『十二大戦』では、干支の名前を冠した12人の戦士たちによるバトルロワイヤルが繰り広げられ、最後の1人になるまで戦いは続いていきます。その中の一人として描かれている午の戦士・迂々馬をピックアップして、どういったキャラクターなのか、また十二大戦の戦いでどのような活躍を見せているのかを詳しく紹介していきます。
目次
午の戦士・迂々真のプロフィール
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
『十二大戦』では多種多様な能力や特徴を持つ12人の戦士たちが登場し、最後の1人になるまで争われるバトルロワイヤルを繰り広げていきます。その中から屈強な身体を持つ午の戦士・迂々真をピックアップして、彼がどのような人物なのかを見ていきましょう。まずは簡単なプロフィール情報をまとめていきますので、迂々真のパーソナリティについて触れてみてください。
屈強で寡黙な男
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
午の戦士・迂々真は本名を早間 好実といい、身長230cm・体重150kgという巨体の男として描かれています。十二大戦ではスキッドが付いている手甲と兜を身に付け、それ以外には防具らしい防具を身に付けていません。大きな体だけでなく、鍛え抜かれた身体の迫力もあって威圧感はすさまじいものを感じますが、開幕してからも殺気らしいものを放っていないのが特徴です。見た目は屈強そのものですが、その裏で寡黙である様子もあり、何事にも動じないところも窺えます。
いい声を持っていて趣味もオシャレ
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
十二大戦に参加している戦士たちの中で、午の戦士・迂々真は誰よりもいい声を持っているとされています。それもそのはずで、迂々真を演じている声優は緑川光さんで、様々なクールキャラを演じてきた実績を持っています。また迂々真は大きな身体に見合わず、ボトルシップ作りを趣味としており、エンディング映像でその様子が少しだけ見られます。見た目だけではない魅力と持っているのが迂々真ですので、その存在を気にする方は多いのではないでしょうか?
肩書きは「無言で殺す」
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
12人の戦士たちは、戦士としての名前だけでなく肩書きを持っています。それぞれ肩書きは戦士たち個々人の特徴を表しているもので、午の戦士・迂々真は「無言で殺す」となっています。迂々真はあまり言葉を発することはなく、十二大戦開幕前もただ静かに始まるのを待っていました。あまり言葉を多く語らないキャラクターであるため、物語序盤ではどのようなキャラクターなのか見えづらいキャラと感じた方も多くいるはずです。
十二大戦における迂々真の活躍とは?
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
12人の戦士たちが最後の1人になるまで戦い続ける『十二大戦』では、登場するキャラクターそれぞれが思い思いに行動しています。また主人公格以外にも各キャラクターそれぞれが均等な登場機会を与えており、特徴を把握しやすくなっている部分もあります。そこで、午の戦士・迂々真はどのような活躍を見せていたのか、描かれている戦闘シーンなどから第十二回十二大戦での様子をまとめていきましょう。
砂粒が提案した和平案に賛同した一人
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
第十二回十二大戦の開幕が告げられると、開口一番に申の戦士・砂粒が和平案を全員に提案します。彼女の提案に真っ先に賛同したのは子の戦士・寝住で、彼に続いて他の戦士たちも和平案に同調していくことに。迂々真もまた争わずに戦いを終わらせることができれば、と願った人物の一人でした。しかし突如として床が崩落してしまうと、戦士たちはバラバラに街中へ潜伏することとなり、迂々真もまた一時的に身を隠す選択をとります。
地下鉄で牛井と会敵して交戦
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
砂粒の和平案に賛同したものの、結局バトルロワイヤルが始まってしまったため、迂々真は今後どのように行動すべきか悩んでいました。とりあえず地下鉄に身を隠していましたが、そこに丑の戦士・失井と遭遇することに。彼もまた和平案に賛同した一人であったため、話し合って一緒に行動しようと考えましたが、会敵して名乗ったと同時に戦いが幕を開けます。意表を突かれた迂々真でしたが、失井の斬撃を絶え凌ぎながら、何とかして彼の猛攻を切り抜けて地上へと出ていきます。
銀行地下で寝住と言葉を交わす
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
