『転生したらスライムだった件』主人公のリムル=テンペストは、登場するキャラクターたちと「魂の回廊」を繋いでおり、深い関係性を持つようになります。物語初期こそヴェルドラと魂の回廊で繋がったのみですが、物語が進むにつれて配下とも繋がるようになります。果たしてどんなキャラクターと魂の回廊で繋がったのか、そして魂の回廊で繋がることのメリットはなのでしょうか?リムルと魂の回廊を繋いだキャラクターたちについて、まとめていきます。
『転生したらスライムだった件』ってどんな作品?
『転スラ』の略称で親しまれている『転生したらスライムだった件』は、作者である伏瀬が「小説家になろう」で投稿・連載していた作品です。2014年5月から商業小説版が刊行されており、2020年9月までの時点で全17巻が刊行されました。また、電子版も合わせて販売されており、英語版・中国語版・韓国語版も続刊中。アジア圏をはじめ、世界中で読まれているライトノベル作品と言えるでしょう。
アニメ第1期の人気を受けて第2期が放送予定
『転生したらスライムだった件』は2018年10月から2019年3月まで、TVアニメが放送されていました。放送当時から話題を集め、さらに放送終了後も高評価だったことから、2021年1月よりアニメ第2期が放送予定。第2期は分割2クールが予定されていて、2021年1月・7月とアナウンスされています。第1期ではオリジナルエピソードが原作者によって書き下ろされていましたが、どのような物語構成になっているのか楽しみであるばかりです。
多方面でのメディアミックス展開がされている
『転スラ』のTVアニメが放送されるまで、コミカライズ版が刊行されています。また、スピンオフ作品も登場しており、さらには4コママンガも作成されるなど、ここからも人気の高さをうかがえるでしょう。2018年にはスマートフォン向けゲームアプリがリリースされており、さらにはWEBラジオやWEB動画でのコラボレーションなども果たしています。『転スラ』は多方面にわたるメディアミックス展開がされている作品と言えます。
『転スラ』リムルが初めて魂の回廊を繋いだ相手
『転生したらスライムだった件』主人公のリムル=テンペストは異世界から転生した元人間で、物語当初はスライムとして登場しています。洞窟内部で目を覚ましたリムルは、封印されていた暴風竜ヴェルドラと出会いました。そこで互いに名前を送って「魂の回廊」を繋いだことで、2人は最大の盟友となります。その後も、リムルは出会った魔物たちを仲間として迎え入れていくと、やがて誰もが無視できないほどの巨大国家・魔国連邦を築き上げていくのでした。
『転スラ』リムルが魂の回廊を繋ぐメリットは?
『転生したらスライムだった件』に登場するワード「魂の回廊」は、言い換えれば当事者同士にある「絆」のようなものと言えるでしょう。初めて魂の回廊で繋がったヴェルドラとは盟友であると同時に、義兄弟のような関係でもあります。また、後に配下の魔物たちとも魂の回廊で繋がっていますが、こちらは繋がることによるメリットを享受している部分があるため、それぞれの違いについて見ていきましょう。
ヴェルドラとの繋がりで得た能力
暴風竜ヴェルドラと魂の回廊を繋いだことで、リムルはヴェルドラの権能を扱うことが可能になりました。主な能力はヴェルドラを記憶にある姿で召喚する「暴風竜召喚」、ヴェルドラが復元される「暴風竜復元」、超絶魔法「暴風系魔法」の3つです。これによって、ヴェルドラはリムルが生存している限りは不死身となります。これらリムルの究極能力「暴風之王(ヴェルドラ)」として、作中で活躍しています。
配下に能力を与えることが可能
