前回は「月が導く異世界道中 第一幕」の前半を振り返りました。今回は第一幕の後半を振り返りたいと思います。真や従者の巴と澪の活躍も見逃せません。2024年1月から放送開始される第二幕を見る前に、第一幕を振り返り、より楽しんで第二幕を見ていただければと思います。
第7話「秘薬精製」
第6話でレンブラントへルビーアイの瞳を渡しクエストをクリアした真でした。第7話ではその呪病を治す秘薬を作る話しと、レンブラントへ恨みを持ち、それを邪魔する集団との話しが中心になります。レンブラント商会との関係はこの後も続きます、是非見ておきたいお話しだと思います。
ハザルの秘薬精製
真はトアの仲間のアルケミーマイスター(錬金術師)のハザルと共に、秘薬を作りにレンブラントのところに向かいます。相手がレンブラントと聞いていなかったハザルは青ざめてしまいます。この街でレンブラントに逆らうと生きていけないと噂が流れているのです。ビビりながらも、ハザルは無事に秘薬を作ることができ、レンブラントは奥さんのところへと向かったのです。そして、ハザルは残りの2人分の秘薬精製に取りかかるのでした。
ハザル、あとで2発殴る!
残りの秘薬を作り終えたハザルは、能天気な表情で喜んでいます。そこにレンブラントの従者のモリスが飛び込んできたのです。ビックリしたハザルは秘薬を放り投げてしまいました。真は全能力を使ってなんとか秘薬を確保しますが、壁に頭を思いっきりぶつけてしまいます。そして出た心の言葉が「ハザル、あとで2発殴る!」でした。モリスが飛び込んできたのは、秘薬を飲ませようとしたら激しく抵抗し始め、レンブラントが怪我をしたのです。呪病には薬を飲ませない妨害術式が組まれていたのです。
真の大活躍
真は自分が取り押さえるので、薬を飲ませるようレンブラントに言います。心配するレンブラントでしたが、ハザルやモリスから真の実力を聞き、お願いするのでした。真は奥さんと娘をなんなく抑え込み、無事に秘薬を飲ませることができました。そこへ追加の秘薬を持ってハザルがやってきますが、またつまずいて秘薬を放り投げてしまいます。慌てる真でしたが、モリスが涼しい顔で拾い上げたのでした。真は心の中で「2発殴ったあと、夕飯奢らせる」と誓ったのです。そして、最後の娘にも無事秘薬を飲ませることができ、レンブラントは女神に感謝したのです。真は心の中で「あのクソ女神にだけは感謝しないで欲しい」と思うのでした。
真たちを襲う刺客たち
真がレンブラントの屋敷を出ると、巴と澪が待っていました。そこには数十人の刺客が待っていたのです。レンブラントに恨みを持つ者たちが邪魔をしに来ていました。襲ってくる刺客たちに対し、巴は戦う気がありません。真は巴に何をしているのかと聞くと、「開始の合図がありません、ご老公さまのあれです」と言うのです。真は嫌々ながら「巴さん、ひとつ懲らしめてやりなさい」と合図の言葉を言ったのでした。真たちの相手になるはずもなく、刺客は倒されていったのです。
新しい仲間ライム・ラテ
真はリーダーのライム・ラテに、何故こんなことをしたのか尋問します。すると、ライムたちはレンブラントに恨みをもつ呪術師に嘘の情報で騙されていたのです。真は巴に記憶を読ませ、嘘を言っていないことを確認し、ライムを許しました。そして、巴は密かにライムに接触し、自分の部下になるように言ったのです。真は彼を鍛えて、自分の役に立つようにするつもりでした。
第8話「亜空ランキング」
第7話ではレンブラントの呪病事件を解決しました。第8話では亜空でのちょっとした問題と、ツィーゲで起こっているちょっとした問題のお話しです。今回はどちらも巴が解決していきます。
亜空ランキング
亜空では真や巴、澪との指導訓練で戦士たちが自信喪失していました。真たちは皆の様子を直接聞きに行くことにしました。こっそり様子を聞いていると、巴と澪よりも真と戦うのが憂鬱というのが実情のようです。そこで巴が提案したのが全員参加の個人戦、亜空ランキングでした。定期的に戦いランキングをつけ、上位の者は名誉の戦士とするというのです。最後に真がまだまだ伸びしろがあるのでがんばってほしいと締めくくったのでした。若様の言葉に、亜空の住人はやる気になったのです。
