近年最も注目を集めたアタオカ作品と言われれば多くんも読者の方が本作『ポプテピピック』を挙げるのはないでしょうか?『ポプテピピック』と言われれば「よくわからないけど面白いアニメ」だとか「理解できないからこそ面白い」といった評価をされがちな作品であると言えるのですが、実は本作のキテレツさというのはかなり計算されて描かれているものなのです!ただのアタオカアニメと侮っていては勿体無い作品となっていますので、今回はなぜ本作がここまで、意味不明な作品であるのにも関わらず人気を博したアニメーションとなりえたのか?という点について、本作の特徴と強みを紹介しながら考えていきたいと思います。
何もかもが規格外の本作!!
さて、冒頭で紹介したように「何もかもが規格外」と称される本作ですが、一体本作のどのような点が「規格外」と称されるのでしょうか?まずは冒頭で、本作の特異性について紹介していこうと思います。特異性について紹介するだけでもかなりの量になってしまいますので、今回は簡単にまとめて紹介していきますね。
同じ内容が前半と後半で流れる!?
本作の最大の特徴であり、最大のアタオカポイントであると言えるのは、「同じ内容が前半と後半で流れる」という点でしょう。テレビアニメは途中のCMを挟んで前半と後半に分かれるのですが、本作はその前半と後半が全く同じ内容なのです。
内容の異常なまでの薄さが武器!?
また、本作のストーリー構成も視聴者に訴えかけるものは一切なく、物語の体を成していない作品であると言えます。一話から見ても十話から見てもなんら問題のないというのも本作の一つの特異性であると言えるでしょう。
声優が毎回違う!!
さらに本作のメインキャラクターのポプ子とピピ美の声優も定まっていません。一話の前半と後半だけでも声優は異なっており、一つのエピソードで一度担当したら、その声優さんは2度とそのキャラクターを演じられることはないのです。
絵柄からは測れない過激さ
さらに本作はこの絵柄にそぐわず、非常に過激な内容の作品として知られています。登場キャラクターが中指を立てることはしょっちゅうですし、発言でも非常に攻めた内容のものが多くあります。
本作がなぜヒットしたのか?
そんな、全てが特異で過激な作品であると言えるアタオカアニメこと本作『ポプテピピック』はなぜヒットすることができたのでしょうか?ここからは本作のこれらの特異な点を加味しながら本作の面白さとヒットの秘訣について紹介していきたいと思います。
本作のおもしろさって何?声優とアニメ業界に注目してみよう!
そんな本作の人気の一つとして挙げられるポイントなのが「声優」と「アニメ業界」です。本作『ポプテピピック』はこれらの二つのキーワードに注目して見てみると、そのおもしろさと本作の工夫点が明らかになるのです!
本作は日本の声優大図鑑だ!!
本作はアニメーション作品であるというよりは、日本の声優大図鑑であると言った方が的を得ているかもしれません。前半と後半で声優が異なるからこそ、本作では非常に多くの声優が登場しており、他のアニメと比べても非常に声優好きからしてみると面白い作品となっているのです。
前半と後半で内容が同じだからこそのおもしろさ
そのように考えると、前半と後半で同じ内容であることで、声優同士の演技の仕方の違いや声の違いを純粋に楽しむことができるのです。アニメキャラクターとしてではなく声優さん一個人だと思ってポプ子とピピ美を観ているというファンの方も多いのではないでしょうか?
