2022年4月にアニメ放映を控えている魔法使い黎明期。本作はゼロから始める魔法の書、通称ゼロ書の続編となっていますが物語としては独立しており、前作を知らなくても楽しめる内容となっています。ですが、ゼロ書の登場人物や設定なども引き継がれているので知っているとよりスムーズに作品を楽しめる事は間違いありません。本記事ではゼロ書と魔法使い黎明期に共通して登場する獣堕ちと呼ばれる獣人について解説して行きたいと思います。
獣堕ちとは?何故忌み嫌われている?
獣堕ちについて
まず、獣堕ちとは獣の特徴を備えた半人半獣達の総称です。獣の姿は決まっている訳ではなく、オオカミやトカゲ、トラやネズミなど様々な姿をしています。直立歩行をする獣のイメージが強いですが、人の状態で獣耳や尻尾が生えている獣堕ちも中には存在しています。しかし彼らの社会的地位は低く、人々から忌み嫌われています。その一方で獣堕ちの血液や首は価値が高いとされており、魔女や傭兵などから狙われています。
忌み嫌われている理由
獣堕ちは教会では穢れた存在として扱われている事や、前世の罪の結果、悪魔が宿ってしまう事で獣の姿をして産まれてくると人々の中で信じられているからです。獣堕ちを見て婚姻してしまったら産まれてくる子供も獣堕ちになるという迷信が信じられる程、差別的な扱いを受けています。また、社会的地位が低くまともな職に就けない為に止む無く傭兵や盗賊となってしまう事も嫌われている一因となっています。
獣堕ちの真実
では本当に獣堕ちが穢れた存在なのかと言うとそんな事はありません。魔女が人間に獣の力を降ろす魔術である獣降ろしを行った事が獣堕ちが誕生する原因で前世の罪などは全く関係ないのです。獣の力を宿した人間が死に、その時点で魔術を使った魔女も死んでいると獣の魂が行き場を失い、魔女に最も近い存在に宿ってしまう呪術返りの現象が起きるからです。産まれてくる子供の魂に獣の魂が混ざってしまう為に獣堕ちが産まれてくるのです。しかしながら魔女は長命で血縁者からも存在を忘れられた時にこの現象が起きてしまう為、殆ど知られていません。
作中で登場する獣堕ちのキャラは?
獣の傭兵(ゼロの書)
ゼロの書ではゼロと並ぶ主人公でトラの獣堕ちです。2メートルを超える身長と筋骨隆々の体躯、鼻にある大きな傷が特徴的です。名前は明かしておらず、基本的に傭兵と呼ばれています。元々は超が付く程の魔女嫌いでゼロと出会った当初も距離がありましたが、彼女との旅をきっかけに徐々に見方が変わって行き、最終的に彼女と男女の仲になるまで関係が進展しました。魔法使い黎明期ではゼロと共に村づくりを行っています。
ホルデム(ゼロの書)
狼の獣堕ちですが元々は人間でした。貴族の三男坊で騎士として城で働いていましたが人妻に手を出してしまい城を追われる事になりました。その後に出会った魔女に獣降ろしをしてもらい、自ら人を辞める事を選びました。魔法使い黎明期ではセ―ビルやホルト、クドーが通う魔法学校の校長であるアルバスの補佐役をしています。
リーリ(ゼロの書)
ネズミの獣堕ちの少女です。心優しい性格をしていますが特殊な能力を有しており、敵意を持って傷付けた相手を病気にさせてしまいます。成長した今では能力を制御する事に成功していますが、制御出来なかった時は獣堕ちとして産まれてしまった自分の事を責めて人生に苦しんでいました。魔法使い黎明期ではセ―ビル達が訪れた村の教会で神父と共に暮らしており、彼に恋情を抱いています。
ホルト(魔法使い黎明期)
一見人間に見えますが彼女も獣堕ちです。頭に生えているシカに似ている角を削り落として髪の結び目やリボンで隠しています。更に大きめの帽子を常時被っており、自身が獣堕ちだと周囲に悟られない様に行動をしています。その為、当初は素行が荒い獣堕ちのクドーに対して辛辣な言動を取っていました。
クドー(魔法使い黎明期)
トカゲの獣堕ちでホルトと同じ魔法学校の生徒です。粗暴で荒っぽいですが、根は真面目で心優しい性格の持ち主です。感情が表に出やすく鱗の色の変化で分かってしまう為、表面上は辛辣な態度を取っていても本当の感情を隠しきれない事が多いです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回紹介したのは魔法使い黎明期に登場する主要な獣堕ちのキャラクターでした。前作のゼロ書にも獣堕ちは登場する他、村に来るまでの彼らの旅路を知る事が出来ます。また、ゼロ書にしか登場していない獣堕ちのキャラクターもいますので興味のある方は是非手に取ってください。また、魔法使い黎明期に登場するクドーとホルトは別の記事で詳しく解説しているので其方も合わせて読んで頂けるとキャラの造詣がより深まるかもしれません。ここまで読んで頂きありがとうございました!