「このマンガがすごい!2016・オトコ編」や「全国書店員が選んだおすすめコミック2016年度」など、数々の賞で1位を獲得した大人気漫画作品『ダンジョン飯』。九井諒子さんの代表作となっており、現在もKADOKAWAから発行されている漫画雑誌『ハルタ』にて連載中の作品です。本作は、古典的なファンタジー作品に登場するモンスターを料理しながら、ダンジョンを攻略していくという、アドベンチャー作品でありながら、グルメ作品にもなっています。今回は『ダンジョン飯』に登場する名言を独自にランク付けしたものについて紹介していきたいと思います。
目次
第10位 「本当に助かったと思ってるよ」
出典: ダンジョン飯 ©九井諒子・KADOKAWA / エンターブレイン
エルフのマルシルがマンドレイクの叫び声を聞いてしまい、精神に異常をきたしていたときのこと。話しかけ続ければだんだんと意識がはっきりしてくるということで話しかけ続けるライオス・トーデンとチルチャックですが、話の中でなぜ1人でマンドレイクをとろうとしたのかを聞くと、足手まといと言われたことに焦りを感じ、みんなの力にもなりたかったからと言うマルシル。そこでマルシルがいることの大切さなどを語るライオス。そして普段は人を褒めたりしないチルチャックもこのときには「マルシルがついてきてくれて本当に助かったと思ってるよ」と照れながら言うのでした。実は仲間思いなチルチャックの一面が見られた名言です。
第9位 「仲間に隠し事すると損するって学んだでしょ?」
出典: ダンジョン飯 ©九井諒子・KADOKAWA / エンターブレイン
地下3階にいるときのこと。チルチャックは近くに魔物のミミックを見つけるのですが、パーティーのメンバーであるライオス・トーデンたちには言わずにいました。ミミックとは、宝箱などに潜み、冒険者が開けるよう促して、開けたときに襲い掛かるという魔物です。チルチャックはペーパー時代に何度もミミックに襲われた過去があり、ミミックを嫌っていました。それゆえにあまり関わりを持ちたくないと思っており、今もしここでライオスたちにミミックのことを話すと、捕まえて食べると言い出すのではないかと思ったため、ミミックのことは話さなかったのでした。ミミックを見つけてから元気のないチルチャックを見て、エルフのマルシルは体調が悪いのかと尋ねますが、ドワーフのセンシは子どもだから疲れたのだろうと言います。そこでチルチャックは子どもじゃないと反論するのですが、それに反応したマルシルが年齢を聞き出そうとしてきます。しかし、プライベートなことを話すのを嫌うチルチャックは答えません。そこでマルシルは「そういうのいつか絶対損するよ~」と茶化すのでした。その夜、ダンジョンには魔物がうじゃうじゃいることもあり、夜には交代で見張りを行うのですが、今晩はチルチャックの当番でした。空腹を感じたチルチャックは水で気を紛らわそうと、水汲み場へ向かいます。そこで水を汲んでいるとき、コイン虫を発見。コイン虫を追いかけていたところ、ミミックのいる部屋に入ってしまい、閉じ込められてしまいます。ミミックと戦いながら苦戦しつつも、扉を開けることに成功。追いかけて来たミミックは扉につぶされ、チルチャックは脱出することができました。このことがあり、チルチャックはライオスたちにミミックが苦手なことなどを話します。さらに「仲間に隠し事すると損するって学んだでしょ?」と言うマルシルに何才なのか聞かれ、しぶしぶと答えたのでした。マルシルの親しみやすい性格やチルチャックがプライベートなことを話すきっかけとなった言葉であり、一緒に冒険する者として信頼関係がまた強くなった名言です。
第8位 「それが嬉しい」
出典: ダンジョン飯 ©九井諒子・KADOKAWA / エンターブレイン
