『私、能力は平均値でって言ったよね!』はアース・スターノベルから刊行されている異世界転生ハンターライフを描いた作品。「小説家になろう」に投稿された小説で、累計約3億回も閲覧された実績があります。さらにコミカライズを含めてシリーズ累計80万部を突破しており、2019年10月から満を持してアニメ化されることに。今回は「のうきん」「平均値」の愛称で親しまれる『私、能力は平均値でって言ったよね!』に登場する「赤き誓い」について紹介します。
目次
マイルのパーティー「赤き誓い」とは?
『私、能力は平均値でって言ったよね!』では、主人公のマイルが所属するパーティー「赤き誓い」の活躍が描かれています。所属しているメンバーはいずれも主要人物で、マイルと絆を深め合いながら、ハンターとして日々を共にしている仲。そんな「赤き誓い」について、どんなメンバーがいるのか、ハンターとしての実力について紹介していきましょう。
ハンター養成学校で同室になったメンバーで結成
マイルは母国を離れた地方都市でハンターになりますが、新人受付員の手違いにより、Fランクハンターとして登録されてしまいます。その後、職員の勧めで全寮制のハンター養成所へと通うことになり、同室になったレーナ・メーヴィス・ポーリンと出会うことに。4人はそれぞれ性格が異なるものの意気投合することになり、授業を一緒に受けるだけでなく、卒業後もパーティーとして行動をともにしていくのでした。
全員が家や国を捨ててハンターを目指した
「赤き誓い」のメンバーたちは、いずれも異なる性格を持っているため、バラバラと言っても過言ではありません。しかし各々が生まれた国を捨てており、過去に父親を亡くしているなど、暗い過去を持っている部分があります。例えばマイルに関しては、家の事情を知られると命の危機にさらされる恐れがありました。そういった共通点があって、多少の口喧嘩があったとしても、仲良くハンターライフを送っている様子が随所で見られます。
Cランクパーティーとして活動
ハンター養成学校を卒業すれば、最低でもDランクハンターとしてスタートできます。卒業試験をクリアすればCランクハンターとしての活動が認められ、マイルたちは仕事を受注しやすいCランクハンターを目指すことに。「普通の女の子」を目指しているマイルにとってCランクハンターは生活の安定を考えると理想的なもの。しかし、試験中に圧倒的な力量差を示してしまうことになり、さらに注目を浴びてしまう結果となってしまいます。
「赤き誓い」のパーティー名の由来とは?
『私、能力は平均値でって言ったよね!』の世界では、様々なパーティーがハンターとして活動しています。マイルたち「赤き誓い」はCランクパーティーとして活動しますが、いずれも能力的にCランクとは思えないほどの力を持っています。ここからは「赤き誓い」のパーティー名の由来や結成に至るまでの内容をまとめていくことにします。
世間知らずのマイルを心配したニーナの配慮
「赤き誓い」は4人が話し合って決まったパーティーではなく、成り行きで成立したという表現が近くなります。マイルが持つ別格の能力は、ハンター養成学校だけでなく卒業後も多くのパーティーからスカウトされると、レーナは踏んでいました。そこで世間知らずのマイルに対し、「パーティーの誘いは断ること」と強く念を押します。結果はニーナの予想通りで、マイルは引く手あまたとなり、誰とも組まずに学校生活を送るのでした。
ハンター養成学校卒業試験で誕生
「赤き誓い」はほとんど成り行きで結成されたパーティーです。卒業試験ではマイル・レーナ・メーヴィス・ポーリンの4人と、もう1人グレンが加わって参加。Aランク目前と名高い「ミスリルの咆哮」を見事に打ち倒してしまい、マイルはパーティーのリーダーであるグレンからスカウトを受けることに。しかしマイルはここでも誘いを断り、自分には「魂で結ばれた仲間たちがいる」と宣言して、会場を後にしていくのでした。
「赤き誓い」の活動内容
ハンター養成学校の卒業試験で派手に暴れた「赤き誓い」の4人は、Cランクハンターとして活動していきます。Cランクとはいっても、それぞれが高い能力を持っているため、時として実力を測るために大きな依頼を引き受けることも。そして盗賊との因縁を持つレーナを中心に懲らしめるなど、幅広く活動している様子も。その中で繰り広げられるメンバー同士の小ネタやボケもあり、ドタバタとした日常を送っていきます。
「赤き誓い」のメンバー①:マイル
『私、能力は平均値でって言ったよね!』に登場する「赤い誓い」は、主人公のマイルが所属しているパーティー。ハンター養成学校で一緒に過ごした3人と結成され、以降は苦楽をともにする仲間となります。まずはマイルからどのような人物なのかを簡単に紹介していきましょう。人間離れした能力を持ち、世間知らずなところも持ち合わせているマイルの魅力の一端にふれてみてください。
チート能力を与えられた「普通の女の子」
前世は優等生の栗原海里として過ごし、18歳のときに事故で命を落とします。そして創造主から転生の話を持ち掛けられ、海里は「普通の女の子」になれると喜び快諾することに。その際、「能力などは平均値で」とお願いしますが、創造主が勘違いをしてか、異世界に存在する全種族の平均的なステータスを与えられるのでした。結果、魔力が人間の平均から6,800倍となり、より強く「普通の女の子」を求めて過ごしていくことになります。
ハンター養成所に入る前は“アデル”として生活
転生してからの栗原海里は、アデル・フォン・アスカムとして生活をしていました。「普通の女の子」として生きることを目標にし、エクランド学園に入学したアデルでしたが、人離れした能力を隠しきれず注目の的に。そして国の第3王女であるモレーナに謁見を要求されるタイミングで逃亡を図り、母国を離れて地方投資にあるマイルと名乗り、ハンターとしての生活を送るようになりました。
