アニメ版が放送される「ひげを剃る。そして女子高生を拾う」ですが、本作の魅力としてあげられるのが「数多く登場する魅力的な女性キャラクターたち」ではないでしょうか？本作は元々小説作品だったということもあり、数多く登場するキャラクターたちの複雑な心理描写を描き切っており、一人一人のキャラクターに細かい心理設定がされていることが特徴です。だからこそ、通常のアニメと異なり、人物の分析が難しい作品なんですね。ということで、今回は2021年に放送されるアニメ版を楽しむ前に、登場キャラクターについて簡単にまとめて解説していきたいと思います。
吉田 （よしだ）
本作の主人公です。26歳独身で現在彼女はいません。家に女子高生が上がり込んでいても、動じないほどの巨乳好きです。現在は同じ職場の巨乳の先輩に好意を寄せています。
性格
真面目な性格で職場にいる女性たちからも好かれているものの、 鈍感な性格であることと、巨乳の先輩に目がくらんでいることから、彼女からの好意に気づくことなく過ごしています。
先輩に振られたところから始まる
本作はそんな主人公である吉田が好意を寄せていた先輩に振られて、やけ酒をして帰っている途中で道端に倒れ込んでいる女子高生を酔っ払ったまま連れ帰ってしまうところから始まります。
かなり攻めたストーリー
序盤からかなり攻めたストーリー展開ですが、本作はこのような社会的にちょっぴり危ない描写が多く出てくるので、見ていてスリリングな気持ちを味わうことができる作品でもあります。
沙優との出会い
ずっと思いを寄せていた先輩に振られて傷心気味の吉田が、自らの居場所を求めて家出した女子高生の沙優と出会い、 互いの心の闇を見つめ合いながらも不安定な日常を送るというのが本作の大まかな流れです。
吉田自身の成長の物語でもある
家出娘である女子高生の沙優の成長ばかりに目がいってしまいがちな本作ですが、吉田自身も物語を通して考え方や価値観を幾度と無く改めており、沙優の成長物語としてだけではなく、 ある日突然女子高生を養わなくてはならなくなった吉田が、あらゆる葛藤をくぐり抜けながらも、1人の男性として成長していくという物語として見ることもできるのです。
荻原 沙優 （おぎわら さゆ）
本作のヒロインです。北海道にある実家から家出をし、見返りとして男性と関係を持つことで居候させてもらうという生活を繰り返していました。女子高生のヒロインなのに随分と重たい設定を背負わされている沙優ですが、本作ではそのような通常のアニメではとても見ることのできない、 濃厚な文学チックなテーマを孕んだキャラクターが数多く登場します。
数多くの男性と関係を持つ
当初は、これまで数多くの男性と関係を持つことによって家に居候させてもらってきた沙優にとって、吉田もそのような相手の1人に過ぎなかったのですが、しかし、そのような条件を提示された吉田は沙優との性行を拒否、その代わりに「日中は仕事に行っていて家事ができない吉田の代わりに家事をする」という条件を沙優に提示することとなります。
沙優と「自己の承認」
そのような訳あって、吉田の代わりに家事をこなすことによって精神が不安定な沙優の自身の存在意義が、吉田によって温かく肯定されていく過程が描かれています。 沙優が家出をした理由と自身の存在意義というものは綿密に関係しているので、作中を通して沙優の存在意義について着目してみることをお勧めします。
吉田との関係はどうなる？
しかし、いくら吉田に女子高生を抱きたくないというポリシーがあったとしても、 そのポリシーがどこまで存続するのかわからないというのが男女の関係の難しいところでもあります。物語の進行によって2人の関係は絶えず変化しているので「関係が今後どのように変化していくのか？」ということについても注目してみてください。
沙優と将来
本作は他の恋愛を扱った作品と異なり「沙優が将来どのように進むべきなのか決断し、吉田の元を去る」 というラストが約束されている作品でもあります。どのような形であれ、女子高生が独身男性のもとに上がり込み続けるというラストには道徳的に落ち着きにくいからです。
キーポイント
だからこそ吉田と沙優が送るイレギュラーな日常を垣間見るという特異的な行為を味わいながらも「沙優がどのような決断をし、吉田の元を去るのか」を考えるべき作品なのではないでしょうか？
