『私、能力は平均値でって言ったよね!』はアース・スターノベルから刊行されている作品。「小説家になろう」に投稿された小説で、コミカライズを含めてシリーズ累計80万部を突破しており、2019年10月から満を持してアニメ化されることに。今回は「のうきん」「平均値」の愛称で親しまれる『私、能力は平均値でって言ったよね!』に登場するレーナについて、詳しく見ていきましょう。
レーナのプロフィール
マイルが所属しているパーティー「赤き誓い」で、実質的なリーダーとして振る舞っているのがレーナ。赤髪が特徴な少女で、見た目こそマイルのように幼く見えますが、異世界では大人として見なされる15歳です。ハンター養成学校に入学当時、レーナは唯一「人を殺したことがある」経験を持っていることから、卒業後も仲間たちの成長や覚悟を考えて、率先して依頼の内容を考えている様子が見られます。
幼いころは商人の父と過ごす
幼いころのレーナは、行商人である父親と一緒に過ごしていました。父親との旅は問題ごとなどが多くあったものの、楽しく幸せな日々だったと回想しています。しかしある日、盗賊の襲撃に遭ってしまい、そこでレーナの父親が殺されてしまうことに。護衛の依頼を引き受けていた「赤き稲妻」の面々は、独り身になったレーナの将来を案じて、彼女のパーティーに招き入れます。そして面倒を見てもらいながら、ハンター活動のお手伝いをして過ごしていくのでした。
「赤き稲妻」とともにハンター活動
「赤き稲妻」の仲間たちに引き取ってもらったレーナですが、正式なハンターとしては活動していません。あくまで育ててもらっている立場であり、レーナも重々承知しながら、迷惑をかけないよう、サポートできる範囲で役に立つよう努めます。しかし「赤き稲妻」の面々も、盗賊に襲われてしまい命を落としてしまうことに。レーナも身売りされそうになりますが、魔法の力が開花したことで、盗賊たちを焼き殺して難を逃れるのでした。
ハンター養成学校に入学
14歳の時、再び盗賊によって家族を失ったレーナは、独り立ちするためにハンター養成学校に入学します。そこでマイル・メーヴィス・ポーリンと出会うことになり、後にCランクハンター「赤き誓い」を結成することに。4人とは同室で過ごしていたこと、そして何よりマイルの存在が特異だったことから、彼女を面倒な相手から匿うために行動していきます。そして卒業後も、そのまま4人一緒に活動を続けていくのでした。
「赤き誓い」でのレーナの役割
パーティーではそれぞれの役割が分担されており、そこでレーナは実質的なリーダーとして振る舞う様子が描かれています。これは自身がハンターのような活動をしてきたこと、何より人殺しの経験を持っているからで、仲間を案じての行動でした。そこでレーナの「赤き誓い」における立ち位置について、もう少し深く見ていくことにしましょう。どのような立場でパーティーのために行動しているのか、レーナについて詳しく知ってみてください。
パーティーの行動方針を決める
「赤き誓い」のリーダーは年長者であるメーヴィスですが、実質的な決定権や行動方針を決めているのはレーナです。しかしレーナの独断と偏見で依頼の受注を決めているわけではなく、メンバー総意のもとで納得のうえ決められています。ただ「パーティー会議」など、話し合いの場を率先して設けては、パーティーのリーダーとしての振る舞いが目立っているのも事実。メーヴィスの立場がありませんが、それでも話し合いでは全員が納得しているため、特に大きな問題がないと言えるでしょう。
得意の炎系魔法で攻撃
依頼では盗賊やモンスターとの戦闘が発生しますが、レーナは魔術師として攻撃を担当しています。炎系の魔法を得意としており、中でも必殺はオリジナル魔法の「赤き煉獄」。幼いながら人を骨すらも焼き尽くす強力な魔法で、盗賊相手であれば躊躇なく使用する様子が描かれました。マイルはハンター養成学校の試験を受ける際、前にいたレーナの魔法を模倣して放ちますが、これがレーナから目を付けられるきっかけにもなっています。
「赤き誓い」で成長するレーナ
「赤き誓い」として様々な依頼を受注していくニーナたち。活動当初こそCランクという身の丈に合った依頼を選んでいましたが、物語が進むにつれて「面白そう」など、興味を持った依頼を引き受けるように。全員がマイルの指導を受けたことで、もはやAランクに匹敵するほどの力を身につけていたためですが、実力相応と言えるでしょう。そこでここからは、レーナがパーティー活動を通じてどのように成長したのかに触れていきます。
マイルから魔法のコツを教わる
ハンター養成学校に入学した当時から、レーナの魔力は高いものがありました。しかし自在なコントロールが効かないという決定があったのも事実に。そこでマイルと知り合ったことで、彼女から魔法を扱うコツを教わります。これによって炎系魔法の出力を自由にコントロールでき、湯を沸かす程度の低出力を簡単に出せるようになりました。また威力も大きく飛躍することになり、マイルには及ばないものの、Bランクハンターを驚かせる力を見せつけていきます。
「盗賊は皆殺し」という考えを改める
レーナはパーティーの将来を案じて、少し危険な依頼を受注しようと考えていました。仲間たちも自分たちの実力を見極めるために快諾しましたが、護衛依頼の初仕事では、レーナの過去が明かされていきます。そこでマイルたちは特別な感情を示すことなく、レーナは呆気に取られてしまうことに。しかし分け隔てなく、これからも変わらずに接してくれるという意味でもあるため、そこからレーナは「盗賊は皆殺し」という考えを改めていきます。
マイルによる被害を受けるレーナ
「赤き誓い」を結成したきっかけはマイルにありました。養成学校の寮で同室となった彼女の存在を匿うため、パーティー会議を何度も開いて対策を練る日々が続きます。そして「赤き誓い」として活動してからも、レーナはマイルの面倒見ることが多く、その度に彼女の破天荒な行動の被害者となるのでした。『私、能力は平均値でって言ったよね!』において、レーナとマイルのやり取りは欠かせないため、その内容の一部を紹介していきます。
ツッコミを入れずにはいられない
そもそもマイルは異世界における常識を知らず、奇想天外な発言や収納魔法を披露するなど、目立ちすぎる行動が多くありました。その都度、レーナは「普通じゃない」とツッコミを入れていきますが、「赤き誓い」での活動が浸透していくことによって、その頻度も減っていくことに。心の中ではツッコミを入れてはいますが、もはや付き合いきれないという諦めの感情が強く、いつまでも振り回され続けている様子が見られます。
破天荒な行動に巻き込まれがち
発言だけであればまだしも、マイルの破天荒な行動はとどまることを知りません。『私、能力は平均値でって言ったよね!』の魅力ではありますが、その度にレーナが被害を被っているのも事実です。ワイバーンとの戦闘では、「雷の鳥1号」と称してぶん投げられており、レーナは死ぬ思いをしました。マイルの魔法で無事に着地できたものの、投げ飛ばされた恐怖のあまり失禁してしまうことになり、ことあるごとに被害を受けてしまいます。
まとめ
『私、能力は平均値でって言ったよね!』のレーナについて紹介しました。いわゆるツンデレの気質があり、全ては仲間のためやマイルのことを想っての行動・発言です。実際に頼れる存在として見られており、レーナの積極的な行動がなければ、「赤き誓い」の活動が成り立たないとも言い換えられるでしょう。しかしその一方で、マイルの行動の被害者にもなっています。そんなレーナがこれからも無事でいられるのか…それはマイルのさじ加減なのかもしれません。