL』の主要ギルドの一つである「妖精の尻尾(フェアリーテイル)」。主人公のナツ・ドラグニルやルーシィ・ハートフィリアたちが所属しており、滅竜魔導士が4人在籍しているギルドです。さらにはエルザ・スカーレットやギルダーツ・クライヴといったS級魔導士も在籍しており、誰もがフィオーレ王国最強ギルドとして認める存在でもあります。
全員が家族同然の絆で結ばれている
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物語中において、ギルドマスターを務めるマカロフ・ドレアーは、ギルドに所属しているメンバーを我が子のように扱っている様子が描かれています。メンバーたちもマカロフを父のように慕っており、「妖精の尻尾」が一つの家族のように過ごしており、まとまりのある雰囲気は全ギルドの中でもトップに。仲間が気づけられるとギルド総出で殴り込みに出るなど、一方で「敵に回してはいけないギルド」としても恐れられています。
毎年マグノリアで大パレードを実施
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最強ギルドとして認識されている「妖精の尻尾」ですが、ナツによる器物破損や様々な事件の当事者となることから、評議院では目を付けられていることも事実。しかし居を構えているマグノリアでは、彼らの本質を知っていることから、黙認しているところもあります。そんなマグノリアで毎年行われているファンタジアは風物詩となっています。「妖精の尻尾」主体で行われる大パレードは、他の街から大勢の人が集まるほどで、多くの人から愛されているギルドであることを証明しています。
ギルド最高機密「ルーメン・イストワール」
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歴代マスターのみ知らされる「妖精の尻尾」の重要機密が存在し、それが建物の地下深くにある「ルーメン・イストワール」です。妖精三大魔法の上位に位置する秘匿大魔法であり、絶対に枯渇することがない魔力を誇る「妖精の心臓(フェアリーハート)」がその正体。物語後半からは「妖精の心臓」を狙って動き出す勢力も登場し、彼らと「妖精の尻尾」が激突する様子が展開されていきます。
主要魔導士ギルド2:青い天馬(ブルーペガサス)
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ギルドに所属するメンバーは、マスターであるボブの趣向により美男美女で構成されているのが「青い天馬(ブルーペガサス)」。週刊ソーサラーで掲載される魔導士も多いですが、一夜とニチヤをイケメンとして絶賛するなど、美的感覚が他とズレているところがあります。またギルドの近くには「天馬の里」と呼ばれる温泉があり、憩いの場として利用されています。
ニルヴァーナを巡る戦いで活躍
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ニルヴァーナを巡る六魔将軍(オラシオンセイス)との戦いでは、「青い天馬」のメンバーの活躍もあって、相手を次々と倒すことに成功しています。中でもヒビキ・レイティスはルーシィに超魔法「ウラノ・メトリア」の知識を与え、一夜も特製パルファムを使用して身体強化の末、ニルヴァーナの動力源を素手で破壊。一夜に限っては敵に捕縛されるなどだらしない一面がありますが、エルザからは実力高い魔導士として人気されているのも事実です。
街中を震撼させた大事件を起こしたことも
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一夜は新しいパルファムの製造に成功しますが、その一方でマグノリアの街を恐怖に陥れた事件を起こすのでした。下水から流れたパルファムを嗅いだ人間は、顔が一夜のように濃い顔になり、さらに相手の匂いを嗅ぐだけで同一の症状が拡散。たちまちマグノリア中が一夜顔になっていきますが、消臭剤を相手にかけることで元通りになり、事件は何とか収束していくのでした。
主要魔導士ギルド3:蛇姫の鱗(ラミアスケイル)
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「蛇姫の鱗」は「妖精の尻尾」「青い天馬」に匹敵する評価を得ているギルドで、マスターはオバ・ババサーマが務めています。マーガレットの街に拠点を構えており、「妖精の尻尾」が開催するファンタジア同様、「感謝祭」を実施してギルドと街の一体感を高めています。所属する魔導士も実力高く、ニルヴァーナを巡る戦いにおいても連合で参加するなど、信頼されている様子が窺えます。
実力者が揃うギルド
