2020年の夏から週刊少年ジャンプで連載されている『アンデッドアンラック』は、累計発行部数が150万部を超えるほどの人気作です。略称は「アンデラ」で、今年の秋にはアニメが放送される予定で話題となっています。この作品では「否定者」という言葉がキーワードになっており、主人公の出雲風子やアンディも否定者に含まれます。そして、作中には様々な事象に様々な「理(ルール)」があり、否定者も例外ではありません。今回は、否定者とは何なのか、そして彼らの「理(ルール)」について解説したいと思います!
目次
はじめに:物語のあらすじ
8歳の頃に起こした事件をきっかけに長い間引きこもっていた少女、出雲風子。長期連載していた少女漫画が終了したのを期に自殺しようと考えていました。風子は触った相手を不運にする「不運(アンラック)」という能力を持っています。そんな彼女が出会ったのは、死にたくても死ねない人生を疎んで、最高の死を望む「不死(アンデッド)」と呼ばれる男(通称アンディ)です。二人は行動を共にするようになり、アンディの望みを叶えるために、ユニオンという組織に加入します。風子とアンディの、様々な敵や謎に立ち向かう冒険が始まります。
否定者についての概要
世界の髪に選ばれ、理(ルール)から外された存在です。彼ら彼女らは、それぞれ何かしらのルールを一つ否定することて能力を発揮します。主人公の出雲風子やアンディも、否定者に含まれています。否定者同士が戦闘する場合、どのようにして相手の否定のルールを見抜き、能力の法則性をつけることが勝利へのカギとなります。能力の相性が悪い場合でも、相手の否定者のルールを知っていれば、弱点を突くことも可能なのです。ちなみに原作の話になりますが、否定者の能力が判明すると、その否定者の名前と能力を記した巨大なフォントが登場する、という演出が使われます。アニメでもそのような演出があるかも知れませんね。
能力の分類:自己対象と他対象
否定の能力は、大きく分けると自己対象と他対象に分類されます。要するに、自分に対してもたらされるのか、他人に対してもたらされるのかの違いです。自己対象の場合は、基本的に常に自分に対して能力が発動している状態であり、能力次第では本人にとって大きなハンデとなる場合もあります。しかし、必ずしも否定者自身に影響が及ぶ能力ばかりという訳ではありません。不可触や不滅といった能力は、能力を使う否定者自身に直接影響しない能力です。他対象の場合は、自己対象と違い常時発動している訳でなく、相手に何らかの干渉を行っている時に発動します。不治や不出といった能力は自己に対して発動することも可能ですが、それを行うメリットが無いので使うことはありません。
能力の分類その2:強制発動と任意発動
能力を更に細かく分類すると、強制発動と任意発動の2タイプに分かれます。強制発動は、条件を満たした時点で否定者の意思に関係なく発動する能力です。否定者の大多数が、このタイプに該当するとも言われています。任意発動は、条件を満たした上で否定者の意志によって発動するタイプです。当然、強制発動よりも制御しやすいですが、自分の意志で制御するためには時間がかかります。油断していると能力が暴走し、事故を起こしてしまう否定者も少なからずいるようです。否定者の意志が重要なため、否定者が精神的に未熟な場合は、条件を満たしているにも関わらず能力が発動しないこともあります。つまり、強制発動とは逆の現象が起きることもあるのです。
デメリットが大きいタイプ
自己対象で強制発動のタイプの場合、デメリットが大きいと言われています。自分自身を否定するという時点で能力者にとってかなり不利なうえに、強制的に発動するとなるとメリットは無いと言っても良いでしょう。作中では不明、不眠、不健康などが自己対象の強制発動タイプとして有名です。それらの能力を相手に使えれば良いのですがそれは出来ず、自身に使っても得することはありません。
否定者にとっての理(ルール):基本編
最初に、当然と言えば当然ですが、「否定者は否定能力を得る」という基本的なルールがあります。否定者になると、その人間はUMAと呼ばれる化け物になってしまいます。多くの否定者は絶望しますが、能力をコントロール出来れば、プラスに働かせることが可能です。また、否定者は神によって選ばれ、そこに規則性を見出すのは非常に困難とされています。また、否定能力は奪ったり与えたりすることは出来ず、否定者が死んだときのみ能力が移動します。否定者が生きている限り、他の人間が当否定者と同じ能力を持つことはありません。つまり、同じ否定能力を持つ人間が複数存在することは無い、ということになります。それと関連したことで言うと、否定能力を複数所持することは出来ない、というルールもあります。否定能力は一人一つずつであり、既に否定者となっている人間が新たに他の否定能力を与えられることはありません。ちなみに、二つ以上の能力を得ようとした場合でも、特にペナルティはありません。
否定者にとっての理(ルール):応用編
作中の世界では、登場人物の行動によって世界改変が行われることがあります。しかし否定者だけは、例外的にその影響を受けないというルールがあります。逆に否定者以外は影響を受けているので、否定者にとってみれば、急に周りがおかしくなったという認識になります。厳密にいうと、影響を受けないのは否定者の「記憶」と「文明」です。それ以外に関しては否定者以外の人間と同じ影響を受けます。
「神を殺す」という選択
否定者の生き方の選択肢の一つに「神を殺す」という物があります。風子とアンディが加入した組織のユニオンは、神殺しのために作られた組織であり、その課題に挑戦し続けています。神殺しのコンセプトは「課題や報酬に一喜一憂し足掻き苦しむ様を見たい」という何とも悪趣味なものであり、挑むことは神に弄ばれることを意味しています。
否定者と理(ルール)についての解説まとめ
否定者になってしまうことや、否定者にまつわる理(ルール)に縛られることは、とても不都合だし理不尽なことです。しかし、それに対して絶望せずに、能力を活かして戦おうとする彼ら彼女らの姿は、見ていて心を掴まれるし、応援したくなります。アニメで否定者たちの活躍を観るのが今から楽しみですね!それでは今回はここまでです。読んで頂きありがとうございました。