無能なナナは不思議な能力を持つ能力者の少年少女たちと“人類の敵”を巡る青春と戦いの物語だと思ったら、陰謀と知略のサスペンスだった作品です。そんな無能なナナには数多くの謎や伏線が張られており、それらがどう回収されるのかが非常に楽しみな作品です。今回は登場する謎や伏線を考察し、今後どのような展開があるのかを予想してみました!
目次
謎・伏線その① 能力無効化の能力者・中島ナナオは生きているのか?
誰がどう見ても異能バトル漫画の主人公だと思ったら、第一話でヒロインだと思っていた女の子によって退場させられてしまった非業のキャラクター中島ナナオは生存しているのか?本作で最初にぶち当たる謎で、滅茶苦茶気になる謎です。中島ナナオは当初主人公のように描かれ、転校してきた女子、柊ナナとの出会いによってコンプレックスを克服し皆のリーダーになっていく人物のように描かれていました。しかし、当のヒロインに見えて実は主人公だった柊ナナによって殺害されてしまうキャラです。
人類の敵は能力者
本作には超常現象を操る能力者と人類を脅かす“人類の敵”が存在し、能力者は人類の敵と戦うべく教育を受けるとされていますが、それは政府が言っているウソで実際には人類の敵なんてのは存在せず、能力者こそが社会秩序を乱す人類の敵で、政府はそんな能力者たちを秘密裏に始末するため、孤島の学校に訓練という名目で隔離し暗殺者である柊ナナを送り込んでいました。そして、ナナオは最初にナナの手に掛かってしまいます。
生存しているかもしれないナナオ
ナナオは崖の上から海に突き落とされて殺害されます。しかし、死体は上がっておらずこのシチュエーションは下が海+この高さからでは…のフィクションでは生存フラグの殺害方法でした。他の人物は結構明確に死の描写が成されているものの、彼については明確な死の描写はなく、ワンチャン生きていてもおかしくない状況でした。
英才教育を受けていた可能性
ナナオは名家の生まれでしたが、家族やクラスメイトからも無能扱いされるほどのキャラクターでした。しかし、エリートの家に生まれた彼は英才教育を受けていた可能性があり、ある程度の身体能力を備えていた可能性があります。彼の能力は能力の無効化だけであり、彼単体では役に立たない能力なので、身体能力を高める訓練は必須。意外と運動ができて結構泳げる人物だったかもしれません。
ジンさんが助けた可能性
誰かが助けた可能性があるとすれば、島に潜伏している5年前の学校の生き残りである橘ジンが助けた可能性があります。ジンは変身の能力者で、いつもはネコに変身して現在の学校で情報収集をしていました。そして、ナナオは野良猫と面識がありました。関わっていたネコ=ジンであれば彼はナナオが殺害される場面に居合わせ、彼を救出できた可能性があります。
現実は非情である可能性
ナナオは死んでるか生きてるか分からないキャラクターですが、普通の人間が崖から海に突き落とされたら死にます。生きているように見せかけて実際には死んでいたなんて可能性もあると思います。ただし、もし生存していれば、その能力の特性上、重要な人物になってくると思います。
謎・伏線その② 推定殺害人数の謎
主人公で能力者たちを秘密裏に殺害するべく送り込まれた柊ナナには、それぞれの生徒に『推定殺害人数』と呼ばれる数字が提示されています。この数字はナナに指示を出した組織『委員会』によって提示され、この能力者を放置したら将来的にどの程度無能力者を殺害するかを、高度な計算によってはじき出した数字で、この数字を一つの基準にターゲットを選んでいました。
推定殺害人数なんて嘘?
この推定殺害人数は後にナナのバックアップを担当するべく送られてきた転入生真壁モエには知らされていませんでした。そして、橘ジンはこの数字がナナの罪悪感を紛らわせるためだけの意味のない数字だと考察しており、ナナもミチルとの出会いやモエに知らされていなかったことから疑惑の目を向けています。
なんでナナオの推定殺害人数は多いの?
この推定殺害人数ですが、一番最初に退場した中島ナナオの人数は100万人と非常に多いです。その理由は後にリーダーとして皆を導くからというかなりふわっとした理由です。しかし、この推定殺害人数がでたらめだった場合、何か別の意図があるのではないかと考えられます。例えば、ナナオの『能力の無効化』が誰かにとって非常に都合の悪いものだった。だから理由を付けて真っ先に排除したかったのかもしれません。
能力の無効化が困る?