ツィーゲでの問題
ツィーゲでもある問題が起こっていました。レンブラントとの一件でツィーゲの有力な冒険者が怪我をしてしまい、ナンバー1だったライム・ラテは冒険者を引退していました。レベル1000超えの巴と澪に力を借りたいと冒険者ギルドからお願いされたのです。そこで真はトアたちのパーティーを巴に鍛えるよう頼みます。巴は真の悩みを解消するために承諾したのです
巴の特訓
巴の特訓はスパルタでした。体力の強化から始めて、レベル100のパーティーで1匹倒せるかというシャドウテイルを討伐させたのです。ただし、トアたちはヒューマンのスキルに頼った戦い方で全く歯が立ちませんでした。そこで巴はスキルに頼らない戦術を教えて、トアたちの力を底上げしました。トアたちは巴の教えを守り、単独でシャドウテイルの巣を攻略するほどの実力をつけていきました。そして、名実ともにツィーゲのエースとして、名声も上がっていきました。
商会を立ち上げる真
その頃、真はレンブラントに商会立ち上げの相談をしていました。レンブラントは恩のある真に対して全面的な支援を約束してくれたのです。澪は真のお願いでティナラクの森にアンブロシアの花を探しに行っていました。するとその森を守護する種族が見つめていました。
第9話「喰うか喰われるか」
第8話で色々な問題もひと段落し、商会の立ち上げが決りました。第9話ではまず商会立ち上げのお祝い宴会が亜空で行われます。そして澪が調べていたアンブロシアの花の調査の話しが中心になります。底のしれな真が見る事ができる第9話ですね。
クズノハ商会立ち上げの宴会
クズノハ商会の立ち上げが決まり、亜空ではお祝いの宴会が行われていました。亜空の住人が久しぶりに若様に触れ合えるように、巴と澪は真の隣を譲っています。若様の周りには久しぶりに話したい住人たちが集まっています。宴も盛り上がっている頃、巴と澪は真の隣を譲ったことを後悔していました。その時、真の気配が消えました。その後もとに戻りましたが、また気配が消えてしまいます。驚いた巴と澪は真のもとへ慌てて向かったのです。
真の異常な修練!?
巴と澪が向かった先は弓の修練場でした。真は普通に弓道の修練をしていましたが、集中した時に気配を的に向けることで気配が消えていたのです。その状態はこの世界では死んだ時に起きる現象だったのです。巴と澪にとっては、真が自殺しているようにしか思えなかったのです。しかも、その行為によって真の魔力は増大し、女神に匹敵する程になっていました。真は弓道の修練を禁止されてしまったのです。
アンブロシアの花
真と澪は以前調べたアンブロシアの花を管理する種族に会うために群生地に向かいました。その最中、後をつける者がいたので、澪の糸を使い足止めして進みます。群生地に着くと、真は澪と手を繋いで群生地に入りました。澪にとっては至福のひと時でしたが、その至福を破る者が現れます。アンブロシアの花を管理する種族でした。説明しようとする真でしたが、相手は聞く耳を持ちません。そこへ後をつけていたヒューマンも現れ、収集がつかなくなります。問答無用で攻撃してくる管理者たち。澪は至福の時を破られ、正気を失っています。澪を担いで一旦逃げる真でした。
第10話「鬼の隠れ里」
第9話でアンブロシアの花を管理する種族に会いにいった真と澪は、その管理者たちから攻撃を受けてしまいました。第10話では、その管理者たち、森鬼たちとの話しが中心になります。そして、森鬼に成りすましていたリッチも登場し、真の前に立ち塞がります。そのリッチがどうなるのか、分かるのが第10話です。
アンブロシアの花を守護する森鬼
真たちを襲ったのはアンブロシアの花を守る森鬼という種族でした。防御の界で防戦している真に、念話で巴が話しかけてきます。澪と2人で出かけた真を巴は見ていたのです。手伝うように言う真に、稲作と刀の追求を真に要求します。真に渋々認めさせ、巴はようやく手を貸したのです。巴は邪魔なヒューマンを蜃気楼都市に引き込み、そして真に正気を失った澪に真の血を舐めさせるようにアドバイスしたのです。身軽になった真と正気に戻った澪の前には森鬼など相手ではありませんでした。
