現在放送中のアニメ『BANANA FISH』。原作は吉田秋生さんの同名漫画で、1985~1994年まで『別冊少女コミック』にて連載していた作品です。過去には舞台化もしていましたが、今回、吉田秋生さんの40周年記念プロジェクトとして、ノイタミナによって初めてアニメ化されました。本作はニューヨークを舞台に、2人の少年が「バナナフィッシュ」の謎に迫る物語です。今回は、タイトルにもなっている「BANANA FISH」とは何なのか、紹介していこうと思います。
バナナ・フィッシュとは?
出典: BANANA FISH ©吉田秋生・小学館/Project BANANA FISH
タイトルにもなっている「バナナ・フィッシュ」とはそもそも何なのか。人物名なのか、物の名前なのか、何か出来事の名前なのか。主人公のアッシュ・リンクスは、最初は人物名だと勘違いしていました。しかしその謎は第5話で解けます。「バナナ・フィッシュ」とは、薬物そのものの名前でした。ディノ・フランシス・ゴルツィネは「それは世界を変えるもの」と述べています。また、バナナ・フィッシュとは、サリンジャーの小説にも登場し、「バナナ・フィッシュという魚に会うと、死にたくなる。死を招く魚。」との説明が付け加えられています。
バナナ・フィッシュの被害者?
出典: BANANA FISH ©吉田秋生・小学館/Project BANANA FISH
まず何より、主人公のアッシュ・リンクスやジャーナリストのマックス・ロボがバナナ・フィッシュについて知ることになる人物、グリフィン・カーレンリースについて。グリフィンはベトナム戦争に参加していたとき、戦争に耐え切れずに薬に手を出してしまいます。その結果として破壊行動に出て、誰かれ構わず銃を向け、乱射してしまいます。正気に戻そうと共に戦争に参加していたマックスがカーレンリースの足を銃で撃ち、ことは一時的に収まるのですが、そのときにカーレンリースは「バナナ・フィッシュ…」とつぶやき、仲間たちは呆然としてしまいます。その後もバナナ・フィッシュという言葉をうわごとのように言い続け、アッシュは疑問に思っていました。次の犠牲者として登場するのは、アッシュ・リンクスが路地裏を歩いていたときに出会う血まみれで逃げ惑う男性。その男性はアッシュに「ロサンゼルス、ウエストウッド、42番地…」とつぶやき、薬の入ったネックレスをアッシュに渡し、さらに「バナナ・フィッシュに会え…」と言い、道端で亡くなってしまいます。その男性を追っていた人物はコルシカ・マフィアのボスであるディノ・フランシス・ゴルツィネに頼まれた人々でした。後にこの人物は、ジャーナリストであったことが判明します。次に、貿易商や不動産ブローカー、ナイトクラブのオーナーなど。彼らは自殺をするような人物ではないにも拘わらず、次々に自殺をしてしまいます。後にその人々はコルシカ・マフィアのボスであるディノ・フランシス・ゴルツィネの対立組織の息がかかっている人物ということが判明します。これらのことから、バナナ・フィッシュとコルシカ・マフィアに深いかかわりがあることがわかります。
バナナ・フィッシュの詳細は?
出典: BANANA FISH ©吉田秋生・小学館/Project BANANA FISH
アッシュ・リンクスが贔屓にしている医者によると、LSDや何かの幻覚剤であるとのこと。突発的、凶暴性、攻撃型、破壊行動など、本来LSDにはこのような症例がない症状が出るらしく、さらにその症状が24時間かそれ以上持続するとのことです。ラットでの実験では、凶暴になり、極端な自己破壊行動に出て、さらに最後には自殺してしまいました。ジャーナリストであるマックス・ロボはイラクで粗悪品の薬やられたグリフィン・カーレンリースが最後に「バナナ・フィッシュ」と言ったことから、バナナ・フィッシュについて調べ始めました。そのマックスは2005年から2007年までバグダッドで軍事顧問団の情報将校をしていた人物から情報を得ていました。その人物によると、バナナ・フィッシュの噂は2007年から途絶えていましたが、最近になって再びロサンゼルスで情報を掴んだとのこと。後に、軍事顧問団の情報将校をしていた人物が、アッシュにバナナ・フィッシュを渡した人物だということが判明します。
まとめ!
出典: BANANA FISH ©吉田秋生・小学館/Project BANANA FISH
いかがでしたでしょうか?今回はタイトルにもなっている「BANANA FISH」について紹介しました。まだまだ謎の多いバナナ・フィッシュですが、果たしてアッシュ・リンクスや奥村英二はその謎を突き止めることができるでしょうか。アニメだけでなく漫画もぜひチェックしてみてくださいね。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。