日本で一番有名なアニメ会社といえば、スタジオジブリではないでしょうか。巨匠宮崎駿監督を始め、世界観からグッと引きこんでくる高畑勲監督を筆頭に沢山のアニメを輩出していますよね。そんなジブリ映画の原作がどんなものなのか、気になったことはありませんか?原作通りではなく、ジブリらしく内容やキャラクターを変更していることもあるんです。ここではそんなジブリが魅了された原作をご紹介していきます!
目次
- ジブリの原作 風の谷のナウシカ
- ジブリの原作 天空の城ラピュタ
- ジブリの原作 となりのトトロ
- ジブリの原作 火垂るの墓
- ジブリの原作 魔女の宅急便
- ジブリの原作 おもひでぽろぽろ
- ジブリの原作 紅の豚
- ジブリの原作 海がきこえる
- ジブリの原作 平成狸合戦ぽんぽこ
- ジブリの原作 耳をすませば
- ジブリの原作 もののけ姫
- ジブリの原作 ホーホケキョとなりの山田くん
- ジブリの原作 千と千尋の神隠し
- ジブリの原作 猫の恩返し
- ジブリの原作 ハウルの動く城
- ジブリの原作 ゲド戦記
- ジブリの原作 崖の上のポニョ
- ジブリの原作 借りぐらしのアリエッティ
- ジブリの原作 コクリコ坂から
- ジブリの原作 風立ちぬ
- ジブリの原作 かぐや姫の物語
- ジブリの原作 思い出のマーニー
- ジブリの原作は一度読むべき
ジブリの原作 風の谷のナウシカ
宮崎駿監督作
スタジオジブリが登場する前の第1作として有名なのが、「風の谷のナウシカ」です。こちらの原作は脚本・監督と務めた宮崎駿監督本人のものなんです。当時は原作が無ければ映画化しないという話だったため、急遽宮崎駿監督が原作となる漫画をアニメージュで連載したのです。映画の為に原作となる漫画を描く、というのは今でも珍しい話ですよね。しかし、宮崎駿監督がそこまでしてくれたからこそ、名作の「風の谷のナウシカ」があるんですよね!
ジブリの原作 天空の城ラピュタ
原作無し
スタジオジブリとしては初めての作品となるのが、大人気の「天空の城ラピュタ」です。実はこの作品には原作が無く、なんと宮崎駿監督が小学生のころに思い描いていた架空の物語を映画にするために練り上げたものなんです。小学生の頃にこんな壮大なストーリーが思い付くあたり、天才としかいえませんね。あっぱれです。
ジブリの原作 となりのトトロ
宮崎駿監督作
こちらも大人気のジブリを代表する作品で、「となりのトトロ」の原作者は監督・脚本を務めた宮崎駿監督です。まだ宮崎駿監督が1970年代に日本アニメーション、テレコムアニメーションに在籍していた際に書き溜めていた作品なんです。宮崎駿監督は昔から意欲的で、会社を設立してから自身が書きたかった作品をずっと公開しているんですね。尊敬します。
ジブリの原作 火垂るの墓
小説
高畑勲監督が脚本を務め、原作は放送作家・漫才師・歌手・落語家と、多分野で活躍してきた野坂昭如(のさか あきゆき)さんの作品です。本人の戦争体験を元にした自伝的なストーリーなんです。二人の妹さんがおり、上の妹さんには愛情を注いでいましたが、生活が苦しくなり下の妹さんには餓死させてしまったそうです。そんな過去もありこの作品では妹思いの兄を描くことにより、下の妹さんへの贖いのためとも言われています。そんな話を聞くとまた辛くなってしまいますね。
ジブリの原作 魔女の宅急便
角野栄子作
こちらも大人気作品のひとつである「魔女の宅急便」の原作は、角野栄子(かどの えいこ)さんが執筆した児童書なんです。原作の表紙ではキキの髪は長くいくらいで、他は忠実に再現されていますね。タイトルも変えなず魔女の宅急便の原作の雰囲気そのままに、しかしジブリらしく明るく楽しい映画になりました。
ジブリの原作 おもひでぽろぽろ
少女漫画
淡い恋として大人気になったのが、高畑勲監督・脚本の「おもひでぽろぽろ」です。原作は岡本螢(おかもと ほたる)さんと、刀根夕子(とね ゆうこ)さんの共作です。原作のイラストが思っていたより可愛すぎて衝撃ですが、ご存知の通り内容はキュンキュンした作品です。原作では高校生のタエ子が回想するストーリーになっています。27歳のOLのほうが高畑勲監督にとってやりやすかったそうです。
ジブリの原作 紅の豚
飛行艇時代
