人気アニメ「魔法科高校の劣等生」の中で一番強いキャラクターはだれ?という問いに、最強の魔法師である司波達也を思い浮かべる人が多いでしょう。達也はアニメ内で負けを喫したシーンは存在しません。今回は、それほどまでに達也が最強な理由と達也だけが持つ能力について、これまで登場した技などの解説も含めて、説明していきたいと思います。
目次
司波達也ってどんな人?
司波達也は司波深雪の早生まれの兄であり、血族として四葉家をその血筋としています。四葉家は代々、精神干渉系の異能を持つ者または強力で歪な魔法演算領域を備えて生まれた者のどちらかが現れるとされており、達也は後者に当たります。性格としては、妹の深雪のためならば他のすべてを犠牲にしてしまうほどに強い兄弟愛を持ちますが、他のことに関してはクールで達観している様子を感じさせます。アニメでのCV(キャラクターボイス)は中村悠一さんで、その低いカッコいい声と深雪にささやく時のあまい声がとても魅力的ですね。
達也の歪な魔法演算領域
では、そんな達也が持つ能力について説明していきたいと思います。達也は基本的に2つの魔法、「分解」と「再構築」しか使用できません。先ほど達也は、四葉家の強力で歪な魔法演算領域を生まれながら持っていたと説明しましたが、この2つの魔法だけで領域が占領されてしまい、結果的に2つしか魔法を使えなくなってしまいました。そんな歪な領域を持つ達也は、幼少期の頃受けた人体実験により付与された「人口魔法演算領域」を使用し、他の一般的な魔法を使い分けています。
分解と再構築
「分解」とは文字通りの意味で、すべての事象が持つ個別情報体(エイドス)そのものを解体する魔法であり、沖縄海戦や横浜騒乱編では、達也のこの「分解」を受けた相手は想子(サイオン)の粒子となりこの世から消滅してしまいました。もうひとつの「再構築」は、アニメ1期で敵軍に撃たれた五十里(いそり)と桐原を治療した魔法「再成」に使用されています。撃たれたというエイドスの変更履歴を遡り、撃たれる前の状態をコピーし、エイドスに上書きして元に戻す魔法がこれです。
達也の制約(補足情報)
生まれながらにして、2つしか魔法を使えない達也ですが、その2つが現代魔法としては最高難度であるため、他の魔法を満足に使う空き容量がないという制約があります。「再生」は最大24時間までエイドスの履歴を遡るという膨大な情報を扱いますし、「分解」も対象の事象が持つすべてのエイドスを処理する容量が必要になるため、納得の制約ともいえるでしょう。では次に、実践で達也が使用している技について細かく解説していきます。
術式解体(グラム・デモリッション)
達也はBS魔法師、つまり魔法に適性が無い者とされていましたが、生来の桁外れのサイオン量を保有しており、これを使用した無系統魔法は得意です。その膨大なサイオンを圧縮し、砲弾のようにぶつけ、起動式や魔法式を吹き飛ばす魔法が「術式解体(グラム・デモリッション)」です。この魔法への対抗魔法は射程以外に欠点がなく、達也ほどのサイオン量を保持している者もいないため、この技も達也のみが使用できます。
精霊の眼(エレメンタルサイト)
達也にはこれらに加えて、対象の情報構造を把握する「精霊の眼(エレメンタルサイト)」を保有しています。1期の第1話からみせた達也の技能、一度見ただけで起動式の内容を読み取り、どんな魔法を発動するのか分析する能力は、この「精霊の眼」によるものでした。これを用いて、「術式解散(グラム・ディスパージョン)」という魔法式そのものに「分解」の魔法を使用する魔法も多用しています。術式解体がサイオンをぶつけること、術式解散が眼で読み取った魔法式に「分解」の魔法をかけること、ややこしいですが、使う魔法領域が異なり、どちらも超高等対抗魔法です。
マテリアルバースト
アニメ1期最終話でみせた「灼熱のハロウィン」を引き起こした技ですが、達也がまだ中学生の時、「沖縄海戦」で初めて使用した技でもあります。自らが撃った弾を敵艦隊付近で熱エネルギーに変換し大爆発させる技。言うは易しですが、その銃弾は達也の手で「分解」「再構成」されたものであり、この情報を追いかけることで正確な位置での爆発が起こせます。ハロウィンの時は厳重なロックがかけられた、大型ライフル状特化型CADサード・アイという、達也が「マテリアル・バースト」を放つ専用の武器も開発されていました。
体術指南 九重八雲
達也の単純な身体能力ですが、こちらも抜け目なく、幼少期からの四葉家の訓練に加え、古式魔法の九重八雲(ここのえやくも)を師事しており、ただの喧嘩ですら群を抜いています。また、九重先生が古式魔法「忍術」使いであることから、諜報面でも優れた情報を達也に提供しており、作中も何度も達也たちの助けになるなど、情報面でのカバーも手厚いことが分かります。ここまで解説してきて、達也の何か穴はないのか?と思う方もいるでしょうが、残念、ありません、達也は学力も飛び抜けているのです。
達也の頭脳
達也は真面目で勉強熱心な性格ではありますが、それだけではなく卓越した記憶力も保持しています。これは幼少期の精神改造の実験による副作用でしたが、後天的には学生離れした情報量を持つという利点になりました。また、達也の人口魔法演算領域内で「フラッシュ・キャスト」というCADを使用しない起動式を呼び出す能力により、単純魔法の高速発動も実現しています。また、達也の持つ「精霊の眼」は、起動式や魔法式を解析できるため、次に説明する魔法工学の才能にも多分に活かされています。
技術者トーラス・シルバー
LFTの研究主任の牛山欣治(うしやまきんじ)が「ミスター・トーラス」、達也が「ミスター・シルバー」として、二人での名義「トーラス・シルバー」は天才科学者として学会に知られ、特化型CADの歴史を10年は進めたとも言われています。また、魔法工学の三大難問の一つであった飛行魔法を成功させ、九校戦ではミラージュ・バッドで深雪がその実用化を世間に証明しました。達也の使う拳銃型特化型CAD「シルバー・ホーン」も二人で開発しており、通称「シルバーモデル」は高い人気を誇っています。
まとめ
いかがだったでしょうか?今回は最強の魔法師である司波達也について解説してきました。アニメを見ていてもイマイチ難しくてよくわからないという方も多かったのではないかなと思います。「魔法科高校の劣等生」は原作が小説であるため、難しい用語や魔法がたびたび登場します。ですが、これらの用語を理解した先に、さらなる「魔法科高校の劣等生」の面白さがあるのではないでしょうか。