声優さんのカラーが出る役柄
特にポプ子とピピ美に関しては性格もなんでもありなキャラクターですし、いい意味で癖があり過ぎて変に気を使うことなく演技をすることができます。そのため、声優さんからしてみても最も自分らしい演技をすることができるキャラクターとなっているのです。
声優好きにはたまらない作品
このように本作は、純粋なアニメーション作品としてではなく、声優業界という一大コンテンツを最も楽しむことができる作品となっているのです。アニメだけでなく、声優業界へも注目が集まっている昨今の流れと見事にマッチした作品であると言えるでしょう。近年話題の声優さんから長らくこの業界をひっぱってきた大御所声優さんまで数多くの声優さんが活躍されていますので、どの世代のアニメ・声優ファンの方でも楽しめるものとなっていると言えるでしょう。
尺が短い作品が現代にあっている理由
そして、本作のもう一つの特徴と言えるのが、圧倒的な尺の短さですよね。通常の30分の放送枠のアニメーションなのですが、前半と後半は全く同じ内容ですので、尺は実質的に15分と通常のアニメーションの約半分の尺の作品となっているのです。
SNSで拡散されやすい
このように尺が短い作品は起承転結がわかりやすく描かれているということもあり、SNSなどで拡散されやすいという特徴があります。アニメの情報もSNSで拡散されるという現代アニメ業界と非常にマッチした作品だったのです。
30分尺は若者には長すぎる!?
昨今ではYouTubeの台頭により、一つの動画は10~20分あたりが妥当な尺の長さとなっており、通常のアニメーションの30分はあまりにも長いと感じるようになるアニメファンも多いようです。そのような平均視聴時間の低下と15分ほどの尺の本作は非常にマッチしていたのです。
流しながら見れる作品が人気
それに物語進行としても淡白な内容で、流し見をしながらでも十分に楽しむことができる本作は、別のアニメを視聴しながら本作を楽しんだり、本作を見ながらSNSをチェックしたりと気軽に楽しむことができる作品となっています。スマホの登場で2つの作業をすることが常態化した現代社会においても受け入れられやすい土壌があったと言えるでしょう。
『PUI PUI モルカー』など短編ヒット作が続出
このように、近年では『ポプテピピック』の他にも『PUI PUI モルカー』のようなショートアニメーションが評価されるようになっており、今後本作のようなショートアニメーションがさらに脚光を集めていくことは間違いないと言えると思います。
今後にも注目のジャンル
ショートアニメーションに関しては間違いなく今後のトレンドとなり得るアニメジャンルですので、ぜひとも本作を筆頭にこれからのチェックしていきたいとですよね。
本作ならではのおもしろさを見てみよう
さて、ここからはさらにディープに本作のおもしろさについて紹介していきたいと思います。ただのショートアニメーションではなく、数々の特徴的な工夫が隠されている作品ですので、丁寧に分析していきましょう。
声優が変わるだけで永遠に楽しめる
本作の最大の発明といえば、一つの作画アニメーションで声優を変えることによって半永久的に楽しむことができるということを点でしょう。あえて声優をマルチに採用することによって、声優の演技の使い分けを楽しむというおもしろさを発見したという点では非常に画期的な作品であるといえます。
声優の隠す気のない演技を楽しもう
そのため、声優もやや悪ふざけ気味と言いますか、よくいえばかなりその人らしい演技をしているところを見ることができる作品となっています。声優好きのファンの方からして見ればまさに唯一無二の魅力を秘めた作品であると言えるでしょう。
他の作品と合わせて楽しもう
このように本作は、一言で言うならアニメであってアニメではない作品となっています。どちらかというと動く声優図鑑としての色が濃い作品であると言えるのではないでしょうか?それ故に普通のアニメだと思って視聴し始めると戸惑ってしまうのですが、、何はともあれ、他にはない唯一無二の作品であるという点は間違いありませんから、ぜひとも本作をチェックしてみてくださいね。
まとめ
いかがでしたか?今回は本作『ポプテピピック』についてさまざまな視点から紹介してきました。本作はその圧倒的な特異性と作品としての純粋なおもしろさから多くのアニメファンに支持され、近年のアニメーション作品を代表する作品であると言えるでしょう。声優を変更するだけでも何度でも楽しめる作品構成や、キャラクターとしての色よりもそのキャラクターを担当されている声優さんの色をより前面に押し出した、その斬新な手腕はまさに他の作品では味わうことのできないものであることは間違いありません。引き続き注目されていくアニメーション作品であることは間違いありませんので、ぜひとも他の記事でも本作について調べてみてでくださいね。