「このマンガがすごい!2016・オトコ編」や「全国書店員が選んだおすすめコミック2016年度」など、数々の賞で1位を獲得した大人気漫画作品『ダンジョン飯』。九井諒子さんの代表作となっており、現在もKADOKAWAから発行されている漫画雑誌『ハルタ』にて連載中の作品です。本作は、古典的なファンタジー作品に登場するモンスターを料理しながら、ダンジョンを攻略していくという、アドベンチャー作品でありながら、グルメ作品にもなっています。今回は『ダンジョン飯』に登場する料理の中で、思わず食べたくなるような料理をランク付けしたものついて紹介していきたいと思います。
目次
第10位 人喰い植物のタルト
出典: ダンジョン飯 ©九井諒子・KADOKAWA / エンターブレイン
第1巻で登場。材料は3~4人分で、残りのサソリ汁(この料理の前に作った大サソリと歩き茸の水炊きのこと)200ミリリットル、スライムゼラチン80グラム、パラセリア中3個、ミアオーク中5・6個、ベタン中3個、塩適量、胡椒少々です。パラセリアの、パラセリアとは、主に獣道に自生し、クモの糸に似た粘液を出し、触れた生物を引き寄せるという人喰い植物のこと。そのパラセリアの実の中で熟したものを軽く蒸します。次にヘタと種のような部分を取るのですが、ヘタそって丸く切り、ねじってひっぱることで簡単に取れます。むいた皮は叩いてやわらかくし、フライパンに敷き詰めてタルトの生地にします。未熟果はスライムゼラチンとサソリ汁に入れ、粘りが出るまで混ぜます。なめらかになったら残りのサソリ汁と木の実を乱切りしたものを投入し、フライパンに流して加熱。表面がふつふつしてきたところで残りの実を乗せれば完成です。タルトという名前ですが、スライムゼラチンで固めたものであり、タルトもどきといえるでしょう。さらに見た目はタルトそのものですが、塩や胡椒が入っており、デザートというよりは主食寄りです。
第9位 ウンディーネで煮込んだテンタクルスと水棲馬のシチュー
出典: ダンジョン飯 ©九井諒子・KADOKAWA / エンターブレイン
第3巻で登場。この料理は初めてマルシルが作った料理です。魔力を失ったマルシルがウンディーネの魔力を効率よく摂取するために作りました。材料は8人分で、ウンディーネ2リットル、水棲馬(スネ)1頭分、テンタクルス1メートルほど 、タマネギ2個 、にんじん2本 、ブラウンソース適量 、塩・胡椒適量です。じゃがいも、にんじん、タマネギ、テンタクルスの皮をむいて、適当な大きさに切ります。水棲馬に塩・胡椒をし、表面に焼き色をつけたら、タマネギとにんじんを加えて炒め、ウンディーネを加えます。そしてアクをとり、じゃがいもと香辛料を加えてよく煮込んだらできあがりです。ウンディーネとは、球体になっている精霊の集合体のこと。
第8位 厄よけ祈願!徐霊ソルベ
出典: ダンジョン飯 ©九井諒子・KADOKAWA / エンターブレイン
第2巻で登場。材料は4人分で無国籍風聖水500ミリリットル、頑丈な瓶1個、しめ縄お好みで(なければ普通の縄でも可)、幽霊5体以上です。無国籍風聖水は、水や宝虫のジャム、リキュールやスライムの肝を混ぜることで作ることができます。幽霊とはその名の通りであり、ダンジョンを徘徊している亡者のこと。肉体を求めてさまよっており、憑りつかれた対象は時間と共に朽ちていき、最後には粉みじんになってしまうとのこと。その後幽霊は次の肉体を求めて再びさまよいます。今回その幽霊は料理に入れるのではなく、幽霊を撃退するために使っていたところ、ソルベになったので材料にも入っているようです。頑丈な瓶の中に無国籍風聖水を入れ、それをしめ縄で縛り、幽霊にぶつけるように振り回していたところ、ソルベになったとのこと。
第7位 ジャック・オー・ランタンのポタージュとドライアドのチーズかけ蕾ソテー
出典: ダンジョン飯 ©九井諒子・KADOKAWA / エンターブレイン
第5巻で登場。材料は4人分で、ドライアドの実1玉、マンドレイク(お好みで)1本、ドライアドの蕾2個、塩・胡椒お好みで、です。ドライアドとは、目や鼻などがついており、頭に胴体、四肢も備えており、人の姿そのものである植物のこと。ドライアドの実を割り、くだいた材料を水と共に鍋に入れて煮ます。材料がやわらかくなったら火を止めて、鍋の中で潰します。潰した材料がペースト状になったら水を加えて、味付け。ドライアドの蕾は輪切りにし、バターで炒め茸を加えます。それに溶かしたチーズをかけたら完成です。
第6位 コカトリスの石焼き親子あんかけ
出典: ダンジョン飯 ©九井諒子・KADOKAWA / エンターブレイン