ドワーフのセンシは、主人公のライオス・トーデンたちと出会う前は、地下3階を拠点として活動していました。なぜ地下3階かというと、地下3階にはゴーレムがいるからでした。ゴーレムは害虫がつきにくく、水分管理も自分で行うため、畑として利用するのにピッタリということで、センシはゴーレムの背中に野菜などを植えて育てていました。さらにセンシは地下3階の便所を掃除する役目も担っていました。なぜかというと、便所の糞尿を肥料として使うためとのこと。そんな姿を見たライオスは「自給自足なら地上でもできるだろう。外で畑を耕し、狩りをするほうが楽だと思うことはないのか?」と聞きます。そこでセンシは「そうなれば他に誰が迷宮の便所を管理するのだ。誰が便所に落ちたゾンビを取り除く?誰が倒れたゴーレムを起こしてやれる」と聞き返します。さらに、ゴーレムがいなくなることで階下の魔物が上がってくることなどを挙げ、「ここで育ったものを食べ、自分からもダンジョンに分け与える」「それが嬉しい」と言うのでした。魔物食が好きという変わり者のイメージが強いセンシですが、ダンジョンのことやダンジョンと自分との関わりなどについて深く考えていることがわかる明言です。
第7位 「素直に死せなたくないと言えばいいのに」
出典: ダンジョン飯 ©九井諒子・KADOKAWA / エンターブレイン
狂乱の魔術師に出会い、壁が狭まってくる部屋に閉じ込められたライオス・トーデンたち。どうにか脱出に成功するも、抜け出た先には幽霊たちが。ライオスは気を失っており、マルシルは戦闘不能状態、武器を失ったセンシに、戦いには不向きなチルチャック、絶体絶命です。幽霊たちが何かを告げようとチルチャックに近づいてきたところ、急に消えてしまいました。そこへ現れたのはオークたち。センシはオークたちと顔見知りであったため、助けてもらうことに。そしてチルチャックは置いてきてしまった荷物を取りに行きたいと告げ、オークの長であるゾン族長の妹に案内してもらうことに。狂乱の魔術師と戦った場所へ戻ると、センシが料理をしようとしてレッドドラゴンの燃料袋に引火してしまったときにできた爆発跡が残っていました。それについて、爆発したときライオスの妹のファリンが救ってくれたことを説明。ゾン族長の妹は仲間に恵まれているのだと言いますが、チルチャックは結果的に成功しただけだと言います。レッドドラゴンをどう倒したのかと疑問に思うゾン族長の妹がチルチャックに聞いたときには、センシとチルチャックが囮になり、ライオスが急所を突いたと説明します。それに対しゾン族長の妹は、それは素晴らしいと絶賛。しかしチルチャックは結果として成功しただけと言うのでした。狂乱の魔術師との戦いに応戦したのはエルフのマルシルだと告げると、感心したようす。そんなチルチャックは、仲間たちのことをまともに説得できる相手ではないと言い、騙してでも地上に帰ろうと企てていました。そんなチルチャックを見たゾン族長の妹は「素直に死なせたくないと言えばいいのに」と言います。見事に心を見透かされていたチルチャック。その後、騙してでも地上に帰ろうとしていたチルチャックが素直になり、ライオスに説得に当たるきっかけとなった名言です。
第6位 「私も絶対についていく!」
出典: ダンジョン飯 ©九井諒子・KADOKAWA / エンターブレイン
ダンジョン内でレッドドラゴンに会ったライオス・トーデンたち。しかし何日も旅をしてきたパーティーのメンバーたちはお腹もすいており、壊滅状態。ボーっと考えごとをしていたライオスはレッドドラゴンに食べられそうになるのですが、妹のファリン・トーデンがそれをかばい、レッドドラゴンにくわえられてしまいます。そこでファリンの帰還魔法を使い、パーティーのメンバーはどうにか脱出することができました。しかし、肝心のファリンはレッドドラゴンに食べられてしまったため、共に脱出することができませんでした。そこでライオスはほぼ一文なしの状態であるにも関わらず、再びダンジョンへ向かうと言います。しかし、そんな状態でダンジョンの中にいるレッドドラゴンのところへ向かうとなると、過酷な旅になるということがわかっているようで、ライオスはパーティーメンバーのマルシルやチルチャックにギルドから抜けるよう言います。しかし、そこでマルシルは少し考えこみ、何かを決意したように言った名台詞です。さらに続けてマルシルは「私も絶対ついていく!ファリンのことは大好きだもの」と言うのでした。マルシルにとってファリンは友人でもあり、大切な仲間でもあるため、過酷な旅になるとしても助けに行きたいと言い放ったのでしょう。そんなマルシルの優しさなどが感じられる名言です。