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「蛇姫の鱗」に所属するメンバーは実力ある魔導士が多く、その中でも筆頭と言える存在が岩鉄のジュラです。聖十大魔道の一人であり、序列最下位から第5位にまで上り詰めました。またグレイ・フルバスターの兄弟子であるリオンも在籍し、天空の滅神魔導士であるシェリアも所属するなど、「妖精の尻尾」に引けを取らない顔ぶれになっています。
ウェンディが一時的に所属
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「冥府の門」との戦い後、マカロフによってギルド解散命令が出されると、ウェンディは友人であるシェリアが在籍する「蛇姫の鱗」に身を寄せます。そこで「天空シスターズ」というアイドル的ポジションに立って、マーガレットの街を活気づける存在となっていました。「妖精の尻尾」に追随するギルドであり、ライバルや友人といった人物が数多く所属しているギルドと言えるでしょう。
主要魔導士ギルド4:幽鬼の支配者(ファントムロード)
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フィオーレ最強ギルドと謳われる「妖精の尻尾」と比肩する存在が、ジョゼ率いる「幽鬼の支配者」。S級魔導士に相当する「エレメント4」がいて、水属性の魔法を操るジュビアがその一人でした。また鉄の滅竜魔導士であるガジルも在籍しており、さらには強力な魔導兵器をいくつも所有しているなど、「妖精の尻尾」にも劣らない戦力を整えています。
ルーシィの一件後に解散命令が出される
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ルーシィを誘拐して「妖精の尻尾」との全面戦争が本格化すると、最終的にマスターであるジョゼが倒され、「幽鬼の支配者」は評議院から解散命令が出されます。所属していたメンバーは身寄りをなくしますが、ジュビアとガジルは「妖精の尻尾」へ加入。またその他のメンバーも能力を活かして教育などの仕事に従事していることが判明します。
「妖精の尻尾」と対立するため作られたギルド
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「幽鬼の支配者」は、X686年にマグノリアに拠点を置いていた「青い髑髏(ブルースカル)」が壊滅後に結成したギルドでもあり、その目的は「妖精の尻尾」打倒でした。「青い髑髏」は天狼島のギルド「赤い蜥蜴(レッドリザード)」を壊滅したほどのギルドでしたが、ゼレフの下で魔法を覚えたメイビスや「妖精の尻尾」創設メンバーにより、壊滅へと追いやられることになります。
主要魔導士ギルド5:化猫の宿(ケット・シェルター)
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ローバウルがマスターを務めるギルドで、かつてウェンディとシャルルが在籍していたギルドが「化猫の宿」。人しれない集落にある無名ギルドで、衣服や織物類を生産しており、伝統工芸品として知られています。ニルヴァーナを破壊してほしいという依頼を出したギルドでもあり、事件が落ち着くと、ローバウルが作った魔法であることが発覚します。
ウェンディのために作られたギルド
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ニルヴァーナの事件で真実が明らかになると、ウェンディにもまた残酷な真実が告げられます。それは「化猫の宿」はウェンディ一人のために作られたギルドで、ローバウルを始めとした全員が思念体であることが明らかに。ニルヴァーナが破壊されたことにより、ローバウルはようやく成仏することができますが、ウェンディは再び一人となってしまうのでした。そこにエルザが機転を効かせて勧誘し、「妖精の尻尾」に加入することになります。
主要魔導士ギルド6:黄昏の鬼(トワイライトオウガ)
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天狼島が消失した後、マグノリアの街で勢力を伸ばしていったギルドが「黄昏の鬼」。マスターを務めるバナボスタは、主にギルドや商売人などにお金を融資して、利息と共に返済される金融商売で生計を立てていることが窺えます。しかし所属メンバーには突出した実力を持つ魔道士はおらず、天狼組帰還はマカロフとエルザ、ミラジェーンの3人に屈服している様子が描かれています。
衰退した「妖精の尻尾」に代わってマグノリアを仕切る
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S級魔導士昇格試験のため天狼島にいた「妖精の尻尾」有力メンバーは、アクロノギアの攻撃を受けて7年間もの失踪状態になります。その間「妖精の尻尾」では実力ある魔導士がいなくなったことで衰退していき、「黄昏の鬼」から融資を得て何とか生計を保っていました。しかし依頼がやってこないこと、かつての盛り上がりもないことから資金繰りに苦しみ、その間に「黄昏の鬼」が勢力を伸ばしていった格好になります。