物語が進むにつれて、リムルは巨大な国家を築き上げていきます。そこで活躍するのがリムルに付き従っている配下の魔物たちで、彼らはリムルから能力強化や新たな能力を与えられるなどを経て、より強くなっていきました。これはリムルが所有している究極能力「豊穣之王(シュブ・ニグラト)」によるもの。手助けすることで能力を自力獲得に至ったものを「究極能力」、リムルから適正者に能力を貸し与えたものを「究極贈与」と区別されています。
『転スラ』リムルと魂の回廊を繋いだ配下たち
『転生したらスライムだった件』では、リムルと仲間たちの戦いが描かれていますが、物語が進行するにつれて強大な敵が登場します。そこでリムルは12体の配下と魂の回廊を結び、聖魔十二守護王が結成されました。いずれも覚醒を経た魔王であり、リムルが率いる軍勢の中でもトップクラスの実力者です。どんなキャラクターたちがリムルに忠誠を誓っており、リムルのために戦っているのか、さっそく見ていくことにしましょう。
赫怒王(フレアロード)ベニマル
リムルの右腕として活躍しているのが、赫怒王ベニマルです。リムルと出会った当初は故郷を滅ぼされた黒幕と勘違いしますが、器の大きさに感化されて心から忠誠を誓っています。そのため、リムルからも全幅の信頼を獲得しており、四天王筆頭にも任命されているほどの人物。実際にリムル配下の中ではディアブロ・ゼギオンに並ぶ強さを誇っており、究極能力「陽炎之王(アマテラス)」はあらゆるスキルを内包したものとなっています。
闘神王(ウォーロード)シオン
リムルの筆頭秘書であると同時に、「武士(もののふ)」として護衛を担当しているのが闘神王シオンです。クールビューティーな見た目に反して、規格外の怪力の持ち主であることに加え、暴走しやすい性格をしているのが特徴的。リムルに忠誠を尽くしている1人ですが、君主を殺しうる究極能力を獲得する可能性を秘めている人物でもあります。また、ユニークスキル「料理人(サバクモノ)」を獲得していますが、料理をするにはまずベニマルの許可が必要なほど壊滅的な腕前となっています。
魔神王(デーモンロード)ディアブロ
聖魔十二守護王では最強クラスと呼び声高く、かつて魔王ギィ・クリムゾンとは肩を並べていたと言われる実力者が魔神王ディアブロです。好戦的な悪魔族ながら強さに対する執着心がなく、かつ冷静な思考を持ち合わせているのが大きな特徴に。ユニークスキル「誘惑者(オトスモノ)」は相手の生死を握ることが可能で、他にも精神に影響を与える「誘惑世界」をはじめとした、理不尽な強さでリムル勢力の大きな武器となっています。
星狼王(スターロード)ランガ
星狼王ランガはリムルの影に潜んで護衛を担当している妖獣で、配下の中では最古参のキャラクターです。究極能力「星風之王(ハストゥール)」は天候すらも支配可能な能力となっており、「思考加速」や「万能感知」といった7つの権能を含んだ能力となっています。また、ランガはコンビで戦うことで真価を発揮するタイプであり、ゴブタと融合して戦うと覚醒魔王級の強さにまでなるのが大きな特徴となっています。
天龍王(ドラグロード)ガビル
天龍王ガビルはお調子者で傲慢な性格をしているものの、リムルから任された仕事は責任を持って遂行するキャラクターです。最初から名前を持っていましたが、リムルから「名付け」をされたことにより、飛行能力を持った竜人族へと進化。また、究極贈与「心理之王(ムードメーカー)」を所有しており、高い戦闘力を有するようになっただけでなく、固有スキル「竜鱗鎧化(ドラゴンスキン)」は神話級装備に匹敵する防御力を誇っています。
守征王(バリアロード)ゲルド
リムル勢力の壁役として活躍しているのが、ユニークスキル「守護者(マモルモノ)」を有している守征王ゲルドです。仲間に対して自身の防御力を貸し与える「守護付与」、仲間のダメージを引き受ける「代役」を内包しているスキルであるため、盾としての役割を担っています。また、高い統率力をもっているほか、シエルによって獲得した究極贈与「美食之王(ベルゼバブ)」は回復力にも長けているため、一撃では倒せないほどの硬さを誇ります。
