大人気漫画「女王の花」。「そんなんじゃねえよ」「メンズ校」などで知られる和泉かねとし先生が手がける恋愛少女漫画です。主人公の「亜姫(あき)」と「薄星(はくせい)」の恋模様が切なく美しいですよね。さてそんな本作品ですが、切なくて考えさせられるラストシーンが話題になりました。こちらの記事ではラストシーンについて詳しく、ネタバレも含めて解説していきます!まだ原作を読んでいない方は注意してください。
目次
ハッピーエンド?バッドエンド?考察が捗る
最終回が話題になった「女王の花」。亜姫は死んでしまったのか、それとも生きたまま薄星と出会うことができたのか、そして薄星はどうなったのでしょうか。ハッピーエンドともそうでないとも取れる最終回は、ファンの方による解釈で盛り上がりました。
考察その①薄星は亡くなっている
まず初めの考察として、薄星は最後、あの川で亡くなっているでしょう。しかし亜姫は、年老いてもずっと薄星への迎えを待っているのです。しかし薄星は亜姫と『すべての役割を終え 女王からただの女にもどれる時がきたら ある晴れた日に俺はあんたを迎えに行く』という約束をしました。しかし亜姫は女王として、日々寝る間も惜しむほどに責務をこなしています。国民からも慕われているのです。そんな亜姫は、ただ1人の女性としての幸せを願ったとして、なかなか難しい所があったのではないでしょうか。
考察その②千年の花で昏睡状態に
そして千年の花により昏睡状態になった亜姫は、ずっと目を覚まさず眠り続けています。亜姫の願いというのは、「女王のまま死にたくない」という切ないものでした。そして薄星が「来たよ」と迎えにくるシーンがありますね。これはきっと、亜姫が亡くなったときでしょう。このとき亜姫は昔の姿に戻っていますが、ここで亜姫の「女王のまま死にたくない」という願いが叶ったことを意味するのではないでしょうか。そして再会した彼らは旅に出ます。
考察その③2人とも死んでいる
こういったことから、亜姫も薄星も亡くなっていることがわかります。光が翠蝉の事を、「生はあげられませんでした。ですから死後は彼女のものに」と言っていたことからも納得です。しかしここで気になるのは、どうして体が消えてしまったのでしょうか。
考察その④亜姫の体が消えたわけとは
「女王の花」最終回の中でも謎が残る場面として、どうして部屋にいたはずの亜姫の体が消えてしまったのかという点があります。春琴たちは有り得ないことが有るから面白いと言っていましたが、大まかにいえばこれも「千年の花」の不思議な力でしょう。例えば眠ったまま亜姫が死んでしまっては、亜姫の望みである「女王のまま死にたくない」が叶ったことにはなりません。ここは読者にいろいろな解釈、想像ができるようにあえてぼかされているのかもしれませんね。
考察その⑤薄星が迎えにくる場面では
薄星が迎えにくる場面にて、『花の香りがする きっと春琴が近くに花を飾ってくれたのね』という亜姫のセリフがありました。亜姫の周りには花びらが舞っていて、年老いた亜姫のしわしわの手に花びらが乗った途端、亜姫の手が若い時のようにふっと若がえりましたね。これはきっと、千年の花の力でしょう。実は過去の薄星のセリフに、『死を前にして思い出す 俺はただあんたに花をあげたかったんだと』『あんたの手に剣じゃなく花をのせてあげたかった 』と言うものがあります。この時花をのせたかったと言っていますが、亜姫の手にフワフワと舞う花びらが乗った途端に手が若返る描写があったということは、この場面につながっていると言えるのではないでしょうか。
考察その⑥薄星が本物の千年の花を持ってきてくれた
こういったことから、この時に薄星が本物の千年の花を持って帰ってきてくれたことがわかります。さらに千年の花により亜姫の願いは叶い、薄星と再び巡り会うことができました。そして2人はこれからずっと一緒にいることができるのです。ちなみに最後の場面で亜姫と薄星の姿は昔の姿に戻っていますが、これも「女王のまま死にたくない」という亜姫の願いが叶ったことを意味しています。亡くなった2人は、幸せだった頃の姿に戻って天国へ行くということなのでしょう。実際に青徹が亡くなった時も、少年の頃の姿に戻っていました。
「女王の花」のラストシーンは様々な考察ができる!
このラストシーンについては、様々な考察がなされています。ファンの数だけ考察があり、どれも正解はないような状態です。2人の行方がどうなったのか気になるところですが、きっと2人はどこかで幸せに過ごしているのではないでしょうか。読むと涙が止まらなくなる切ない最終回、まだ読んでいないという方は是非チェックしてみてくださいね!
アナザーストーリーもある!
実は「女王の花」には、このラストシーン以外にももう1つ最終回があります。特装版として最終巻がもう1パターン発売され、そちらの方は完全なるハッピーエンドでした。なんと女王が土妃で、全く違うストーリーを歩んでいます。気になる方はぜひ、こちらも読んでみてください。こちらでは生きたまま、亜姫と薄星が再会することができます。またその他にも美麗イラストや原作者様のメッセージなども読むことができますよ!
【女王の花】ラストシーン考察まとめ!
以上が「女王の花」ラストシーンに関する考察まとめでした。いかがだったでしょうか。かなり考えさせられるラストということで、いろんな考察があると思いますが、切ないですね。アナザーストーリーとなる内容も気になることかと思います。別記事にて紹介しておりますので、そちらも是非読んでいただければと思います。さまざまな事を考えてしまう「女王の花」は何度も見返しては自分の中でのラストシーンを考えるのもひとつの楽しさかと思います。キャラクターひとりひとりの背景にもさまざまな物語があるので楽しめる作品ですね!