BLEACHでは死後の世界、いわゆる霊界の事が「尸魂界(ソウルソサエティ)」と呼ばれています。死神や貴族が住む瀞霊廷とその周囲の死者の魂が住む流魂街に分かれており、通行証を持っていない者が瀞霊廷に入ろうとすると塀が現れ、東西南北にある四大瀞霊門のどれかからしか入れなくなってしまいます。今回は尸魂界の中心部、瀞霊廷について解説していこうと思います。
目次
瀞霊廷には何があるの?誰がいるの?
王政によって統治されている場所で実働部隊としては護廷十三隊、隠密機動、鬼道衆があり、その他には様々な技術の研究や開発を行う技術開発局(十二番隊の付属機関)や、最高司法機関となる中央四十六室などがあります。貴族や死神たち、その上には王族がおり、その頂点には尸魂界の王(霊王)がいます。
個性派揃いの護廷十三隊とは!
創設者は山本元柳斎重國。その名の通り十三の部隊で構成されており、各部隊に隊長・副隊長他複数の席官達が任命されています。最高責任者は総隊長で、一番隊隊長が兼任しています。隊長任命の条件は「隊首試験に合格」「複数の隊長からの推薦を受ける」「隊員200人以上の立会いのもと現隊長を1対1の対決で殺す」で、これらのうちどれか一つを満たせれば隊長として任命されます。今回は千年血戦篇に入る時点での護廷十三隊を紹介していきます。
一番隊隊長 山本元柳斎重國
護廷十三隊の総隊長であり一番隊隊長を兼任している山本元柳斎重國、最強の死神であり自分より強い者が現れない為千年以上総隊長を続けている。一番隊は護廷十三隊随一のエリート部隊であり選ばれる事自体が名誉とされています。
始解の名は「流刃若火」
山本総隊長の斬魄刀は焱熱系最強にして、最古の斬魄刀です。卍解すると「残火の太刀」となって刀身が焦げた刀となり、長時間解放しておくと尸魂界自体滅ぼしかねないほどの威力を放ちます。
副隊長 雀部長次郎忠息
約二千年前に山本総隊長が教育機関「死神統学院」を創設しましたが、雀部はその前からの付き合いがあり、総隊長が最も深く信頼をしている隊士です。卍解を習得していますが尊敬している山本元柳斎重國の元に居たい為、副隊長として居続けました。
二番隊隊長 砕蜂
二番隊隊長の他に、隠密機動総司令官及び同第一分隊「刑軍」総括軍団長を兼任しています。二番隊は隠密活動に秀でており情報伝達・諜報・暗殺など裏の仕事を担当する事が多い部隊です。
始解の名は「雀蜂」
能力としては「弐撃決殺」で、攻撃を与えた部分に「蜂紋華」の紋様が出現し、再度その部分を攻撃すると相手を死に至らしめます。冷酷で手段を選ばない一面がある一方、仲間や部下の命を優先させる優しさをもっています。敬愛していた四楓院夜一が突然失踪した事で恨んでいましたが、夜一に敗れ本当の想いを打ち明けた後は和解し以前以上に慕うようになりました。
副隊長 大前田希千代
正式の名は「大前田 日光太郎右衛門 美菖蒲介 希千代」と長い為、大前田と呼び捨てにされています。砕蜂にはぞんざいに扱われているがスピードは相当速く、戦闘では砕蜂とフォローし合いながら戦うなどしている事から戦闘能力は低いわけではないと思われます。
三番隊隊長 鳳橋楼十郎
市丸ギンの前に三番隊隊長を務めていたが藍染惣右介の策略により虚となってしまい、その後は仮面の軍勢の一員として藍染と戦いました。藍染捕縛後は名誉回復されて三番隊隊長として復帰しました。
始解の名は「金沙羅」
薔薇の花が先端についた鉄製の鞭の形なる斬魄刀です。本来の鞭ではなく先端の薔薇の部分で攻撃をしています。卍解「金沙羅舞踏団」をすると音楽が奏でられ、それを聞いた相手の前には幻覚により空中に指揮棒を持った手と金沙羅舞踏団が現れます。幻覚の中のダメージはそのまま実際の体にもダメージを受けます。ただし、音が聞こえない相手には効果が無いとう弱点があります。
副隊長 吉良イヅル
生真面目な性格で気弱なところがあり、その性格を藍染に利用されて市丸と共に暗躍してしまう。虎徹勇音の天挺空羅により、自分が利用されていた事にようやく気がつきました。斬魄刀は「侘助」、斬ったものを倍の重さにする能力で、切れば切るほど増えていき、最終的に相手は重さに耐えきれず侘びるように頭を差し出す。故に「侘助」。
