SHYは週刊少年チャンピオンで連載されているヒーローものの漫画です。ヒーローだけど死ぬほど恥ずかしがり屋の主人公、シャイが頑張るという作品で、2023年10月からアニメが放送予定になっています。恥ずかしがり屋の主人公が、恥ずかしさに押しつぶされそうになりながらもヒーローとして成長していく……という内容で間違いはないのですが、それだけではありません!今回は『SHY』がどんな作品なのかを紹介していきたいと思います!
目次
戦争はなくなった!世界各国にヒーローが存在する世界!
本作には、世界各国に一人ずつ『ヒーロー』が存在します。ヒーローたちはまさに超人であり、極めて高い身体能力と固有の能力を持っています。そんなヒーローたちは災害救助・治安維持・慈善活動に励み、ついには世界から戦争を無くしてしまいました。そんなヒーローたちですが、どこから来たのか、どうやってそんな力を手に入れたのかは一般には知られていません。活動の際には、奇抜なコスチュームを着て活動をしているため、人々は前時代的にヒーローと呼ぶようになったのです。
ヒーローたちは転心輪というアイテムで変身する!
ヒーローたちのトップ『ユニロード』は宇宙ステーションに拠点を持っており、そこから世界中のヒーローたちを統制しています。ヒーローたちはユニロードから与えられた転心輪というアイテムを使って変身します。転心輪の力の源は心の力で、心が弱っていたり戦意喪失すると変身が解けてしまいます。また、転心輪で変身したヒーローたちには「炎を操る」とか「煙になる」などの特殊な能力が一人一つずつ備わっています。
主人公は恥ずかしがり屋のヒーロー、シャイ!
本作の主人公『シャイ』はとっても恥ずかしがり屋の女の子、本名は紅葉山テルといいます。中学二年生で普段は地味でコミュ障な女の子です。シャイは日本代表のヒーローですが、始めの頃はヒーローになりたてで人前に出るのも恥ずかしがっていて、本当にヒーローをやれるのかってくらい心配な女の子です。そんなシャイは遊園地で起こったジェットコースターの停止事故で、要救助者の女の子を完璧助けることが出来ませんでした。女の子の命は助かったものの足に障害が残るほどの大怪我を負ってしまったのです。
メディアやSNSにぶっ叩かれるシャイ
ヒーローであるシャイの失敗はメディアやSNSで派手に叩かれてしまい、シャイは意気消沈して変身できなくなってしまいます。確かにシャイではなく別のヒーローが助けていれば無傷で助けることはできたかもしれません。でも、ヒーローだって万能じゃありません。どんなにすごいヒーローがいたとしても、必ず救い切れない人たちは出てきてしまいます。戦争さえ根絶してしまったヒーローたちにも救えない人がいる。このことが本作の大きなテーマとなってきます。
大事なお友達と新たなる敵!
シャイこと紅葉山テルが救えなかった人物、小石川惟子はある日テルの学校に転校してきます。惟子は明るく振舞ってはいるものの、過去に起きた火災事故で両親を亡くし、両親は惟子を助けるために亡くなったことから自罰的な内面がありました。そんな惟子の前に謎の少年スティグマが現れ、スティグマが渡した指輪の作用で憎悪を引き出され怪物のようになって暴走を始めてしまいます。シャイは惟子の憎しみを受け止めることで惟子を救出することに成功します。ただ、平和の象徴であるヒーローたちの前に新たなる敵が出現し、彼らと対立することとなります。
スティグマとアマラリルク
ヒーローと敵対する神出鬼没の少年スティグマは、アマラリルクという組織のリーダーでその目的や正体は謎に包まれていました。スティグマは憎しみを暴走させる指輪によって、ヒーローと近しい人物を暴走させようとしていました。果たしてスティグマの正体や目的は?アマラリルクとは一体何なのか?彼の元で活動するアマラリルクのメンバーたちは一体何なのか?その謎は徐々に明かされていきます。
普通のヒーローものやヒロインものとはちょっと違う?
SHYの作中には特殊な能力を持った個性的なヒーローたちが多数登場し、主人公のシャイが様々な出会いを経て成長していき、敵対する組織との戦いやかっこいいアクションなど八面六臂な活躍をしていく友情と成長のバトル!的作品ではあることは間違いありません。しかし、プリキュアやヒロアカのようにド直球でそんな作品なのかと言われると違います。その要素はありますが、一番の要素は過去やトラウマに向き合う人間ドラマであり、それぞれのヒーローたちのあり方に関わっていく作品です。
SHYと似ている作品ってどんなのがある?
本作は「プリキュア」や「ヒロアカ」のような要素があり、似ている作品です。ただ、より重きをおいているのは「死」、「トラウマ」、「過去と向き合う」などといった要素です。他の作品でいえば自分のトラウマと向き合いながら真実に近づいていく『ペルソナ4』や死者の非業の死を追走していく『ヴァルキリープロファイル』や『死役所』などの作品に似ています。ヒーローものでちょっと似つかわしくない作品ですが、そういった死や過去と向き合っていくという作品に似ていると思います。ただ、ヒロアカに登場するヴィラン達も暗い過去を抱えたキャラクターがいて、そんなヴィラン達の過去に通じるものもあります。
アマラリルクはヒーローが救えなかったものたち
実はヒーローたちと対立するアマラリルクのメンバーたちは、ヒーローが救うことが出来ずに非業の死を遂げた者たちです。その過去はみんながみんな重くて暗くて苦しいものです。ヒーローのおかげで戦争はなくなっても、救えないものたちはたくさんいる。その中には特定のヒーローに関わったものたちもいます。また、ヒーロー自身の中にも辛い過去を抱えたものもいます。そんな彼らの過去はあまりにも陰鬱で暗く、ここまでやるかというくらいです。でもそんな彼らと向き合っていくという人間ドラマがめちゃ面白い作品です。
【SHY】作品紹介まとめ
2023年秋放送予定のアニメ『SHY』がどんな作品なのかをまとめてみました!コスチュームを纏ったヒーローたちが大活躍するという内容ではありますが、そこに関わってくるストーリーは暗く辛いけれど惹き込まれる作品なのは間違いないです!爽快感のある作品というよりは、切なくカタルシスに強い作品だと思います!