現実世界ではパッとしなかった主人公セイが、ひょんなことから異世界に召喚され、日本での雑学や経験を活かして活躍するという、これまでになかった「女性視点」からの異世界転生系のという内容が人気を博している本作「聖女の魔力は万能です」ですが、今までになかった作品なだけに、本作のアニメ化を楽しみにしていた読者の方も多いのではないでしょうか?今回はそんな本作の特徴と作者について簡単にまとめてみました。本作のアニメ化を楽しみにしていた原作ファンの方も、アニメから本作をしったというアニメファンの方も楽しめる内容となっていますので、ぜひみていってくださいね!
作者 橘由華先生の特徴
まずは本作の作者である、橘由華先生についてまとめていきたいと思います。本作を書いている作者がどんな人物で、どんな表現を好んでいるのか知ることで、物語としての本作としてだけではなく、一つの作品として冷静に分析することができるので一緒にチェックしていきましょう。
情報が少ない
担当作品がアニメ化し、まさに現在注目を浴びている橘先生ですが、実は橘先生に関してはかなり情報が少ないのが現状です。
謎多き人物
このようにいわゆる「なろう系作品」の作者は露出率が高くない傾向ですが、橘先生は圧倒的に情報量が少なく、なかなか人物像をつかむことはできないのです。なので、橘先生の人物像や作品の傾向などから推測するのが主となります。
Twitterをチェック
そんなほとんど露出のない橘先生ですが、Twitterで自身の作品についての広報をされているので、興味のある方はチェックしてみてください。残念ながら自身の作品の広報ツイートのリツートがほとんどですが、本作の情報についても興味のあるファンの方ならフォローしていて損はないでしょう。
他にも異世界ものを執筆
橘先生は本作の他にも何作か異世界ものの作品を描かれています。本作を読んでみて面白かったなと思った方は、そちらの作品も読んでみてはどうでしょうか?
さらっと読める短編作品も
さらに本作のような異世界ものの作品の他にも、さらっと読むことのできる短編作品も描かれています。こちらは『うちは食堂、常連は最強。』という一作品のみですが、『聖女の魔力は万能です』の読書の合間にさらっと楽しみたいという方はぜひ読んでみてください。
主観表現の多さ
橘先生の作品の特徴として一つ挙げられるのが主観での世界の表現の多彩さでしょう。本作では主人公セイの感覚や心の中の感想で世界が描かれていることが多く、異世界に戸惑いながらも好奇心旺盛なセイからみた異世界が生き生きと描かれています。このような主観表現をメインで世界を描くというのが本作が異世界ものとして読みやすい理由であり、橘先生の表現の工夫だと言えるでしょう。
代償としてのわかりにくさ
本作では主人公セイの視点から世界を描くことで、セイの感情を交えて物語を語りやすくなったと解説しましたが、この方法には一つだけ欠点があります。それは主人公セイの感情の変化がわかりやすい代わりに、その世界の出来事やセイの周りのキャラクターにスポットライトがあたりにくく、主人公以外のキャラクターや世界での出来事が分かりにくくなってしまうという欠点があります。
橘先生の工夫
しかし、本作ではそのような表現としての弱点を加味して、主人公セイの周りでの出来事は場面やキャラクターの視点を変更し、独自の章で描くことで対応しており、読者に分かりやすい作品でありながらも中身のある作品を作りたいという橘先生の工夫が感じられます。
本作の特徴
ここでは、作者橘先生の表現としての特徴に続いて本作そのものの特徴について簡単にまとめていきたいと思います。本作は数多くある異世界ものの作品の中でも特に特徴的な作品なので、アニメ版から本作を楽しもうと思っているファンの皆さんはぜひ一度、こちらをチェックしてみてください。
女性向けに特化した作品
本作には女性が楽しむことができるような工夫が数多くこらせれており、まさに「女性のための異世界転生系作品」に相応しい内容となっています。
女性に特化した表現の数々
騎士団の騎士が登場するたびに筋肉についての記載があったり、男性キャラクターも性格や顔立ちが事細かに記載されていたりと、所々に女性ファンが喜ぶような内容が記載されていて本作の女性ファンへの心遣いが見て取れます。
男性の「お決まり」を女性の「お決まり」に
異世界転生系はいわゆる「お決まり」というものが存在しており、例えば「現実世界ではダメダメだった主人公が突然強力な能力を手に入れて無双する」といったものがありますが、本作ではこれらのお決まりは一切登場しておらず、むしろ少女漫画で見られるような女性が憧れる「お決まり」シチュエーションが多く登場しています。
戦闘に特化しない面白さ
このように本作では従来の異世界転生系のようなお決まりはほとんど登場しません。そのため、本作の作品としての面白さは戦闘シーンなどのようなありきたりの見せ場のシーンではなく、ふとした日常のイベントなどが細かく描かれることで生み出されています。
料理で世界を変えろ!