飛行艇乗りのかっこいい生き様が魅力の「紅の豚」の原作は、宮崎駿監督が雑相ノートという雑誌に掲載されていた短編漫画なんです。しかもそのページ数はたったの15ページです。そこから約90分のアニメ映画にしたということは、漫画では描き切れなかったシーンを描かれたということなんでしょう。宮崎駿監督は趣味の映画と言っていましたが、誰もが飛行機や空に憧れた作品なんではないでしょうか。
ジブリの原作 海がきこえる
バイブル
1990年から1992年までアニメージュにて連載された、少女小説を原作にしているのが「海がきこえる」です。宮崎駿監督や高畑勲監督が一切関与していない作品で、テレビ放送されました。ジブリの中でもあまり知られいない作品ではありますが、原作は大人気作家の氷室冴子(ひむろ さえこ)さんです。他にも恋愛ものを多く手掛けており、そのどれもが今活躍されている作家さんに影響を与えています。
ジブリの原作 平成狸合戦ぽんぽこ
高畑勲監督らしさ
原作・脚本共に高畑勲監督なのが「平成狸合戦ぽんぽこ」です。この時代にはよくテレビで妖怪ものが多く放送されていたのを覚えています。なのでこの狸の化学(ばけがく)が面白くて、観客にヒットしたのではと推測ます。今でも定期的に金曜ロードショーで放送されていますね。この作品ではジブリで初めて、宮崎駿監督意外の監督が原作者となりました。何回見ても考えさせられ、温かみある作品です。主題歌の「いつでも誰かが」は色んなテレビでも聞くことがあるくらい大人気になりました。
ジブリの原作 耳をすませば
少女漫画
大人気漫画雑誌からの原作が「耳をすませば」です。流石少女漫画からの原作なのでキュンキュンが止まりませんでしたよね。作者は柊あおい(ひいらぎ あおい)さんで、長期連載を目指していた「耳をすませば」があまり人気が出ず終了となった際、宮崎駿監督が気に入りジブリ側が依頼する形で原作を描きあげたそうです。後にも先にもジブリから依頼されたのはこの作品のみなんですよ。そう考えると運命的な出会いですね。
ジブリの原作 もののけ姫
大作
原作・脚本・監督を務めたのが宮崎駿監督です。構想に16年、制作に3年を費やしたまさに大作で、勿論その年の映画興行収入1位を記録しています。宮崎駿監督の思いを見事に表現し、正義を二つ戦わせることでの葛藤で観客を引き込んでいきましたね。またOPで宮崎駿監督らしく、一気に盛り上げることで世界観をグッと表現されています。今でも大人気の作品です。
ジブリの原作 ホーホケキョとなりの山田くん
4コマ
朝日新聞の朝刊の4コマであった、ののちゃんを原作にしたのが「ホーホケキョとなりの山田くん」です。脚本を高畑勲監督が務め、もののけ姫とは真逆のハートフルコメディです。オムニバス形式で物語が進んでいき、山田家の個性溢れるキャラクターたちがドタバタの日常を送っています。ずっと見てても飽きない作品です(笑)間の取り方や動き、そして短いセリフで笑わしてくれます!
ジブリの原作 千と千尋の神隠し
1位
日本歴代興行収入1位の「千と千尋の神隠し」は、原作・脚本・原案を宮崎駿監督が務めた作品です。もう天才過ぎて!世界観・舞台・ストーリー・キャラクター全てに関して想像以上の作品です。現代っ子過ぎる千尋の大冒険が心揺さぶられます。映画プロデューサーである奥田誠治(おくだ せいじ)さんの10歳の娘さんを喜ばせたいという理由で企画されたそうです。そして勿論千尋のモデルも娘さんで、とても魅力的で仲がいいことがうかがえますね。
ジブリの原作 猫の恩返し
続編
ジブリでは初めての続編作品が「猫の恩返し」です。耳をすませばで主人公の月島雫(つきしま しずく)が描いたストーリーという位置づけの本作は、勿論耳をすませばの原作者である柊あおいさんの作品です。元々原作名は「バロン 猫の男爵」ですが、内容にそこまでの変更はありません。猫が沢山登場する作品なので、猫好きにはたまらない作品ですよね。
ジブリの原作 ハウルの動く城
久しぶりの原作者
宮崎駿監督が脚本・監督を務めた「ハウルの動く城」の原作は、イギリスの作家であるダイアナ・ウィン・ジョーンズさんの「魔法使いハウルと火の悪魔」です。宮崎駿監督作品としては約15年ぶりの他者からの原作ですが、その内容や結末は少し違うようです。戦争要素は一切無く、キャラクターの年齢や登場人物も少し変わっているので、是非原作のほうも読んでおきたいところです。