第5巻で登場。材料は4人分で、コカトリスのバラ肉200グラム、ドライアドの実お好みで、石化消し草(未鑑定)の葉お好みで、マンドレイクの実と葉お好みで、大麦200グラム、コカトリスの卵70ミリリットル、調味料適量です。大麦を炊き、コカトリスのバラ肉とドライアドの実、マンドレイクの実と葉、石化消し(?)の葉を適当に切り、味をつけて炒めます。中をくりぬいたレンガに麦飯を敷いて、上へ具材を乗せ、レンガごと熱します。そして、最後にコカトリスの卵餡をかけたら完成です。器はダンジョンクリーナーでできているレンガをくりぬいたものを使用しており、器まで食べることができます。ダンジョンクリーナーとは、ダンジョンの中に生息する見えない魔法生物のこと。ダンジョン内の不要物を取り込んで分解し、壊された壁や床を分泌液で修復するといった、名前の通りの役目を果たす生物です。本作の主人公ライオス・トーデン曰く、青虫と鉄とレモンをマジカルに混ぜたような味がするとのこと。
第5位 レッツ炎竜にカツレツ
出典: ダンジョン飯 ©九井諒子・KADOKAWA / エンターブレイン
第4巻で登場。レッドドラゴンと戦う前に、願掛けも込めて、“カツ”レツを作りました。ちなみにトンカツではなく、カエルカツです。材料は4人分で、大ガエルのもも肉1本、塩・胡椒適量、衣(小麦粉・パン粉・水)適量、バター50グラム、タマネギ中1個、赤ワイン100ミリリットル 、にんにく1かけら、醤油大さじ3、砂糖大さじ1です。大ガエルの肉に塩・胡椒し、衣をつけ、オリーブ油で揚げます。赤ワインと調味料を煮詰めてソースを作ると、完成です。
第4位 コカトリスのアイスバイン風とドライアドの蕾のザワークラウト風
出典: ダンジョン飯 ©九井諒子・KADOKAWA / エンターブレイン
第5巻で登場。材料は4人分で、コカトリスのすね肉1キログラム、ドライアドの蕾好きなだけ、調味料適量、漬物石(マルシル)1個です。コカトリスとは、鶏と蛇が合わさった合成獣で、噛んだ相手を石化させる力を持っている危険な魔物です。そんなコカトリスに噛まれて石化してしまったマルシルを漬物石にして作った1品です。鍋の底に、ドライアドの蕾の千切りと調味料を混ぜたものを敷いて、上に漬物石(マルシル)を置きます。さらに、コカトリスの肉を塩水に漬け、マルシル(漬物石)の膝に乗せて安置。4日後、塩漬けしたコカトリスの肉を茹で、薄切りに。そして、発酵させたドライアドの蕾をあえたら完成です。主人公のライオス・トーデンの愛読している本「迷宮グルメガイド」によると、コカトリスは石のような味がするとか。
第3位 5階層の思い出ピラフ
出典: ダンジョン飯 ©九井諒子・KADOKAWA / エンターブレイン
第6巻で登場。材料は、米3合半、水3合半、マンドレイク1本、コカトリスの肉(ヘビ肉)300グラム、茸(未鑑定)3本、調味料適量です。マンドレイクや茸など、具を1センチ角に切ります。そして、切った具と米を弱火で炒め、調味料で味付けをすれば完成です。
第2位 大サソリと歩き茸の水炊き
出典: ダンジョン飯 ©九井諒子・KADOKAWA / エンターブレイン
第1巻で登場。材料は3~4人分で、大サソリ1匹、歩き茸1匹、茸足2本、藻(花苔・イシクラゲ)適量、サカサイモ中5本程度、干しスライムお好みで、水適量です。大サソリはハサミ、頭、足、尾は必ず落とします。本作の主人公ライオス・トーデンが愛読している「迷宮グルメガイド」には平気と書かれていますが、ドワーフのセンシ曰く、尾は腹をくだすので注意が必要とのこと。また、大サソリの身には切り込みを入れておきます。そうすることで熱が通りやすくなり、出汁も出て、鍋全体がおいしくなるそうです。内臓は苦く、歯ごたえも悪いので簡単にとっておくと良いそう。しかし、漬け込んで発酵させるといいつまみになるとのこと。歩き茸は表面3センチ分捨てます。歩き茸の足はおいしいので、すべて入れると良いそうです。サカサイモは皮をむき、いちょう切り。干しスライムは、スライムの水をよく拭き取るか塩をもみ込んで干すことで作ることができます。しかし乾燥させるのにも時間がかかるため、高級食材とのこと。これらを鍋に入れて火にかければ完成です。
第1位 ローストレッドドラゴン(炎竜のディナー)
出典: ダンジョン飯 ©九井諒子・KADOKAWA / エンターブレイン
第4巻で登場。レッドドラゴンを倒した後、パーティーのメンバーであるセンシはレッドドラゴンを食べるのが夢であったため、料理への気合が感じられます。材料は、炎竜のブロック肉1キログラム、ワイン50ミリリットル、塩・胡椒適量です。熱した鱗で表面に焼き色をつけたら、調味料に漬けます。シンプルでかつ、ボリューミーなレッドドラゴンのお肉がおいしそうですね。ライオス・トーデンはしっかりした歯ごたえ、濃厚な味と評しています。
『ダンジョン飯』の食事ランキング まとめ
いかがでしたでしょうか?今回は『ダンジョン飯』に登場する料理の中で、思わず食べたくなるような料理をランク付けしたものついて紹介しました。『ダンジョン飯』ではその名前の通り、数々の料理が登場します。思わず食べたくなってしまうような料理からファンタジーならではの料理まで、様々なものが登場するので、ぜひチェックしてみてくださいね。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。