四番隊隊長 卯ノ花烈
他の実働部隊と違い、治癒能力を持っている死神が配属されている救護がメインの部隊です。卯ノ花隊長は落ち着いた容姿と穏やかな笑みが印象的な女性隊長で、回復・治療用の鬼道「回道」を使い治癒部門の責任者として活躍しています。実は総隊長山本元柳斎重國に次ぐ古参の隊長です。
始解の名は「肉雫唼」
治癒の力を持った斬魄刀で、能力解放と共に巨大なエイのような生き物が現れます。このエイのような生き物は体内に治癒能力があり空も飛ぶことも出来ます。
副隊長 虎徹勇音
四番隊副隊長ですが救護隊副官も兼任しています。隊長の卯の花と同様にあまり戦線にでる事はありません。高身長と青年のような容姿だが、優柔不断でかなり怖がりの性格でもあります。
五番隊隊長 平子真子
110年前の五番隊隊長だった平子は不穏な動きをする藍染を監視していましたが、逆に藍染に攻撃を受け虚化してしまいます。そこを浦原喜助と四楓院夜一に助けられ現世に逃れ、同様に藍染に嵌められた仲間と「仮面の軍勢」を作ります。破面篇では一護の虚化の修行を手伝い一護は虚化の力を手に入れる事が出来ました。藍染捕縛後は名誉回復されて五番隊隊長として復帰しました。
始解の名は「逆撫」
周囲に甘い匂いを放ち、その匂いを嗅いだ相手の感覚器の認識を逆転させる能力。逆転状態のオンオフも出来、逆転させる間隔を細かく設定できる。1対1での戦いでは非常に強力な能力だが、逆に1対多の場合では不利になるなど使い方難しい。
副隊長 雛森桃
吉良イヅル同様藍染に手駒として騙され続けていた。隊長であり命の恩人の藍染に絶大の信頼と尊敬を抱いていた為、藍染の救済を願うなど現実を直視できずなかなか精神的ショックから立ち直れずにいました。斬魄刀は「飛梅」、刀身が七支刀のように変化し、刀身から火の玉を放つ鬼道系・炎熱系の斬魄刀。
六番隊隊長 朽木白哉
プライドが高く冷静沈着で感情が表に出る事が殆ど無い。朽木家当主として死神の規範となる為非常に厳格で厳しい。戦いを通して一護の事は認めているようである、ただ一護に「白哉」と呼び捨てにされることを嫌がっており、屋敷で注意しようとするも、やちるに邪魔されて有耶無耶になっている。
白哉のルキアへの想い
貴族には貴族以外の血を混ぜないという掟があるが過去に流魂街から緋真を嫁に迎えた事とルキアを義妹に迎えた事で2度と掟を破らないと誓っている為、ルキアの処刑が決った時気持ちは揺れながらも頑なな態度をとっていた。市丸に殺害されそうになったルキアを庇い重傷を負った時、ルキアに彼女を養子にした本当の理由を告げて謝罪し和解しました。
始解の名は「千本桜」
刀身が無数の刃に分裂し相手を斬り刻む、刃に光が当たる事で桜の花びらのように見えます。卍解の名は「千本桜景厳」、斬魄刀が地面に吸い込まれ足元から巨大な千本の刀身が現れます。それらが一斉に舞い散り、始解時を遙かに上回る数億枚もの刃を縦横無尽に操る事で、攻防一体・死角皆無の全方位攻撃を行います。
副隊長 阿散井恋次
ルキアとは幼馴染の関係で密かに想いを寄せている。ルキアの処刑に恋次自身の心は揺れており、その時ルキアを助けに来た一護と戦い破れた後、一護にルキアの救出を依頼する。処刑されそうになったルキアを一護と共に救出しルキアと和解することが出来た。この時から恋次は一護を仲間として認め信頼するようになりました。
始解の名は「蛇尾丸」
刀身に複数の節を持ち、伸びて蛇のようにしなる形状に変化します。伸縮自在であるため直接的な遠距離攻撃も可能。卍解の名は「狒狒王蛇尾丸」、能力解放と共に巨大な蛇の骨の様な形状に変化する、斬魄刀そのものによる一撃一撃が強力になり巨体に関わらず動作も素早い。実はこの卍解は半分しか解放していない姿でした。
七番隊隊長 狛村左陣
人狼でいつもは顔を陣笠で隠している、剣八との戦いで素顔が知られてからは顔を隠さなくなりました。孤独だった自分を死神として拾ってくれた山本総隊長に恩義を感じ護廷十三隊に入隊しました。東仙要とは死神になる前からの親友でした。