後藤 愛依梨 （ごとう あいり）
吉田が勤める会社で吉田の上司です。Iカップという巨乳キャラを有しており、無類の巨乳好きである吉田から好意を寄せられています。会社では数々の男性から「おしとやかなイメージを抱かれている自身」を認識しており、彼らからの願望に応えるべく、おしとやかなキャラクターを演じています。しかし一方で、吉田の前ではそのように自身を演じなくて良いという考えを持ってるようです。
吉田を振った相手
本作で好意を寄せていた相手に振られ、やけ酒をしていた吉田ですが、その吉田を振ったというのが後藤先輩なのです。
本当は吉田に好意を持っていた
序盤早々に吉田を振った後藤先輩ですが、実は吉田に好意を持っていたということが明らかになります。好意を寄せている人物からの告白を断るという謎の行動をとった後藤先輩ですが、その行動の裏には「今の吉田と関係を持ったとしても長続きしないのではないか？」という不安があったことが明らかになります。
沙優との関係
やがて後藤は吉田が女子高生を家に居候させているという事実を知り、吉田がかくまっている女子高生に興味を抱きコンタクトを取るようになります、異性である吉田が気づくことのできない沙優の小さな心のわだかまりにも、先輩の女性として的確にアドバイスをしており、沙優からすると吉田と同じく数少ない頼れる大人であることは間違いないでしょう。
橋本 （はしもと）
吉田と同じ会社で働く同期です。独身で一人暮らしの吉田と対照的に、すでに結婚しています。 作中に登場する吉田にとってのただ1人の友人であり、 吉田が女子高生を居候させているという深刻な問題を共有している人物でもあります。
吉田の良き理解者
作中ではただ1人の友人枠として登場するということもあり、吉田が抱える数々の深刻な問題に対して客観的なアドバイスを送っています。数々のクズ男が登場する事で有名な本作において、 吉田と同じく数少ない常識をわきまえた男性キャラクターであると言えるでしょう。
吉田との関係
女子高生を居候させているという特殊な状況に置かれている吉田にとって、吉田が置かれている現状を的確に把握している橋本の存在は非常にかけがえのないものであると言えるでしょう。吉田が沙優のスマートフォンを購入しに出かけた際にも同行しており、女性に贈り物を送るセンスのない吉田にとっては非常に頼りになる助っ人であるとも言えるでしょう。
妻との惚気話も
吉田にとっては頼れる友人であるという事は間違いないものの、 既に結婚してるということもあり、 橋本が自分の妻に対して溜まっている鬱憤を吉田に打ち明ける際には吉田に「惚気話をするな」と嫌な顔をされてしまいます。 橋本からすればただの愚痴なのでしょうが、妻がいない吉田からしてみればただの惚気話にしか聞こえないようです。
三島 柚葉 （みしま ゆずは）
吉田の会社の後輩です。 仕事が極端にできずいつも吉田に怒られてばかりいます。仕事先の女性というと後藤先輩の存在ばかりが挙げられてしまいますが、 三島も吉田と多く接する女性の1人なのです。
自身を冷静に分析している
仕事ができないながらも頑張ってるかのように元気に振る舞っている姿は周りからの評判がいいようで、仕事ができないように振る舞っている方が自身に対して有利なのではないかという考えを持っています。
吉田に好意を寄せる
周りからそのようなキャラクターを望まれているという考えから、あえて仕事ができない自分を選んだ三島ですが、 そんな三島に対しても正面から叱りつける吉田の存在は次第に三島にとってかけがえのないものへと変わっていきます。 三島も後藤先輩と同じように吉田の まっすぐとした性格に惹かれている女性の1人なのです。
映画鑑賞と吉田の過去
特に本作では映画鑑賞を通して交流する吉田と三島の姿が多く描かれており、吉田の元カノが映画鑑賞好きだったということもあり、三島と吉田が映画鑑賞をするシーンは特に印象的に描かれています。
まとめ
いかがでしたか？今回は今年からアニメ版が放送される「髭を剃る。そして女子高生を拾う。」に登場するキャラクターについてまとめていきました。本作は元々小説での展開だったので、文学チックな表現や設定が数多く隠されており、普通の恋愛アニメに飽きてしまったという方でも十分楽しめる作品となっています。是非チェックしてみてくださいね。
