原作GAINAX、監督は庵野秀明によるSFアニメ作品。
1995年10月4日~1996年3月27日にかけて全26話がテレビ東京系列(TNX)で放送されています。漫画版はアニメに先行する形で「月刊少年エース」にて1995年2月号から連載されています。漫画の方が先に始まっている為、原作が漫画と思っている人も多いですが、原作はアニメとなっています。2007年~2009年にかけてはリメイク版が「エヴァンゲリヲン新劇場版」と題して放映されており、全4部作を予定しています。
本作品は、エヴァンゲリオンのパイロットとなった14歳の少年少女たちと「使徒」との戦いを描いたもので、その中での人間関係や様々な葛藤など、心情描写に重点を置いた作品となっております。今回は全ての始まりでもある「ファーストインパクト」について紹介したいと思います。
目次
旧約聖書に基づくエヴァンゲリオンの世界観
旧約聖書では、まずアダムが創造され、その後創造されたエバ(イヴ)は「善悪の知識の実」を食べ、それをアダムに勧める。「善悪の知識の実」を食べた二人は、「生命の木」も食べる恐れがあると神にエデンの園を追放された、となっています。
エヴァの世界では、何者か(すでに宇宙に存在していた知的生命体)によって宇宙に「生命の実」と「知恵の実」とがまかれ、それが地球に漂着することが始まりとなっています。
「生命の実」=アダムの卵であり、「白き月」と呼ばれ、「知恵の実」=リリスの卵であり「黒き月」と呼ばれています。
本来は一つづつ漂着するはずだった?!
本来、一つの惑星に一つの卵が漂着する予定だったのですが、地球には二つの卵が漂着してしまったのです。最初に、アダムの卵である「白き月」が地球の南極に落下しました。「生命の実」である第1使徒アダムは第3~第17使徒を生み出しました。また、「白い月」の中には「死海文書」が入っており、後にゼーレが発掘調査で発見し、人類の起源を知ることになります。この「死海文書」には使徒の襲来などを予言した記述があり、これに基づきゼーレは人類補完計画を進めていくのです。「ゼーレのシナリオ通り」というセリフはこの死海文書にある予言ということになりますね。
ファーストインパクトを引き起こしたのは「黒き月」
第1使徒アダムからその他の使徒が生まれた後、リリスの卵である「黒き月」が地球の箱根(後の第三新東京市)に落下します。この地球と隕石の衝突が「ファーストインパクト」と呼ばれています。この時の衝撃で、第1使徒アダムやその他の使徒も眠りについてしまいます。
使徒が覚醒する前に・・・
ミサトの父親が率いる葛城調査隊が第1使徒アダムの調査を行っていた時、謎の大爆発が起き、これがセカンドインパクトとされています。しかし、実際は、ファーストインパクトで眠りについた使徒が目覚める前に、ロンギヌスの槍を用いてアダムを卵にまで戻す作業の過程で起きたもので、ゼーレによって人為的に引き起こされたものだったのです。
ファーストインパクトによって人類=リリンは誕生した
「知恵の実」である第2使徒リリスは、地球に漂着後、第18使徒リリン(=人類)を生み出します。人類が使徒であるということは、旧劇場版『Air/まごころを、君に』でミサトが言った『シンジ君、私達人間もアダムと同じリリスと呼ばれる生命体の源から生まれた18番目の使徒なのよ。』というセリフからもわかります。
全てはここから始まった、ファーストインパクトを分かりやすく解説まとめ
以上がファーストインパクトについての解説となります。
細かい点については、アニメ内で語られていない部分も多く、様々な考察が存在します。
新劇場版を全て見れば解き明かされる謎もあるかもしれないので、公開されるのが待ち遠しいですね。