2023年1月から放送予定の便利屋斎藤さん、異世界に行くはいわゆる異世界転生の作品で、ComicWalkerやニコニコ静画で連載されている作品が原作となっています。現代日本で人間関係に恵まれなかった便利屋斎藤さんが主人公ですが、普通の異世界転生作品とはちょっと変わったテイストです!今回は、便利屋斎藤さん、異世界へ行くがどんな作品なのかを紹介していきたいと思います!
目次
便利屋斎藤さん、異世界に行くの概要について
便利屋斎藤さん、異世界に行くは『ComicWalker』や『ニコニコ静画』などで連載されているWebコミックです。作者は一智和智さんです。発表期間は2018年10月からでコミックスは2022年11月時点で7巻まで刊行されています。2022年1月時点での累計発行部数は30万部を超えており、2023年1月からC2C制作のアニメが放送予定となっています。
便利屋斎藤さん、異世界に行くの簡単なあらすじを紹介!
現代日本にて工務店の雇われとして働いていたサイトウは、地域で鍵開けや屋根の修理などをこなしていましたが、業務内容は激烈にハードで何より給料が安かった。給料の値上げ要求をしてみてもお前の代わりなどいくらでもいるんだよと一蹴されるという有様でした。そんなサイトウがある日、トラックに轢かれるといつの間にか、異世界に転生していた!?国営のダンジョンが解放された街に転生したサイトウは、そこで出会った仲間たちとともにパーティーを組んでダンジョンへと潜ります。特にチートを貰っておらず、戦闘では役に立たないサイトウですが、工務店で培った鍵開けやパーディーのマネジメントにより、パーティーに欠かせない存在となっていました。
いわゆる異世界転生モノ!でも、ちょっと違うやつ
この作品はいわゆる異世界転生モノの作品です。現代日本から転生した手段も古典的な大型トラックで、現代日本の闇に絶望しているところも古典的です。ただし、生まれ変わるわけではなく異世界転生というよりは、トラックに正面衝突する直前に異世界転移したという感じです。異世界転生にありがちな分かりやすいチート付加は存在しませんが、主人公のサイトウ自身が工務店勤務で培ってきた便利な職人芸とわずかな所持品だけ持参しています。
便利屋斎藤さん、異世界に行くの異世界の世界観設定
便利屋斎藤さん、異世界に行くで転生した異世界は剣と魔法のファンタジー世界ですが、その世界観は古典的なRPG、いわゆるwiz系RPGの設定を色濃く踏襲しており、様々な種族が混在して役職の設定や、死亡時の扱いなどもWizardryのそれに近いです。たまにとんでもない理不尽に襲われたり、友好的、または敵対的なNPCとの遭遇などもあります。主人公のサイトウは戦闘面であまり役に立ちませんが、開錠スキルに長けているためにパーティーから重宝されています。
便利屋斎藤さん、異世界に行くのwizリスペクト!
