今期からアニメ版が公開され、今まさに飛ぶ鳥を落とす勢いの『聖女の魔力は万能です』ですが、本作は女性に特化した描写や物語構造が多く、男性のアニメファンは本作を見ようか戸惑っている方も多いのではないでしょうか?そこで今回は男性ライトノベルファンである私が『聖書の魔力は万能です』を読んでみた感想と、男性のアニメファンの皆さんにお勧めしたい本作の面白いところを紹介していきたいと思います。
目次
男性ファンから見た本作の印象
まずは本作を男性からの視点で解説していきたいと思います。女性からの視点でよく語られる本作ですが男性から見てみた本作の印象はどうなのでしょうか? 実際に私が本作を読んだ際の印象を含めて詳しく解説していきたいと思います。
戦闘描写が少ない驚き
まず第一印象として浮かぶのは異常なまでに戦闘描写が少ないことです。異世界転生系というと戦闘描がメインに描かれることが多く、戦闘描写こそが異世界転生系の取り柄であるとも言えるのですが、本作ではあえて戦闘描写が避けられてます。
淡白で読みやすい物語
さらに本作では戦闘描写だけでなく、異世界転生系特有の専門用語が登場することが少ないので、いちいち新しい単語が登場するたびにつっかかる心配がありません。 電車に乗っている最中や何か作業しながらさらさらっと見るのに向いている文章であるといえます。
登場する男性キャラクターたちが案外萌える
さらに、何といっても本作の特徴と言えば登場する男性キャラクターたちがすべて魅力的であるという点でしょう。 異世界転生ものと言えば多くの魅力的な女性キャラクターが登場するというのが定番ですが、本作では主人公が女性であるということもあり、ヒロインとしての女性キャラクターよりもヒーロとしての男性キャラクターの方が魅力的に描かれています。この男性キャラクターたちが我々男性の目から見てもかなり魅力的に描かれており、あっという間に魅了されてしまうんですよね。
男性ファンから見た本作のツッコミどころ
それではここからは男性側から見るとちょっとつっかかってしまう本作の特徴について紹介していきたいと思います。あくまでも本作が作品として悪いのではなく女性に向けて作られている作品だからこそ男性からは少しつっかかってしまうということです。
そこまでうまくいくのか?
まず第一にセイと男性キャラクターたちの関係があまりにもうまくいきすぎているところにはつっかかります。さすがに男性側から見てみて都合のよすぎる描写が目立ち「そこまでうまくいくのだろうか?」と考えてしまうシーンも多々あります。ただこれは女性から見てみた男性向けライトノベル作品にも言えるのかもしれませんね。
セイ、退屈じゃないの?
さらに男性から見てるとセイの行動原理もよく解りません。そもそも女性と感性が違うということもあると思うのですが、セイがどうしてそのような行動をするのか考え込んでしまうところもちらほらあります。
困っている人をほっといているようにも見える
具体的にはセイがせっかく能力を授かって異世界に転生したのに、積極的に誰かを助けようと行動することが少なく、まるでセイが困っている人をほっといているように感じてしまいます。
富は!?名誉は!?
またセイ自身、富や名誉ではなく穏やかな生活を望んでいるため、刺激的な物語の展開がなく男性読者からすると少し退屈に思えてしまうかもしれません。
男性ファンでしかできない本作の楽しみ方!!
男性読者が見るとややつっかかるところがある本作ですが、逆に男性ファンでしか楽しめない本作の楽しみ方も存在します。女性ファンに向けて特化している本作ですが、女性ファンに向けて作られた設定や工夫の数々が男性ファンから見てみると「別の意味で面白い」といったこともありますのでこちらも詳しく紹介していきたいと思います。
少女漫画のような楽しみ方
まず大前提として本作は女性に向けて作られている作品なので、男性キャラクターとのドキドキする交流やそれぞれのキャラクターの細かな心理描写など、女性が見て楽しい要素が多く取り込まれています。これらの要素は男性側からして見ても新鮮で面白い要素となっているので ぜひチェックしてみてください。
本作の推しは男性キャラクター!?