森鬼の里
真たちを襲ったのはアクアとエリスという名の森鬼でした。彼女たちは真と澪が商談で来たことを一応信じて森鬼の里へ案内することにしたのです。里に着いた真たちは長老たちと会い、商談で来たことを改めて説明しました。長老たちから色々聞かれた真は取り敢えず信用してもらえたのです。お詫びの宴会を後で開くこととなり、それまで部屋で休息をとることになったのです。
真を襲うリッチ
宴会が始まると、突然叫び声が聞こえてきました。アクアとエリスの師匠モンドが長老の息子アドノウを殺してしまいます。そして、モンドの体からリッチが現れたのです。真はなぜ殺したのかリッチに訪ねると、モンドは生気を吸い取ったので気を失っているだけで、アドノウは魔族と通じていたため殺したと言い、そして次はお前の番だと真に言ったのです。そして真に攻撃をしかけますが、真には全く通用しません。逆に真はリッチの力を闇魔法で喰い尽くして倒してしまいます。その様子を見ていた森鬼たちは真へ敵意を剥き出しにします、森鬼は宴会で油断させて極刑にするつもりだったのです。そこへ巴がやってきました、その姿を見た森鬼たちは驚き跪くのでした。
新しい従者の誕生
巴は昔、森鬼の里に無限結界を張ってあげたのです。森鬼は巴が真の従者だと知り、ひれ伏すしかなかったのです。亜空に連れていかれたリッチには贖う力も気力もありませんでした。そんなリッチに巴は真の従者になるよう命じたのです。真に力を貸して欲しいと言われたリッチは従者になることに応じました。真とリッチの力の差がありすぎたため、真の魔力が籠った魔具を付けさせ、真が魔力を抑えてようやく従者の契約が成立しました。そして無事、リッチが従者になった時、巴に突然異変が起こります。遠くで爆発する音がした後、巴は頭から血を流し倒れてしまったのです。
第11話「さようなら」
第10話では森鬼の里でリッチと戦い、従者にしてしまいました。その時突然の爆発音と共に巴が倒れてしまった所で終わってしまいましたね。第11話では何故巴が倒れてしまったのか、そして異世界に来てから初めて真自身が忘れていた感情が溢れ出します。ある意味真の転換期になる第11話です。
ヒューマンの悪意
突然の爆発は、巴が森鬼の里から蜃気楼都市に引き込んだヒューマンがきっかけで起こったものでした。ヒューマン達はお人好しそうな真を利用し、一儲けしようと考えて近づいていたのですが、蜃気楼都市に連れ込まれたヒューマンは廃棄用の武器や魔道具を盗んで逃げようとしたのです。それを見つけ止めようとした亜空の住人と揉めた時に、真の魔力を溜めこんだドラウプニルが爆発してしまったのです。
真の心を壊すヒューマン至上主義
その爆発から皆を守ろうと、巴の分体が水の障壁を張りますが、ヒューマン2人とハイランドオーク、そして巴の分体が巻き込まれて死んでしまいます。その影響で、巴が突然倒れたのでした。真は回復の界、リッチは回復魔法で怪我人をなんとか助けることができました。真は周辺を探索すると、爆発で霧の門が開き、ヒューマンの一人が外界へ脱出した痕跡がありました。真が追いかけようとした時、そのヒューマンの記憶が真の中に流れ込んできたのです。真を利用した事、爆発の原因を作った事、そしてヒューマン至上主義で亜人を蔑んでいる事、真の中で何かが壊れていったのです。
蘇る人間としての普通の心
奇蹟的にツィーゲの街に戻る事ができたヒューマンでしたが、周りを霧に囲まれます。そこへ真がやってきたのです。真に対して暴言を吐き、解放するよう要求するヒューマンですが、真の顔が無表情になった時、「今僕は、あの森で殺しておくべきだったと心から思っている」と呟くのでした。意味が分からなくとも恐怖を感じたヒューマンは真に襲い掛かります。真は冷静に両腕を切り落とし、蹴りを喰らわせ叩き伏せます。泣きながら命乞いをするヒューマンに、「じゃあ、さようなら」と言い、喉元に短剣を刺したのでした。初めて自分の意思で人を殺した真は冷静を保っていましたが、急に涙が溢れてきます。その時元いた世界では死ぬ事は悲しい事だったんだと気づくのでした。そして真はその場で号泣したのです。
