アニメミル

アニメ好きのエンタメマガジン

死役所

【死役所】主人公、シ村を地獄に落とした因縁の組織!?カルト宗教団体『加護の会』の謎

更新日:

7巻表紙

死役所は新潮社の月刊コミック@バンチで掲載されている作品です。此岸と彼岸の境界に存在する、市役所ならぬ「死役所」。ここには、自殺、他殺、病死、事故死、寿命、死産までありとあらゆる人が訪れ、死後に自分の死の手続きをする場所であり、様々なお客様が訪れます。そんな十人十色のエピソードがある中、本作品で最大の謎で様々な伏線が張られているのが、主人公のシ村と謎のカルト宗教団体『加護の会』との因縁です。今回はその加護の会についてまとめてみました。

謎のカルト宗教団体『加護の会』が初登場したエピソードは?

7巻表紙

加護の会はコミックス7巻の『第30条 加護の会』において交通事故で死亡したお客様、寺井修斗のエピソードで語られます。Fラン大学の4年生で就職活動にも身が入らない。自己否定が強く、コンプレックスの強い修斗は祖母の誘いで加護の会の講演会に参加することになります。当初はカルトっぽく思っていた修斗でしたが、こんな自分でも認めてくれる、そんな思いを抱き加護の会を訪ねると、そこには洗脳された……もとい、誰もが修斗を優しく受け入れてくれる人々ばかり。そんな場所でした。

加護の会の理念

加護の会では、人々が俗世を絶ち皆で支え合い自給自足の生活を送ることで社会やネットに縛られた歪んだ考え方ではなく、世間を客観的に見直し皆が家族になることで助け合う。こんな自分でも受け入れてくれる、しかも綺麗なお姉さんに愛してますとか、行ってらっしゃいとか言ってくれる。修斗の心は弱っていました。そんな弱った心に甘く響き修斗は加護の会の理念こそが全てにおいて正しいものだと思うようになりました。客観的に見れば洗脳完了でした。

レッツ入会!『加護の会』に入会したらこんなに素晴らしいぞ!

加護の会の講演会

加護の会に入会すると、まずネットなどの情報から脱却するために携帯電話は解約させられ、俗世との縁を断ち切るために全財産も寄付するという…。お金が欲しいわけではありません、全ては貴方の為です。入会した後は、断食し俗世の物を体内から排出し、一週間の間、出来る限り睡眠をとらずありがたいお言葉が刻まれた部屋に一週間籠って迷走してイタダキマス。無事に試練を終えられたら、それであなたは洗脳……もとい晴れて私たちの家族となるのです。こう聞くと怖いと感じる方も多いかもしれませんが、全然怖くないですよ。男性は美人の信者とS○Xできます。マジです。…という展開になります。

入会した後、私はこんなに変わりました。

洗脳完了

入会する前に、加護の会を怖いカルト宗教団体だと揶揄する世間の声があるかもしれませんが、その声が全て戯言に聞こえたらいい兆候です。貴方は既に俗世の悪いものから解放されつつあります。入会した信者は、俗世を絶ち自給自足の生活を行います。しかし、ここで外部の物には一切触れてはなりません。外部の情報が入って来たら都合が悪い……もとい真理に到達することは出来なくなります。もし仮に外部の物に触れてしまったら、キツイ折檻をせねばなりません。再洗脳とかそういうのではなく、全ては貴方を愛しているからです。…という展開になります。

加護の会信者、寺井修斗は何故死役所に来てしまったのか?

宗教に洗脳された男の末路

修斗は俗世を忘れ、優しい家族と共に幸せに暮らしていました。しかし、そんな修斗の現状を知った本物の家族が加護の会に乗り込み、修斗の身柄を強引に取り返しました。修斗は本物の家族に、加護の会は怪しいカルトなんかじゃない、なんなら入ってみたらどうだと提案します。しかし、修斗の家族から見ればそれは宗教団体によって洗脳された姿そのものでした。修斗は家族の元から加護の会に戻ろうとしますが、その途中で交通事故に遭って死んでしまいます。修斗は普通の人にとって守るべき交通ルールですら無意味なものだと刷り込まれていたからです。

寺井修斗は幸せだった?

客観的に見れば、修斗は洗脳されていたと言ってもいいかもしれません。しかし、以前の修斗は劣等感に苛まれ、日々を苦しんで生きていました。加護の会に入会し信者となった修斗にとっては世間のしがらみからリセットされ日々を穏やかに過ごすことが出来ていたと感じていたようです。修斗自身は特に犯罪を犯すことも無く、充実した毎日を送り救いを得ていました。怪しいカルト宗教でも、修斗は日々を充実させ幸福な日々を送り死を迎えました。このエピソードだけを見れば、パッと見怪しい洗脳じみた宗教ですが、それで救われる人も確かに存在していました。

主人公、シ村はどうして死役所で働いているの?