始解の名は「天譴」
能力解放に伴う変化はないが、自身の攻撃を巨大化させる力があります。卍解の名は「黒縄天譴明王」、巨大な鎧武者「明王」を召喚する能力。
副隊長 射場鉄左衛門
男性死神協会会長。サングラスをかけていかつい風貌とはうらはらに母親想いで仁義・義理・忠義に厚い人物。解放前はドスのような形状の斬魄刀を使っているが名前・解号・能力、すべて不明。そして何故か広島弁で話します。
八番隊位隊長 京楽春水
女物の着物を隊長羽織の上から着てるなど派手な上、さぼって酒を飲みに行くマイペースな性格。普段は飄々として酒好き女好きだが、実は思慮深く並外れた洞察力を持っています。浮竹十四郎とは霊術院時代の山本総隊長の教え子で、霊術院卒業生としては初の隊長に就任した間柄で非常に仲が良い。ちなみに2人とも山本総隊長の事を「山じい」と呼んでいます。
始解の名は「花天狂骨」
尸魂界でも珍しい二刀一対の斬魄刀、霊圧領域内の者は花天狂骨が提示する「遊び」のルールに京楽を含め全て強制的に従わされます。卍解の名は「花天狂骨枯松心中」、能力はまず自分が女性、相手を男性と見立てて演劇のように4段階展開し、それが現実に反映されます。呪いに近い性質で物理攻撃が無効な相手にも効いてしまうのでした。
副隊長 伊勢七緒
生真面目な性格の女性隊員、デスクワークが得意で「女性死神協会」の副会長。普段から京楽の秘書のようで仕事をさぼる京楽をよく叱っています。斬魄刀は「神剣・八鏡剣」伊勢家に代々伝わる祭事に用いる刃の無い剣、神と対峙し、神の力をその身に受け、八方へと振り撒く力があります。伝承の通り神に対しては非常に強い力をみせます。
九番隊隊長 六車拳西
110年前九番隊隊長を務めていたが藍染の策略により虚化してしまいます、平子隊長と共に浦原喜助と四楓院夜に助けられ後に「仮面の軍勢」の一員として一護の虚化を手助けし、藍染達とも戦いました。藍染との決戦が終わった後、九番隊隊長に復帰を果たします。
始解の名は「断風」
能力解放と共にコンバットナイフのような形になり風を纏います、風を筋状に飛ばし斬った場所を炸裂させます。卍解の名は「鐵拳断風」両腕が風神の羽衣の様な装甲に覆われ斬魄刀がメリケンサックの様な形状になります。拳が当たっている間炸裂状態を続けます。
副隊長 檜佐木修兵
霊術院六回生の頃に藍染の作った巨大虚に襲われて顔に傷を負ってしまった。それが原因で戦う事が怖くなってしまったが、東仙要に「自分の握る剣に怯えぬ者に剣を握る資格はない」と教えられて立ち直った。東仙の死後も彼の事を尊敬している。斬魄刀は「風死」、二刀一対で特殊な形の鎖鎌になる、本人は形が気に入らず、風死を気に入っていない。
十番隊隊長 日番谷冬獅郎
史上最年少で隊長になった天才、神童と呼ばれています。雛森桃とは幼馴染で、西流魂街1地区で祖母と一緒に姉弟のように暮らしていました。それだけに雛森を心身共に追い詰めた市丸や藍染に対しての怒りは大きく、松本副隊長が巧妙に仕事熱心な隊長に仕事を押し付ける関係だが何故か馬が合っています。
始解の名は「氷輪丸」
氷雪系最強の斬魄刀、溢れだす霊圧が触れたもの全てを凍らせる水と氷の竜を創り出します。卍解の名は「大紅蓮氷輪丸」巨大な翼を持つ西洋風の氷の龍を日番谷自身が纏い、背後に三つの花のような氷の結晶が浮かびます。刀以外の部分は全て氷で出来ている為、たとえ壊れてしまったとしても空気中の水分で何度でも再生できる特性を持っています。
副隊長 松本乱菊
日番谷の前の十番隊隊長だった志波一心(一護の父黒崎一心)の頃から副隊長を務めています。仕事をよくさぼるので日番谷からよく叱られている、気まぐれだが面倒見がよく姉御肌。幼い頃、日番谷の霊力に気づき死神になる事を勧めており、日番谷も内心感謝しています。斬魄刀は「灰猫」、能力解放で刀身が灰になり辺りに霧散し、刀身を振ることで相手を斬ります。
十一番隊隊長 更木剣八
強い者と戦う事が何よりも愉しいという戦闘狂、あえてハンデを背負って戦う為に霊圧を削減する眼帯をつけています。ただ相手を殺す事には拘りが無く、戦えなくなったと判断した相手は基本的見逃すが、それでも立ち向かってくる相手には容赦なく止めをさします。
