主人公の誠たちの前に幾度となく立ちはだかってくる胡散臭い男。ヒューロン社の幹部社員であり、セキュリティオフィサーである『劉天華』を紹介したいと思います。能力的には非常に優れた男であり、容赦なく主人公たちをいじめるキャラクターですが、終盤で彼自身の真意が語られることになります。
目次
【INGRESS】劉天華を紹介する前に
出典: イングレス ©「イングレス」製作委員会
INGRESS_THE_ANIMATIONでは現実に存在するゲームでの設定が使われているので、そのまずその説明をします。INGRESSは2012年の公式ローンチから世界200以上の国と地域で配信され2000万ダウンロードを突破したスマートフォン向けのゲームです。現実の名所や歴史的オブジェクトなどに設定されているポータルと呼ばれる拠点を取り合う現実とリンクしたゲームです。
世界観と設定のお話
出典: イングレス ©「イングレス」製作委員会
別の作品で登場したけどちゃんと現実に存在するスイスの原子核研究機構『CERN』が人々の特殊な力を与える『エキゾチック・マター(XM)』と呼ばれる物質を発見します。人類はXMを受け入れ人類の進化に利用しようとする『エンライテンド』とXMを脅威と見なし、コントロールしとうとする『レジスタンス』の陣営に分かれ対立しています。
センシティブと作中でのINGRESSの扱い
XMと特に親和性が高く超人的な能力を発揮する人々は『センシティブ』と呼ばれています。センシティブの能力はINGRESSで選択した陣営が取得したポータルを繋いだフィールド内では能力が増幅し、異なる陣営のフィールド内では能力が抑制されます。INGRESSは全世界でゲームとして配信されているので一般のプレイヤーもゲームとして陣地を取り合っています。
【INGRESS】劉天華のイントロダクション
出典: イングレス ©「イングレス」製作委員会
クリストファー・ブラントの自爆により起こった爆発事故、しかしその事件はヒューロン・トランスグローバル社によってもみ消され、その際に派遣されたのがヒューロン社のセキュリティ・オフィサー『劉天華(リュウ・ティエンファ)』でした。その後、劉は脱走したサラと誠を執拗に追い、サラを拘束してからも誠やジャックを排除すべく執拗に立ちはだかります。
【INGRESS】劉天華の選択陣営はレジスタンス!
出典: イングレス ©「イングレス」製作委員会
劉天華の選択陣営はレジスタンスです。直接レジスタンスであると明言はされていませんが、ヒューロン社がレジスタンス寄りの企業であることと能力発動時のカラーリングからレジスタンスだと判断できます。作中の序盤にクリストファー・ブラントがレジスタンスも一枚岩ではないと明言しているように、ヒューロン社は利益の追求のために行動しており、同様にレジスタンス陣営のジャックを排除しようとします。
【INGRESS】劉天華は飛び抜けて優秀なしくじり先生
出典: イングレス ©「イングレス」製作委員会
劉天華は若くしてヒューロン社の幹部になっていることもあり非常に優秀な人物で、逃走するサラと誠が向かう先を推理し、部下に的確な指示を与えて誠やサラ、ジャックを執拗に狙い追いつめます。京都の研究施設でサラを確保することに成功するものの、後顧の憂いとなる誠やジャックをしつこく排除しようとしますが、毎回しくじりとり逃しています。しかし、実際にしくじっているのは実行部隊となる彼の部下なので、彼自身は間違った判断をしてはいません。
【INGRESS】劉天華は無茶を強いるスーパーパワハラ上司!
出典: イングレス ©「イングレス」製作委員会
劉天華は自らの地位を上げるために組織のために行動しています。基本的には部下に指示を出すだけですが、その実行部隊となる部下たちは何度もしくじっているためか、どんどん部下の使い方が荒くなっていきます。中には、死ね!と同義の命令を部下に下すこともあり、とんでもない無茶苦茶なパワハラをします。
【INGRESS】劉天華の能力は他人の思考を読み取る能力!
出典: イングレス ©「イングレス」製作委員会
実は彼自身もセンシティブであり、その能力は他人の思考を読む能力。その能力によって能力を発動したジャックであっても、能力の優位性によって圧倒します。セキュリティ・オフィサーだけあって個人的な戦闘技術も高かった彼ですが、サラの介入によって一時的に能力を封じられたところを撃たれ、行動不能になりついに彼自身もしくじることになります。
【INGRESS】劉天華の目的はセンシティブのため!?
出典: イングレス ©「イングレス」製作委員会
劉天華が自分の地位にこだわるのには理由がありました。その理由は彼自身がセンシティブであったことです。彼自身も他のセンシティブと同様に世間からは冷たい目で見られ、その扱いも良くはありませんでした。彼はヒューロン社、その背後にいる黒幕ともいえる組織『COLLABRATORS』に与することでセンシティブの地位を向上させることにありました。
誠とジャックを執拗に狙った理由は?
出典: イングレス ©「イングレス」製作委員会
恐らく、自身と同じセンシティブである誠とジャックが後顧の憂いとして立ちはだかってくることを予測していたからでしょう。センシティブの能力を誰よりも評価し、知っていた彼には誠やジャックの能力は脅威であり、実際に彼らは刺客をはねのけてサラの元までたどり着いています。
誠たちを勧誘する劉天華
出典: イングレス ©「イングレス」製作委員会
彼は組織のため、自らの出世の脅威となる誠とジャックを全力で排除しようとしましたが、その内心では同じセンシティブである二人を評価していました。そのため、複製体としての命が尽きようとしているジャックを助ける条件として部下になるように提案しますが、誠からは「他人を支配することしか頭にない」と言われ断られます。
【INGRESS】【ネタバレ】とってもしぶとい男劉天華
出典: イングレス ©「イングレス」製作委員会
CERNでの戦いで誠とジャックに敗れた劉天華は、『COLLABRATORS』の役員からも見限られていしまいます。そして世界は大変なことになりますが、彼は行動を開始し誠の前に現れますが、一縷の望みであったサラが消滅してしまったことを知った彼は自分から全てを奪った誠をリンチに掛けます。
最期の撃ちあい
出典: イングレス ©「イングレス」製作委員会
ダークXMの中にサラの存在を感じた誠は、気力を取り戻します。そして誠のサイコメトリーの能力で銃に込められたジャックの記憶をトレースし、最後は撃ちあいになります。劉天華は心臓を撃ち抜かれますが、それでも彼は笑っていました。そして、他に道はなかったのかと問う誠に対して、俺が望んだことだと最後の言葉を残して絶命します。
【INGRESS】劉天華まとめ
INGRESS_THE_ANIMATIONの中では適役として描かれた彼ですが、最終話まで見てみると彼には彼なりの考えがあって行動していたと、見方が変わるキャラクターだと思います。このアニメは最後まで見ることに意味がある作品だと思うので、4話くらいで切った人でも是非最後まで見てほしい作品です。