冤罪によって死んだシ村

死後の世界の死役所の職員にはある共通点があります。それは、死刑によって死んだ人物であること。主人公のシ村もまた、死刑によって死役所行きとなりました。しかし、シ村は誰も殺してはいません。シ村は冤罪によって死刑となっていたのです。死役所の決まりでは冤罪の場合、申請すれば成仏できる規則ですがシ村は成仏せず死役所にとどまり続けています。それは、自分が死刑になるきっかけとなった事件で、妻を連れ去り娘が死ぬ原因を作った『加護の会』の情報を手に入れるためでした。

シ村と妻と子供、そして加護の会を巡る因縁の物語

シ村の過去

生前のシ村こと、市村正道は生前も役所に勤務していました。その頃から常に笑顔を崩さない人物でした。市村は役所に来たとある老婆が怪我をして帰れない状況を見て家まで送ってあげます。老婆は孫と二人で暮らしていましたが、その孫娘が後に市村の妻となる幸子でした。幸子は少し変わった女性で、常日頃から絵ばかりを描き、人の目を気にしないとても自由な女性でした。市村はそんな彼女に惹かれて結婚、美幸という娘を授かるのですが…。

美幸は変わった子供だった

シ村の過去2

美幸は変わった子供でなかなか乳離れできない子供でした。それどころか、普通の食事を食べようとせず、絵の具を口に入れようとしたりしました。でも、計算や読み書きは普通の子よりも数段出来るなど現在で言うところのサヴァン症候群のような特徴の女の子でした。普段は周りのことを気にしない幸子も、子供が食事を食べないことが心配になり医者に相談します。すると、普通でない、愛情が足りない、栄養のあるものを食べないと死んでしまうと言われてしまいます。それでも美幸は作った料理を食べようとせず、幸子は追い詰められていきました。そこで幸子は『加護の会』の話を聞きます。

帰ってこなくなった幸子

シ村の過去3

美幸のことで追い詰められていた幸子は再び加護の会に話を聞きに行くのですが、それっきり帰ってこなくなります。普段は温厚な市村もそのときは怒気を露わにして加護の会に乗り込むのですが、幸子に会わせてもらえず煙に巻かれてしまいます。市村は一度は引き下がるのですが、家に帰るとそこには血を流した美幸が倒れていました。市村は二人の家族を失ってしまったのです。しかし、市村にとっての悲劇はそれで終わりませんでした。

冤罪によって死刑になった市村、しかしこのままでは死んでも死にきれず

シ村の過去4

その後、市村は美幸を殺した容疑で警察に捕まります。美幸の解剖により土や絵の具が見つかったことから虐待を疑われたことが大きな要因でした。警察は市村を殺人犯と決めてかかり、地獄のような取り調べを行います。自白の強要や人格否定の連続で、市村は日に日に消耗していき、ついに市村は犯行を認めてしまいます。そして市村は死刑により、死役所行き。死役所では冤罪による死刑だと判明しているので、申請すれば成仏することは出来ます。しかし、市村はあえて職員として残り、妻が失踪した本当の理由や加護の会で何が起きたのか、娘を殺害したのは誰なのかを探っています。

市村美幸を殺したのはいったい誰?

娘を殺したのは誰?

実は死役所の職員であるシ村は、そのデータベースを見ることができるので、娘を殺害した犯人が誰であるか知っているはずです。そして同じく、死役所職員である松シゲが加護の会の信者であったこと。そして、シ村が松シゲに対して因縁があるようなことが示唆されています。しかし、現時点ではそれ以上のことは語られていません。

【死役所】加護の会まとめ

加護の会の最初のエピソードでは、静かな日常を手に入れ家族と共に俗世を離れ充実し幸せに死んだ信者のエピソードが語られました。しかし、そのエピソードでの本物の家族は家族を奪われた苦しみに苛まれ、シ村もまた妻を奪われ苦しみに苛まれることになります。このあたりの対比がエグくて面白いものでした。ただ、それだけでなくこの加護の会は今なお残る、死役所最大の謎であり、伏線です。今後、どうなるのかが非常に楽しみです。

Amazon コミック・ラノベ売れ筋ランキング

  • この記事を書いた人

augustten114514

おすすめ記事

1

平素から、このサイトを使用している皆さまには、大変にお世話になっております。普段よりも丁寧な書き出しですが、実はこの度!!新機能である掲示板を作成しました!(まだまだリリースしたてなので、至らない部分 ...

dアニメのおすすめ 2

アニメ好きの皆さん、アニメをいっぱい見たい!って考えた時に、様々な有料の動画配信サービスがありますよね。そんな中で、どのサービスを選ぶのが得なのかって比較したことありませんか?もし、あなたがアニメをメ ...

モテるために 3

ふとした時に、オタクな私はどうやったらモテるのだろうかと考え、男性のモテる趣味ランキングを紹介したサイトにたどりつき、愕然とした。男性のモテる趣味をTop15形式で、色々と紹介していたものだったのだが ...

-死役所
-, , , , , , ,

Copyright© アニメミル , 2024 All Rights Reserved.