週刊少年マガジンで連載されている『ランウェイで笑って』は、少年漫画としては珍しい服飾業界をテーマにした作品。しかし少年漫画らしい友情や努力といったテーマが描かれており、何よりファッションに興味がない人でも見入ってしまうほどの内容が大きな反響を呼びました。2020年1月からアニメ放送もスターする『ランウェイで笑って』について、今回はヒロインの藤戸千雪について紹介。どんな人物なのか、都村育人との関係はどうなっていくのかをまとめていきます。
藤戸千雪のプロフィール
『ランウェイで笑って』ヒロインの藤戸千雪は、身長158cm・体重40kgという体型ではありますが、モデルを目指しています。モデルとしては小柄である自分をコンプレックスに感じていますが、それでもパリ・コレクションのランウェイを歩くことを目指して、弛まぬ努力を続けています。高飛車で恐れない物言いをする様子が見られますが、身長を理由に舐められたくないという強い気持ちを持っていることも窺えます。
父親はミルネージュの社長
藤戸千雪の父親はモデルやアパレル事業を展開する「ミルネージュ」の社長です。そのため社長令嬢である藤戸千雪ですが、学校ではその事実よりも、モデルとして活躍していた自分を誇らしげにしている様子が見られます。ただ裏ではミルネージュの所属オーディションを落ち続けている現状にあり、それでもめげずに「ミルネージュのモデル」にこだわって受け続けている様子が描かれています。
幼い頃に見たパリコレがモデルのきっかけ
藤戸千雪がモデルに固執するのは、幼い頃に見たパリ・コレクションのランウェイを歩く雫がきっかけです。ミルネージュ初のパリコレモデルとしても知られる雫は、藤戸千雪にとって憧れの存在であり、モデルのイロハを教わった恩師でもある存在。それからモデルになるための努力を続けており、身長が伸びなくなっても高いヒールを履いて一直線の歩幅で歩く練習をするなど、家庭でもモデルの訓練を積み重ねていきます。
とても負けず嫌いで諦めない性格
身長158cmという大きなアドバンテージ、そして何より高身長ばかりが集まるファッションショーでは、誰よりも強い負けん気を持って臨む藤戸千雪。相手が誰であろうとも全力で仕事に臨み、例えそれが日本のトップモデルであるセイラであっても、退かずに真正面からぶつかっていくほど。負けず嫌いであり、さらにはパリコレを歩くという夢を諦めない姿勢は、彼女の最大の特徴であり強みとして描かれています。
藤戸千雪の高校時代とは?
『ランウェイで笑って』物語序盤は、都村育人との出会いが描かれています。彼との出会いによってモデルの道が切り開かれているため、都村育人という存在は何よりも大切であることは、火を見るよりも明らかでしょう。しかしながら、藤戸千雪は都村育人と最初から仲が良かったわけではありません。そんな都村育人との出会いを交えながら、高校時代の藤戸千雪がどのように描かれていたのかをまとめていきます。
クラスの人気者で目立つ存在
藤戸千雪はモデルとしての自分に自信を持っており、クラスでも目立った存在でした。仲の良い友人と一緒に過ごす様子が描かれており、スクールカーストのトップに立つような人物と言えるでしょう。そんな彼女と地味に過ごしていた都村育人との接点は、進路調査票がきっかけになっています。回収する役割を担っていたため、そこで初めて都村育人と話すことになりますが、彼と自分の立場が似通っていることを感じて、それから関係を深めていくようになります。
ミルネージュの所属オーディションを受け続ける
ミルネージュの所属オーディションを執拗に受けていた藤戸千雪は、被服部で細々と過ごす都村育人と出会うと、彼に「一番魅力的になれる服」を作って欲しいとお願いをします。持っているミルネージュの服を渡して、都村育人の発想に任せた結果、それまで頑なに不合格を突きつけた雫を突き動かすことに。都村育人が作った服を着た藤戸千雪がパリコレを歩く姿を見ため、1%の可能性に賭けた雫は藤戸千雪に合格を告げます。
モデルとして少しずつ活躍するように
