【地獄楽】期待の忍法浪漫活劇『地獄楽』の主要キャラクターを一挙紹介！

Webコミック『少年ジャンプ＋』の看板作品のひとつだった『地獄楽』がまもなくアニメになってお目見えします！　日本中から集められたさまざまな異能を持つ死罪人たちが、お目付役の打ち首執行人の監視の下、犯した罪全てが赦されて無罪放免が認められるたった一通の『公儀御免状』の入手を賭けて、不老不死の仙薬を求めて南海の孤島を舞台に繰り広げる、血みどろで命がけの闘いを描いた歴史冒険群像活劇のオンエア直前に、主要な登場人物たちを一挙紹介します！

画眉丸（がびまる）

本作の主人公のひとりで、超人的な身体能力を持つ石隠れの里の忍者です。「画眉丸」は石隠れの里に代々伝わる筆頭忍者を現す呼称であり、本名ではありません。武器を使用することもありますが、己の肉体を駆使する戦闘に秀でています。死体の山を築き上げる殺戮マシーンであり、その血も涙もないがらんどうに見える振る舞いから「がらんの画眉丸」の通り名を持ちますが、実は超がつくほどの愛妻家です。生に執着する理由も嫁と生きて再会し、普通の暮らしがしたいからという超絶嫁ラブな人物です。白髪と小柄な身体が特徴で、炎を自在に駆使する忍術を扱います。虚無的で気だるそうな物腰に見えますが、どうやら単にものぐさで面倒くさがりなだけかも。戦闘で研ぎ澄ました感覚が湯に溶けていきそうで、風呂が苦手とのこと。その態度が女性陣からは「猫っぽい」と評価されています。

山田浅エ門 佐切（やまだあさえもん　さぎり）

本作のもうひとりの主人公です。女性ですが残念ながらヒロインポジではありませんｗ。画眉丸の監視役としてコンビを組むことになった打ち首執行人です。首斬り御用を生業とする山田浅エ門家の娘として生まれたことから、自らも打ち首役人の道へと進みました。山田浅エ門家に伝わる剣術の流派である試一刀流の序列は十二位ですが、心の置き所が中道に立ったときには、画眉丸ですら一目置くほどの強さを発揮します。登場時は頑固で融通の利かない石頭なキャラでしたが、島で画眉丸や他の死罪人たちと交流するうちに、心のありようがどんどん変化していき、それに伴い柔らかさを見せるようになります。コミックス１巻のカバー下の裏表紙カットを見る限りでは絵が下手な模様です。杠からは「さぎりん」と呼ばれています。

民谷 厳鉄斎（たみや　がんてつさい）

「剣龍」「八州無双」の二つ名を持つ筋骨隆々な巨体の剣豪で、その体躯にふさわしい剛剣の使い手です。気性は荒く、かつかなり雑駁な性格で、難しいことを考えるのは苦手な脳筋です。杠本人に面と向かって「いい尻の女」と言い放つなど、己のスケベさを全く隠そうとしないナイスガイですｗ。自分の剣客としての名声が死後も語り継がれて「伝説」になることを望んでいます。島に到着直後、人面蝶に左手の甲を刺され、異変を感じてとっさに手首から先を自ら切り飛ばしました。その後は不知の手による鉤爪がついた義手を装着しています。

山田浅エ門 不知（やまだあさえもん　ふち）

厳鉄斎の監視役で、小柄でおかっぱな髪型が特徴的な侍。試一刀流の序列は九位です。解剖や実験が好きなマッドサイエンティスト気質で、奇怪な島の生物たちも喜んで解剖したがります。先が鉤型に曲がった剣と鋸のような剣を背負う二刀流で、いつでも解剖ができるように、腰には解剖道具を下げて携帯しています。厳鉄斎からは「ナントカェ門」「チビェ門」と呼ばれています。医学や薬学、解剖学などに精通しており、負傷した仲間の手当や薬の調合なども行います。仙汰と仲が良いらしく「仙ちゃん」と呼んでいます。

杠（ゆずりは）

「傾主の杠」の異名を持つくノ一です。忍び装束ながら露出度が高く、くノ一の技としての色仕掛けもお手のものです。鷺羽城潜入事件の下手人であり、単騎で家臣全員を制圧するほどの手練れです。飲んだ薬物を代謝して身体から粘性の高い液体を出し、それで相手を攻撃するという忍術を使います。なにものにも縛られない自由で奔放な性格で、狡猾で冷酷な一面もありますが、情にほだされて行動する部分もあります。やらずに後悔するよりはやって後悔するタイプで、人との距離感の詰め方が近い陽キャです。すでに選抜時に面識はありましたが、島に上陸してから再会した画眉丸に共闘を持ちかけてきます。

