中間管理録トネガワは殺伐とし命懸けのギャンブルをテーマにした作品カイジシリーズのスピンオフ作品です。しかし、その内容はまさかのギャグアニメっ……!原作の殺伐とした空気はなく、原作を踏襲した言い回しや表現も全てがギャグ……!中間管理職コメディです。そんな上司と部下の間で苦悩しながらも奮闘していく作品の主人公、利根川幸雄について紹介していきたいと思います。
原作、カイジにおいてのトネガワ
原作である賭博黙示録カイジおよびアニメ逆境無頼カイジに登場したトネガワは、多重債務者たちを対象とした命懸けのギャンブルの企画、運営を任されていました。多重債務者たちを言葉巧みに恫喝し発破をかけ、カイジ達をその渦中に巻き込んでいきました。法を逸脱したブラック企業帝愛のナンバー2らしく、多重債務者が死のうが気にもかけない悪党でありカイジの宿敵として描かれました。
カイジと直接対決…!そして焼き土下座へ
鉄骨渡りをやり切った後にEカードでカイジと直接対決することになった利根川は終始カイジを圧倒します。しかし、ちょっとしたことからカイジにイカサマを見破られ捨て身の策略で敗北。その後の勝負も利根川の驕りと優秀さに付け込まれて敗北し兵藤会長の怒りを買ってしまいます。勝負に負けた利根川は兵藤会長の怒りを買って焼き土下座に処されます。利根川はやり遂げたもののいない焼き土下座をやり遂げるものの、その後の消息は不明。
利根川幸雄……!中間管理職……!
帝愛NO2の利根川は所謂中間管理職の人間であり、会長の兵藤和尊の暴君じみた気まぐれに振り回されたり、部下の暴走やミスのフォローに奔走したりと日々神経をすり減らしています。基本的に優秀な利根川は持ち前の実力を活かし、中間管理職の業務に臨んでいます。
激務……!中間管理職
中間管理職である利根川の業務は基本的に激務……!気まぐれな会長に呼び出されればどこにいても飛んでいかなけばならず、その都度会長のワガママに付き合わなけばなりません。会長の兵藤は基本的に人格破綻者であり、利根川をもってしてもその行動や感情を読み切ることはできず、万が一怒らせてしまえばは制裁不可避。利根川は日々会長の行動に気を配らなければなりません。
没個性の黒服たち……!
利根川の忠実なる部下の黒服たち。彼らは一見没個性のモブキャラであり、区別などつきません。しかし、彼らにも持って生まれた名前や薄いけど特徴があるのです。会長の兵藤は一々黒服の顔と名前を覚える必要はありません。しかし、利根川は別……!利根川は黒服たちにも気を配らなければなりません。何故なら利根川は中間管理職だから。部下たちをないがしろにして信頼を失うわけにはいかず、利根川は没個性の黒服たちの名前を覚えなければならないのです。
汚名を返上し、名誉を挽回……!
いくら優秀な利根川と言えど、時には自分を見失い悪い上司のお手本のような醜態をさらしてしまうこともあります。しかし、そこで終らないのが利根川の優秀たる所以……!部下へのフォローは忘れない。しっかりと名誉を挽回する。そんな気配りができるからこそ利根川は黒服に信頼され慕われています。
利根川幸雄……!優秀で部下からの信頼も厚い男……!
利根川は黒服たちの上司であり、上司に対して強く出られないのはどこの会社でも同様のこと。しかし、利根川は自分のアイデアに苦言を呈する部下の話を無下にせず聞き、代わりに出してきた代替のアイデアがより優れていることを察すると、迷いなく自分のアイデアを捨て部下のアイデアを採用するような器の広さがあります。それに部下へのケアは忘れないため、黒服たちからは信頼され理想の上司のように描かれています。
部下への気配りも忘れない男ではある……が!
利根川は大きなプロジェクトが終わったあとに会議室で打ち上げをしたり、異動する部下に対してありがたい餞別を贈り激励するなど部下へのマネジメントをしっかりとしているため部下に慕われているのですが、その部下へのマネジメントが裏目に出てしまうこともあり、会長への気配りは裏目に出ることも多くいくら優秀な利根川といえど完璧ではありません。
帝愛はブラック企業……!利根川幸雄の苦悩……!
帝愛はブラック企業……!多重債務者に厳しいだけでなく社員に対しても厳しい悪夢のような環境で、そんなブラック企業に勤める利根川も忠実な社畜として働いています。そんな利根川には当然、ブラック並の苦労があります。20連勤くらいは当たり前、突然の呼び出し、会長からの無茶ぶり、パワハラも日常茶飯事です。なお、利根川が理想の上司に見えるせいか、元ネタとなったであろう企業の方がはるかにブラックに見えます。
会長からの悪魔的無茶ぶり、パワハラの数々……!
利根川は会長の兵藤に度々呼び出され、その都度理不尽な要求を出されます。多重債務者たちが人間の醜い姿をさらけ出す悪魔のゲームを企画することから始まり、映画が見たくなったから用意しろ、や占いにハマったから今すぐこいだとか、誰かに狙われているような気がするので影武者を用意しろだのやりたい放題……!それでも従うしかない、利根川は社畜であり、中間管理職だから……!
部下たちの暴走……!振り回される利根川
利根川の仕事は会長のパワハラに振り回されるだけではありません。部下たちの管理監督も中間管理職の利根川の仕事なのですが、その部下たちに振り回されることも多々あります。見た目は没個性の黒服たちですが、時にはあさっての方向に暴走してしまうことも。そんな部下たちのフォローに回るのも利根川のお仕事。部下には厳しくも優しくあたらなければならない。中間管理職だから……!
中間管理職トネガワ利根川幸雄まとめ
原作のカイジではあれほど冷酷無比な悪党に描かれていた利根川ですが、中間管理録トネガワではそんな面影を殆ど感じさせないいい上司です。カイジのスピンオフなのに、非常にコミカルな作品なので、カイジとのギャップが非常に楽しいです。原作ではあんな悪党なのに、こんな上司が欲しい!そう思えるキャラクターです。