Blue Giantはビッグコミックで連載されているジャズ漫画で、実際に音楽や熱気が伝わってくるかのようだと高い評価を受けているマジで面白い作品です。ジャズでは様々な楽器を使いますが、その中でもピアノは大きな存在感を放ちます。Blue Giantでテナーサックス奏者である主人公の宮本 大とバンドを結成する天才的なピアニスト『沢辺雪祈』について紹介していきたいと思います!
目次
『沢辺雪祈』と宮本 大の出会い
初めて大と沢辺が出会ったのは初めて足を踏み入れたジャズバー『テイクツー』のママから紹介してもらったジャズバーで出会いました。テイクツーではその日ライブをやっておらず、ライブをやっているバーを紹介されました。そこで見たのが、圧倒的な存在を見せるピアニスト『沢辺雪祈』でした。
コンビ結成!
沢辺雪祈は存在感を放つ天才的なピアニストでしたが、そのせいか人を見下す傾向にありました。そんな沢辺でしたがジャズに対する情熱や向上心は嘘偽りないものであり、大のサックスを聞き、心を揺さぶられ感動で泣いてしまいます。それからは大と組んでやっていくことを決めます。
自信家で上から目線の『沢辺雪祈』
天才的なジャズピアニストであり、この若さでも周囲から一目置かれるほどの存在感を放つ沢辺ですが、その実力のせいか自信家で高慢なリアリストです。大に対しても『ヘタクソとは組まない』や『才能が全て』、『使えるやつは踏み台にする』などと言うほどです。才能と行動力でとてつもないスピードで上がっていきますが、その高慢さが仇となってしまったことも…
衝突しながらも練習!練習!
大と沢辺のコンビも最初は衝突しながらスタートします。主に技術や理論に詳しい沢辺が大にダメだしをすることが多かったものの、向上心の塊でもある二人は言いたいことは全部いい合うスタイルで、徐々に息の合ったプレイを見せていきます。
玉田にもド辛辣!
役立たずはいらないという姿勢だったので、大がド素人の玉田を連れてきたときも一緒にやることは反対します。しかし、心が折れるほどの実力差がありながらもそれでも二人にくらいついてくる玉田を認め、三人でジャズバンド『JASS』を結成します。
出身は長野県松本市、信州生まれの『沢辺雪祈』
見るからに都会育ちのイケメンに見える沢辺ですが、意外にもその出身地は長野県の松本市。大と同様に地方から東京にやってきていました。大学にも通っているようですが、殆ど顔を出さずジャズに情熱を燃やしています。実家がピアノ教室であり、ピアノ歴は長く4歳から始めています。そのころ自分より遥かに上手い2歳年上の女の子がとにかく楽しそうにピアノを弾いていることが印象に残っており、その子の家庭の事情で音信不通になっていましたが、その後再開を果たします。
ジャズへの情熱は誰にも負けない『沢辺雪祈』
長身で女の子にもモテるイケメンの沢辺は遊んでいるようなイメージがありますが、実際には人生をかけてジャズと向き合っており、日々アルバイトをしながらその給料はほぼ全て、So Blueのチケット代に充てています。ときに辛辣な意見が目立つのも、自分が思い描く理想に近づくためでありジャズの巨人達が魅せる、観客をどこか別の場所に連れていくようなジャズを目指しています。
目標はSo Blueに立つこと……しかし
沢辺の当面の目標は最高峰のジャズプレイヤーのみが演奏を許されるSo Blueの舞台に立って演奏することでした。ギタリストの川喜田に相談し、So Blue営業の平を紹介してもらいますが、その段階を飛ばすような傲慢な姿勢を批判され『自分の内臓をさらけ出すようなソロも出来ない小手先の演奏』とこっぴどく言われてしまいます。しかし、それは沢辺達に期待しているからこそ出てしまった本音でした。ただ、この叱責は沢辺の壁を越えるためのスランプと意識を変えるきっかけとなります。
作曲家としても優秀な男『沢辺雪祈』
ピアニストとしての才能だけでなく、作曲家としての才能にも優れている沢辺は『JASS』に相応しいインパクトを残すような曲を生み出します。それが『First Note』や『N・E・W』などの楽曲を生み出しています。ジャズプレイヤーとしてやっていく傍ら作曲家としてやっていくことも考えているようです。
一足先にSo Blueの舞台へ立つ『沢辺雪祈』
全くの初心者だった玉田も二人に引っ張られるように急成長し『JASS』の三人は躍進を続けていました。何もかもか順調の『JASS』はSo Blueの舞台に上がることを目標にやっていくことを決めますが、そのとき沢辺に一本の電話が入ります。その電話はSo Blueの平からでした。来日するジャズバンドのピアニストが急病でこれなくなり代わりのスタッフとしての出演依頼でした。
一際有名になる沢辺
自分が一番ヘタクソという状況下で自分の内臓をさらけ出すかのように演奏しきった沢辺は観客を熱狂させ、当日組んだジャズプレイヤーたちにも高い評価を受けます。その様子は雑誌にも取り上げられます。そして、その演奏がきっかけで『JASS』もまたSo Blueの舞台に立つことが決まります。
まさかの事態!トラックに追突される『沢辺雪祈』
全てが上手くいっていたわけではないにせよ、目標であったSo Blueでの演奏は実現する。メンバーの皆がそう思っていた矢先、沢辺は交通整理のアルバイト中に暴走してきたトラックにはねられ腕を潰されるほどの重傷を負ってしまいます。それは音楽家生命を絶ちかねない大怪我でした。
それでも止まらない大
沢辺の事故により、So Blueでの公演は急展開を迎えます。しかし、大はここで止まってはいけない気がすると玉田と二人でSo Blueの公演に臨みます。その公演は色んな意味で大きなインパクトを残して公演が終わります。
『JASS』解散へ
その後、音楽家生命が危ぶまれる大怪我を負った沢辺は二人に『JASS』の解散を提案します。その提案は、一秒でも止まってはいけない大のための提案であり、『治すから心配するな』そして『治ったらまたいつか演ろうぜ』と言葉を残すのでした。
沢辺雪祈まとめ
大が東京に出てきてからの相棒とも言える存在で、お互いに影響を与え切磋琢磨していった沢辺の存在感は、Blue Giantの中でも屈指の存在感を放つキャラクターだと思います。Jジャズの世界においては交通事故で若くして亡くなった伝説的なプレイヤーも存在しますが、沢辺はまだ生きていて情熱を失ってもいません。今後の再登場がとにかく待ち遠しいキャラクターで作品にインパクトを与えた最高のキャラクターだったと思います。