山田浅エ門 仙汰（やまだあさえもん　せんた）

杠の監視役で、試一刀流の序列は五位です。いつでも汗をかいている、人のよさそうな眼鏡の肥満体ですが、フェンシングのような突き主体の剣技の腕は確かで、かつで非常に素早いという、いわゆる『動けるデブ』です。本当は絵師になりたかったのですが、実家のしきたりに従って山田家の門弟となりました。そのため、人を殺して禄を食む己の暮らしの救いを求めて宗教のことを調べるうちに、宗教や民俗学などに詳しく博識になりました。自らの心に嘘をつき続けてきたため、杠の自由な態度に憧れを抱いています。不知と仲が良い模様です。

亜左 弔兵衛（あざ　ちょうべえ）

元は赤稿藩（史実じゃないので赤穂藩ではありません）に勤める武士の子弟でした。藩主の刃傷沙汰の末にお家断絶となったことがきっかけで野盗にまで身を持ち崩しましたが、持ち前の状況判断力と適応力を駆使してその場を掌握し、最終的には若くして大盗賊団の頭にまでのし上がり「賊王」の二つ名をいただくようになりました。非常に凶暴で戦闘力が高いですが、唯一の家族である弟の桐馬をとても大切にしています。言動は粗暴、かつ顔面は傷だらけで見るからに悪人と分かるような悪相です。

桐馬（とうま）

弔兵衛の実の弟で、山田家に入門して僅か１ヶ月で試一刀流の代行免許を取得した天才です。そのため試一刀流の序列はありません。兄を助けるために、自ら志願して弔兵衛の監視役になりました。髪の毛の長さもあいまって、女性かと見紛うような美しい容貌の持ち主です。厳鉄斎からは「女男」と呼ばれており、その剣技が付け焼き刃であることをあっさり看破されました。兄への異存が非常に強く、本作と同じく『少年ジャンプ＋』に連載されている『SPY×FAMILY』のユーリ君を彷彿とさせるようなかなり強烈なブラコンです。

ヌルガイ

幕府の支配を拒んで山野で自由に生きる「まつろわぬ民」サンカの生き残りです。一見すると男の子のように見えますが実は女の子です。山に入ってきた侍を助けて集落に引き入れたことで集落の全員が虐殺される憂き目にあったため、自責の念から生きる意欲を失いかけていましたが、典坐に説得されて生きる意欲を取り戻し、その男らしさに惚れて典坐に求婚します。ちなみに、連載時の第二回人気投票の海水浴では主要な登場人物にもかかわらず十位以内に入ることができなかったため、見開きの描き下ろしイラストで水着を披露することができなかった可哀想な子でもありますｗ。

山田浅エ門 典坐（やまだあさえもん　てんざ）

ヌルガイの監視役で、試一刀流の序列は十位です。語尾に「～っす」とつけるのが特徴です。本人も自覚している体育会系のアホの子で、難しいことを考えるのは苦手としています。スタミナはありませんが剣速には自信がある模様です。もともとは街で暴れていた無頼の徒でしたが、剣の才能を見込まれて山田家の門弟となり頭角を現しました。素直で真っ直ぐ前向きな性格をヌルガイに見初められ「婿に来い」と誘われます。

いがみの慶雲（けいうん）

武具に魅入られた元僧兵です。弁慶のように武芸者から武具を強奪することから「百本狩り」の異名を持ちます。自らの肉体に直接具足を縫い付けて防御力を高めており、それを「活鎧（イキヨロイ）」と呼んでいます。その様は画眉丸に「変態」と評されました。島に上陸早々、競争相手を減らそうと画眉丸を急襲しますが返り討ちにあい、佐切の指示で手縄をしたままの画眉丸に、自らの武器を全身に突き立てられてハリネズミのような姿で殺されてしまいます。

山田浅エ門 期聖（やまだあさえもん　きしょう）

試一刀流十一位で慶雲の監視役です。あまり決まり事などを重視するタイプではない様子で、融通が利くというよりはどちらかというと適当な感じの人物です。いがみの慶雲が画眉丸に倒されたことで、その首を刎ねてひとり帰還しようとしますが、その後、船で脱出を図ろうとしていたヌルガイと典坐によって、難破した船上で全身から花を生やした変わり果てた姿になっているのを発見されます。

法流坊（ほうるぼう）

異様に長く柔らかい蛸のような手足を持ち、それを相手に巻き付けて攻撃する死罪人です。「殺し念仏」の異名を持ちますが、本当の僧侶かどうかは不明です。島への選抜に残る程度には戦闘力は高い模様です。島への上陸前に船上で弔兵衛に襲いかかりましたが、返り討ちにあって手足を素手で引きちぎられて死亡しました。

山田浅エ門 十禾（やまだあさえもん　じっか）

法流坊の監視役で、試一刀流の序列は三位です。飄々とした態度と物腰で、つねにやる気が全く感じられず、事あるごとにサボろうとしますが、剣の実力はまぎれもない本物です。遊ぶ金ほしさに腰の刀を質に入れたため、普段は竹光を腰に差しており、首切り御用もその竹光で行いますが、腕が立つためにそのことを周囲には全く気取られないという恐るべき技前の持ち主です。法流坊が弔兵衛に殺されたため、いったん江戸に帰還しますが、再度島に送り込まれることになります。