ジブリの原作 ゲド戦記
アメリカ作家
アメリカのアーシュラ・K・ル=グウィンが原作であるのが「ゲド戦記」です。英語圏におけるファンタジー作品で、「指輪物語」「オズの魔法使い」と並ぶ人気ある作品です。当初は宮崎駿監督が監督を務める予定でしたが、息子の宮崎吾郎さんが監督をされました。実は昔から映画化を望んでいた宮崎駿監督が、ポスターにもなった吾郎さんの絵を見て監督を譲った作品なんです。
ジブリの原作 崖の上のポニョ
7年ぶり
宮崎駿監督が約7年ぶりに原作されたのが「崖の上のポニョ」です。主題歌も大変人気の作品で、まさに子供の映画という感じですよね。実はポニョの本名は「ブリュンヒルデ」というんです。映画内では発表されませんでしたが、ポニョとして覚えているのでなんだか違和感ですね(笑)作画スタイルを敢えてアナログ化し、ジブリの作画技術を知らしめた作品でもあります。
ジブリの原作 借りぐらしのアリエッティ
大ヒット作
イギリスの児童文学作家で有名な、メアリー・ノートン作の「床下の小人たち」を原作にしたのが、「借りぐらしのアリエッティ」です。元々は約40年以上も前に宮崎駿監督と高畑勲監督が企画したものですが、2008年に再度宮崎駿監督が企画し映画化が実現したそうです。監督にはジブリで作画・動画スタッフとして活躍していた米林宏昌(よねばやし ひろまさ)監督が起用され、初作品ながら大ヒットとなりましたね!原作はまだまだ続編があるので、続きが気になる方は是非読んでみてくださいね。
ジブリの原作 コクリコ坂から
イメージが違う
佐山哲郎(さやま てつろう)さんによる少女漫画が原作なのが、宮崎吾郎監督作品の「コクリコ坂から」からです。作画とジブリのキャラクターデザインが全く違うだけに驚きますが、時代が伝わる絵ですね。原作では髪の色も鮮やかで、ジブリの映画とは違います。ジブリでは大人しいイメージの映画なので、そこは少しジブリらしく変更したのでしょう。ジブリらしく、原作に忠実では無くても色はあまり変えず、さらに良くしてくれるのがジブリ作品ではないでしょうか。
ジブリの原作 風立ちぬ
闘病記
主人公である堀辰雄(ほり たつお)自身の実体験を描いた「風立ちぬ」を原作にしたのが、ジブリでの「風立ちぬ」です。元々宮崎駿監督が好きな作家でということから企画されました。主人公の妻である菜穂子(なほこ)のモデルは勿論堀が約1年間の短い婚姻期間を設けた妻の節子(せつこ)です。節子も結核にかかり二人で最後まで懸命に生き、キャッチコピーにあるように、「生きる」に集点をおいた作品ではないでしょうか。この作品で引退宣言をされた宮崎駿監督ですが、2017年に新たに長編作品に挑んでいます!
ジブリの原作 かぐや姫の物語
竹取物語
高畑勲監督の最後の作品となった「かぐや姫の物語」の原作は、勿論竹取物語です。制作に8年、製作費に50億円を費やした作品です。高畑勲監督の前作といば、「ホーホケキョとなりの山田くん」でその時の技法である、作画した線を活かした作品になっています。それがかぐや姫の物語のイメージとピッタリあっており、世界観が既存するアニメとの差別化を図っています。柔らかいながらも緊張感のあるシーンではグッと心を掴まれる、そんな作画です。
ジブリの原作 思い出のマーニー
イギリス作家
イギリスの児童文学作家であるジョーン・G・ロビンソンが原作なのが、「思い出のマーニー」です。1967年に初版が発行されており、イギリスでも有名な児童書です。いまでも改訂版が発売されるくらい人気がある作品なんですよ。本は上と下に分かれており読み応えもあります。ジブリとしては初めてのWキャストで注目されましたね。
ジブリの原作は一度読むべき
いかがでしたでしょうか。【ジブリ】ジブリを虜にした原作一覧をご紹介しました。他者からであったり、宮崎駿監督のものであったり様々ですが、作家としては選ばれてみたいものですね。原作とアニメでは内容やキャラクターなどが多少変更されていますが、それもまたジブリの味が出て良いと思います。原作に忠実である必要はないと思いますよね(マナーとして作家に許可は必要ですが)。今後またどんな原作が選ばれるのか楽しみです!