第5位 「食事の支度をはじめるとするか!」
出典: ダンジョン飯 ©九井諒子・KADOKAWA / エンターブレイン
レッドドラゴンに食べられていたライオス・トーデンの妹のファリン・トーデン。そのファリンを救うためにレッドドラゴンを倒したライオスたちでしたが、レッドドラゴンの体を切り開いてみても、ファリンの姿は見当たらず、骨だけが残されているだけでした。骨だけの状態から蘇生できなくもないということもあって、蘇生所へ持っていこうとするライオスですが、マルシルは肉体の損傷が激しいほど肉体と魂は離れやすくなっているため危険であると告げます。ファリンを助けるためには、蘇生術師をこの場に連れてきて、肉体の損傷した部分の倍以上の新鮮な血肉を用意するしかないとのこと。そのため、マルシルの専門である、現代では禁忌とされている黒魔術を使った蘇生術に頼ることになります。ファリンの骨を組み立て、レッドドラゴンの血肉を用いて、蘇生を始めるマルシル。そしてその蘇生は成功し、ファリンは生き返ったのでした。蘇生を行ったと共に気を失ったマルシルが意識を取り戻し、ライオスの指さす方向を見ると、そこにはファリンの姿が。大切な友人であるファリンの蘇生に成功し、そのファリンとの再会が嬉しくて、涙を流しながらファリンに抱き着くマルシル。そのとき、ファリンのお腹が鳴りました。蘇生に成功したけれど呆然としていたファリンでしたが、その様子に安心したライオスが笑顔で言った名言です。
第4位 「すぐ戻ってくる!」
出典: ダンジョン飯 ©九井諒子・KADOKAWA / エンターブレイン
ドワーフのナマリは、主人公のライオス・トーデンたちの元パーティーメンバー。ライオスの妹であるファリン・トーデンがレッドドラゴンに食べられてしまい、地上へ脱出した際にパーティーを抜けたメンバーです。しかし、一文なしとなったライオスと共に再びダンジョンへ潜るのは危険ですし、それぞれに生活があるので無理もありません。そんなナマリと再会したのは地下4階。ナマリはノームのタンス夫妻のパーティーメンバーとなり、魔法陣の調査に協力していました。ちょうど再会したとき、エルフのマルシルが魔力を失って困っていたときでした。タンス夫妻はさらに地下へと進みたいのですが、マルシルの魔力を失う原因となった精霊の集合体であるウンディーネが怒り狂っており、先へ進むことができません。怒りが鎮まるには1週間は必要とのこと。タンス夫妻たちは1週間も待っている時間はないと考え、一度地上に引き上げることに。そこで魔力切れのマルシルも一緒に地上に戻してほしいとライオスは頼みます。しかしマルシルは残ると言い張り、そこで思いついたのが魔力が豊富に含まれているウンディーネを飲むという方法。そこでドワーフのセンシの鍋でウンディーネを挟み込み、火にかけて焼くという作戦に乗り出します。しかしナマリは、ウンディーネは力が非常に強く、トールマンのライオスでは抑えきれないのではないかと心配します。タンス夫妻は帰還しようとするのですが、ライオスたちのことが気になって仕方のないナマリに対して、まだ時間があるからと背中を押します。そこでナマリはライオスたちの元に駆け戻り、力の強いドワーフであるセンシとナマリによってウンディーネを挟み込むことに成功。そして、マルシルはウンディーネをシチューを作り、ナマリにもご馳走したのでした。お金について第1に考えがちと思われているナマリも、仲間思いで優しいということがわかる名言です。
第3位 「本当にありがとう」
出典: ダンジョン飯 ©九井諒子・KADOKAWA / エンターブレイン