主要魔導士ギルド7:人魚の踵(マーメイドヒール)
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大魔闘演武に出場していた女性メンバーだけという珍しい構成のギルドで、かつて楽園の塔で出会ったミリアーナが在籍しています。実力的には他のギルドよりも劣る印象がありますが、それぞれが特徴的な魔法を操るため、大魔道演武では本戦8チームにまで残り、最終日も優勝争いに食い込んでいました。個性派揃いでもあり、後に週刊ソーサラーでもグラビアを飾っている様子が描かれています。
カグラの加入で躍進した女性ギルド
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天狼島が消失してから7年の間に勢力を伸ばしたギルドですが、その要因となったのはカグラ・ミカヅチの加入によるものが大きくなっています。「人魚の踵」最強魔導士であり、重力を制御する魔法を操るだけでなく、剣士としても高い実力を持っています。大魔道演武最終日ではエルザとの死闘を演じており、惜しくも敗れてしまう様子が描かれています。
主要魔導士ギルド8:四つ首の番犬(クワトロケルベロス)
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ゴールドマインがマスターを務めているギルドが「四つ首の番犬」で、レッグボール皇帝杯では優勝を収めているギルドでもあります。所属しているメンバーは総合して力が劣っていますが、中でもバッカスは別格の存在であり、エルザもその実力は上回られているかもしれないと語るほど。酔拳など一風変わったスタイルで戦う魔導士であり、「妖精の尻尾」は苦戦を強いられることになります。
大魔闘演武では「クワトロパピー」に改名
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大魔道演武バトルパートにおいて、エルフマンとバッカスが対決することになりますが、二人の間で賭けが行われました。エルフマンは戦いに勝てば「四つ首の子犬(クワトロパピー)」に改名することを要求し、壮絶な戦いが繰り広げられることに。実力差は雲泥の差があると言えますが、エルフマンの不屈の精神で辛くも勝利することとなり、大会期間中は「クワトロパピー」と呼ばれるのでした。
主要魔導士ギルド9:剣咬の虎(セイバートゥース)
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「妖精の尻尾」主要メンバーが7年間失踪している間、彼らに代わって最強ギルドに躍り出たのが「剣咬の虎」でした。マスターであるジエンマがその地位まで押し上げますが、内部では敗北を一切許さない独裁制が敷かれており、メンバーは戦々恐々とするばかり。滅竜魔導士であるスティングとローグなどが在籍しており、彼らの戦いからも、「妖精の尻尾」に代わって最強ギルドになった所以が窺えます。
X791年時点で最強のギルドに
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2人の滅竜魔導士だけでなく、その他にも実力高い魔道士が多く在籍しているのが「剣咬の虎」です。実力だけでなく人気も兼ね備えており、圧倒的強さからファンの数も圧倒的で、大魔道演武では観客の多くを味方に付けるほど。名実ともにフィオーレ王国最強ギルドであり、「蛇姫の鱗」や「青い天馬」らも、打倒「剣咬の虎」打倒に燃えていていました。
大魔闘演武後は仲間意識が芽生える
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ジエンマによって独裁制が敷かれて「剣咬の虎」でしたが、大魔道演武中から内部紛争が起きてしまい、新しくスティングがマスターに就任。大会終了後には仲間意識が芽生え、雰囲気も明るくなるなど、ギルドとして大きく成長している様子が窺えます。新しく施設内にプールを設立するなど盛り上がっている様子もあり、その変化が如実に見て取れるはずです。
まとめ
出典: フェアリーテイル ©真島ヒロ・講談社/フェアリーテイル製作委員会・テレビ東京
『FAIRY TAIL』に登場する魔道士ギルドを紹介しましたが、各ギルドには実力者が一人は在籍しています。特に大魔道演武ではギルドの威信を懸けてぶつかり合っており、譲れない一進一退の攻防が繰り広げられています。また時としてギルド間で協力して闇ギルドを迎え撃つ様子もあり、互いに切磋琢磨し合っている様子も窺えます。各ギルドの魅力をより知るためには、アニメや原作を見ることで分かりますので、ぜひチェックしてみてください。