このように本作に登場する男性キャラクターは女性がドキドキするような行動を多くとっています。そのため男性から見ても同じ男性キャラクターが可愛く見えてしまうのです。他の異世界転生型作品では見られない、ちょっぴり可愛らしい男性キャラクターが登場するのも本作の特徴であるといえます。
セイのめんどくささで他のキャラクターが際立つ!?
男性から見てみると色々とツッコミどころがある主人公セイですが、セイがここまで捉えにくい人物だからこそ、周りの男性キャラクターに逆に共感してしまうというところもあると思います。まさにセイは他のキャラクターが輝くためのスパイスなのです。
案外男性でも楽しめる!?
このように本作は意外と男性が読んでも楽しむことができる作品となっております。女性向けの作品だからと言って毛嫌いすることなく、ぜひ一度読んでみてはいかがでしょうか?
賛否両論!主人公セイはあり!?なし!?
上記で解説してるように主人公のセイはかなり賛否両論のあるキャラクターです。特に男性読者からはつっかかるところが多くあるらしく、人によって評価が分かれています。ここでは本作の主人公性が男性から読んでみてアリなのかナシなのか少し踏み込んで考えていきたいと思います。
確かに賛否はある
実際本作を読んでみての感想なのですが、やはり主人公のセイに関しては賛否がありそうだなぁというのが印象です。一切向上意欲が見られず自らの生活にしか執着してないとも取れるセイの行動には、反感を覚えてしまう読者も多いようです。
男性では理解できない行動もちらほら
このようにただでさえ女性心理が分かりにくい男性から見てみると、さらにセイの行動は理解しにくくなっています。ただ逆に言ってしまえば、そこにさえ目をつぶれれば男性でも十分に楽しめる作品であると言えるでしょう。
悲劇のヒロインが好き
ただひとこと言えるのはやはり男性は悲劇のヒロインが好きだということです。セイのように何でもそれとなくこなせてしまい苦労することのないキャラクターには肩を持ちたくなくなってしまうと言うのが男心なのです。
セイの存在があるから本作は面白い!!
ただ1つだけ確かにいるのはこのようなセイのめんどくさい性格があるからこそセイの周りにいる男性キャラクターが魅力的に見えるというのも事実です。セイは本作が面白くあるために絶対に欠けることのできない必要な一つのピースであるという点は間違いないと言えるでしょう。
男性から見た本作のストーリー
ここからは本作のストーリー展開について男性から見てみるとどうなのかという点について紹介していきたいと思います。ライトノベル作品ではストレスなく読むためにも、ストーリー構成は重要な役割を担っており、一言で言ってしまえばストーリーで良い作品はたとえキャラクターが魅力的でなくても、それだけで見る価値のあるものであると言えるのです。
淡白でわかりやすい
まず本作の特徴として1つ言えるのは淡白でわかりやすいというものです。現実世界ではない世界がセイの主観によってのみ描かれており、情報量もそこまで多くないのでストレスなく読み進めることができます。
わかりやすさの代償
このように本作の物語進行は非常にわかりやすく気軽に楽しむことができるものとなっているのですが、その代わりに専門用語などの登場による重厚な物語特有の面白さは失われておりガッツリと異世界の世界観に入り込んで楽しみたいという方には物足りない作品となっていると言えるでしょう。
男性が見ても十分面白い!!
しかし本作はそのようなデメリットを加味しても、気軽に楽しむことができるファンタジー作品というストーリーの面白さは出ており、男性が見ても充分楽しめるものであると言えるでしょう。
結局本作は男性から見てありなのか?
このようなことを加味して本作は結局男性でも楽しむことができるのでしょうか? ここでは実際に本作を読み通した私なりの結論を紹介できればと思います。
むしろ面白い!!
一言で言ってしまえば、ターゲット層ではないが故の違和感は多少はあるものの、むしろ普段は触れないような手法の作品を見ることができ、逆に楽しむことができました。ありきたりな異世界転生系の作品に辟易としている読者のみなさんには非常にオススメできる作品であるといえます。
まとめ
いかがでしたか? 今回は「聖女の魔力は万能です」について男性の視点から楽しむことができるのかということを解説していきました。結論としては男性から見ても工作は非常に面白い作品ですぜひこの記事をもっと見て興味を持っていただければと思います。