2024年春に放送される週刊少年ジャンプ連載のスパイ漫画『夜桜さんちの大作戦』は一般人の主人公が最強で最凶のスパイ一家に婿入りし、命を狙われたり様々なミッションを成功させながら成長していくギャグバトルスパイアクションです。基本的にギャグ路線が強い本作ですが、主人公やヒロインの一族を巡るシリアスな展開もあります。そんな中で重要になってくるのが、主人公と対立する強くてヤバイボスキャラたちの数々です。本作では現在までに4人の重要なボスキャラクターが登場しており、どれも主人公たちに立ちはだかる強敵として活躍します。今回はそんな4人のボスキャラについて解説していきたいと思います。
ボスキャラその① 皮下医院院長 皮下真
表向きには皮下医院の院長を務める医師。その正体は夜桜六美の心臓を狙う謎のスパイ組織『タンポポ』の幹部。夜桜当主の血液に含まれるタンパク質『ソメイニン』を解析し、その血液が夜桜以外の人間にも効果があることから、夜桜の血をドーピング剤として使用し生物兵器に転用する『ソメイヨシノ計画』に関与していました。フランクな性格で、普段は真面目に医師として活動しているようですが、その時点での太陽を圧倒するほどの戦闘能力を保有していました。
朝野太陽にとっての因縁の敵
太陽にとっては妻である六美を狙う存在である他、実は事故死だと思われていた朝野一家の事故に関与しており、直接手を下したかは定かではないものの太陽の家族を殺害した人物です。夜桜の力の源である『ソメイニン』を研究し、その模倣品である『葉桜』を開発。数多くの犠牲者を出した『葉桜』の投与実験にて生存した適合者たちを使い、夜桜一家を襲撃します。太陽の両親は皮下と共同で新薬の研究を行っており、朝野夫妻が知らぬ間に『夜桜』に関する研究に加担させていたようで、研究が結実した際にはリスクマネージメントとして朝野夫妻を含む研究者たちを謀殺したようです。
恐るべき『種まき計画』の首謀者
皮下は生成した大量の『葉桜』を海中に放出するという『種まき計画』を目的としていました。『葉桜』を取り入れた大半の人間は適合できず死に、不完全に適合したものは暴走を繰り返すため、もし計画が成就すれば世界は放出された『夜桜』によって混沌たる世界が出来上がってしまいます。夜桜一家は『種まき計画』を阻止するべく、皮下と対峙することとなります。
夜桜つぼみが血を分けた存在だった!?
皮下真の本名は川下真で、その実年齢は108歳。戦時中に科学者として夜桜つぼみに関する研究に従事し、夜桜の血に苦しみ続けるつぼみを見続けていました。軍の関係者がつぼみの身柄を敵国に渡そうとしたときは自爆覚悟でつぼみを助け出し、その際につぼみに血を分けられたことから夜桜の血の力に目覚めていました。『種まき計画』とは戦争によって飢えや死で満たされた世界を人類の進化によって変えようとしたこと、そして、夜桜つぼみが化け物として扱われることなく普通に生きていける世界を実現しようとしたものでした。夜桜の血を取れ入れられたことで開花も果たしており、その特性は『再生』でした。
ボスキャラその② 夜桜一家の父 夜桜百
夜桜一家の父。スパイ組織『タンポポ』に所属しながら、皮下真の監視および独自の目的のために暗躍。かつて自分の妻である夜桜零を手にかけ、六美を誘拐し凶一郎と六美に大きなトラウマを与えた人物でもあります。皮下が滞在するホテルに侵入した太陽に意味深なメッセージを残しつつ致命傷を与え、『葉桜』の適合者とともに夜桜の屋敷を襲撃し、その結果として六美が太陽に当主の血を与えざるを得ない状況を作り出します。
家族を偏愛する父
夜桜百は家族である夜桜一家に偏愛とも言えるほどの愛情を抱いており、太陽を強くするように仕向けたのも六美を守らせるためでした。そして、その目的は自分の妻である夜桜零を復活させ、家族を取り戻すことでした。そのために何万という人間を犠牲にしており、その精神は狂気とも言える域に達しています。零復活のために夜桜一家、スパイ協会と敵対し、つぼみを利用して作り出した『桜坊』という怪物を利用して襲撃を仕掛け、計画の最終段階を実行します。
夜桜つぼみのクローン
