無能なナナは月刊少年ガンガンで連載中の作品で、10月からアニメが放送予定の作品です。世界を脅かす“人類の敵”と戦うために絶海の孤島の学校に集められた能力者たちが学園生活を通して絆を深めながら日々訓練を行っていました。そんな学園に『空気は読めないけど明るい女の子』、柊ナナが転校してきます。笑いあり、涙あり、友情アリ、ラブコメも交えつつ人類の敵との戦いを描く、一見そう見える作品です。そんな作品のヒロインに見える女の子『柊ナナ』を紹介していきたいと思います!
目次
空気は読めないけど明るく人見知りしないヒロイン『柊ナナ』
人類の敵と戦うための学校に転校してきた転校生。明るく優しく人見知りしないけど、ちょっとおバカで空気の読めない女の子です。裏表のない性格から、すぐクラスに打ち解け、内気で目立たない中島ナナオにも積極的に声をかけて打ち解けます。ナナオにとってそんな彼女との出会いはコンプレックスを克服する第一歩となり、まさしく運命の出会いと呼べるものでした。この一枚絵、まさしくヒロインそのもの。そう、彼女との出会いはナナオの運命を大きく変えることになるのです。
心の声が聞こえる?柊ナナの能力は『人の心を読める能力』
柊ナナの能力は『人の心が読める能力』。心の声がそのまま聞こえる能力ですが、自分の裁量でオンオフできる能力ではないようです。ふとしたときに聞こえることもあれば、集中して奥底の声を探ることもできますが、その能力のせいでナナの身の回りの人間関係は壊滅していました。しかし、この学校に転校しクラスメイトと接することでナナの心にも変化が訪れることになります。
と説明したけど殆どウソ!全部『柊ナナ』が作り出した設定だった!!
前述の説明は、柊ナナ自身がそんな設定を作ったウソでした。そもそも地球外からやってきたといわれる“人類の敵”の話もウソ。本当の人類の敵は人知を超え、社会秩序を崩壊されうる力をも持った能力者たちの事を指します。国家は能力者たちを隔離し、秘密裏に殺害することで秩序を保とうとしていました。柊ナナはいわば、能力者たちを殺害するために派遣された暗殺者だったのです。
『読心術』あ?ねぇよそんなもん
ナナは自分の能力を『心が読める能力』だと説明していましたが、本当は何の能力も持たない無能力者です。しかし、そんな彼女が周囲に『心が読める能力』を通していられるのは彼女が心を読めるかと錯覚するほどに超人的な洞察力を持っているから。その洞察力、周囲を欺き信用される立場に居続ける演技力、容姿の可愛さなどを最大限に利用しています。裏表がないどころか裏表しかないキャラクターです。
柊ナナの暗殺計画!能力者たちを殺害し続ける犯人
ナナの背後にいる組織『委員会』に命じられて学園に潜り込み、将来的にその能力者たちがどれほどに無能力者を殺害する存在になるかを予測したデータ『推定殺害人数』を基準として、洞察力、人心掌握術、相手を出し抜く頭脳を駆使し、主人公に見えた男子生徒『中島ナナオ』を崖から突き落とし殺害したことから始まり、力では圧倒的に勝る能力者たちを殺害し続けていきます。
度胸と愛嬌を武器に立ち回る
機会があれば容赦なく殺人を冒し必要とあらば自分の身体も傷つけるほどの覚悟と度胸、疑われたときに追及をかわす思慮深さを最大限に利用し、能力者と直接の殺し合いになった時にはその能力の弱点や心理の隙をついて対等に渡り合います。ただ、暗殺の手段として毒物に精通しており、自ら毒物を精製して犯行に及ぶこともあります。
その心に変化が?人間らしい感情を持ち始める『柊ナナ』
当初は能力者が悪人でも善人でも情け容赦なく手にかける冷酷な殺人マシーンでしたが、情報収集のために近づいたクラスメイトの犬飼ミチルと出会い、素直で優しい彼女を『犬』呼ばわりするほどの間柄でしかなかった関係が、ミチルをイジメていたクラスメイトや面識のないクラスメイトをも能力を使って助けようとするミチルの優しさに触れたことから、ミチルを大切に思うようになり、無差別に能力者たちを殺害することに抵抗を覚えるようになります。
ミチルとのお別れ
そんなミチルは、クラスメイトの鶴見川レンタロウの快楽殺人のターゲットになってしまいます。素直な彼女は自分が狙われていることを疑わずに誘導されてしまい殺害されそうになります。しかし、そこにナナが割って入ります。キョウヤとの連携でレンタロウの身柄は抑えることができたものの、ミチルを攻撃から庇ったナナは致命傷を負ってしまいます。ミチルは『ヒーリング』の能力を使い自分の命を犠牲にしてナナを蘇生させるもミチル自身は死亡。そのことでナナの心に「誰かのいいなりにはならない」という決意を持たせます。
最大の脅威!?柊ナナと小野寺キョウヤの頭脳戦
次々とクラスメイトを殺害していくナナでしたが、その動きに疑いを持った人物がいました。その際たる人物が同じ時期に転校してきた小野寺キョウヤでした。キョウヤは自身が爆発事故に巻き込まれたときの状況からナナに疑いの目を向けます。ナナに匹敵するほどの驚異的な洞察力や検死も行えるほどの知識、そして『不老不死』という能力から死人に口なし作戦も取れないため最大の脅威として頭脳戦を展開することとなります。
似た者同士?