ただし、ナナオの能力の無効化は普通に考えれば能力者のカウンターとなる能力です。能力者が敵に回らなければ無害であり、どっちかと言われれば敵に回ると困るのは無能力者より能力者側。つまり、能力者のカウンターが一番困るってことになります。能力者たちを秘密裏に排除したがってる『委員会』が能力者のカウンターをいの一番に排除したがるってのはおかしいので何らかの意図があるのかもしれません。でも、ナナオの実家が面倒くさかったからだけかもしれません。
謎・伏線その③ ナナの兄って誰?キョウヤの妹って誰?
本作では能力者たちが死んでいく事件の犯人であるナナと、そんなナナに疑惑の目を向けるキョウヤの頭脳戦が行われます。ふたりとも類まれなる洞察力を持ち、お互いがお互いを警戒しているある意味似た者同士です。キョウヤはとある古いマンガが好きで、ナナも同じくその作品が好き、キョウヤは片付けが大の苦手でナナも子供の頃片付けが大の苦手でした。そして、キョウヤの妹はナナとおなじツインテールだったそうです。そんな共通点ばっかりの二人ですが、二人には兄妹がいるという共通点もあります。
二人は兄妹?
ナナには物心が着く前に家を出た年の離れた兄がおり、キョウヤには能力者の妹がおりかつてこの島の学校で行方不明になった妹を探しにこの島にやってきていました。そして、キョウヤは不老不死で実年齢はファミコン世代のような描写が成されています。この共通点から二人は兄妹なのではないか?という伏線があからさまに張られています。しかし、そうなるとナナは能力者ということになってしまうのですが…。
もしかしてこれ?
ただし、もう一つの可能性としてキョウヤの妹は本当に島に来ており、既に故人である可能性もあります。その根拠として、ネクロマンサーの佐々木ユウカが操っていた死体の中にツインテールでどことなくナナにそっくりの死体がありました。もしかしてこの死体こそがキョウヤの妹?ナナとキョウヤが兄妹なのはミスリードとも考えられます。
謎・伏線その④ 委員会の目的は?
学校を運営する組織の『委員会』は、能力者たちを秘密裏に抹殺するためにナナを送り込んで能力者たちを暗殺していましたが、そもそも能力者の殺害が目的の場合は能力者同士で争うきっかけさえ作ってあげればそれでいいはずなのです。現に5年前の学校では能力者たちが最後の一人になるまで殺し合う大戦争に発展したことが唯一の生き残りであるジンによって語られています。能力者たちの殺害が目的なら今回もそうすればいいハズなのですが…。
殺さなくていいの?
結局、複数の犠牲者が出た時点で委員会は能力者たちを本土に帰還させました。手におえない能力者たちを隔離するために孤島の学校を用意していたのに、これは明らかに矛盾しており、委員会側で何らかの意図があることは間違いないと思います。藤岡タツミは帰還した能力者たちに問題を起こさせて現政権の批判を集中させると言っていますが、かなりあやしいです。
どう見ても黒幕の男、藤岡タツミの謎
ナナの罪悪感と復讐心を煽り、洗脳じみた教育と殺人技術の全てを叩き込んだ上官、藤岡タツミの目的や正体も謎です。アメとムチでナナを洗脳するどころか、島にいた生徒たちの人心掌握すらしてしまったどう見てもヤバい人です。橘ジン曰く、人が何を求めているのか他人の内なる欲求を瞬時に見抜きコントロールする能力を持っており、マインドコントロールの達人です。
こいつこそが心を読む能力者なのでは?
鶴岡はその立場上能力者ではないはずですが、最強の能力者の一人であるジンの能力の特性を瞬時に見抜いたこと、そして痛み分けとは言え手傷を負わせたことから明らかに普通じゃありません。そのヤバい人心掌握術やクラスメイト達の本人しか知りえない情報を知っていたこと。柊ナナが『読心術』のフリをしていたこと、そしてそんなナナを教育したのが鶴岡だと言うこと。それらから察するに、こいつこそが『読心術』の能力者なのではないかと思います。
【無能なナナ】謎・伏線考察まとめ
無能なナナに登場する伏線や謎を考察してみました。これ以外にも、これもそうじゃないのかとか思えるような伏線が結構あります。色々予想してみるのも楽しく、当たってほしいような外れてほしいような、とにかく先が気になる作品です。そんな無能なナナのアニメは10月から放送開始予定なので、是非見て色々考察してみるのも楽しいかもしれません。