実はその正体は初代当主夜桜つぼみが自らの計画のために生み出した存在。つぼみの子供というよりはつぼみのクローンというべき存在で、夜桜つぼみが9代目である夜桜零の伴侶として送り込んだ存在でした。百の開花は夢を見せることで他者を洗脳する『夢』という開花でしたが、それは機が熟した際につぼみ自身が『夢』によって百を洗脳するため、つぼみによって与えられた開花でした。零と六美を誘拐したのも百自身の意思ではありませんでした。
百と零の反乱
しかし、百は精神に異常をきたしてしまったためにつぼみの支配を受けませんでした。百が正気を失ったのは零に与えられた血の効力であり、百は正気を失うことによってつぼみの支配を回避していたのです。百と零は自分の身を捨ててつぼみの背後にいる黒幕の存在をあぶりだそうとしていました。太陽と凶一郎との戦いの後に一時的に正気を取り戻した百は倒すべき真の黒幕の存在を炙り出し、その後の決着を夜桜一家に託します。
ボスキャラその③ 夜桜つぼみ
初代夜桜当主でスパイ組織タンポポの創始者。六美とよく似た容姿をしており、身体には無数の桜の枝葉が生えています。とりわけ強大な力を有しており、約300年前に生まれたそのときから強力な癒しの力を有しており、その力で数多くの人の命を救ってきました。しかし、その強大すぎる力は彼女自身の身体を蝕み続け、驚異的な再生力から死ぬことも出来ませんでした。戦時中には研究者であった川下真に見守られながら研究対象にされ続けるという悲惨な人生を歩んでいました。そのことから普通に暮らすことを強く望んでいました。
長きにわたる復活計画
300年に渡る過酷過ぎる人生はつぼみの心を蝕み、その心は大きく歪んでいました。そして、老いた身体を復活させ、自らの望みを叶えるために夜桜の世代を重ね、自らの生み出した夜桜百を9代目当主である夜桜零にあてがい、次期当主である夜桜六美を人柱にする計画を計画・実行していました。
死霊を使う夜桜つぼみ
夜桜つぼみはタンポポという組織を使い、自分がタンポポのようにありふれた存在になりたいという願いを実現させるために暗躍します。現在はどこかのアジトにて桜の木に埋まっているかのような描写がなされており、その桜の木を通じて自分の根を全国まで広げていました。その中で自分の親族、かつての夜桜家当主をさながら穢土転生のように復活させます。復活させられた当主は本来目覚めないはずの開花に目覚めており、母にかしづくものもいれば、反抗するものもいました。ただ、反抗した当主にも自由意志は存在せず自分の根を守らせるための傀儡としていました。
夜桜つぼみの良心
生き地獄を味わい続け、歪みきってしまった夜桜つぼみですが、その中には彼女の良心と呼べる部分が残っていました。その良心の部分は皮下真に受け継がれ、皮下が太陽の体内にその血を流し込んだことによって太陽の精神の中に受け継がれていました。つぼみの良心は自分の存在が子々孫々までに深い呪いを与え続けたことを嘆き、自分を殺して欲しいことを太陽に告げます。
ボスキャラその④ 謎の多き真の黒幕 旦
夜桜つぼみの父親。つぼみの力を世に広め、子々孫々に至るまでその全てを管理し、その力を世間に還元しようと暗躍を続けている存在。夜桜つぼみが生き地獄を味わう人生を送ったこと、皮下真がつぼみを研究対象とし種まき計画を実行しようとしたこと、六美たちの両親の死、果ては太陽の家族たちの死にも間接的に関わっていた真の黒幕。零と百が反乱を起こした結果、計画を大きく乱され表舞台に姿を表さざるをえなくなり夜桜一家の前に姿を見せ、夜桜一家の全てを利用し管理下に置こうと考えています。おそらく本作のラスボス。
【夜桜さんちの大作戦】ボスキャラまとめ
今回は夜桜さんちの大作戦に登場する4人のボスキャラたちをまとめてみました。どのキャラも強くて見せ場のある魅力的なボスキャラで、キャラのバックボーンを追っていくことで作品自体が滅茶苦茶面白くなっていく感じがあります。最近登場した旦だけはまだまだ未知数な部分が多いですが、倒すべき敵という感じがして今後の展開が非常に楽しみですね。アニメは2024年4月から放送なので、是非見てください!