地下5階へやってきたときのこと。地下5階は城下町のようになっており、ライオス・トーデンたちは町の中を散策していました。散策していく中で、レッドドラゴンがまだ近くにいることが判明します。ライオスたちはこの城下町の地形を利用して倒そうと決め、ライオスやハーフフットのチルチャックたちは下調べを始めます。そして下調べが終わり帰って来たとき、ドワーフのセンシが料理を作ってくれていたのでした。前回ライオスたちは空腹も原因で負けたこともあったので、きちんと食事をとってから挑もうと、輪になって食事を始めます。そんな中、ライオスたちがパーティーのメンバーであるマルシル、チルチャック、センシに礼を言い始めます。まず「センシ本当にありがとう」という言葉から始まり、続けてセンシには「見ず知らずの俺たちに親切にしてくれた。うまい食事には腹だけではなく精神的にも救われた。」、チルチャクには「君がいなければ遠回りを重ね、何日も遅れたろう。何よりも頼もしかった。」、マルシルには「慣れない旅で苦労をかけてすまなかった。一緒に来ると言ってくれた時はとても嬉しかった。」と告げるのでした。あまりリーダーらしくないライオスのリーダーらしい一面を垣間見ることができた言葉であり、純粋な感謝の気持ちを素直に述べることができるライオスの性格が表れている名言です。
第2位 「もう二度とあんなことすんなよ」
出典: ダンジョン飯 ©九井諒子・KADOKAWA / エンターブレイン
妹のファリン・トーデンがレッドドラゴンに食べられてから一度はダンジョンから脱出することになったライオス・トーデンたち。しかし、再びダンジョンへと向かい、数々の困難を乗り越えて、再びレッドドラゴンに挑み、倒すことに成功しました。そして、食べられたファリンをどうにか蘇生させることに成功。変わらないファリンの姿を見て安心したライオスたちは、レッドドラゴンを使った料理を食べ、満足なようす。その夜のこと。ライオスの左足は、一度レッドドラゴンに食べられ、引きちぎられてしまったものの、エルフのマルシルによってくっつけてもらっていました。しかしまだ回復しきっていないようで、ライオスは左足をかきむしっていたところ、ファリンが傷について指摘。ファリンになぜ無茶したのかと聞かれたライオスは、ファリンに「先に無茶したのはそっちだからな」と怒ります。そして続けて「もう二度とあんなことすんなよ」と言うのでした。ライオスが心の底からファリンのことを心配していたことがわかり、滅多に怒ることのないライオスが感情を露わにするほどファリンのことを大切に思っていることがわかる名言です。
第1位 「俺はお前たちを失いたくない!」
出典: ダンジョン飯 ©九井諒子・KADOKAWA / エンターブレイン
狂乱の魔術師との対決で徐々に狭まる謎の部屋に閉じ込められたライオス・トーデンたち。どうにか脱出したところ、オークの長であるゾン族長の妹に助けられます。置いてきてしまった荷物を取りに行きたいというチルチャックは、ゾン族長の妹と共に荷物を取りに戻り、帰ってきたときのこと。そこでライオスとドワーフのセンシが揉めている姿が。ライオスは怪我を負っており、まだ安静にしていなければいけないにも関わらず、狂乱の魔術師と共にいなくなってしまった妹のファリン・トーデンを探しに行くといって聞きません。そこでチルチャックはどうにかライオスを落ち着かせ、説得します。気持ちはよくわかるけれど、今の状態では誰かが必ず死んでしまう、だからここは耐えて地上に戻ろうと言います。そして「俺はお前たちを失いたくない!」と言うのでした。普段皮肉ばかり言うチルチャックですが、仲間たちのことが本当に大切で、大好きであることがわかる名言です。
『ダンジョン飯』の名言ランキング まとめ
出典: ダンジョン飯 ©九井諒子・KADOKAWA / エンターブレイン
いかがでしたでしょうか?今回は『ダンジョン飯』に登場する名言を独自にランク付けしたものについて紹介しました。仲間との絆が感じられるような名言からダンジョンというアドベンチャー作品ならではの環境だからこそ生まれた名言など、様々です。他にも多くの名言が登場するので、ぜひセリフにも注目しながら読んでみてください。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。