そんな二人ですが、洞察力に加えて毒薬の知識、好みのマンガも同じという共通点があります。そしてナナには物心がつく前に家を出た年の離れた兄がいるらしいです。キョウヤは妹が数年前にこの島で行方不明になったという話を聞いてこの島にやってきていました。そして、キョウヤの妹の髪形はツインテールだそうです。キョウヤは後片付けが苦手ですが、ナナも子供の頃は後片付けが苦手でした。そしてキョウヤが不老不死であり、実年齢がレトロゲームや昔のマンガを好む時代遅れのおっさんらしい描写がなされています。年の離れた兄、あっ…。
アイデンティティこわれる
重要な事はキョウヤの妹が能力者だという話です。しかし、これらの共通点からキョウヤの妹がナナであった場合、ナナは自分が気が付いていないだけで何かしらの能力者である可能性があります。後述しますが、ナナは両親を能力者に殺害されたと聞かされたことから能力者を憎む暗殺者となりました。でも、ナナが何かしらの能力者だった場合にはきっとショックを受けると思います。しかし、ナナとキョウヤの兄弟説は若干あからさまな描写がなされているのでミスリードを誘っている可能性もあると思います。ユウカが操っていた死体の中にナナに似た死体があったことも気になります。
凄惨な過去!柊ナナが能力者を殺す復讐者となった理由
ナナが復讐者となった理由は、幼い頃、家に強盗が入り、能力者の手によって両親が惨殺されてしまったと聞かされていたから。ナナが難を逃れたのは夜中にこっそり抜け出してコンビニに行っていたからでした。昔から後片付けが出来ないだらしない子供だったナナは窓を開けっぱなしにして外出し、帰ってからもそのままでした。警察の調べではその窓から犯人が侵入したとされ、親戚に引き取られてからもお前のせいだと責め続けられていました。そんな経験からナナは能力者たちを憎悪するようになりました。
あれでもちょっとおかしくない?
心境の変化からその過去をミチルに話したことで、ミチルはある違和感を持ちます。両親が殺害された当日、乱雑だった部屋は綺麗に片付けられていました。それは夜中に両親が片付けてくれたことを示唆しており、そんな両親が開けっ放しの窓を放置するはずがない可能性がある、というより本命がそっちだということにたどり着きます。
黒幕?
両親の死の原因がナナにあると決めつけ責め続けられたことからナナは上官である藤岡タツミに忠誠を誓い、おそらくは洗脳じみた教育を受けながら復讐心と恐怖によって動かされていた可能性があります。昔からゲームで他のクラスメイトを泣かすくらい頭がよかったナナを手駒にしたい誰かがいたのかもしれません。そして、ナナが何かの能力者だった説も存在しています。でも、そうなったら無能なナナじゃなくなるんですけど…。
【無能なナナ】柊ナナまとめ
明るく裏表のないただのヒロインだと思ったら、裏表しかない殺人マシーンで、主人公だと思った少年をコマンドーが如く崖下に落とした何とも斬新な主人公でした。いまだ数多くの謎や伏線を残しており、とにかく先が気になる作品で、彼女に纏わる謎もたくさん存在しています。読めば読むほど色んな発見があって面白い作品です!そして10月からアニメが放送されます!面白い作品なので是非とも触れてみてください!