冥霊王(ゲヘナロード)アダルマン
神聖魔法の使い手で仙人に至った冥霊王アダルマンは、かつてクレイマンに支配されていたものの、後に解き放たれてリムル配下に加わります。死霊でありながら神聖魔法を克服しているため、弱点が存在しないという状態に。聖魔十二守護王の中では超級覚醒者ではなく、さらに力量も下位に位置づけられていますが、弱点がないうえに耐性があり、配下も自身が死なない限り不死身であることから、無敵のチームとして反則級の存在となっています。
幽幻王(ミストロード)ゼギオン
リムルへの忠誠を誓う一方、それ以外は強さにしか興味を示さないのが幽幻王ゼギオンです。瀕死だったところ、リムルが細胞を分け与えたことで魂の回廊が繋がっており、さらにヴェルドラに師事して格闘戦を学びます。また、蟲型魔獣という特性から悪魔族に対して有利であるため、ディアブロでさえも敗北の可能性があるとのこと。究極能力「幻想之王(メフィスト)」を持っており、さらに短所を空間・精神系究極能力で保管し合っていることから、聖魔十二守護王では最強の存在として君臨しています。
幻獣王(キメラロード)クマラ
元は魔王クレイマンの配下だった妖獣で、後にリムルによって支配の呪法から解放されて配下になったのが幻獣王クマラです。獲得した究極贈与「幻獣之王(バハムート)」は惑星にも干渉可能で、重力を自由に操作できるというもの。さらに、9尾のうち8尾を動物系妖魔獣として扱うことができ、自身の意思で完全統率できるのも大きな強みです。実力こそ聖魔十二守護王の下位ではありますが、高い戦闘力は十分に上位に食い込むほどの力を持っています。
虐殺王(キラーロード)テスタロッサ
ディアブロが勧誘した女性型の原初の悪魔が虐殺王テスタロッサですが、元々は大陸東部を精力件にしており、帝国には脅威として認識されていたほど。しかしリムルに直接会うと、君従を決めて配下になります。生と死を司った能力を持っていましたが、より死の部分を強調した究極能力「死界之王(ベリアル)」を得ると、自身より10倍近い魔素量を有するヴェルグリンド相手に単独で時間稼ぎができるようになり、大幅に強くなったことがうかがえます。
残虐王(ペインロード)ウルティマ
ディアブロによって勧誘された、もう1人の女性型の原初の悪魔残虐王ウルティマです。とても可愛らしい見た目をしている反面、感情の起伏が激しいことに加え、残虐性も高いキャラクターとなっています。相手を殺すことに特化した究極能力「死毒之王(サマエル)」は、究極能力を有していない神生命体以外を無条件で殺せる権能「死滅世界」を内包しており、さらに弱点看破が可能な権能なども含まれています。しかし、「死滅世界」の凶悪性から、リムルはウルティマに使用を禁止しています。
破滅王(メナスロード)カレラ
破滅王カレラもまた原初の悪魔であり、ディアブロを通じてリムルの配下になりました。リムルが作った魔国連邦において司法府最高裁判所長官の地位に就いており、賄賂や暴力には屈しない公明正大な態度を取っています。しかし言動には難がある様子で、周りの被害を考慮せずに核撃魔法を打ち込もうとすることも。攻撃に特化された究極能力「死滅之王(アバドン)」は迷宮階層を破壊可能な「次元破断」を内包しており、EPに関してもリムル配下において断トツの数値をたたき出しています。
まとめ
『転生したらスライムだった件』では、東の帝国軍撃退後に聖魔十二守護王が結成されました。来たるユウキの侵略に備えた準備の一環で、リムルは配下の12人と魂の回廊を繋ぎ、全体的な能力強化を図っています。いずれも屈指の強さを誇る面々ではありますが、さらに強化された彼らはどのような戦闘を繰り広げてくれるのでしょうか?また、リムルとヴェルドラの関係のように、心からの絆を結んだと言い換えることができますので、今後の聖魔十二守護王たちに注目したいばかりです。