プロ野球とお金のシビアな世界をリアルに描いた「グラゼニ」では、これまでの野球漫画にないような登場人物たちの悲喜こもごもを描いています。その中で、数多くの名シーンが生まれてきています。今回は「グラゼニ」の名シーンランキングを発表していきます。
目次
10位 徳さんの名解説
出典: グラゼニ ©森高夕次・アダチケイジ/スカパー!・講談社
元神宮スパイダーズの投手で現在、野球中継の解説者の徳さんは、担当している番組を下ろされるかどうかの当落線上にいました。その中で、やってきたスペシャルウィーク、何とか結果を出したい徳さんは徹底的に下調べをします。しかし、中々先発投手を把握することができません。そんな中迎えた解説で、先発したのは中継ぎの凡田夏之助。現役時代から凡田のことを知り尽くしている徳さんは、誰も真似できないような詳しい名解説を披露し、何とかレギュラーの座を守ることに成功しました。
9位 東光の活躍
出典: グラゼニ ©森高夕次・アダチケイジ/スカパー!・講談社
神宮スパイダーズの第4キャッチャーで、いつもは2軍にいる選手なのですが、年に数回1軍で出場することがあります。今季初めて1軍に昇格した時には、大学時代の動機に引退して就職することを勧められており、結果を出せなければ引退も考えなければならないほどでした。その中で、東光の打棒がさく裂します。客観的にみれば引退して就職した方がいい人生を歩めるように見えますが、この結果が逆に東光の選手寿命を延ばしてしまう形になりました。
8位 凡田夏之助、トミー・ジョン手術を決意
出典: グラゼニ ©森高夕次・アダチケイジ/スカパー!・講談社
文京モップスに移籍した凡田は、優勝争いのため中継ぎ投手として酷使されてしまい肘を故障してしまいます。どうやって復帰するかを考えていたところ、ピッチングコーチからトミー・ジョン手術を受けることを勧められます。トミー・ジョン手術を受けると、確実に1シーズン棒に振る代わりに回復できることを考えた結果、凡田はトミー・ジョン手術を受ける決意をします。
7位 関谷の勝負強さ
出典: グラゼニ ©森高夕次・アダチケイジ/スカパー!・講談社
ワイルドワンズの打者でチャンスに強いバッティングが魅力の選手です。最近では珍しい昭和の香りがする選手で、朝までのみ歩くこともあれば、二日酔いで守備に就くこともしばしばです。しかし、ここぞという場面での集中力はすさまじく、その威圧感もものすごいです。凡田曰く、肉食系の野球選手です。
6位 凡田夏之助vs土手来
出典: グラゼニ ©森高夕次・アダチケイジ/スカパー!・講談社
瀬戸内カービナッツの大打者の土手来は、近年年俸に見合った活躍ができずチームの構想から外されそうになっていました。そんな中、スパイダーズの凡田夏之助と対戦します。しかし、凡田の投げたボールが土手来の右手首に当たり、骨折となり戦線離脱してしまいます。土手来の構想外を考えていた首脳陣もデットボールでは、そうすることができないため、チーム編成が硬直してしまいました。
5位 球威へのあこがれを捨てる凡田夏之助
出典: グラゼニ ©森高夕次・アダチケイジ/スカパー!・講談社
バッティングピッチャー兼スコアラーの栗城さんのアドバイスで、球威を上げるフォームにしてみた凡田夏之助。最初のうちは、バッターが面白いように球威に押されて詰まらせるのに快感を覚えていましたが、ここ一番というところでコントロールが甘くなってしまい打たれてしまいます。この失敗を機に元の請求重視のフォームに戻すのですが、プロ野球選手の重要な分岐点を表しているシーンです。
4位 野球選手の食生活
出典: グラゼニ ©森高夕次・アダチケイジ/スカパー!・講談社
凡田夏之助と是川が不振にあえいでいるときに訪れた焼肉店で、凡田たちは野菜を中心に食べ、酒は飲まないなど体に気を遣った食事をして、巻き返しを誓います。しかし、近くの席で食事をしていた他球団の選手は、肉を大量に食い、ビールを飲み、タバコを吸うなど豪快な食事ぶりがうかがえます。アスリートとして正しいのは凡田たちですが、1年を戦い抜くプロ野球選手にとっては、いかにリフレッシュするかというのも重要なことなのかもしれません。
3位 原武裕美のピッチング
出典: グラゼニ ©森高夕次・アダチケイジ/スカパー!・講談社
瀬戸内カービナッツの原武裕美は、ファンから番長の愛称で親しまれているピッチャーです。目立った球種は持っておらず、身体能力が低いため投手としてはいまいちなのですが、巧みな駆け引きによって相手バッターを抑えることを得意としています。時には、時間をかけてバッターをじらしたり、突如開き直ってストレートを投げ込むなど、こういった相手の裏を突くような投球術でなぜか抑えています。
2位 大野と凡田夏之助の挑戦
出典: グラゼニ ©森高夕次・アダチケイジ/スカパー!・講談社
打撃不振に悩んでいた神宮スパイダーズの大野に対して、凡田夏之助と共に同じ山梨県人会の元プロの解説者・徳さんから、序盤の29試合が終わる後4試合で打率を3割orホームランを4本打つ指令を受けます。この指令を達成するためには、最低でも1日に1本ホームランを打たなければいけません。また、同席した凡田夏之助もここ最近撃ち込まれていたこともあり、同じ29試合までに防御率を2点台にするという指令を受けていました。このような無茶な要求に対して、大野は開き直ってホームランを狙うようになり見事指令を達成します。一方、凡田夏之助はそこから調子を上げ、無失点ピッチングを続けるのですが、惜しくも防御率3.00とギリギリ達成できませんでした。
1位 凡田夏之助の習性
出典: グラゼニ ©森高夕次・アダチケイジ/スカパー!・講談社
凡田夏之助は他球団の1軍選手の年俸をソラで言えるほどの年俸マニアです。また、プロ野球はお金を稼いでなんぼという考え方を持っているため、対戦相手の年俸が勝負に影響を及ぼすほどになっています。例えば、自分よりも年俸の低い選手には、見下ろして投げることができるため、抑えるのですが、自分よりも高い年俸をもらっている選手には萎縮してしまい打たれてしまいます。そんな中、ブルーコメッツの小森と対戦した時、小森の年俸は凡田夏之助と同じ1800万円でした。対戦相手の年俸によって勝負が左右される凡田夏之助にとって、同じ年俸の相手に対してはどうなるのか気になる勝負でした。結果は、きわどいタイミングの内野ゴロだったのですが、相手監督の抗議で判定が覆るという、勝ちも負けもしないという形で終わりました。
まとめ
出典: グラゼニ ©森高夕次・アダチケイジ/スカパー!・講談社
他の野球漫画と違って、「グラゼニ」の名シーンはかなり独特なものが多いですね。お金を稼ぐために日夜奮闘する野球選手をリアルに描いているからこそ、そういったシーンが生まれるのでしょう。今後も登場人物たちがどのような活躍をするのか注目ですね。