唯一卍解できない隊長
卍解どころか始解すらもしていない斬魄刀で戦っている、隊長の条件の一つ「斬魄刀の卍解を」をできていない史上初の隊長です。
副隊長 草鹿やちる
常に剣八と共に行動しています。剣八を慕い基本的に剣八の言う事しかききません。自分が戦うよりも剣八の戦いを見ている方が楽しいようで、剣八が戦いを楽しんでいる時はやちるも喜んでいます。斬魄刀の名は「三歩剣獣」、動物のような前獣と骸骨のような後獣の二体の獣が現れます。やちるの動きを真似し直前と直後に攻撃をする為、避けたとしてもその前後の攻撃を受けてしまいます。
十二番隊隊長 涅マユリ
人間離れしたような出立ちをしているが、化粧の下は普通の顔です。普段は普通にしているがその実態はマッドサイエンティスト。目的の為には自身の部下を平気で捨て駒にしたり、情報を教えない一角を処刑しようとしたりと非倫理的な行いをしていたが、他人から非道と見られた彼の行動や戦術も、瀞霊廷を護るための彼にとって最善の選択でした。身体能力は他の隊長に見劣るが高い鬼道・霊圧と知力を持っています。
始解の名は「疋殺地蔵」
うねった三本の刀身の根元に赤子が浮かび上がったような姿で、斬った体に毒を注ぎ込み四肢の動きを封じるという能力を持ちます。卍解の名は「金色疋殺地蔵」、周囲100間にマユリの血から生成した致死毒を撒き散らすという能力を持ちます。
いつ技術開発局へ?
110年前に十二番隊隊長になった浦原喜助が技術開発局を創設し初代局長に就任しました。その時に思想犯として蛆虫の巣に幽閉されていた涅マユリを自分の死後に局長にする事を条件に部下に入れました。浦原が追放処分の後、第十二隊隊長と技術開発局局長に就任しました。
副隊長 涅ネム
寡黙で無表情、常に涅マユリの後ろに付き添っています。涅マユリの娘、周りから見るととんでもない親子だがマユリには絶対的忠誠心も持っています。
十三番隊隊長 浮竹十四郎
生まれた時から病弱で幼少時から肺病を患っており、その為時折吐血し寝込む事があります。温和で明るく義理堅い、実力も皆が認めるところである為広く慕われています。彼の持論が「命を守るための戦い」と「誇りを守るための戦い」の2種類があるという事、戦う者はそれを見極め続けなければならないと考えています。
始解の名は「双魚理」
尸魂界に二つしかないという二刀一対の斬魄刀。もう一つは京楽の花天狂骨。片方の刃で受けた技を、もう片方の刃から放出し、跳ね返すことができます。物理的な攻撃の反射は不可能な模様。
副隊長 朽木ルキア
物語開始時に現世駐在任務として空座町を担当した女死神。彼女が黒崎一護と出会い死神の力を与えたことで物語が大きく動いていきます。斬魄刀の名は「袖白雪」、全て純白の形状に変化し、柄頭に先の長い帯がつきます。冷気を用いた技を繰り出す氷雪系の斬魄刀。
卍解の名は「白霞罸」
発動には時間が必要で、温度は絶対零度まで下げることも可能。温度を下げるほどに活動限界時間が短くなり、絶対零度下では4秒しか動く事が出来ません。しかも力を解除して体温を元に戻す際には徐々に温度を上げなければならない、一気に解くと体組織が崩壊する危険性があります。
中央四十六室
四十人の賢者と六人の裁判官で構成される尸魂界の最高司法機関、絶対的な決定権を持っており、その裁定にはたとえ隊長格といえど異を唱えられません。藍染達の謀反の際に構成員全員が皆殺しに遭ってしまいます。その後は一時護廷十三隊総隊長山本元柳斎重國がその役目を兼任することになります。
まとめです
2022年10月からアニメ放送される「千年血戦篇」ではまず尸魂界で物語が大きく展開されていきます。そういう事もあり今回は護廷十三隊を中心にご紹介しました。もちろん今回紹介できなかったお馴染みのキャラクター達も活躍しますのでご安心ください。「千年血戦篇」で新しく登場するキャラクターはまたご紹介したいと思いますのでお待ちください。最後まで読んで頂きありがとうございました。