自ら考えて行動することが多い
マイルは前世の記憶があるため、物語上では12歳ではあるものの、同世代においてずば抜けた知識量を持っています。また能力の高さも相まって、たいていのことは自分で解決してしまう力を持っています。しかし持っているのは前世の記憶で、マイルは異世界に関する知識や常識が皆無。そのため学園やパーティーメンバーには驚かれることが度々あり、世間知らずで抜けていると見られている様子もあります。
「赤き誓い」のメンバー②:レーナ
「赤き誓い」に魔術師として所属しているレーナは、ハンター養成学校に入学した時点で15歳の少女。赤髪が特徴的で、パーティーではリーダーのメーヴィスを差し置き、パーティー会議を率先して仕切る行動力を持っています。世間知らずなマイルの面倒を見る機会が多く、そのために彼女が引き起こすトラブルに巻き込まれがちなところも。マイルとは身長が同じくらいで幼さも似ていることから、どこかシンパシーを感じている様子が見られます。
炎魔法を得意とする「赤のレーナ」
レーナは炎系魔法を得意としており、オリジナルの魔法「赤き炎獄」を編み出すほど。攻撃魔法を得意としていますが、威力を自由にコントロールできないという弱点を持っていました。一方で生活面に関する魔法は、少し便利程度しか使っていませんでしたが、マイルからコツを教わったことにより、水を沸かす程度の威力に抑えた魔法を扱えるように。攻撃魔法も威力をコントロールできるようになって、自由自在に扱う様子が描かれています。
パーティーで唯一の人殺し経験を持つ
レーナはハンター養成学校に通う以前、幼少期は父親と行商の旅をして過ごしていました。しかし盗賊よって父親が殺されると、「赤き稲妻」というパーティーに助け出されます。ところが14歳になると、再び「赤き稲妻」のメンバーが盗賊によって殺されてしまい、レーナは激しい憎悪から魔法の力を開花させるのでした。その際に襲い掛かった盗賊たちを焼き払っており、レーナの盗賊に対する認識は「悪」として変わらずそのままとなります。
「赤き誓い」のメンバー③:メーヴィス
「赤き誓い」のリーダーを務めるのがメーヴィス・フォン・オースティン。ハンター養成学校に入学した当時は17歳で、短髪の金髪が特徴的な女性です。パーティーでは剣士として前衛に立つことになりますが、マイルをはじめ他のメンバーが魔術師であることから、養成学校時代は誰とも腕を磨けずに落ち込んでいた様子が描かれました。しかしマイルは魔術師でありながら接近戦もチート能力で補えるため、2人で組み手をして成長していきます。
曲がったことが嫌いなパーティーリーダー
メーヴィスはオースティン伯爵家の生まれで、さらに剣士という役職も相まって、言動どおりに真面目な性格をしています。さらにパーティーでは年長者ということもあり、また身長も高いことから、面倒見の良いお姉さんとしての雰囲気が印象的に。しかしパーティーではレーナが会議など今後の方針を取り仕切ることが多く、彼女の陰に隠れている様子もしばしば。また魔術師が多いパーティーでもあるため、孤独感を覚えている様子すらあります。
父の溺愛とシスコンの兄を持つ
メーヴィスは3人の兄を持っており、父親からも長女が誕生して以来、溺愛するように接してきました。兄たちも同様にメーヴィスを可愛がっており、それゆえに騎士になることを目指すことを告白した際には、家族から猛反対を受けました。しかしメーヴィスは彼らの反対を押し切って家を飛びだしています。しかし溺愛されている状況に辟易しているだけで、家族に対する感謝の気持ちは変わらずに持ち続けています。
「赤き誓い」のメンバー④:ポーリン
「赤き誓い」の経済面を担当しているのがポーリンです。ハンター養成学校に入学したのは14歳の時で、気の弱そうなふわふわとした雰囲気が特徴的な少女。またマイルたち他のメンバーよりも圧倒的に胸が大きく、嫉妬の目を向けられるのもしばしば。実の父親は有名な商人でしたが、盗賊によって殺されてしまい、商人的に自身も身売りされてしまうのではないかと将来を気にしている様子が描かれています。
パーティーの経済を支える「商人の娘」
ポーリンは商人の娘ということもあって、金銭が絡むと交渉を始めとした商人の血が騒ぎ始めます。ハンター養成学校を卒業する際には、「赤き誓い」の存在が飛躍的に注目することにあり、他の卒業生たちと協力してフィギュアを作って販売したことも。すべては「赤き誓い」の冒険が困らないように行動した結果ですが、金儲けのためなら糸目を付けない鋭い部分が随所で見られます。
腹黒い言動が目立つ様子も
商人として行動するポーリンは、気弱な少女というイメージを感じることはありません。実は私生活においても腹黒い言動が漏れる時があり、ギャップに驚かされることもしばしば。これは過去に父親が殺されるだけでなく、店まで奪われたという経験を持っており、仇を取ってやろうという執念からきているもの。「赤き誓い」のメンバーもポーリンの腹黒い部分に恐怖することがありますが、基本的には治癒魔法でサポートする役割を担っています。
まとめ
『私、能力は平均値でって言ったよね!』の主要人物で構成されたパーティー「赤き誓い」について、メンバーや結成に至るまでのエピソードを紹介しました。それぞれ過去に何らかのしがらみを抱えており、ハンターとして生きていこうと決意した人物ばかり。そしてなにより、「赤き誓い」のメンバーたちは性格がバラバラであるにも関わらず、仲良く過ごしている様子が微笑ましいのです。そんな彼女たちのハンターライフを、ぜひ楽しんでほしいばかりです。