でたらめな強さを誇る失井でしたが、その猛攻を凌ぎきった迂々真は、次に銀行へと潜り込むことに。地下の金庫室で籠城し、しばらく身を隠すことを選びますが、どこからとも子の戦士・寝住が現れます。完璧に出入口は塞いだにもかかわらず、隣にいる寝住を不審がりますが、しばらく彼の話を聞いていました。寝住の哲学めいた話に頭が付いていけない迂々真でしたが、最後に「脱出したほうがいい」とひと言添えられるものの、そのまま金庫室に立てこもることを選びます。
断罪兄弟 弟により銀行ごと焼かれる
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
寝住との会話、何よりどうやって侵入したのかが気になっていた迂々真でしたが、とりあえず金庫室にいれば安全という考えは変わりません。ところがしばらくすると、異様な暑さだけでなく息苦しさすら感じるように。外では寝住を追っていた断罪兄弟 弟による火炎放射で、銀行が建物ごと燃やされており、密閉空間となった金庫室の酸素は減る一方でした。そのことに気づいた迂々真は時すでに遅く、やがて酸欠で意識を失った後、そのまま炎に身を焼かれてしまうのでした。
迂々真が持つ特殊能力
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
『十二大戦』に登場する戦士たちは、いずれも特殊な能力や技能を身に付けていることが多くなっていますが、迂々真はどのような特殊能力を持っているのでしょうか?作中ではあまり登場するシーンが多くなく、さらには序盤までしか出番が用意されていないため、あまり多くが語られていません。果たしてどんな能力を持っているのか、迂々真の強さの秘密について迫っていきましょう。
人体とは思えないほどの防御術「鐙」
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
迂々真の特殊能力というべきものは、とても人間の身体とは思えないほど頑丈な肉体となっていて、防御術「鎧」と呼ばれています。その防御力は間違いなく『十二大戦』最高クラスの硬さとなっており、実績と実力ともにトップクラスの失井ですら、迂々真の身体を斬ることはできませんでした。しかし防戦一方の展開だったため、迂々真もかすり傷程度の傷を負っており、とはいえほとんど無傷に近いことから、最強の盾と言える存在です。
元軍人であるため身体能力は鍛えられている
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
ただ身体が硬いだけではなく、しっかりと繰り出される攻撃を防御したりかわしたりすることができている迂々真。彼は元々軍隊に所属していたことがあるため、基本的な格闘術を過去に身に付けていました。失井の的確かつ早い攻撃を回避するだけでなく、受け止めることができており、失井にとっては厄介な相手と認識されていたかもしれません。実際に彼らの戦いは決着がついておらず、迂々真が攻撃をあまり繰り出さなかったため、本気で戦いあえば迂々真が買っていた可能性は十分にあります。
十二大戦における迂々真の願い
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
十二大戦に優勝すると、優勝者は副賞として「どうしても叶えたいたった一つの願い」を成就させることができます。子の戦士・寝住はハンドレッド・クリックを使用して、戦士たちそれぞれの願いや欲しいものを聞きまわっている様子がありますが、迂々真はそこでどのような回答をしているのでしょうか?午の戦士・迂々真は何を欲して戦っているのか、作中のシーンから彼の願いを紹介していきます。
欲しいものは「才能が欲しい」
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
迂々真は何人たりとも傷つけることができない鋼鉄の身体を持っていますが、これは生まれ持って身に付けていた防御術ではありません。また軍隊時代においても、大きな功績を上げてきたわけでもなく、それまでは凡人と言って差し支えない人間だったことが分かります。そのため、彼の願いは「才能が欲しい」となっていて、失井のような天才的な強さや砂粒の平和的に解決できる能力など、とにかく他人を羨ましく思っている節があります。
負けないために「鐙」を身に付けた
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
「才能が欲しい」と欲している迂々真ですが、「鎧」を身に付けるまでは一分隊の兵士であり、やはり一般的な人間だったことが分かります。そもそも「鎧」を身に付けようと至った理由は、過去の戦いで負けたことが大きく、二度と負けたくないという想いからきています。それも「負けることが死ぬほど怖い」というほどで、彼が生き続けるために至った考えが圧倒的な防御力で、生存率を少しでも上げようという発想が窺えます。
迂々真はどんな過去を過ごしていた?