ミルネージュのモデルとなった藤戸千雪は、少しずつではあるものの、モデルの仕事に触れていくようになります。まずは柳田一のブランド「HAZIME YANAGIDA」のショーにおいて、助っ人として駆けつけることになりますが、そこではトラブルに見舞われてしまいます。ランウェイの折り返し直前でヒールが折れてしまい、転んでしまった藤戸千雪。しかしフィッティングを担当した都村育人の仕掛けにより、失敗ではなく大きな反響を呼び込むことになり、大きな仕事をなんとか勤め上げます。
芸華祭では長谷川心とタッグを組む
当初は都村育人とタッグを組んで参加する予定だった芸華祭でしたが、デザイナーを目指す長谷川心と行動をともにするように。モデルとしての才能に溢れている長谷川心ですが、彼女の自信がない態度に苛立ちながら、最終的に良きパートナーとしてショーを終えます。芸華祭では1人で多くの衣装を着まわしていたため、大きな負担が藤戸千雪にのしかかりますが、気合いだけでなく都村育人の姿を見て、勇気をもらって乗り切ります。
藤戸千雪の卒業後の活躍
高校を卒業した藤戸千雪は、本格的にモデルの仕事を受けられるようになります。それも芸華祭での活躍が大きくなきっかけとなっており、自分を馬鹿する五十嵐や観衆を黙らせるために参加していましたが、人生の転機になったと言えるでしょう。そしてモデル業だけでなく、タレントとしても知名度を上げていく藤戸千雪の姿が描かれています。どのように過ごしているのか、活躍している様子をまとめていきましょう。
雑誌の専属モデルとして活躍
芸華祭では長谷川心が作った服のモデルを務めた藤戸千雪。これがきっかけで、新しく創刊することになった雑誌「Juvenile(ジュベナイル)」の専属モデルとしてオファーされます。ティーン誌であるため、藤戸千雪が目指しているパリコレの世界からは少し遠ざかっているかもしれませんが、着実に成長していくステップとしては十分なものに。街中でも声をかけられるほどの注目度で、徐々に知名度を上げていることが窺えます。
タレントとして活躍する一面も
専属モデルの活躍が見込まれて、藤戸千雪はTV番組や映画の出演のオファーも受けるようになります。そのためメディア露出が増えていき、いまや注目の若手として大きく認知されるほどにまで成長していました。しかし藤戸千雪の目標は、あくまでパリ・コレクションのランウェイを歩くこと。まだまだ夢半ばであり、モデル方面についてはまだまだの状況であることから、日々気合いを入れている様子が見られます。
都村育人に一人暮らしの手配をする
すっかり芸能人らしくなった藤戸千雪ですが、高校を卒業してから都村育人との出会いが減っていました。久しぶりに顔を合わせることになると、彼が一人暮らしを検討していることを知り、ミルネージュが社宅として使っていた部屋を格安で提供することに。父親の研二も一枚噛んではいますが、同じマンションに住む住人になったことで、よく都村育人の部屋に遊びに行っている様子が描かれています。
東京ガールズコレクション出演が決定
都村育人が「Aphro I dite」で目覚ましい活躍を披露する頃、藤戸千雪は東京ガールズコレクションの出演が決まります。主催者側からオファーを貰ったため、都村育人もまた実力が認められたのだと大いに喜びます。そして藤戸千雪は一緒にパリコレに出演しようという大きな目標を彼に言います。また、東京ガールズコレクションで都村育人を呼ぶことができないか、そのために関係者に尋ねる様子があるなど、二人三脚で駆け上がろうとする様子が見逃せません。
モデルとしての藤戸千雪の評価
幼い頃からミルネージュのモデルとしてパリ・コレクションのランウェイを歩くことを夢見ている藤戸千雪。しかし身長158cmという、モデルとして致命的な背の低さが影響してしまい、前途多難な様子が描かれています。しかしモデルの実力には溢れており、ショーでは観衆が思わず見入ってしまうほど。そんな藤戸千雪は、モデルとしてどのような評価を受けているのかをまとめていきます。
身長158cmのモデルは類まれな存在
女性モデルとしては背が低すぎる藤戸千雪は身長158cmとなっており、周りからは冷ややかな目で見られることが少なくありません。実際に長谷川心の身長は181cmとなっており、身長差のアドバンテージは芸華祭でも取り扱われていたほど。しかし身長差をカバーするために高いヒールを履き、見た目が他のモデルと遜色ないように工夫しています。高いヒールはバランスが取りにくいですから、モデルの歩き方をマスターしていても、相当な負担となっています。