特に本作ではセイが料理をするシーンや、日本での知識を活かして活躍するシーンが多く、戦闘ものとしてではなく異世界を開拓し発展させていくといった楽しみ方もあります。
本作が男性に嫌われる面白さ
このような構造をとっているため、本作の批判する男性読者が多くいるのも事実です。しかし逆に考えてみれば、それは本作が女性に特化したおもしろさを追求したことによる副作用であると考えることもできます。
女性から見た男性向けラノベと『聖女の魔力は万能です』
ターゲットではない側から見た作品というのは総じて叩かれるというのが一般的です。例えば、男性をメインにした「ハーレムもの」作品が多くの女性読者から叩かれるのと同じ現象なのではないでしょうか?
男性の本作の楽しみ方のすゝめ
このように本作は女性に特化した表現をとっているからこそ、男性側からはツッコミどころのある作品のように感じてしまうかもしれません。しかし、その点を「女性向けだから」という理由で割り切ってしまえば、男性特化型の作品とは一味違った物語を楽しむことができます。
なかなか本作のような割り切りはなかった
このように本作は市場を多く占めている男性読者にあえて特化しないという戦術をとっています。このような思い切りのいいターゲットの絞り込みこそが本作の成功の一番の要因だと言えるでしょう。
男性一強市場からの発展
このような作品が成功し、アニメ化までにこぎつくことができた要因には、本作のような作品を指示する女性読者が増え、男性一強市場であった異世界転生系の作品の群の流れから変わりつつあるということの表れであると言えると思います。
更なる新作に期待
このような女性特化型の作品が評価され、アニメ化まで繋がったというのはアニメ界のおいても非常に大きな変化であると言えるのではないでしょうか?いずれにせよ、本作の後に続いて次の女性特化型作品が登場するのが今から楽しみですね。
女性が本当に楽しむことができる作品!!
いかがでしたでしょうか?本作は「アニメを観るのは好きだけど、最近アニメに没頭して楽しめなくなってきた」という方や「いまいち最近のアニメが面白くない」と感じていた女性アニメファンにはもってこいの作品なんですね。
小説版を無料で楽しむこともできる!!
さらに、なんと言っても本作は「小説になろう」で無料で楽しむことができます。お金を払うことなくチェックすることができる作品となっていますので、電車での通勤の際に読んでみたり、スマホでささっと楽しむことができるというのも本作の魅力であると言えるでしょう。
アニメ版も楽しみ!!
もちろん小説版も非常に面白いのですが、アニメとして生き生きと描かれる本作の世界観にも期待です。ぜひ、アニメと小説の二つから本作の世界観を味わい尽くしてください!
まとめ
いかがでしたか?今回は今期最も女性アニメファンにおすすめしたい作品である『聖女の魔力は万能です』について、作者、作品としての特徴という二つの観点から分析していきました。これまでの異世界転生系とは一味違ったものを観たいという女性ファンにはうってつけの作品となっているので、ぜひ見てみてくださいね。