『AIR』は泣けるメディアミックス作品として有名です。1000年の時を超えて紡がれる壮大なストーリーは今なお多くのファンの心を掴み、発売された年が2000年にも関わらず2018年現在でも人気が衰えない名作ですね。ここでは主人公「国崎往人」の祖先である「柳也」を紹介します。
『AIR』とはどんな作品?
『AIR』は30万本以上の大ヒットを記録した美少女ゲーム
出典: Air ©VisualArt's/Key/翼人伝承会
『AIR』は美少女ゲームブランド「Key」が2000年に発売した大ヒットゲームで、美少女ゲームとしては異例の30万本以上の大ヒットを記録した名作です。
2005年にはアニメ化しアニメブームの火付け役となった
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2005年には「京都アニメーション」がアニメ化し、円盤は全巻で10万本を超える売上を記録しました。
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『AIR』は続く『涼宮ハルヒの憂鬱』にアニメブームを繋いだ火付け役ともいえ、「京都アニメーション」の名を知らしめた作品の一つでもあります。
『AIR』の魅力を簡潔に紹介
現代編と過去編があり再び現代に戻る壮大なストーリー
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『AIR』の最大の魅力は、序盤は現代を舞台に海辺の町で主人公とヒロインの少女が出会う所から始まりますが、中盤以降、舞台は1000年前の平安時代まで遡り、そこで主人公とヒロインの少女の秘密が明らかになっていく所にあります。
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さらに、後半は現代に戻り、ヒロインの少女を中心に過酷な運命に立ち向かっていく話に進展し、さらに家族の愛情に主眼を置いたテーマに移行し涙を誘います。
音楽がとにかく良い
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『AIR』に限らず「Key」の作品に共通して言えることですが、音楽が非常に良いです。
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シナリオライターの「麻枝准(まえだじゅん)」さんは作曲も兼任しており、麻枝さんの作曲した曲はどれも素晴らしく多くのファンがいますね。
【AIR】1000年前の主人公の祖先「柳也」とは?
「SUMMER編」の主人公であり「SUMMER編」のヒロイン神奈の護衛
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柳也は、本編の1000年前の物語である「SUMMER編」の主人公で、最初の物語「DREAM編」の主人公「国崎往人(くにさきゆきと)」の祖先です。
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高い剣術の腕を持ち、単独でも複数人の武者相手に無傷で倒せる程の実力を持っています。
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性格は陽気でこだわりがないため、「翼人」としてして恐れられていたヒロイン「神奈備命(かんなびのみこと)」を前にしても変わらぬ素振りで接し、神奈の女官であった「裏葉」と共に三人は立場を超えて親しくなりました。
神奈をおちょくるのが大好きな柳也
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「翼人」である神奈は、物心ついた頃には人々から畏怖され、山奥の社殿を転々として他者と接することなく育ってきました。
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そんな神奈ですが、柳也は気にせず神奈と接し、反応が大げさで面白い神奈をおちょくるのが退屈な任務の唯一の楽しみになったのです。
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神奈の方も変わり者である柳也のことを気に入り、二人は立場を超えて関わるようになっていきました。
神奈を救おうと決意した柳也
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幼い頃から転々と社殿に移り住んできた神奈ですが、唐突に神奈が次の社殿に移されることになり柳也は戸惑います。
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そこで、柳也は裏葉と共に神奈を社殿から連れ出す計画を立て、神奈が会いたがっていた神奈の母に会わせるため、三人で社殿を抜け出すことにしました。
神奈に殺生を禁じられた柳也
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社殿から抜け出したことがバレ、追っ手に追跡された柳也・神奈・裏葉の三人でしたが、柳也の巧みな剣術で追っ手を退けることが出来ました。
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しかし、追っ手を殺そうとした時に柳也は神奈に止められ、殺生する者に守られたくはないという神奈の理想論に従う形で、柳也は今後一切の殺生をしないことを神奈に誓いました。
柳也は懐が深くやさしい人物
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真夏に数週間に及ぶ山越えというのは、神奈にとって厳しいものでしたが、柳也はそんな神奈を気づかい厳しく扱うようなことはありませんでした。
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そもそも、母親に会いたがっていた神奈を思い切って外の世界に連れ出した柳也は、立場よりも愛情を優先したやさしい人物ですね。
霊山での戦にて負傷
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長旅の末、神奈の母がいるという霊山までやってきた柳也・神奈・裏葉の三人でしたが、そこで霊山を守る武者たちと戦闘になり、神奈と不殺を誓った柳也は負傷してしまいました。
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不殺で乗り切るという考えが甘かったことを神奈は悔い柳、也に謝罪しましたが、柳也はそんな神奈を気づかい責めることはありませんでした。
柳也は後に裏葉と結ばれ子に未来を託す
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霊山の僧たちによって「哀しい夢を見続ける呪い」で空に閉じ込められてしまった神奈は、転生するその時までたった一人で哀しい夢を見続けることになってしまいました。
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強い法術の力を持つ裏葉でも神奈の呪いを解くことが出来ず、途方にくれていましたが、そんな裏葉が提案したのが、柳也に自分の子を産ませ「子孫に神奈の魂を救う使命を担ってもらう」というものでした。
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それを了承した柳也は裏葉の子を産み、その1000年後の子孫が主人公「国崎往人」で神奈の魂を継いだ「神尾観鈴」と出会ったわけです。
呪いの影響を受け柳也は死亡
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「哀しい夢を見続ける呪い」と共に、「自分に想いを寄せる者を病ませる呪い」にもかかっていた神奈は、空に幽閉されても尚その呪いの影響で柳也を蝕み、霊山で負傷した時の傷が癒えることなく柳也は死亡してしまいました。
出典: Air ©VisualArt's/Key/翼人伝承会
柳也が死ぬ時のシーンはとても美しく、アニメでは次の完結編「AIR編」につながる綺麗な終わり方をしましたね。
【AIR】柳也まとめ
柳也は心意気のあるやさしい武者だった
出典: Air ©VisualArt's/Key/翼人伝承会
柳也はとても強く賢く頼れる人物で、かつ心意気のあるやさしい武者でした。
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柳也が神奈を社殿から連れ出したのも、神奈があまりに可憐で惚れていたからかもしれませんが、それでも高い立場にあった自分の官位と役職を捨て、一人の少女のために命を投げうった柳也は素晴らしいですね。
出典: Air ©VisualArt's/Key/翼人伝承会
最終的には裏葉と結ばれ、全ての時間を裏葉に捧げた柳也でしたが、心の底では神奈に対する想いと愛があったとすれば、1000年後に輪廻転生してようやく神奈の魂と結ばれた柳也は、幸せになって良かったと思います。