真の決意と襲撃
翌日、亡くなった仲間の離魂の宴を行ったあと、真は知識と常識から一文字とり、リッチに「識」と名前をつけました。そして真はある決断をします。中立都市ロッツガルドの学園に入ることを決めたのです。真は今回の事件をきっかけにもっと女神やヒューマン、魔法やこの世界のことを知りたいと思ったのです。そして真と識がいよいよロッツガルドに向かおうとしたその時、「見つけた」とクソ女神(真の心の声です)の声が聞こえ、真だけ転移させられてしまいます。そしていきなり剣を持った女性に襲われたのでした。
第12話「月が導く・・・」
11話では、仲間の死と初めて自分の意思で人を殺めた事で人間の心を思い出した真でした。そして、いきなりクソ女神(真の心の声)に戦場に転移させられ、襲われるところで終わりました。第12話では、その襲ってきた相手との死闘がメインになります。真が力を解放し、初めて思いっきり戦うシーンは必見です。
竜殺しのソフィアと上位竜ランサー
クソ女神(真の心の声)に転移させられた場所はヒューマンと魔族の戦場でした。真を魔族と戦わせるためにクソ女神が転移させたのです。そして、真を襲ってきたのは魔族側についている竜殺しの異名を持つ冒険者のソフィア=ブルガでした。その傍らにはなんと上位竜のランサーがいたのです。女神の光と共にやってきた真を、女神が送り込んだ者と思い襲ったのでした。真は誤解を解こうと説得します。自分は女神に味方する筋合いも無く、戦う意志も無いと伝えますが、ソフィアとランサーは聞く耳を持たず、真を殺そうと襲い掛かるのでした。
真の魔力解放!
どれだけ説明しても、聞く耳を持たず襲ってくるソフィアとランサーに、真もついに堪忍袋の緒が切れます。ドラウプニルを外し、全魔力解放をし、ソフィアとランサーを吹き飛ばします。真を格下扱いで舐めていたソフィアとランサーは、真のブリッド攻撃に吹き飛ばされ混乱します。そこに氷結の水の矢を射ち込んだのです。その時、ソフィアが不意をつき、真に切りかかってきました。とっさにその剣をエルダードワーフの創った打根で受け止めると、ランサーの力が込められたソフィアの大剣は砕かれてしまいました。すると、ソフィアは真に抱き着き、上空高くへ連れて行き、落下させたのです。
決着!
これで勝ったと確信したソフィアとランサーに、上空から真のブリットが降りかかります。そして、真は付けていたドラウプニルと一緒に、全魔力の水の矢を放ち、自分は亜空へと避難したのです。真の放った矢は一帯を氷漬けにし、ヒューマン軍と魔族軍の殆どを壊滅させてしまいます。そして着弾地には大きな湖を作ってしまいました。ソフィアとランサーはかろうじて生き残り、真への雪辱を誓うのでした。
第1幕の締めは!?
真が目が覚めると、自分の部屋で寝ていました。そしてその傍らには巴と澪が寝ています。真を回復し疲れて寝ていたのです。真はソフィアとランサーに襲われたことを皆に説明し、もっと自分も強くならなければと思うのでした。その後、ツィーゲでクズノハ商会の第1号店も開店し、森鬼たちの亜空への移住も決まり、真は改めて召喚されてからのことを回顧したのでした。「これからも、一寸先は暗夜行...かな。by深澄真」心の川柳。
第一幕の後半6話振り返りまとめです
前回の記事を含めて、「月が導く異世界道中」第一幕を簡単に振り返ってきました。第二幕では、行く事ができなかったロッツガルドでの内容が中心に進んでいくと思います。連続2クールでの放送なので、原作のどのあたりまでがアニメ化されるのかとても楽しみです。ツキミチファンの方はもちろんですが、まだ見たこと、読んだことがない方も是非見て頂けたらと思います。最後までお読みいただき、ありがとうございました。