あか絹（ぎぬ）

「人喰い花魁」の異名を持つ、誘惑した男を殺して食べるという男性専門の殺人鬼です。どうやってバトルロイヤル形式の選抜に残ることができたのかの詳細は不明ですが、意外と戦闘力が高いのかも知れません。監視役の士遠を誘惑しようとしましたが、規律違反として処刑されてしまいました。

山田浅エ門 士遠（やまだあさえもん　しおん）

あか絹の監視役で、試一刀流の序列は四位です。典坐の師匠にあたり、典坐からは「先生」と呼ばれています。生まれついての盲目ですが、マーベル・コミックスのスーパーヒーロー『デアデビル』のように森羅万象の発する固有の「波動」を感じ取ることができるため、それによって目開きの常人以上にものを「見る」ことができます。そのため、初見でヌルガイが女の子であることを看破しました。顔の傷は芸に箔をつけるために、旅芸人だった母親によってつけられたものです。彼独自の冗談として「目」「見る」に引っかけた発言をたびたび発するという、独自のギャグセンスの持ち主です。

茂籠 牧耶（もろ　まきや）

「ころび伴天連」の別名を持つ新興宗教の教祖です。島に上陸する死罪人の選抜に勝ち残れる程度の戦闘力を持っている模様ですが、どのような能力を持っているかの詳細は不明です。杠の色仕掛けに籠絡された末に、島の生物の生態を調べるための実験台として徹底的に使い潰されたあげく死亡するという、およそ物語中でいいところのない人物です。

山田浅エ門 源嗣（やまだあさえもん　げんじ）

試一刀流八位の浅黒い肌を持つマッチョです。茂籠牧耶の監視役でしたが、茂籠牧耶が杠に殺されたため、杠・仙汰ペアに同行しています。「女性に弱い」タイプらしく、本人はいろいろと言い訳を並べていますが、どうやら杠の色仕掛けに引っかかった模様です。佐切の兄弟子にあたり、侍としての生き方や大義に準じるタイプです。コミックスでは常にフキダシがごわごわした線で表現されていることから、おそらくガラガラのダミ声なのだと思われます。

陸郎太（ろくろうた）

身長は優に３ｍを超える「備前の大巨人（だいだらぼっち）」の異名を持つ大男です。その体躯から繰り出される圧倒的な怪力は脅威的であり、素手による攻撃はおよそ防御不能で即死確実です。三歳児程度の知能しか持ち合わせておらず、空腹になると泣きわめいて暴れます。熊を生きたまま頭から丸かじりするとの噂がありますが真実かどうかは不明です。ただし捕縛した奉行所もその扱いに困り果て、受刑中も牢ではなく山に放逐していた模様です。

山田浅エ門 衛善（やまだあさえもん　えいぜん）

試一刀流一位の序列を持つ陸郎太の監視役です。幼少時に左目を失ったため眼帯を着用しています。島に選抜された死罪人のうち、いちばん危険度が高いと思われた陸郎太の監視人に自ら名乗りを上げましたが、腹を減らした陸郎太の力量を読み誤り瞬殺されてしまいました。

メイ

画眉丸が島で発見した謎の少女です。ピンク色の髪の毛を持つ幼女です。登場時は言葉を話しませんが、一行と行動をともにするうちに、片言ながらだんだんと言葉を口にするようになります。出会ったばかりの頃は画眉丸のことを恐れ、泣いてばかりいましたが、ある出来事をきっかけに画眉丸になつくようになります。ちなみに佐切には最初からなついていましたｗ。幼女ながら画眉丸を投げ飛ばすなど、その存在には多くの謎が隠されています。厳鉄斎からは「お嬢」と呼ばれています。

天仙たち

島の頂点に君臨する七人の若い男女たちです。男の姿から女の姿へ、あるいはその逆と自由自在に性別を変化させることができ、身体の一部が欠損してもすぐに元通りになるという脅威的な再生能力を持っています。『地獄楽』におけるボスキャラ的な存在ですが、その謎は物語が進むにつれて明らかにされていくことでしょう。

おわりに

キャラクターの概略のまとめをお読みいただいただけで、どんな物語かをご存じなくてもストーリーを想像してワクワクされているのではないかと思います。南海の孤島を舞台に、人ならざるものを相手に命がけで繰り広げられる、血みどろの死闘とセンス・オブ・ワンダーに満ちた群雄割拠する登場人物たちが織りなす群像劇は、きっと我々の想像を超えた内容になること請け合いです。色っぽいシーンもかなりある作品なので、そのあたりがどのように表現されるのかも注目点のひとつです。その全容が判明するまであともうちょっとの辛抱ですので、オンエアを楽しみにしようではありませんか！