パリのランウェイを歩く姿を見る雫
藤戸千雪の身長でもモデルの仕事ができたのは、マネージャーでもある雫が可能性を見出したためです。実際にパリコレのランウェイを歩いた彼女だからこそ、藤戸千雪が「一番魅力的になれる服」を着ている時の彼女を見て、パリを歩いている様子を思い浮かべてしまいます。モデルの中でも稀に見る光景と言われており、藤戸千雪には高いポテンシャルが秘められていることから、雫は彼女をミルネージュのモデルとして再び採用します。
トップモデル・セイラが霞むほどの存在感
モデルの世界に再び戻ってきた藤戸千雪は、高校を卒業すると目覚ましいほどの活躍を披露します。雑誌専属モデルから始まり、やがてTV番組や得以外にも出演するようになると、トップモデルのセイラと共演する機会が巡ってきました。セイラはモデルとして一流で存在感も抜群ですが、それを上回ったのが藤戸千雪です。あまりに大きな存在感を放っていたため、収録はひな壇の隅に追いやられてしまいますが、誰もが藤戸千雪の実力に気づいていると言い換えることができます。
都村育人との関係
『ランウェイで笑って』では、藤戸千雪と都村育人が互いに切磋琢磨し合う様子が描かれています。モデルとデザイナーという異なる職業ではありますが、ファッションという共通の世界に身を置いているため、いつかパリ・コレクションに一緒に出演しようという大きな目標を掲げることになります。そんな藤戸千雪にとって、都村育人はどういった存在なのか、どういった気持ちで接しているのかを紹介していきます。
ただのクラスメイトから恩人へ
高校時代の藤戸千雪にとって、都村育人は関わることのないクラスメイトでした。しかし彼に「一番魅力的になれる服」を作ってもらうと、それまで落ち続けていたミルネージュのオーディションで合格することに。もう一度モデルの世界に足を踏み入れることができたきっかけを作ってくれたため、藤戸千雪にとっては恩人では片づけられないほどの人物と言えるでしょう。
高校時代からアプローチをするも……
ひょんなことから都村育人との接点を持つようになった藤戸千雪は、それから彼のデザイナーになるという夢を応援します。父親である研二の協力もあって、柳田一のアトリエで働く手ほどきをし、高校卒業後は一人暮らしの手配をしてあげたほど。高校時代から彼に好意を寄せていましたが、都村育人はデザイナーになるために夢中で行動していたため、見向きもしません。そのため気づいてもらおうと強く接する様子が見られますが、その度に見せる都村育人の反応もまた、かわいくて先々を見守りたくなるばかりです。
都村育人の部屋に頻繁に出入りする
ミルネージュの社宅の1室を都村育人に格安で貸しており、一方で藤戸千雪は同じマンションの最上階で暮らしていますから、2人は近い距離で暮らすことに。互いに社会人となって働いている身ではありますが、藤戸千雪は彼の部屋へ頻繁に出入りしている様子があり、近況を報告し合っている様子が見られます。いつものように強気に接している様子がありますが、それでも都村育人は一向に彼女の気持ちに気づいてはいません。
モデルの仕事を頑張れる原動力
藤戸千雪にとって都村育人とは、モデルの仕事を頑張る原動力と言えるでしょう。「一番魅力的になれる服」を着ている時はパリコレのランウェイを歩いた風景を浮かばせるだけでなく、宣材写真を撮っていた時も優しい笑顔を見せていたほど。そして藤戸千雪は、都村育人が頑張ってデザイナーを目指しているからこそ、自分も負けていられないという気持ちになっています。いつか都村育人を読んで一緒にファッションショーに出演するため、自分がモデルとして大きく成長しようという強い意志が感じられます。
まとめ
『ランウェイで笑って』において、藤戸千雪がモデルとして活躍しているシーンはあまり多くありません。しかしいずれも凄まじい存在感を放っており、私生活で見せている彼女とは全く違う姿でカッコいいと感じるでしょう。都村育人との関係も、彼に恋をしている様子は女の子そのもので、さらにモデルとして頑張ろうとする姿勢にも、思わず応援したくなるほど。東京ガールズコレクションという大きな舞台に出演し、いつかパリ・コレクションにも2人で出演する日が来るのかと思うと、胸が熱くなってしまうばかりです。