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
『十二大戦』の各物語は、それぞれ戦士たちが語り手となって進行していき、その中で過去のエピソードや戦士になった経緯などが描かれています。午の戦士・迂々真は戦士になるまでどのような人生を送っていたのか、またどのようにして圧倒的な防御力を身に付けたのでしょうか?迂々真が語り手となっている物語を中心に、過ごしてきた過去について掘り下げていきたいと思います。
軍隊に所属していた過去を持つ迂々真
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
午の戦士・迂々真は過去に軍隊に所属していたことがあり、そこでは一分隊の兵士として、敵兵を次々と倒していた様子が描かれています。しかしながら、ある敵兵士によって敗北を喫してしまうと、そこから「負けたくない」という恐怖を抱くようになり、さらには負け=死という発想もあったことから、圧倒的な防御力を身に付けることを考えます。そこから迂々真の肉体改造が始まり、徹底的に自分の身体をいじめていくのでした。
鍛えられた身体は人工的なもの
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
迂々真が乗り出した肉体改造はとても一般的に考えられる筋力トレーニングではなく、文字通りに過酷な内容でした。身体前進が引きちぎられるかのようなワイヤーを引っ張り、上から圧力プレスに押しつぶされそうになるなど、一歩間違えば死んでしまう可能性も十分にあります。しかし過酷なトレーニングを耐え抜き、他にも水中や熱気が充満した空間に長時間にわたってい続けると、迂々真は「鎧」を身に付けることに成功します。
繰り返して肉体改造をして「鐙」を身に付ける
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
過酷なトレーニングだけでなく、化学施術にも惜しみなく手を出していた迂々真でしたが、それらの苦労は実を結ぶこととなります。何度も同じトレーニングを繰り返し、さらに負荷を上げ続けては、毎日が死ぬ思いだったことでしょう。もはや人体実験のようにも感じる所業ではありますが、念願叶って迂々真は生存率が一気に跳ね上がることになります。
迂々真の強さを考察!
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
『十二大戦』の物語内では、未の戦士・必爺や国家権力者たちによって戦士たちの格付けが行われていますが、午の戦士・迂々真はどのくらいの実力を持っていると見られているのでしょうか?また、多くの方が戦士たちの具体的な強さを機にしているかもしれません。そこで午の戦士・迂々真の強さを作中のシーンからまとめていき、考察していきます。
防御力はナンバー1の硬さ
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
迂々真の特徴は何と言っても圧倒的な防御力にあり、丑の戦士・失井と戦った際はかすり傷程度で済んだという結果が出ています。優勝者筆頭と目されている牛井ですら効果的な一撃を与えることができませんでしたので、実質最強の防御力となるはず。具体的な硬さについては言及されていませんが、少なくともコンクリートは簡単に砕くことができており、剣も刺さらないことだって考えられます。
圧倒的な防御力とは裏腹にメンタルが弱い
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
鋼以上に硬い身体を持っている迂々真ですが、圧倒的な防御力の前では誰も為すすべが内容に思えます。しかし身体的な硬さとは裏腹に、メンタルは以上に弱い様子が描かれていて、牛井との戦いですっかり戦意を喪失してしまうのでした。大した傷を負いませんでしたが、それでも攻撃を続けてくる失井の姿勢に恐怖し、さらには反撃することもできませんでしたので、迂々真は銀行の金庫室で籠城するという男らしくない行動に出るのでした。
誰も傷つけることはできない!? 迂々真の強さに注目しよう!
出典: 十二大戦 © 西尾維新・中村光/集英社・十二大戦製作委員会
『十二大戦』に登場する午の戦士・迂々真についてまとめましたが、誰も傷つけることができない身体を持っているにも関わらず、メンタルが弱すぎるというギャップがあります。またなにより、作中で登場するシーンが少ないため、特に印象に残っていない方も多いでしょう。しかし迂々真は人間離れした戦士たちの中では、最も一般人に近い人物となっているため、願いに関しても親近感がわきます。「才能が欲しい」というのもまたリアルで生々しく、彼ほど人間らしい戦士は他にいないでしょう。