便利屋斎藤さん、異世界に行くはwizardry的な異世界で、所々にそのリスペクトが見え隠れしています。wizardryは3Dダンジョンやロールプレイングゲームのパイオニア的存在で、現在もwizardeyライクのゲームが発売されるほどのシリーズ作品ですが、一筋縄ではいかないゲームデザインとなっています。そのいくつかを紹介していきたいと思います。
*いしのなかにいる*
サイトウさんのパーティーには高レベルの魔術師がおり、その魔術師が転移魔法を使ったときに不幸にもいしのなかに転移していました。これはwizardryにおけるみんなのトラウマで、主に転移呪文のミス、事故、または宝箱のトラップ解除に失敗しテレポーターの罠が起動してしまった際にランダム転移し、壁の中の座標にワープして全滅してしまうというもの。その際に表示されるメッセージがこれ。これが起こってしまうと最悪の場合、自分が頑張って育てたキャラクターが全員消滅してしまうという理不尽に襲われます。だから開錠役なしで宝箱を空けようもんなら、最悪即死がありえるわけです。
奇襲から首刎ね
wizライクのゲームは非常に油断ならないゲームで、いくらレベルが高く普通に戦えば負けないような敵でも、奇襲からクソみたいな状態異常でハメてきたり、突如として首を刎ねて即死させてきたり、ブレス喰らって全滅なんてこともたまにあります。wizライクのゲームでは奇襲から全滅という流れはまれによくあります。
死んでもワンチャン
wizライクの本作ではダンジョン内で死んでもご親切にタクシーで教会まで送ってくれるシステムは存在せず、死んだら遺体はそこに放置されます。しかし、それで終わりではなく何とか死体が回収されれば復活のチャンスはあります。ただしその代償は本家wiz並みに重くそれなりにお金を取られるようです。本家wizではカント寺院という場所で復活させてもらえるのですが、お金が無ければ慈悲はこれっぽっちもなく、場合によっては失敗し、最悪の場合キャラクターがロストし二度と使えなくなります。失敗してもお金が帰ってくることはありません。なぜなら、寺院への寄進は神へのお気持ちですから。
便利屋斎藤さん、間違いなくパーティーの要となる
そんな手厳しい異世界へと転生したサイトウさんですが、彼は工務店時代で培った鍵開けや修理、パーティーのマネジメントなどによってパーティーを支えます。特に強力な魔術師のモーロックはボケ老人で魔法の詠唱を忘れるので、サイトウさんが呪文の詠唱文を憶えることによってカバーしています。現代日本では特別に慣れず人間関係にも恵まれなかったのですが、そんな現代日本より遥かにハードな異世界で生き生きしている姿を見ることが出来ます。サイトウさん自体はチートで無双するみたいな派手な活躍をしませんが、縁の下で支える系の主人公です。ついでにサイトウさんがいなくなるとパーティーは破綻します。
サイトウさんだけじゃない、いろんなキャラクターの群像劇
物語はサイトウさんのパーティーが中心となりますが、協力的なキャラクターや敵対的なキャラクターを含め、様々なキャラクターが登場しその殆どでキャラクターの背景が個別に描かれます。そのため、キャラクターたちの目的や背景を知ったうえでダンジョンでの共闘や敵対が描かれるため感情移入しやすく、キャラの設定や背景を知ったうえでキャラクターが動いていく群像劇的な手法をとっています。
キャラクター一人一人がピックアップされるから面白い!
個別にキャラクターのエピソードがピックアップされ、その背景を知ったうえでキャラクターが動くので、主人公たちとの交流や敵対なども緊張感があります。似た手法の作品は喧嘩商売に似ているかもしれません。喧嘩商売では様々な強者たちのバックボーンや強さの秘密、戦う理由などが個別にしっかりと描かれるため、使い捨てキャラがおらず緊張感を持ってみることが出来ますが、便利屋斎藤さん、異世界へ行くでも似たような緊張感と面白さがあると思います!
キャラクターの人間関係にも注目!
便利屋斎藤さん、異世界へ行くでは様々なキャラ一人一人がピックアップされ、キャラクターが大事に描かれています。そんなキャラクター同士がどう繋がっていくのかが面白く、サイトウさんがパーティーのメンバーや、ダンジョン内で共闘した別のパーティーとの交流や非戦闘員である街んの人々との交流を経て、いろんな冒険者たちからも一目置かれるようになるというのが面白いです。
【便利屋斎藤さん、異世界に行く】どんな作品かを紹介まとめ
2023年1月から放送される冬アニメ、便利屋斎藤さん、異世界に行くがどんな作品かをまとめてみました!基本的にコメディタッチで描かれる作品で、主人公たちを含めてキャラクター一人一人がピックアップされるので感情移入しやすい作品だと思います。wizライクのゲームが好きな人は気に入るかもしれません。そんな作品です!ぜひ見てください!