脇役っぽい登場の仕方でしたが、今では一躍大人気の主要キャラになった滝澤政道。しかもかなり強い!東京喰種無印では人間として喰種を追う正義感の強い青年でしたが、:reでは喰種として生きていくと一転してしまった滝澤。今回は自身の不遇を呪いながら運命に翻弄されていく彼にスポットを当て、滝澤の変化をおさらいしていきます!
滝澤政道の初登場時はまだまだ初々しかった
真戸呉緒の殉職により異動で法寺の部下として登場した滝澤。
若くして功績を挙げ続けている有馬貴将と亜門を心より尊敬しており、亜門と対峙すると緊張で上手く話せない可愛らしい一面もありました。しかしアカデミー時代にずっと首席であった真戸アキラ(滝澤は次席でした。)や特例入局のジューゾーには強い劣等感を抱いており、常に刺々しく対応してしまいます
。アキラやジューゾーが異質なだけで、滝澤も十分エリートなんですけどね…。頑張っても「一番」になれない辛さが滝澤の根本にあります。
滝澤政道の梟討伐作戦前夜
作戦の前に捜査員が書く遺書。滝澤は作戦前夜は実家に帰り、夕食を取り、自室で遺書を書きます。そこには、近所に住んでいた知人のおばさんが喰種に殺されたこと、それにより母親が精神的に不安定になってしまったこと、その背中を見て喰種捜査官を目指そうと思ったこと等が書かれていました。そして財産は母親に譲るとと書いた後に、紙いっぱいに『死にたくない』と書きなぐり、頭を抱えて涙を流すのでした。
滝澤は捜査官の中でも普通の感性を持つ人間です。
有馬に関しては遺書はいろいろ考えたうえで白紙提出をしますし、平子は自分の貯蓄は祖父と祖母に譲ると書いたそうです。ジューゾーも言い残すことはないと言って最初は書こうとしませんでした。(結局篠原さんに押し切られています。)みなさん、遺書だというのにドライすぎやしませんか…。
そして討伐戦へ
アキラと同じ第一隊に所属していた滝澤。班長補佐であったアキラは現場から動けないため、滝澤が命令違反を承知でカネキと対峙し負傷した可能性のある亜門の捜索へ向かいます。そのとき滝澤はいつも自分がアキラの横顔ばかり見ていたことを思い出します。きっと長くアキラのことを想っていたのでしょうね。
亜門の捜索中、滝澤は大量出血で倒れている亜門を見つけます。出血の多さに絶望する滝澤ですが、瀕死の状態で滝澤に戦況を聞く亜門。カネキを人殺しにさせないように生きていてくれました。
そこへ第4隊隊長である千之準特等が現れます。医療班を要請するよう滝澤に指示をする千之の前に、アオギリの樹のタタラが姿を現します。戦闘態勢に入ろうとした千之ですが、タタラに右腕を切り落とされ殺されます。「俺も戦わなきゃ」と考える滝沢ですが震えて体が動きません。そんな滝澤を庇うように亜門は滝澤を逃がそうとしますが、滝澤は自らのクインケを構えて向かっていきました。滝澤の攻撃を余裕でかわすタタラですが、滝澤のクインケを見て表情が変わります。そして、焔(イェン)は法寺が持っているのかを聞きます。(ちなみにイェンとはタタラの兄で、現在は法寺のクインケである赤舌(チーシャ)となっています。)
滝澤が「放せ」というとタタラは「ああ、放す」と言いながら、滝澤をノロに向かって投げます。ノロにより左腕を食べられてしまう滝澤、それを見てタタラに攻撃を仕掛ける亜門、亜門を見るタタラの眼は赫眼でした。
この後隻眼の梟の逃走、梟討伐戦の特別功労者が発表されていましたが、同時に訃報も発表され、そこに亜門と滝澤の名が連なっているのでした。
滝澤が生きていた?!しかし…
時は進み、:re3巻のオークション編。嘉納とエトがモニターで戦局を監視するなか、戦いの場に投入される喰種オウル。それは嘉納により人工半喰種にされた滝澤政道でした。人間であった面影は髪型しかなく、口調は荒々しくなり、見た目は荒み、大幅に変化しています。嘉納による数々の実験や拷問によりカネキと同じく覚醒をしており、髪の色は白。梟討伐戦でアオギリの樹により誘拐され、芳村の赫包を移植され、半喰種化の唯一の成功体のSSレート喰種オウルとなったのでした。
オークション戦でCCGの捜査官を次々に殺害、捕食していくオウル。嘉納の最高傑作であるハイセ(カネキ)を越え、自分が一位であることを証明しようとハイセと戦います。人間であるときに抱えていた劣等感は、喰種になっても引き継がれています。しかし、喰種の姿をアキラに見られたことで去っていってしまいます。アキラと滝澤の元上司である法寺はオウル=滝澤であることに気づいていました。
喰種オウルの強さとは?
アオギリの根城である流島での決戦編。タタラが滝澤の元上司である法寺と戦っているときに、乱入してきたのが滝澤こと、オウルでした。
赫者の姿となったタタラに、半赫者の姿となり捜査官のクインケと自身の赫子で倒してしまったオウル。タタラには梟討伐戦のときにアオギリに拉致され、喰種にされ、覚醒してしまうほどの拷問を受けたことの恨みが募っていました。赫者であるタタラを半赫者のオウルが倒してしまうとは、オウルにはどれほどの実力があるのでしょうか…!
アオギリの樹の幹部を倒したことにより、アオギリ壊滅寸前であることを法寺達と共に喜ぼうとしていたオウルですが、法寺が言いはなったのはSSSレート喰種オウルの駆逐命令。
オウルは『滝澤』であったときから一番になれない劣等感を持っていましたが、アオギリの樹の幹部であるタタラを倒したことでCCGの英雄になれることを夢見ていたようです。ようやく一番になれると思っていたのに、かつての上司に駆逐命令を下されるのは読者からしても本当に辛い!結果、オウルは法寺の首を切り落としてしまいます。法寺の殺害の描写は1コマとかなりの短さですが、オウルの駆逐命令を下しながら涙を浮かべる上司の姿や喰種になってしまったことを恨む部下の姿の描写が細かく描かれています。滝澤政道初登場の回からもう一度読み直してから流島編にいかれることをオススメします!
滝澤政道のまとめ
いかがでしたか? 当初の登場ではここまで主要人物になるとは想像もできなかった滝澤政道。現在は姿が見えないオウルですが、また重要な局面での登場に期待ができます。今後は喰種のオウルとしての活躍に目が離せませんね!