ミステリと言う勿れは月刊フラワーズで連載中の作品で、『ミステリというなかれ』と読みます。お話の流れはミステリですが、その名の通り普通のミステリとはちょっと違って、証拠を探したりトリックを暴いたりとかはせずに、とにかく会話、そしてその会話がとにかく脱線します。ですが脱線に次ぐ脱線から鋭く真相にたどり着いてしまうちょっとおかしな作品で、各所で話題になっている作品です。そんな『ミステリと言う勿れ』の登場人物を紹介していきたいと思います。
目次
登場人物その① 天然パーマの主人公 『久能 整』
読み方は久能 整(くのう ととのう)。大学で心理学を学ぶ二年生で、本作の主人公。爆発したような天然パーマが最大の特徴で、いつも仏頂面でどんな状況でもあまり表情を変えません。そのせいか、彼女はおろか友達もゼロ。しかし、本人は全く気にする様子もなく、とにかくマイペースでつかみどころがない主人公です。
とにかく喋る名探偵
頭脳明晰で知識も豊富、観察力や分析力にも長ける名探偵的能力は非常に高く、特に関わろうともしていないのに向こうから事件がやってきたり、首を突っ込んだ出来事が事件に繋がっていたりととにかく巻き込まれます。ただ友達も彼女もいないくせにとにかくおしゃべりで、事件には一見無関係な雑談を繰り返します。しかし、その雑談は当人にしてみてばクリティカルな話題で、雑談から得られた情報を推理して事件を解決してしまいます。でも、あまりにもクリティカル過ぎて怒らせてしまうこともあります。
登場人物その② 父親になったちょっとチャラい警察官 『池本 優人』
整の初めての事件で知り合った若い警察官で階級は巡査。軽い性格でちょっとチャラいけど、人のいい兄ちゃん。妊娠中の嫁が絶賛マタニティブルーで大変でしたが、整のアドバイスから些細なことで嫁の負担を減らすことを考え、夫婦間の問題が綺麗に解決したことを感謝することになります。連絡先を交換しており、事件が終わってからもアドバイスを貰ったり、何かと事件に巻き込まれる整と警察との窓口的な存在となっています。
登場人物その③ 敏腕そうな刑事 『青砥 成昭』
初めての事件で整を取り調べた警察官の一人で階級は巡査部長。厳しくも敏腕な刑事ですが、過去に冤罪事件を起こして左遷された過去があります。しかし、彼は今でもその事件が冤罪ではなかったと確信しており、今でも別件で摘発しようとしています。整の真実は人の数だけあるが、事実は一つだけという言葉でその冤罪事件を見直すことに。
登場人物その④ 一係の紅一点 『風呂光 聖子』
整の初めての事件で出会った女性刑事、階級は巡査。若く経験も浅いため、まだまだ半人前の刑事ですが、優しく気が弱くナイーブなところがあります。女性でありながら一係にいる自分の存在意義が分からず悩んでいましたが、女性が一人いると署内の男性たちが不正をしにくくなると整の言葉でちょっと明るくなります。最初の事件で整の指示で真犯人と、真犯人の犯行動機のきっかけとなった人物を挙げます。
登場人物その⑤ コワモテの警察官 『乙部 克憲』
整の初めての事件で出会った警察官、階級は巡査。スキンヘッドで強面な見た目とは裏腹に家族思いで子煩悩な父親。授業参観や卒業式にも足しげく通う良き父親ですが、娘からは汚いとか臭いと言われて散々な扱いをされています。整の『実はそれ正常な反応です』という言葉に毒気を抜かれてしまいます。
登場人物その⑥ もう一人の主人公? 『犬童 ガロ』
整が偶然乗り合わせたバスでバスジャック事件を起こした主犯。当初は熊田翔と名乗り、人質にされた乗客に紛れ込んでいました。身代金を要求するわけでもなく乗客たちにあれこれ質問する奇妙なバスジャック、その目的は姉の犬童愛珠を殺害した犯人を見つけ出すためでした。美形で性格は常に冷静ながらおちゃめな一面も見せる性格。整に負けず劣らず頭脳明晰で行動力や分析力にも長けています。
犯人に落とし前
犯人である煙草森誠を突き止めた後、警察で精神鑑定にかけられ罪に問われない可能性が出てきたため、煙草森を殺害しその腕を整のアパートに送り付けます。ただ、整の事が嫌いなわけではなく、整を認め友人のように思っています。整も彼の事をほぼ唯一家に上げてもいい友人のように思っています。彼視点でのエピソードもあり、もう一人の主人公的存在です。
登場人物その⑦ バスジャック犯 『犬童 オトヤ』
整が乗り合わせたバスでバスジャックを仕掛けた人物の一人。キレやすく、思慮の浅い行動をとることもありますが、バスジャックの計画性は完璧でした。最も事件を計画したのは従兄の犬童ガロで、計画の途中で激高し兄の犬童ハヤにフォローしてもらったりと兄と従兄の優秀さにちょっと劣等感を持っています。基本的に3人は仲良し。
登場人物その⑧ 犬童オトヤの兄 『犬童 ハヤ』
整が乗り合わせたバスでバスジャックを仕掛けた人物の一人。当初は乗客の一人として紛れ込み坂本正雄と名乗っていたものの弟のオトヤが、整のおしゃべりでキレてしまったため計画を修正して名乗り出ることに。その際には犬童ガロを名乗っていました。事件の後は、3人で煙草森を殺害しガロ、オトヤと共に行方をくらまします。
登場人物その⑨ いわくつきの名家、狩集家の女の子 『狩集 汐路』
名家狩集家の遺産相続候補者の一人。犬童ガロの紹介で整と出会います。遺産相続の際に死人が出るといういわくつきの行事の謎を解いてもらうべく、整と共に行動します。性格は活発で行動力に長けるも、幼いところも目立つ女の子。過去の遺産相続において、父親が事故死しており、その事故が人為的な事故であったと信じています。
登場人物その⑩ 謎の女性 『ライカ』
整の入院先の病院、および病院内に備わっている温室に暗号を残した不思議な雰囲気を持つ女性。入院患者の牛田にマルクスの自省録をプレゼントした人物で、その内容を完全に暗記しており会話の所々にマルクスの自省録を使った暗号で会話する癖があります。神秘的で謎の多い女性で、いつの間にか現れたり消えたりします。
【ミステリと言う勿れ】登場人物まとめ
ミステリと言う勿れの主要な登場人物を紹介しました。この作品は一つの事件の中に、これから先のエピソードで語られる伏線が張られているため、高確率で再登場すると思います。『ミステリと言う勿れ』というタイトルの通り、この作品は主人公の久能 整がとにかく喋りまくるという内容で9割なんですが、しっかり伏線を張られたミステリー要素もちゃんとあるので、今後登場人物がどうかかわっていくのかも見どころですね。