大人気アニメの「カイジ」ですが、その最大の魅力といえば、作中に登場する独創的なギャンブルですよね。それぞれのギャンブルに特徴がありますが、そのどれもが人間の心理を揺さぶるような内容になっており、シンプルながら奥深いものばかりです。その中で繰り広げられるカイジを中心とした戦いの模様は読んでいて息をのみます。今回はカイジに登場したギャンブルをまとめて紹介します。
目次
1.ルールは単純戦略は大胆「限定じゃんけん」
限定じゃんけんはカイジの中でも最初に登場したギャンブルです。このギャンブルはじゃんけんを応用したギャンブルで、ルールは単純です。まず、各プレイヤーにグー、チョキ、パーの3種類のカードが4枚ずつ計12枚と3つの星の形をしたバッチが配られます。そして、各プレイヤー同士でじゃんけんを行い、勝てば星を1つ獲得、負ければ星を1つ失うことができます。手持ちのカードが無くなるまでこれを行い、最終的に星が3つ以上残っていれば勝者となります。
2.破滅と大金を賭けた勝負「鉄骨渡り」
鉄骨渡りは、高さ10mほどの高さに架けられた鉄骨を渡る競争するギャンブルです。出走順は決められておらず、先にスタートすれば有利ですが、後からスタートした人に落とされるリスクもあります。鉄骨から落ちれば大けがは免れません。そして、もう一つの鉄骨渡りは、高層ビルの上層階に架けられた鉄骨を渡るというもので、落ちればもちろん命はありませんが、渡り切れば大金を手にすることができます。
3.カイジvs利根川の真剣勝負「Eカード」
このギャンブルはカイジと利根川が対決した時に行われたものです。2人のプレイヤーは奴隷側と皇帝側に分かれ、奴隷側は「奴隷1枚、市民4枚」、皇帝側は「皇帝1枚、市民4枚」のカードを持ちます。互いに1枚ずつカードを出し、強い方のカードを出した方が勝者となります。カードの強さは「皇帝>市民」「市民>奴隷」「奴隷>皇帝」となっており、各陣営が皇帝、奴隷を出すタイミングが勝負のポイントとなります。
4.カイジが兵藤に挑んだ「ティッシュ箱くじ引き」
Eカードに勝利したカイジが大金を賭けて兵藤と対決した時に行ったギャンブルです。ティッシュ箱に入れれた紙の中から、先に当たりのマークがついた紙を引き当てた方が勝ちという簡単なルールです。カイジはこのギャンブルでイカサマを仕掛けようとしたのですが、兵藤に看破されてしまい、敗北を喫してしまいます。
5.班長大槻のイカサマに苦しめられる「地下チンチロ」
カイジが連れて行かれた帝愛の地下強制労働施設で行われていたギャンブルで、3つのサイコロを茶碗の中に振り、出た目の強弱によって勝敗が決まるというギャンブルです。このギャンブルで班長は、有利な四五六賽を使うというイカサマをして荒稼ぎをしていました。
6.難攻不落のモンスターマシン「パチンコ沼」
地下強制労働施設から抜け出したカイジが、限られた時間の中で大金を手に入れなければならないという中で出会ったのが、こちらのギャンブルです。パチンコ「沼」は帝愛グループが支配している裏カジノの中にあり、1玉4000円という超高レートのパチンコです。大当たりの穴に玉が入れば最低でも3億円以上が手に入りますが、それには釘の森、可動役物、三段クルーンという3つの関門を突破しなければなりません。
7.地雷原を渡り歩く「17歩」
カイジと悪徳金融業者の村岡との対戦で行われたギャンブルです。ルールは、全自動雀卓で山を作り、自分の目の前にある山の34牌を使って、自由に手牌を作ります。そのあと、残った牌を順番に切っていき相手のロン牌を切ってしまうと負けとなります。両者の手牌はテンパイとなった状態から牌を切っていくので、地雷原を渡り歩くような感じに近いことから「地雷ゲーム」とも呼ばれています。
8.友情か、それともお金か「救出」
兵藤和也が債務者3人を集めて行ったギャンブルです。挑戦者は特殊なヘルメットを被り縦に3人並んだ状態で座ります。3人のうち1人が救出者、2人が人質に分かれますが、3人がどの役割になっているかは、自分より前に座っている人の分しかわからないようになっています。3人のうち救出者に選ばれた人はゲーム開始から30秒~1分以内に席に付けられたベルトを解除し、前方にある救出ボタンを押さなければなりません。もちろん経過した時間はプレイヤーにはわかりません。仮に30秒以内に救出ボタンを押してしまうと、賞金は没収となってしまいます。もし1分を超えてしまうと、人質となった2人の被っているヘルメットが膨張して、頭を圧迫し、死んでしまいます。このギャンブルのポイントは、自分が救出者であることにいかに気がつくかというところなのですが、3人には事前の打ち合わせは禁止されており、ギャンブル中は大音量の音楽が流れたヘッドホンを装着しているため会話をすることもできません。
9.理想主義vs現実主義「ワン・ポーカー」
カイジと和也が直接対決をするときに行ったギャンブルです。ジョーカーを抜いた3セットのトランプを使います。両者に2枚ずつ手札が配られ、そのカードの内容が、UP (A - 8) かDOWN (7 - 2) かを相手に知らせます。これらを踏まえた上で、場に1枚ずつカードを出し、数字の大きさで勝負します。なお、カードの優劣はAが最も強く、2が最も弱くなります。また、Aと2がぶつかった場合にのみ、2の価値となります。勝者は相手のライフを1ポイント獲得、敗者は1ポイント失います。これを繰り返していくギャンブルです。ライフポイントの賭け数は、通常のポーカーと同様にレイズなども可能です。すべてのライフを失ったらこのギャンブルの敗者となります。
まとめ
カイジには独特なギャンブルが多く登場しますね。その中には、どれも人間の心理を限界まで追い詰めるような仕掛けが何重にも施されており、それらがかもしだす緊張感は私たちの経験する範囲では想像できないほどでしょう。だからこそ、人間の本質的な側面や、リアリティ溢れる心理描写が可能となった作品でもあります。「カイジ」を読むときにはギャンブルは切っても切り離せない関係にあるものなので、ぜひ注目してみてください。